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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

奇貨可居~Tamron SP28-80mm3.5-4.2 FC Macro~

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さて、今宵のご紹介ですが、予告通り、OMマウント繋がりという安直な選択で申し訳なくはありますが、たまたま、物故マウントであるOMマウントだったというだけで、そこそこキレイで内部も異常ない販価44000円のズームがちょっと豪華なランチ一回分で買えてしまったので、ちょい汚れが付いていた1、2群のみ開けてクリーニングし、あとは殆ど買ったままでの試写です。
このレンズ、1983年発売、1987年終売のアダプトール2というユニバーサルマウント付のもので、今や、その交換マウントの方が健全なものを探すと高くつくような代物となっていて、レンズ構成は8群9枚で最短距離は80mmで36cmまでのかなり意欲的な仕様でした。
実は、何かの時のために、とアダプトールはニコンFとキャノンFDとペンタックスKまでは揃えてあるので、今回の試写が上手く行けば、色々使い道はあるな、という下心も有って、買ったのでした。
では、さっそく実写結果を眺めて参りましょう
ロケ地は深川森下、カメラは、このところ、真面目な働きぶりが評価され、すっかりお散歩カメラの位置をゲットしているSONYα7RIIによる全コマ開放での絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、深川森下は「深川せいろ飯」で名高い「割烹みや古」さんで珠玉の「深川せいろ飯御膳」を戴き、それから近傍で試写スタート、ということで、まずは清澄白河駅から歩いてお店に来る途中に見つけた面白そうなシーンということで、緑のトタン外壁のイイ案配のやれたカンジの飲食店を撮ろうとしたら、来る時にはいなかったミニクーパー氏が路駐していたので、有難く借景で一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、清澄通りを南に向かって歩けば、10分もしないうちに清澄白河の交差点に出て、そこを渡ってから門前仲町方面に向かって1~2分も歩けば、この近辺の定点観測スポットである、関東大震災後に造られた、通称モダン長屋商店街に行き着き、さっそく、手前の音楽教室前に陣取り、後から追い越していったママチャリにご出演願って一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、ここもモダン長屋の一角で定点観測スポットとなっている、パステルトーンの自転車がガラス張りの店頭にさりげなく置かれている美容室なのですが、これもよくよく冷静に観察してみれば、ガラスにメタリック塗装の車体ということで、高反射率の被写体の複合パターンで、内面反射の高いレンズでは大フレア大会となり、著しくコントラストは低下してしまうはずなのですが、ピーカンで激暑の下町の午後でも、不思議と涼し気な風合いとなったもの。

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四枚目のカットですが、ここも躯体がコンクリート製のこの長屋の中では異彩を放つ、札幌時計台の如き、白塗り板張りのグラスエリアを店頭に据えた個人経営のブティックなのですが、いつもは、グラスエリアを主体に、人や自転車が通り過ぎるところを画面目いっぱいで切り取っている構図に対し、今回は28mmの画角をフルに使えるので、長屋の屋根まで入れるべく縦位置で全体像を捉えてみたもの。

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五枚目のカットですがこれも、同じくモダン長屋のもうちょい清澄白河交差点寄り、次の目的地である「江戸深川資料館通り」への交差点手前の辺りまで歩いて行ったら、ちょうど、横断歩道を渡ってきた、レトロなカンジの麦わら帽の小姐が交差点方面に向かって力強く歩き始めたので、28mm域でその後ろ姿を捉えてみたもの。

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六枚目のカットですが、ホントは18時過ぎくらいになって、陽が暮れ出してから、「BEER」の武骨な白い看板の下に吊るされた精巧な白熱電灯型LEDの灯が目を惹く時刻の方が、画的には数倍魅力的なのですが、そこまでこの灼熱の深川の下町で時間を潰すのも勿体ないですし、撮った結果を即見たい!ということで、まさに昼行燈を地で行く状態で一枚撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、実は試写の前の晩にも、テレワーク体制下での運動不足解消のための毎日の就業時間後の近所の一万歩ウォークにて、ここ清澄白河付近を散策した時、帰りにたまたま資料館通りに足を踏み入れ、と或る居酒屋の店頭に「今日から俺は!」劇場版と思しき、気合いの入った人形が置かれていたので、それを撮ろうと思い、ランチを「みや古」さんにして、てくてくと撮りながら歩いてきたのですが、途中から資料館通りに入ったため、清澄通りから展示されていた「案山子フェスティバル」の一環とはつゆ知らず、趣向の凝らされた案山子に目を奪われ、まずお出迎えの一号機を挨拶代わりに一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、ここ「江戸深川資料館」通りは良く云えば、再開発の波に呑まれず、比較的、昭和の建物がそこかしこに保存されている、悪く云えば、流行から取り残され、ディープな観光客しか寄り付かないエリアとなっていて、あまり新型コロナ流行前後で人通りが変わったような印象も無いのですが、それでも、不動心の象徴の如く、群馬や栃木辺りの都市部でも消滅してしまったかの如き下町の総菜屋さんが健気に営業を続けていることに敬意を表し、一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、ここ資料館通りの「案山子フェスティバル」はどうやらコンテスト形式らしく、それぞれ、時事ネタを巧みに取り入れた上で趣向を凝らした造形で以て、それなりに耐候性もある案山子に仕上げて来ているのですが、まさか!?と思うようなものが視界に入り、なんと、新型コロナこと「COVID19」の病原体であるコロナウィルスの顕微鏡写真を擬人化して、「コロナ星人」として地球を侵略中・・・と展示していたので、子供達も尖鋭化してるなぁと独りごちながら熱々カポーがその前を通るのを待って一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、新型コロナみたいな殺伐とした時事ネタもありますが、展示物の製造元が周囲の児童会みたいな団体で、指導者には閑なご老人も居るようで、普遍的な、観る人の心を和ませるような造形のものも勿論有り、こんな和やかな案山子で果たして腹を空かせたカラスやら雀が恐れおののいて畑から遠ざかってくれるだろうか?という風情で孫をあやすお爺さんといったテーマのものを見つけたので、ほっこり一枚戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、趣向を凝らした様々な案山子を眺め、また商店街のそこここに点在する、昭和の名残を留めた店舗兼住宅など眺めていたら、あっと云う間に資料館通りの商店街のアーケードのどん詰まりが見える辺りまで来てしまい、そろそろ、本日のメインディッシュである「今日から俺は!」の剣山頭の不良高校生の案山子の写真でも撮ろうかいなと思った矢先、ふと脇道に目を向けたら、古風な工場風の建物の前にメテオグレーのRX-8が・・・ということで嬉しくなって一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、思わずきれいなRX-8の写真が撮れたことが嬉しくなって、足取りも軽く、もうすぐどん詰まりも近い資料館通りの商店街を歩いていたら、妙に店先が賑わってる、土産物屋のような和装屋のような不可思議な商店があり、近寄ってみたら、インスタ友の「田巻屋」さんで、前から何度も前を通っていたのに気づかなかったとはいやはや不覚、と思った矢先、補助輪付自転車の童子とその若いヲヤヂが傍らを通り過ぎていったので、店頭写真に入って貰ったもの。

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十三枚目のカットですが、深川東橋から冬木町経由、工房前の東富橋まで続く道である墨田区役所通りとの交差点近くに辿り着き、やっとのことで、昨晩、仄暗い居酒屋の灯りに照らされた「今日から俺は!」の剣山頭の不良高校生とその同僚のとうもろこし頭の二体のかかしがちょうど資料館通りに平行し、向き合う形で設置されていたので、個々に撮るより、一緒の方が、とのことで逆光もののかわ、一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、資料館通りの商店街から表通りに相当する清州橋通りを通って、再び、地下鉄駅の有る清澄交差点方面へ戻らねばならないので、墨田区役所通りを北に曲がったら、なんと、その側道では、ワーゲンの古いバンがちょこんと鼻先だけ出して停まっていたので、閑静な住宅街をバックに一枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、ここ清澄白河エリアのモダン長屋と並ぶ、昭和の建築遺構、いや、まだまだ十分に現役なので、遺構といっては申し訳ないレトロ建造物の雄、同潤会アパートが次々取り壊されてもう地上には残っていないのに、ほぼ同時期の建造物として、表通りに威容を誇る「清州寮」の姿を28mmで捉えてみたもの。

今回の感想ですが、安物のOM-NEXアダプタで内面反射対策をしないまま試写に出てしまったので、ハイライトではフレアっぽくなってしまいましたが、周辺まで破廉恥な像面湾曲や光量落ち、妙なマゼンタ、シアン転びもなく、中心付近では素晴らしく解像力も高く、なんでこんなお値段で叩き売られていたのか不可思議でたまりませんでしたが、こんどSONYから出るレンジファインダ型のコンパクトフルサイズ機α7Cにつけて小旅行など持ち出したら、GALAXY S9の出番が減ってしまうのではないか、との印象です。いやはや80年台後半の日本のレンズ専業メーカーの高級機の性能は侮り難し。

さて来週は久々に友と旅に出ますので、一週スキップ、その翌週から二週くらいで旅写真レポートしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2020/09/13(日) 21:03:03|
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Unexpected reborn of ordinery optics~OM F.Zuiko 50mmf1.8 Auto-S~

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さて、今宵のご紹介ですが、予告通り、有り合わせの材料で美味しく料理する・・・まさに使い勝手の良い下町の大衆食堂の如く、工房のパーツ取りの過程で発生したパーツの組み合わせによるリビルト品の試写結果をレポート致したいと思います。
今回のクランケ(患者さん)はOLYMPUS OM Zuiko50mmf1.8、既に銀塩カメラの終焉と共にシリーズも命脈を終えたOLYMPUSの小型軽量アマチュア用一眼レフOMシリーズ用の最廉価標準レンズです。
当工房では、先のDallmeyerのOscilloやら、General Scientific社製のものやら、プロジェクタ用のバレル
レンズに至るまで、口径が太すぎて、ライカマウントのヘリコイドに収まり切れない光学系の改造には、主にOMのヘリコイドを使って、ライカMマウント金物を付けたり、フジのXマウント金物を付けたりと便利に使わせて貰っているのですが、そうすると当然のことながら、ZUIKOの元の光学系のエレメントは失業してしまい、かなりの頻度で貼り合わせ部が白濁しかけている後群はともかくとして、まだ使えそうなエレメントがパーツとしてストックされていて、今回、前玉は傷、中玉はカビながら奇跡的に後群は白濁も傷もコーティング剥がれもなく、健全な状態だったので、当面、ヘリコイドを使う改造は無い見通しなので、いっちょう、手持ちパーツでいまだ人気の根強いOM Zuikoをリビルトしてみようと思い立った次第。
このレンズは4群6枚のオーソドックスなWガウスタイプで、1971年にOM-1(発売当時はM-1なるもL社からのクレームで改名)の普及判標準レンズとして発売され、細かい改良は受けながらも2000年頃にOM2000を最終モデルとして銀塩一眼レフ撤退と共に生産・販売中止となりましたが、普及品であったが故、かなりの数がジャンク市場に出回っているため、パーツ取り用ドナーとして重宝されるのです。
ではさっそく実写結果を逐一眺めて参りましょう。
カメラはX-Pro2、全コマ絞り開放による絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、試写当日はお昼は上野駅のレカンで食べてしまったので、浅草は試写するだけの目的につき、上野からは銀座線の地下鉄で移動し、雷門近くの出口から上がって、まずは至近距離でのシャープネスと逆光を見たいと思い、ちょうど空いていた雷門のアイデンティティである巨大赤提灯下に滑り込み、底部の金物に施された逆ハーケンクロイツのメタリックな輝きを北側の空を入れて撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、お江戸随一の観光名所のランドマークをあまり一人で占拠すると、遠路遥々訪れた観光客各位を熱いさなかお待たせしてしまうことになるので、そこそこに場所を空けたら、待ってましたといわんばかりに入れ替わり立ち替わりにいたいけな着物姿の小姐二名組が邪魔者の居なくなった赤提灯の雄姿を上から下まで収めんと、かなりムリして二人でのけ反って撮ってる姿が面白く、後ろから一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですが、本来であれば、雷門の次の定点観測スポットである「美人茶屋あづま」さんの店頭で実演販中のお仕着せ和服の健気な女給さんの精勤するお姿でも物陰から仮借ない観光客各位に混じって、さっと撮ってしまいたいところですが、そもそもお客も居なけりゃ、女給さんもおらず、お店番は仏頂面の中年男一名では寄り付く気持ちも失せ、ちょうどその先の角の舟和の仲見世支店前に若いカポーが和服姿で得も言われぬ雰囲気を醸し出していたので、傍らから一枚戴いてみたもの。

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四枚目のカットですが、やはり鎖国モードだと、写真撮らせてと声かけると一緒になってはしゃいでポーズなんか決めてくれる世界各国からの陽気なノリの観光客各位が皆無につき、そもそも人出が昨年レベルには戻っていない上に仲見世路上には和装の若い人々が極めて少ないかったので、早々に歩き通して宝蔵門前でも同様にシャッターチャンスなさそうなのでパスし、手漕ぎポンプの近くに行ってみれば、居ました、居ました子供会みたいなのがプチ遠足みたいな行事で出っ張ってきていて、盛大に写真なんか撮ってるので、ちょうどセミシルエットで手を洗っている小々姐が居たので、父兄に混じって有難く一枚戴いてみたもの。

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五枚目のカットですが、境内でも、これまでの経験則からして撮らせて貰えそうな雰囲気の和装グループは皆無につき、仕方なく物撮りモードに入ることとし、まずはいつも通り手っ取り早く、本堂向かって左側の天水桶の上縁に陽刻された謎の赤い象形文字みたいなのをモチーフに青空に映える東京スカイツリーを無限の背景に入れて撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、こういう時はだいたい奥山方面に行くと何かしら被写体は有るものと相場は決まっているので、西参道方面に歩いて行くと、このところの浅草寺西方面での定点観測スポットである常盤おこしが設けたという無数の風車の壁まで歩いて行く途中、影向堂のちょい先の西側広場脇に二階家ほどの高さの樹があり、その下の方の枝の先に可憐な藤色の花が咲いているのが目に留まったので、足を留めて、最短距離で一枚試し撮りしてみたもの。

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七枚目のカットですが、このところ不調の「美人茶屋あづま」さんやその裏の扇屋さん店頭の大和絵団扇のデスプレイに代わり、新たな定点観測スポットとなった西参道そばの常盤堂おこしプレゼンツのインスタスポットである風車の弥七モニュメントも、同じようでいて、時折、風車を総入れ替えしているらしく、今回立ち寄ってみた時は、夏の猛暑に対する一抹の清涼剤を意図したかの如き、涼やかな水色メインにところどころアクセントとして、どことなくピカチュウめいたレモンイエローの羽根に赤い留めピンという仕様のものも混ぜていたので、記念撮影する小姐各位に邪魔にならぬよう真横から一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、無事、風車の弥七モニュメントを撮り終え、無謀にもインスタ小姐各位に無理くりモデルさんをお願いしようとした巨大デジ一眼レフヲヤヂが、大丈夫です、大丈夫です、あ、これは結構ですって意味ですから・・・とか解説付きのお断りモードを発揮され、ほうぼうの呈で逃げ出したのを尻目に見てから本堂方面に向かったら、影向堂前で記念撮影結果を見てる小姐が居たので、スマホ覗き込んでいるとこを撮らして、と頼んで一枚撮らせて貰ったもの。

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九枚目のカットですが、実は本堂前の石畳を全面張替え工事していて、そもそも人通りが生じないような動線となっていて、お御籤売り場にも人気は無し、手水場も同様ということだったので、宝蔵門そばで張ってみようかと思った矢先、偽金髪も午後の傾き出した陽光に煌めく、如何にもレンタル浴衣という風情の小姐二名様が傍らを通り過ぎて行ったので、振り返りざまに一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、昨年の今頃でも、休日はその石畳さえ見えることのなかった仲見世ですが、意識せずともソーシャルデスタンスが保てるくらいの閑古鳥状態にも拘わらず、OZとか大人の週末系のお手軽グルメ特集記事紹介型の雑誌メディアで取り上げられたお店はそこそこ人を集めており、宝蔵門から程近いこの揚げ饅頭だかの店頭では、糖質制限ダイエット何するものぞ!?という気概の小姐が列をなしており、ちょうどそのうちの一名、大人になった"偽赤毛のアンアン"みたいな小姐の髪が午後の陽光に煌めいて見事だったため、通りざまに一枚戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、シャッターチャンスを物色しながら仲見世を雷門方面目指して歩いていくと程なく伝法院通りとの交差点に到達しますが、この日も屋台を曳いたラムネ売りのヲヂサンが居て、背景にスカイツリーが丸見えのロケーションも功を奏して、インスタ映え目的の自撮り用小道具として、そこそこレトロで涼やかなイメージのビン入りラムネがいたいけな浴衣姿の小姐には売れているらしく、先に買い求めたカポーに引き続き、小姐二名様も買い求めようとしていたところを斜め後ろから一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、仲見世を歩きながら、確かに、背中で語るカットで統一しても面白いな☆とか思いついた矢先、手前のお店から出て来たカンカン帽に麦わら手提げバッグの、郊外へハイキングでも出かけるかの如きいで立ちの小姐と、一見お揃いの黒系装束のようでありながら、Guessのロゴをサークル状に大きく配した派手なTシャツの兄ちゃんが手に手を取ってしっぽりと歩き始めたので、これ幸いと有難く後ろから一枚戴いてみたもの。

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十三枚目のカットですが、目の前の雷門が大きくなってきた頃、前方の定点観測スポット、「美人茶屋あづま」さんの店頭に目線を走らせたら、もう食べちゃってお替りを買おうかどうしようか逡巡しているのか、或いは近所の鍵っこで、別のことにお小遣いを使ってしまって、好物の黍団子を買えず、仕方なく店頭の賑わいでも眺めようかと時の移ろいに身を任せたままにしているのか、独りぼっちの極小姐がかいがいしく働くお店のカウンターの横から中を覗き込んでいたので、後ろから一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、夏季限定の定点観測スポットとなった雷門東側、天婦羅の「三定」裏の土産物屋さん店頭に吊るされた、如何にも涼し気なギヤマン製風鈴が一列に勢揃いし、極僅かなクルマの通り過ぎる風に揺れて、晩夏の夕方の陽光を煌めかせながら、微かな音を奏でる様子を至近距離に陣取って一枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、さぁて、何処かでお茶でもしてから帰ろうかなと雷門前まで歩いて行ったら、ちょうど良いことに結婚式か何かの記念撮影のリハーサルか何かで、如何にもその業界の人ですよ、と云わんばかりの黒づくめのパンツ姿のウェディングコーディネータの小姐他スタッフと金襴緞子の帯締めながら♪みたいな和装のカポーが緊張しながらも真面目に段取りの打ち合わせなんかやってたので、横から、多幸を祈りつつ、他の観光客に混じって一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、実はアダプタなのか、組み合わせたエレメントの相性の問題なのか、精密調査をしていないのですが、無限が4m程度になってしまっていたので、近~至近距離のカット尽くめになってしまいましたが、それを覗けば、オール開放でここまで撮れれば十分及第点ではないでしょうか。

さて、次回ですが、実はこの試写の帰りにSONYのEマウント用アダプタを買い求めたので、これは点検後、再試験するとして、家に有った分解清掃済のOMマウントのズームレンズを実験台に試写しましたのでご紹介します、乞うご期待!!
  1. 2020/09/06(日) 21:31:15|
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Incredible product due to tremendous effort~Dallmeyer Oscillograph51mmf1.9mod.M by F.G.W.G.~

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さて、今宵のご紹介ですが、一週遅れのお盆休みを挟み、今月最後の更新となりますが、満を持しての発表、おそらくは工房作品史上、最も難度が高く、工期も掛かった、殆どゼロから新レンズを作り上げるのに等しい製品をアップ致します。
その名も「Dallmeyer Oscillograph51mmf1.9」。海外の売主から工房に届けられた時、コパルプレスという裕に500~600グラムはあろうかという巨大な中版用シャッターに前後群が捻じ込まれた状態で、これが本来の用途での正しい使い方だったとは思ったのですが、そんな巨大なものにライカ用のせいぜい40~50φのヘリコイドを介してMマウント化するなどということが構造上、そして意匠上からも許容されるはずがなく、ライカ判で使おうと思った途端、前後群を使って、真ん中部分は新たにゼロから作らねばならないことになるので、なかなか手が出ず、おおよそ、一年は防湿庫で眠りに就いていたワケです。
ところが、昨今の新型コロナ症候群ことCOVID19のパンデミックのおかげで、海外遠征は云うに及ばず、近所への外出ですら思うに任せなかったので、自粛で蟄居していてもやることがないので、在庫のレンズで何かしようといじくっているうちにムクムクと頭の中で内鏡胴の構造イメージが沸き起こり、予め採寸しておいた前後玉のネジ部の直径、コパルシャタ-を介しての前後群間のクリアランスを元に、手元のパーツで使えるものは使い、足りないものは新たに真鍮インゴットから削り出し、レンズレッドまでは何とか作り上げることが出来ました。
ただ、ここまででも道半ばで、ヘリコイドを付けて、ライカのフランジバック27.8mmに合わせ、無限出るよう、バックフォーカスを取らねばならないので、このレンズヘッドを固定するヘリコイドの素材探しから始めねばならず、手元のものを色々試した結果、同じくオシログラフ用レンスのOscillo-Raptar51mmf1.5の改造パーツとして初めて採用し、つい先日も、同じく産業用レンズであるGeneral Scientific社製の50mmf2.0の改造に成功しているため、Olympus OM Zuiko50mmf1.8のヘリコイド&マウントユニットを採用することとした次第。
然しながら、ヘリコイドの内側の薄いアルミ製の筒状のパーツに0.5mmピッチのネジを切って、それで固定すべくレンズヘッドとの内外径差を埋めるべく、両面0.5mmピッチのネジを切ったスペーサをアルミ丸インゴット削り出しで作らねばならず、これが薄いアルミの壁を僅かに変形させヘリコイドの回転トルクに影響を与えてしまうので、結局Zuikoレンズを2本お釈迦様にして、3本目で成功、OMマウントを削り落とし、全周スクリューを介してMマウント金物を固定しました。しかし、43mmの対角線カバーのイメージサークルとしては、後玉の金物もレンズの開口部自体もかなり大きく、それが故、既存のマウント改造用パーツでは追いÞつかず、結局、元のパーツは前後群2点のみで、あとは他のレンズのものを加工したり、新たに削り出して作ったりで凡そ通常の改造の10本分は手間暇かかったという次第。

これでもはや撮影は出来る仕様にはなりましたが、せっかく絞りユニットを組み込んだ内鏡胴を拵えたので、絞り羽根をリングと連動させなくては面白くないので、これも手持ちのパーツから適当なものを探し出し、内径を削って調整し、連動機構も苦心惨憺付加したもの。
ここまでやって、やっと距離計非連動のMマウントレンズの出来上がり!です。
で、話は前後しますが、このレンズの構成はオーソドックスな4群6枚ダブルガウスタイプ、用途はオシログラフのスコープ画面を間接撮影するためのマクロレンズのような使い方で、だいたい1950年から60年くらいに作られたもののようです。

では、さっそく、実写結果をもとにその実力の程を眺めて参りましょう。カメラはすっかり試験機からスナップのお供に昇格したSONY α7RII、全コマ絞り開放による絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、この日は、まだランチを食べていなかったので、上野駅で降り、駅構内にある、フレンチの名店「ブラッスリーレカン」のランチを戴いてから、周辺を撮って、しかるのち浅草に移動して撮ろうと考えたのですが、珠玉のランチを戴いてお店を出てすぐに目が合ってしまったのが、このコスプレパンダファミリーの群像だったので、手っ取り早く一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、アメ横方面で撮ろうと思い、そのまま上野駅の広小路口から出て、目の前の広小路通りを渡って、アメ横センタービル方面を目指して歩いていたら、ちょうど前に手頃なカポーが歩いていたので、ちょいと失礼、とばかりに小走りに距離を詰め、後ろから一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですが、ご存知アメ横はjRの山手、京浜東北、そして近年は東京駅経由の高崎・宇都宮の両湘南ライナーの高架沿いに上野から御徒町の駅までの区間に続く、戦後の闇市の残滓のような佇まいの種々雑多の小さな商店、飲食店の連なるエリアなのですが、その中間辺りの高架を横断する道路沿いに位置する居酒屋がまだ陽も高いのに活況だったので、その様子を一枚戴いてみたもの。

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四枚目のカットですが、アメ横随一のランドマーク、アメ横センタービルの手前の三角地の上野駅寄りに小高い台座の上から周囲を睥睨するバイキンマンのような不可思議なキャラクターの黒御影石で出来た像があるので、1m程度の距離から、この石像をモチーフに背後に建つアメ横の一本西の通り名を示す派手なゲートを入れて撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、このバイキンマンもどきの石像が建つ分岐点をどちらかと云えば人通りも多く賑わっている印象のアメ横方面へ歩を進め、何か適当な被写体はないか鵜の目鷹の目で歩いていると、店頭でお互いに中国語で話しながら、達者な日本語で店員さんに値切りのハードネゴやってるしたたかな様子を横から一枚戴いてみたもの。

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六枚目のカットですが、御徒町駅の手前まで来たので、そろそろ恩賜公園経由、上野方面へ戻って地下鉄銀座線で浅草へ移動しようかと思い、広小路通りに出たら、陽気なフィリピーナのグループが近くのチェーン店系カフェで買い求めた紙カップを片手に大声で語らい合っていたので、恐る恐る近寄って、声掛けて、一枚撮らして、と頼んだら、一番可愛いこ!とグループから推挙され押し出された小姐に、後で写真を送る約束でモデルさんになって貰ったもの。

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七枚目のカットですが、国立博物館前の広場付近で撮りたかったので広小路通りを西側に渡ってそのまま北に進み、恩賜公園に続く階段を登っていったら、ちょうど中段辺りにある噴水に妙にカラフルなTシャツ着込んだホームレス氏が頭と云わず肩と云わず突っ込んで、それこそ水浸しになって力づくで涼をとっていたので、人間ってホント逞しいなぁとか感心しながら通りざまに一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、今回の不可思議なレンズの性能評価でどうしてもやりたかった、広大な広場を使っての被写界のクオリティチェックです。無限で中央の国立博物館を撮れば、画面周辺の光量落ちや歪み、或いは片ボケなど、コリメータに匹敵する性能評価が実戦で確認出来るのですが、今回のα7RIIの裏面照射のCMOSによる描写では想定したほど周囲の乱れもなく、少々拍子抜けしたくらいです。

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九枚目のカットですが、国立博物館前の広場を動物園方向、即ち左手に折れ、ちょっとした森の中の小径を辿ると、瀟洒な煉瓦造りの箱物が見えてきて、そこが都立美術館なのですが、その中庭に一点の曇りもなく磨き上げられたスレンレスの球体が有るので、それが敷地内の建物、そして空に浮かぶ雲をデフォルメし映している様子を撮ろうと思い立ち寄ってみたもの。

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十枚目のカットですが、都立美術館は結局お休みで庭の中に入っての撮影は出来なかったものの、何とか思い通りのカットは撮れたので、再び国立博物館前の広場に戻り、さて、何か良い試写用被写体は無いものかと物色してみたら、噴水池の周囲に色とりどりの花々が丹精されプランタに植わっていたので、その様子を一枚戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、そろそろ浅草に移動する頃合いになってきたので、西洋美術館の入場無料エリアの秀逸な銅像を撮ってから移動しようと、立ち寄ってみれば、こんなコロナ禍でも、こういうところはそこそこ人出が在って、一番人気の「考える人」は記念撮影する一般人各位が行列していて、とてもそこに並んで、独りで銅像を撮ろうと云う気も起きなかったので、てっとり早く、遠藤周作の「沈黙」の如き重厚な佇まいの群像ものを下から一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、上野駅から地下鉄銀座線に乗れば5分と経たずに終点浅草に着きますが、今回も深川からのダイレクトルート同様、まずは雷門周辺で撮ろうと思い、たまたま人出が無かったので、雷門のアイデンティティである巨大赤提灯の下に潜り込み、殆ど定点観測スポットと化している、底部の逆ハーケンクロイツの金メッキ金物を至近距離で撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、雷門の周辺は目ぼしいモデル候補、特に浴衣の類いに身を包んだ海外からのゲストなど、それこそ唱歌"宵待草"の歌詞ではないですが、待てど暮らせど来ぬ人を云々となってしまい、お楽しみのお茶の時間を過ぎてしまいますから、ちゃっちゃっと気持ちを入れ替えて、仲見世通りを宝蔵門を目指して歩き出すこととし、このご時世ならでは閑散とした昼過ぎの佇まいを捉えてみたもの。

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十四枚目のカットですが、仲見世を少し歩いていたら、お揃いの浴衣に身を包んだいたいけな極小姐姉妹を連れた黒人パパ、日本人ママの一家が浅草寺の方向からやってきたので、まさに天の恵みと思い、ダメ元で声を掛けてみれば、横田基地の軍属の方とのことで、面白そうだから撮ってくれ、良かったら撮った写真を記念に送ってくれ、とのことでノリの良いヲヤヂさんのご厚意に甘えて、お二方ともマスク外して貰っての撮影に応じて貰ったもの。

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十五枚目のカットですが、雷門まで到達し、さて目の前の黄色い看板のファミレスでお茶とスィーツでも楽しもうかいな、とか思った刹那、そういえば早田カメラ本体に暫く顔出してないなと思い、面白そうなレンズヘッド物色も兼ねて早田カメラに寄った帰りに隣の洋食店横の手書き看板が良き味を出していたので、スカイツリーモ背景に収めるべく、ローアングルから一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、なかなかレアな玉で、実写結果もそれほど上がっていないため、精密計測・加工により、オリヂナルのコパルシャッター装着時のクリアランス通りに前後群を固定したレンズヘッドが、果たして本来の描写性能を発揮、或いは味を再現しているのか、知る由もないですが、これはこれでそこそこ良く写るように出来たので、実用性を兼ね備えた高級骨董品としては有り、ではないのかなぁと。

さて次回ですが、次はぐっと庶民的な玉ですが、深川でレストア行った個体は描写が一味も二味も違う・・・が、何せオリジナルの描写を良く知らないので、何とも言えないですが、まぁそこそこ良く撮れるレンズが出来たので、結果報告します、乞う、ご期待!!
  1. 2020/08/30(日) 13:07:42|
  2. Mマウント改造レンズ
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charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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