深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Cine-Heligon50mmT2.0

cine-heligon_a.jpg
今日は、またキブンを変えて、当工房の得意ワザ、ArriマウントのシネレンズのL39改造版のご紹介。

このレンズは、アリフレックス用では、マイナーというか、レアというか、単焦点ならカールツアィスか、テーラーホブソン、ズームならアンジェニーという定番のなかで、おそらく受注生産で極少数生産されたと思われる、キネヘリゴン50mmT2です。

このレンズの特徴は、見た目はただの地味めな一見フツーの大人しいレンズですが、銘板でレンズの焦点距離の刻印と、シリアルの間の三重弧にご注目!

そうこの、外側から赤、青、黄のマークは、このレンズが三波長色収差補正型のスペシャルレンズ、掛値無しのアポクロマートであることを知らっと識らしめているのです。まさに知らしむべからず、拠らしむべし・・・ですか。

マクロスィータみたいにゴージャスな鏡胴のデザインでもないし、また、人気モノのキノプテーィクみたいに銘板に堂々と"Apochromat"とおのが出自を主張するワケでもないですが、とにかく実写性能が物凄い・・・はっきり言って、自分のコレクション内での実写比較であれば両方とも、敵ではないとカンジました。

いっぺん、組んですぐ、江ノ島に午後、試写に出かけたのですが、夕暮れ時、島上部のタワー横の海の見えるテラスで何気なく、人が群れている状態を撮ったのですが、現像してびっくり!立体感、精密感、そして臨場感といったものが、膨大かつ緻密な情報に裏打ちされてプリントに焼付けられているのが目に留まり、思わず心が震えました。

このレンズは名前こそ変型ガウス一派のHeligonで、たとえばレチナIIなどに付いているものと同じようにも思えますが、そういったマスプロ製品とは、構成、硝質などが変えられているのだろうと思いました。

しかし、このレンズを某海外オークションで買って以降、二度と同じものが売りに出ているのを見たことがありませんし、懇意にしている国内外の映画用機材の専門ショップ数軒にも引合出しましたが、ハナシに聞いたことはある・・・くらいの答えだったので、いまだに二号機製造のメドが立っていません。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2008/01/27(日) 21:22:37|
  2. Cine-Heligon
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charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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