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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

A myth of optic classified into apochromat②~Kinoptik.Apocromat5cmf2,od.M~

さて、今週は、予告通り、今までフルサイズ機で以て、イメージサークルサイズから、周辺の画質まで調べてこられなかったMマウント化アリフレックスレンズの体力測定結果のうち、キノプティークアポクロマート50mmf2をご紹介したいと思います。
このレンズも前回のApo-Cine-Heligon同様、フィルム及びM8でのAPS-Hフォルマットデジまでの試写結果は上げていましたが、今回、初の裏面照射CMOSによるフルサイズデジでの実写いきます。
カメラはSONYα7cによる絞り優先AEでの全コマ開放撮影となります。
なお御参考までに初登場時のKodak Ektar100EX24mによる実写結果の記事のURLを挙げておきます。
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/blog-entry-33.html

ではさっそく今回の浅草での実写結果、逐次眺めて参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、浅草で試写すると、雷門周辺から始まって、「美人茶屋あづま」さん、その裏手の扇子屋さん店頭の大和絵団扇、そして仲見世を流して、浅草寺には宝蔵門から入り、手漕ぎポンプを経て、お御籤売場、手水場、それから境内、花やしき横を経て、奥山の常盤堂プレゼンツの風車の弥七モニュメント前というのがお定まりなのですが、ちょうどシネヘリゴンの試写が終わったので、レンズ交換し、ここを折り返し点として撮ってみたもの。やはり、シネヘリゴンより若干コントラストが低めで、背景は二線ボケと距離計連動メカ後付けによる口径食が見てとれると思います。

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二枚目のカットですが、風車の弥七モニュメント前から、だいたい自撮系小姐が多数徘徊している、花やしき方面へ歩いていくと、大衆演劇場横の路地にシネヘリゴンでモデルさんになって貰った方々とは別の組の小姐二名組が、ネコ耳みたいなのを付けて、献花をバックに可愛い系を追求したカットの自撮りに勤しんでおられたので、その様子を路地入口から一枚戴いてみたもの。
ここでは、ちょっと油断して、最前群レンズがかなり銘板に近い位置に開口しているためか、背景の明るい壁面が写り込んでコントラストが低下する現象を起しています。

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三枚目のカットですが、再び境内経由、仲見世を通って、雷門方面へ戻り、お茶して深川に戻ろうと、風車の弥七モニュメント前に差しかかったら、シャッター押してくれそうな人を探してキョロキョロしていた小姐二名組が目に留まったので、半分親切心から声掛けて撮って挙げたのち、古い改造レンズの試写に協力して、とお願いしてモデルさんになって貰ったもの。
ここでは前の小姐のまつ毛にピンを合わせるべく、α7CのEVFの最高倍率を使いましたが、このカットで判るくらい、全体的にコントラスト低めの画面中で、前髪からおでこの皮膚の質感まで4K画面?と思うくらいの解像しています。

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四枚目のカットですが、浅草寺の境内の戻り、午後の遅い太陽がオレンジ色の陽光を総チタン葺きの宝蔵門の屋根に照らし始めた頃合い、ちょうど、いわゆる黄昏時の一歩手前くらいの時間帯だったので、このレンズが苦手な白い光源が被写界に不用意に入り込みことも少なくなってきたので、
宝蔵門をバックに何組かの振袖を着た小姐が談笑していたのを幸いに一枚撮ってみたもの。
宝蔵門の屋根瓦にピンを合わせましたが、前ボケになる手前の小姐二名はなだらかにボケて、それなりに画になった気がしました。

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五枚目のカットですが、浅草寺境内、本堂前を一礼して横切ると、ここも定点観測スポットであり、夕陽が射し込む頃合いになると、ちょうど良い光線の当たり具合、色合いになるので狙い目なのですが、ちょうど、神籤を鋼線を渡した朱の木枠に結ぼうとしている小姐二名組が居たので、後から結ぶところを一枚撮らしてね、とお願いしてモデルさんになって貰ったもの。
ここでは、手前向かって左の小姐の白い和服を夕陽が煌々と照らしていますが、EVFで見ても、撮った画像見ても、それほどコントラストを落とすようなハレーションにはなっていません。

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六枚目のカットですが、宝蔵門を潜り、仲見世に出て、撮りながら歩いて雷門を目指していたら、原宿の竹下通りから転戦してきたかのような場違いの身なりで闊歩していく、いたいけな小姐二名組が前方、即ち雷門方面から歩いてきて、いったん立ち止まって、関西弁で何かを語らい合ったと思ったら、伝法院通りを西に向かって歩き出したので、交差点から街並みを背景に歩き去る後姿を一枚戴いてみたもの。
被写体がかなり早歩きしていたので、EVFのクロップ拡大モードを使っている間が無く、低い0.5倍程度の画面でピンを合わせたため、若干甘めですが、それでもシネレンズならではの、主人公二名の背景からの浮きあがり感は見てとれると思います。

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七枚目のカットですが、伝法院通りと仲見世の交差点から、雷門はまさに目と鼻の先、息を止めても歩いて到着するくらいの距離ですから、程なく雷門の手前に到着し、まだちょっと枚数が足りない気がしたので、仲見世の東の並びの裏通りを眺めてみると、居ました、居ました、地面にXンコ座りして、スナック上の食品を頬張っている兄ちゃん達が・・・と思ったら、これまた原宿辺りからの遠征組と思しきカポーが視界に入り込んできたので、飛び入り参加願ったもの。
北方面とはいえ、空と西日を照り返す建物の壁が入り込んで、画面のハイライト部はかなり多かったのですが、仲見世の朱の建物の暗部も、原宿組の兄ちゃんの服のシワも繊細に描写しています。

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八枚目のカットですが、再び仲見世の路上に戻り、雷門のちょっと手前の人形焼屋さんの軒先に視線を走らせると、これまたシノワズリ柄の和服に女子柔道チャンピオンの吉田某女史を彷彿とさせるような気合の入った編み込み髪の小姐を含めた三名組の小姐が人形焼を買い求めようと店頭に並んでいたので、有難く後から一枚戴いてみたもの。
ピンは編み込み髪の小姐のうなじに合わせてみたのですが、これまたEVFの最大倍率でもボヤけない凄まじい解像力でした。ただ背景の蛍光灯は二線ボケと口径食が見てとれると思います。

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九枚目のカットですが、雷門の全景を入れて通りの様子を撮ろうと思い、舟和さんのメロンパンかなんかも売ってる仲見世の物販店の辺りまで戻り、EVF覗いて構図を決めようとしていたら、ちょうどいたいけな和服姿の若いカポーが真昼間から人目も憚らず、お手々繋いで歩いて来たので、目の前の土産物屋に入ろうとしたところを有難く一枚戴いてみたもの。
画面の1/4強、上部が空が入ってしまいましたが、陽は西に傾きつつあり、カメラのAWBでオレンジに転ぶのを補正していたようですが、そもそも光束自体が弱いので、苦手なハイライトによるフレアというかブラーによる全体的コントラスト低下も被写体の識別困難化も起らなかったようです

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十枚目のカットですが、残念ながら、仲見世「美人茶屋あづま」さん裏の扇子屋さんが、ちょうど店先の大和絵団扇を陳列した台をしまうところだったので、まさか買わないのに撮るから待って!とも云えず、為すすべもなく見送り、もうひとつの定点観測スポットのオブジェ系、万年風鈴を撮ることとし、店先で記念撮影していた親子連れが去ったあと、斜め下から一枚撮ってみたもの。
中央のギヤマン製風鈴側面にピンを合わせましたが、ここでは前後の風鈴はそれほど著しい崩れもなくキレイにボケており、配光範囲が極めて狭いLED照明灯の特性なのか、そこそこ強めの白色光源が写り込みましたが、意外や意外、照明器具周囲が滲む程度で画面内への影響は僅少でした。

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十一枚目のカットですが、ギヤマン風鈴の撮影結果を背面LCDモニタで確認し、これは結構ヤルなぁと思い、背景に空を入れて、まだまだ周囲の残光を照り返し、金色に燦然と輝く、故松下幸之助翁寄進の雷門下大赤提灯底部の鍍金金物の卍模様を撮ってみたもの。
結果、やはり金色金物の色合いを出すべく、露出補正を+0.7程度にしてしまうと、北西方面とは云え、太陽が西にあるため、空はそれなりに明るく、ましてや鏡面仕上げに近い金物からの反射も加勢しますから、フレアというかゴーストに近いパターンが写り込んでしまいました。

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十二枚目のカットですが、雷門も潜り、そろそろ上がりにして、道中、どこかでお茶とスィーツでも楽しんでから、ファミレスすらまともにない深川まで戻ろうかと思った矢先、如何にも初々しい感満載の田舎の高校生チックな和装のカポーがアニメの主人公みたいな嬌声上げて記念撮影なんかし始めたので、兄ちゃんの肩越しに参加させて貰ったもの。
ピンは小姐の前髪というか目に合わせていますが、意外や意外、開放にも関わらず、前ボケになる、兄ちゃんの菱形チェックの着物の柄も余裕で識別出来ますし、提灯底部の「松下電器」の銘板の文字も視力0.7くらいの人間が眼鏡なしで見た時くらいの識別は出来、それほど崩れないでボケることに驚かされました。

今回の感想ですが、やはり、アポクロマートレンズはドイツ製もフランス製もきっちりピンを追い込めば、解像力が凄いですね、ただ、同じようにシャープながら、画面全体のコントラストやオフフォーカス部のボケの現れ方、こういったところで、画面全体の作画傾向としては、正確無比で写実主義のドイツレンズと芸術志向のフランス製レンズという哲学の違いが出ているのでは、と思いました。

さて、次回は、満を持して訪問した四国お城巡りツアー第二弾、3泊四日の旅、2回か3回に分けてお送りします。レアな改造シネレンズでのお城撮影結果もありますので、乞うご期待。

  1. 2022/04/03(日) 19:24:53|
  2. Arri改造レンズ群
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知音之隣国~台湾拍照旅行2017.3②~

さて、今週の更新は先週からの続編、台湾ツアー2017春からの後編をお送り致します。
今回は滞在三日目、宿のTVで見た現地の天気予報では台北を始め殆どの地域で雨ということでしたが、これまでの経験から彰化地区は終日雨という予報でも、嘉義地方と台中地方が雨のち曇りくらいの天気であれば、風の流れのためか「鹿港」は曇天くらいで済むケースが多かったので、今回も「ハイパー晴れ男」の勘と意地にかけて、朝10時半の台北駅発の台湾高速鉄道で台中経由、路線バスで今回の目的地「鹿港」へ向かい、17時15分現地発のバスの発車直前まで撮り続け、台湾高鐡で台北市内に20時過ぎに戻り、駅で晩飯後、台湾国有鉄道に乗って隣の駅の松山駅に向かい、そこから徒歩数分というより駅の目の前でやっている「饒河観光夜市」で鬼の如きスナップを敢行したという次第。
カメラはオールLeica M8、レンズは1~13枚目までがCarlZeiss Distagon25mmf2.8ZM、14~17枚目までがCanonL50mmf1.2による全コマ開放、絞り優先AE撮影となります。
では、当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、高鐡台中駅からの路線バスは前回来た時はマイクロバスでの運行だったのが、今回は観光客の急増もあってか、九イ分行きと同じような日本の観光バスそのものの大型車に換わっていましたが、いつものように老街入口ではなく、彰化客運のバスターミナルまで乗って、そこで帰りのバスの時間と乗り場を調べてのスタートとし、着いた時刻は12時は回っていたのですが、小一時間ほど撮ってから、目抜き通りの中山街辺りの名物料理屋ででも食べようと思い、まずは定番コースの「後車巷」に入った辺りで、それらしい家の前を通り過ぎる家族連れを入れて撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、当日は、嗎祖か何かのお祭りの日に当たっていたらしく、鉦や太鼓、そして爆竹等の音響効果に加え、かぶり物をかぶった人間なども総動員した祭礼行事のほか、日本の商店街の福引みたいな行事も大々的にやっていて、その当たり札発表イベントのステージ裏で本職は夜の街道沿いの檳榔売り、イベントコンパニオンはアルバイトの小遣い稼ぎ、みたいな雰囲気の小姐二名が暇そうにお茶挽いていたので、声かけてモデルさんになって貰ったもの。

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三枚目のカットですが、ステージの裏では結構多くの出演者が自分の出番までにお菓子を分け合ったり、雑談したりと余暇に打ち興じていましたが、中国人?の弟子連れの米国人道化師のヲヂサンがいたいけな極小姐をあやしていたので、一緒に写真撮らせてよ、と声かけたら、自分は良いけど、レィディには自分で聞いてみて、英語通じないけど、と云われ、中国語で聞いたら、イヤイヤされてしまったので、残念賞代わりに道化師の師匠と引田天功まがいの妙齢のショーレイディとのツーショットを戴いたもの。

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四枚目のカットですが、銅鑼や太鼓、そしてチァルメラみたいなピックアップ越しの吹奏楽器の音に釣られて、老街中心部に位置する廟の境内に入ってみれば、だいぶ前の大渓の関帝生誕祭の時に見かけた、頭でっかちの中国の伝説だか説話だかに出てくる神童のかぶり物が本堂から要介護認定二級くらいは取れそうなぎこちない動きでよろよろと介助の人間と一緒に歩み出て来たので、そのひょうきんな様子を一枚戴いてみたもの。

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五枚目のカットですが、人混みでごった返す中山路界隈での食事の前の地味な路地探検とばかり、廟周辺で、前回に比べ、特に路面の舗装が格段に小奇麗になってしまったのが目立つ、狭い路地というか、もう家と家の塀の隙間と云った方が適切な通路を入口に立って、撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、これも廟からここ鹿港鎮老街きっての繁華街である中山路へ向かう途上の確か「後車巷」の奥の方の長い住居兼倉庫の間の比較的、清の時代の雰囲気を良好に残した極狭路地が目に付いたので、入り口付近からその様子を撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、中山街に並ぶ地場料理屋の中で八重歯の可愛いTシャツ姿の小姐が笑顔で呼び込みやってるお店についふらふらと入り込み、またしても、単価が安いのをイイことに、分量とか食べきれるか否かといった日本では当然働く分別を完璧にすっ飛ばし、とにかく名物を手当たり次第に頼んで、幸いにして一品当たりの量が少なかったこともあり、とにかく完食し、今度は、ここ鹿港鎮にド定番の観光スポットである「擦乳巷」と「九曲巷」の撮影をすべく、さっき通った「後車巷」の一本西側の観光ストリートを通っていたら、童子相手に飴細工みたいなものを加工して商っている露天商に人だかりしていたので、その様子を一枚戴いてみたもの。

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八枚目のカットですが、これもその老街の中の観光ストリートを歩いていたら、おそらくは大陸からの学生グループが観光に来ていたらしく、地図を見ながら、あーぢゃね、こーぢゃねとか云いながら行先を楽しそうに話し合っていたので、古い街並みをバックのその様子を一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、老街南部、市場建物前の青空市場兼青空食堂という風情の広場の手前にも、結構古めかしい佇いの路地が残されていて、ではお得意の広角レンズ縦位置で路地の表情を、と思った時、「対不起」とか声かけて地元民の大姐が通っていったので、これ幸いにと後ろ姿でエキストラ出演して貰ったもの。

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十枚目のカットですが、その老街にいくつかある広場のうち、唯一公園ではなく、むしろ昼からやってる夜市でんがな♪という行商中心の野菜、果物等の物販と飲食の露店、或いはオープンテラスの固定店舗が広場に向かって開かれている、老街の中のランドマークのひとつで、だいぶ前、北側の食堂で簡単なランチでもと思い、入ろうとしましたが、メニュー見せて、という北京語からして通じなくて、すごすごと苦笑いして撤退したことがあったりしましたが、とにかく地元民で賑わう広場の様子を一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、食後の目的地のひとつ「八曲巷」はこの青空市場兼青空食堂状態の広場に入り口は面しているのですが、まずは遠い方からと考え、「擦乳巷」へと趣き、入口付近に子連れの観光客が二組ほどたむろしていましたが、中に入ろうとする気配もなさそうなので、先に入って、中ほどでこのすれ違うと「袖擦り合うも」ではなく「胸擦り合うも」状態になってしまうというちょっと大人の風刺の効いた極狭路地の雰囲気を撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、通って写真を撮ってしまえば何のことはない、ただの古ぼけた極狭い、家と家の塀の隙間でしかないので、長居は無用、次なる目的地の「八曲巷」へ向かい、ここはそこそこ路地自体の広さは確保され、ところどころに井戸なども配置された古い住宅街の生活通路なのですが、とにかく、その名の示すが如く、真っすぐな通路が数メーターも続かず、急に鍵の手曲がりになってしまい、まさに迷路状態の面白い路地なので、その様子を一番特徴的なエリアで一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、16時半も過ぎ、そろそろ、老街から北東に1km近く離れた位置に在る、バスターミナルに戻らねばならない時刻になったので、中山街の一本東の比較的車の交通量は大きいものの、廂が貼り出た立派な歩道が整備され、万年歩行者天国状態で歩く速度が稼げない中山街よりは移動時間の読めるルートでバスターミナルを目指していたら、歩道上に店を構えて麺類のようなものを商っていた青年店主が居たので、後ろから仕事ぶりを一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、高鐡で台北に戻り、台北駅二階の食堂街で美味しい飲茶の晩飯を戴いたのち、まだ寝るには早いし、おれまでは朝の桃園国際机場までの移動を考えたら、とても帰国前の晩に夜市に出掛けようなどという気は起きなかったでしょうが、MRTが新規開通したおかげで、気持ちも軽く、松山駅まで移動し、その目前の「饒河観光夜市」に乗り込み、まずは景気づけに入り口付近で熱いところを見せつけちゃってくれていたいたいけなローカルカポーのお姿を一枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、まさしくこの用途のために持ち出してきた、CanonL50mmf1.2の異次元のクリアでシャープな写りに気を良くし、どんどんと夜市の中へと歩いて行って、ここぞというシーンに出くわすたび、M8のクリアな二重像を駆使して速写しまくった中、ちょうど品物を受け取って露店を後にしようとした小姐向けてシャター切った時、カメラ目線向けてくれたオモニも写り込んだもの。

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十六枚目のカットですが、ここも「饒河観光夜市」の真ん中辺り、煌々と点された人工光源の下、おそらくは春休み期間中のこともあり、友達同士で夜市での買い食いにも、日頃口うるさい両親も大目に見てくれたのだろうな、というようなシチュエーションで女友達同士で楽しげに極彩色の氷水みたいなものを飲みながら語らい合う様子を一枚戴いてみたもの。

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十七枚目のカットですが、何処でもスマホン族は居るもので、ここ「饒河観光夜市」の中でも、散策しながら、電柱に寄りかかってと人さまざまではありますが、この小姐も、頼んだ料理が出てくるまでの、暇つぶしに一心不乱にスマホンの小さな画面に白魚の如き指を器用に使いこなして何らかの入力をしていた姿が面白かったので、その様子を湯気越しに一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、このところ、スマホンの使い過ぎなのか、慢性眼精疲労気味で、EVFを長い時間使って、しかもそれで以て精緻にピントを追い込むのが億劫になってきてしまい、結局、距離計非連動のものと21mm未満のものは仕方ないとして、M8の出番がこれまでになく多かったと感じました。
それにしても、中古価格での評価は惨憺たるものですが、まさに和製ノクチルックスキラーの称号はこのCanonL50mmf1.2のためにあるような気がしました。

さて次回は古河もも祭りからのレポートをお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2017/04/02(日) 19:26:14|
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Get buck to Pusan port~Pusan Tour'16.Mar.~

さて、今宵のご紹介は、一週間のスキップの間に渡航していた、韓国は東の端の港町、釜山を拠点としての3泊4日の旅での撮影結果からお送りします。
今回はかなり撮りどころ満載の旅だったので、実質滞在2日間の旅でも600枚弱撮ったため、2日目の南浦洞~チャガルチ~甘川洞を前編とし今回アップ、3日目の丸一日を費やした安東河回村編は翌週のアップと致します。
まずは、恒例の旅程の簡単なご紹介からいきます。
3月の春のお彼岸の3連休に1日くっつけ、3泊4日の日程で久々の釜山行パッケージツアーをゲッチュしたのは良いですが、往きが成田を19時30分発で釜山金海には22時着、帰りは釜山金海を9時25分発成田行きの便ですから、写真を撮れる時間というのが、中二日しか無いという、かなり博打的な旅行でしたが、それでも2月の雨に祟られたソウルツアーに較べれば4日間とも晴天だったので、よしとすべきでしょう。
一日目は宿に着いて、翌日の行動スケジュールと機材の点検後、速攻就寝、2日目の朝、宿で提供してくれる豪華な朝飯を腹一杯食べてから、まずは全旅程で最優先のヲン両替を有名な好条件の公認両替商で行うべく、南浦洞まで出て、しかるのち、懐かしのあわび粥の銘店「済州屋」さんで特あわび粥(W15000)を戴き、南浦洞からチャガルチに向って撮り歩き、15時前に地下鉄とマウルバス乗り継ぎで憧れの「甘川文化村」へ赴いたという次第。
3日目は少し早起きして、地下鉄一号線で終点の「老圃」駅まで行って、そこに直結する総合バスターミナルから安東市行の高速バスに乗って約2時間半のドライブののち、安東市バスターミナルに到着し、ランチ後、市内バスに乗り継いで、30分以上かけて世界遺産の村に辿り着いた、という旅でした。
4日目は6時過ぎに釜山駅横の宿出て、地下鉄とニュートラム乗り継ぎで金海空港へ戻り、帰路に就いたということです。
では、今回は前編として、2日目の市内観光名所巡りを撮った写真をもとに辿ってみましょう。
カメラはFuji X-Pro1、レンズはLeitz Elmarit21mmf2.8、全コマ開放による絞り優先AE撮影です。

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まず一枚目のカットですが、予想以上の好レートで両替出来、しかも、懐かしのあわび粥でお腹満ちて、気分が悪かろう筈もなく、恵比寿顔で南浦洞の繁華街を首からカメラ提げて歩いていたら、突き当たりにある、ブロンズ製カモメのオブジェのあるステージ上で、黒尽くめのユニホームの若人達がEXOかなんかの楽曲に合わせてダンスの練習なんかしていたので、傍らで指導していた、ちょいと年嵩の女性に日本から写真撮りに来たので、撮らしてね♪と平壌訛りの韓国語でお願いしたら、苦笑しながらOK,OKというカンジだったので、ダンスの向って右翼側ダンサーのアウトリーチギリギリのところにしゃがんで、何枚かシャッター切ったうちの一枚。

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二枚目のカットですが、南浦洞から、チャガルチ市場の中心部へ抜ける道路に掛かった複数のアーチがなかなか荘厳でイイ雰囲気だったのと、そこを行き交う人々も首都ソウルに負けず劣らず、オシャレでにこやかな雰囲気だったので、しゃがみ込んで、仰角をつけシャッター切って、アーチを入れた通りの雰囲気を捉えてみたもの。

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三枚目のカットですが、南浦洞のイイ雰囲気にすっかり気を良くして、次なるモデルさんを求めて繁華街を徘徊していたら、居ました、居ました、屋台メシを童子達に食べさせておいて、自分達のスマホンで写真撮っては勝手に盛り上がっているヤンママオモニ達が・・・てなことで、さっそく、平壌訛りの韓国語でもって、日本から写真撮りにやって来たので、一枚撮らして頂戴とか話し掛けたら、童子達が何この人?感でフリーズしたところを、オモニ達が、せっかく日本から写真撮りに来てくれたんだから、言う通りにしなさい!みたいに引導渡してくれたので、ぢゃ、お言葉に甘えて!と一枚頂いたもの。

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四枚目のカットですが、ヤンママアガシ各位にお礼を述べ、また南浦洞の繁華街を徘徊していたら、いかにも気の良さそうなアポヂがいたいけな幼アガシを抱えて傍らを通り過ぎて行ったので、速足で追いつき、声を掛けて撮らせて貰ったもの。その後、カムサムニダとアポヂにお礼を述べたら、アリガト、ヨウコソプサンへ♪と握手を求められたのが印象的でした。

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五枚目のカットですが、市内と港湾地帯を隔てる幹線道路を渡り、南浦洞とは目と鼻の先のチャガルチ地区へ移動し、前回も気のイイ韓国人観光客がわざわざ写真撮れるよう、エサ播いて、カモメを集めてくれたので、今回も同様の期待を胸にチャガルチマーケットビル裏側の港湾展望スペースに出てみれば、やはりカモメに餌付けをしている若い家族連れが居て、写真撮らして貰ってイイか?と聞けば、ドーゾ、ドーゾとどこで覚えたか、日本語で快諾の意を示して頂けたので、暫し傍らで何枚か撮らせて貰ったもの。

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六枚目のカットですが、すっかりカモメも撮れたので、協力して頂いた若い家族連れにお礼を述べて、港沿いの露天商が並ぶエリアに足を踏み入れ、スナップすることとしたのですが、前回は、結構、カメラ向けると嫌がるアヂュモニも多かったのですが、観光客誘致に全力を挙げる市政府から言い含められているのか、それとも中国人観光客が雲霞のごとく押し寄せ、彼らの厚顔無恥、某弱無人の振る舞いに神経が麻痺したか、カメラを向けても、笑顔こそ見せませんが平然と撮影に応じてくれているので、それじゃと商いの様子を撮らせてもらったもの。

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七枚目のカットですが、若い中国人のアポヂが極小姐を連れて市場を散歩していたので、これも速足で追いすがり、今度は広東訛りのマンダリンで以て、日本のカメラマンだが写真撮らせて貰って良いかと声かけたら、OK、OKとか言いながら、シャッター押す瞬間に自分だけ顔を後ろに向けるという早業を披露されちゃったもの。

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八枚目のカットですが、通り沿いのあけっぴろげな店舗の店頭で、黙々と干物用の鮮魚の仕込みを座ってこなしている、ハルモニが居たので、邪魔しないよう、さっと撮って、一礼してその場を立ち去ったもの。

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九枚目のカットですが、チャガルチの魚市場は通り沿いのかなり細長いエリアですが、そこを通り抜けると、近海漁業の漁船の基地があり、ここも観光客が自由に出入りして港町の旅情に浸ることが出来るようになっているので、昼も働く漁船関係の労働者各位の邪魔にならないよう気をつけて、埠頭を歩きながら被写体を求め、ふと目に留まった、重なり合う船の武骨な姿に惹かれ、一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、これもチャガルチ市場の先の漁船の基地エリアで見かけた、いかにも韓国らしい派手な色使いが印象的な近海漁船の佇まいを埠頭の上から撮り下ろしてみたもの。

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十一枚目のカットですが、そろそろ、次の撮影地である甘川洞地区へ移動しようと思い、またチャガルチ市場を通って、地下鉄駅まで向かう途中に出会った、優しそうなハラボヂとそのお孫さんである幼アガシが手を繋いで幸せそうに歩いている姿をぜひ写真に収めたいと思い、声を掛けてモデルさんになって貰ったもの。

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十二枚目のカットですが、この日はどういうわけか、韓国の海上保安庁に相当する役所の職員と思しき若者が、何組も、しかもカポーで南浦洞界隈を遊弋していたので、次の目的地に向かう前に気の良さそうな二人組を呼び止め、声を掛けてモデルさんになって貰ったもの。お礼を述べたら、かなり達者な日本語で、プサンに来たお客さんのおもてなしもボク達の仕事です、と胸を張って云われてしまい、何故か、ジーンと来てしまいました。

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十三枚目のカットですが、地下鉄とマウルバス(日本でいうコミュニティバス系マイクロバス)を乗り継ぎ、韓国有数の売り出し中の観光地である「甘川文化村」に辿り着き、さぁ、撮り始めるぞ!と気合いを入れて辺りを見回したら、なんと、K-POPの女子グループみたいなコスチュームのアガシ2名が路地の階段に陣取り、三脚固定したスマホンに向かってポーズして写真なんか撮ろうとしてるぢゃあーりませんか?ってことで、声を掛けてみたら、地方から出てきて、ファッショナブルで有名な観光地で記念になるような写真を撮りたいとかいうようなことを言っていたので、それなら、日本から来た名高いアマチュアカメラマンで会社のプレスもやっているオヂサンが二人の晴れ姿を撮って上げよう☆とか言葉巧みに勧誘し、数カット撮って上げたら歓喜していたので、ぢゃ、記念にモデルさんになって!と何枚か撮らせて貰ったうちの一枚。

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十四枚目のカットですが、アガシ二人に別れを告げ、また探訪に戻ったのですが、バスが着いた高台の展望台から見た街並みは、色とりどりのマッチ箱が段々畑に活けられたような佇まいなのですが、ではその中はどうなっているのか、とか興味津々で探検を始めて直後、やはり、日本人とも、台湾人とも、先月訪問したソウルの住民ともまた一味も二味も違った色使いの路地裏に胸ときめかせ、狭い通りを散策しながら撮った一枚。

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十五枚目のカットですが、かなりシュールでキッチュな雰囲気の人工的集落の感が強いこの文化村ですが、そこはそれ、観光客でゴッタ返す名うての観光地でありながら、同時に人の暮らしが息づく街でもありますから、そこここに人の生活の証があり、派手な色使いの建物の隙間に可憐な白い花が植わったプランターを発見し、ほっと一息ついた感じを捉えてみたもの。

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十六枚目のカットですが、集落のところどころに段々畑の緯度方向を歩ける通路があり、そこも油断なく、カラフルな色使いで、あたかも地中海地域の異端的に悪趣味な集落に紛れ込んでしまったかの如き佇まいの景色があったので、ここも興味深く一枚撮らせて頂いたもの。

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十七枚目のカットですが、観光地図をまともに見ながら歩くと、凄まじい高低差と階段での移動を求められることが分かったのですが、それでもそこかしこに集落の特徴的な景色を眺めたり、写真に収められたり出来るポイントは要所要所、キチンと押さえられており、ここでも、上からの段々畑だけではなく、やや下から、特徴ある都市景観が眺め、写真に撮れるよう設定されていて、思わず、韓国人の几帳面さを改めて実感した次第。

渡航二日目、観光では初日の感想ですが、慣れもありますし、先月のソウルよりもまた韓国語の会話に磨きが掛かったこともあり(笑)、かなり居心地の良い一日だったと思います。写真ではご紹介しませんでしたが、顔本の時間線ではアップした「釜山ダック」のお店なんか、お目当ての店が見つからないので、メニューちら見しつつ店の前を何回か行きつ戻りつしてたら、わざわざ、店の中から食事中のアヂュモニが出て来て、よほどお金が無くて、入ろうか入るまいか逡巡している貧しい旅人に見えたのか、ウチはそれほど高くないから、とにかく入って、と言われて、牛肉以外と頼んだら、テーブルいっぱいのごちそうを並べられ、お勘定がたったの800円強、というようなお土地柄なのです。個人的にはすっかりフランチャイズ化しつつある台北よりも居心地良い気がしました。

さて、次週は滞在3日目の世界遺産の街「安東河回村」の訪問レポートアップ致します、乞うご期待!!
  1. 2016/03/27(日) 19:56:36|
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A travel to release my heart and soul~Hongkong & Macau tour 2015③

さて、今週は香港・澳門編最終回、21日の澳門から22日の出発までに撮影したカットをお送り致します。
まず22日は、到着初日の空港から直行して時間と費用を節約しようと目論んだものの、見事全て裏目に出た悲惨な澳門ツアーのリベンヂを果たすべく、満を持しての三日目の香港島上環発の澳門行きを果たしました。

実は一番最初に澳門に上陸した時、フェリーターミナルで「マカオのおかま」を訪ねているうちに、絢爛豪華な案内小姐各位の色香に惑わされ、気がついたら、バスに乗って贅を尽くした竜宮城のようなホテルへ連れて行かれ、そこのカジノで、かつての桐生競艇帰りの東武電車にたむろしていた賭博ヂャンキーが、その濁った目でフロアにところ狭しと徘徊していたのを垣間見て、あぁこれはまともな写真遊牧民の近寄る場所ぢゃないな・・・と思い、以降、三回の澳門行きではタイパ島自体を忌避し、半島の狭いエリアのみで写真撮っていたのでした。

ところが、たまたま顔本という世界的SNSで知り合った広東の友人にその旨述べたら、「半島部分だけでは勿体無い、是非、タイパ島の歴史地区も見て遊んで来ては・・・」とのことで調べたら、何と、魔窟「ヴェネチアンホテル&カヂノ」から1km圏内にコロニアル建築のエリアがあることを発見し、そこへ行くこととし、再び、ヴェネチアンのタダバスで半島からの橋を渡ったのでした。

では、早速、22日の澳門到着以降の行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、ヴェネチアンホテルから実は反対回りで干潟をぐるっと時計反対回りで歩き、かなりの距離を時間掛けて、タイパ歴史地区に着いたのですが、その移動途上、古そうな漆喰塗りの塀の前を若い西洋人のカポ-がせわしそうに足早に歩き過ぎて行ったので、その様子を背景の高層ビル群も入れて捉えてみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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二枚目のカットですが、地図もろくすっぽ調べず、ただキョロキョロと左右を眺め、道の先を眺め透かして、歴史地区を徘徊していたら、ラテン諸国に良くあり、もちろん、半島の旧市街にはあちこちにある、扇状の緩い石段を見つけたので、まずは登って、その先に何があるのか探検する前に下からその佇まいを撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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三枚目のカットですが、ラテン系石段を登り切った先に在ったのが、南欧の田舎に点在する、小さめな広場とそれを囲む、石造りや漆喰壁の洋館、そして教会で、その西側のかつては植民地の統治の一端を担っていたであろう洋館前で、記念撮影をしていた、善良そのものの広東からの一家がいたいけな極小姐の記念撮影していたので、話し掛けて、撮らせて貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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四枚目のカットですが、洋館や教会がある小さめな広場の南側が干潟に向かい合った洋館群の建ち並ぶエリアとなっていて、おそらくは19世紀くらいまではマラリアにも悩まされたのでは、と想像するに難くない立地でしたが、そこを一望する道路の端に佇んでいた半島の旧市街から遊びに来たと云ういたいけな小姐2名に声掛けて、彼女達の親日感情に甘え、一枚モデルさんになって貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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五枚目のカットですが、高台の広場界隈はほぼ撮り尽くしてしまい、下の方が人出もあって面白そうだったので、そろそろ気もそぞろになり、洋館群へ繋がる南側の階段を歩き始めたら、とても可憐な極小姐の姉妹を連れたロシアからの若い夫妻が休んでいたので、声掛けて一枚撮らせて貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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六枚目のカットですが、あちこちキョロキョロしながら、カメラを二台提げて、如何にも観光客然として洋館街を徘徊しながら適当に撮っていたら、清楚なカンジのいたいけな小姐と如何にも裕福な家庭の奥方という風情のオモニがお互いに記念撮影しながら各洋館を巡っていたのが目に留まり、実際、何回か小姐の方とは目が合い、アイコンタクトしてたのでこりゃ横から撮っても問題無いわい、と判断し、オモニと語らい合いながら撮ってる横から一枚戴いたもの、もちろん、この後話し掛けて、至近距離で小姐ポートレ撮ってますが、これは写真展用スペシャルということで。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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七枚目のカットですが、ここタイパビレッヂの洋館群エリアが観光スポットとして秀逸なのはもちろんのこと、写真の撮影スポットとして、澳門の観光当局まで宣伝するのかが、カットで或る程度判ると思いますが、要は19世紀以前の風情有る洋館群から南方面を望めば、広東地方に良くある鄙びた干潟越しに超近代的な高層マンションや、カジノ併設の富の象徴のような豪奢なホテル群が一望出来るからで、その様子を捉えてみたもの。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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八枚目のカットですが、これも洋館エリアから南の方向の景色で先ほどのものから角度東方向に向けて、ヴェネチアンホテル界隈を撮ってみたもの。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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九枚目のカットですが、今度は干潟の方から、綺麗に飾りつけられた庭園のクリスマス向けオブヂェ越しに洋館の佇まいを撮ってみたもので、右斜め上の黒っぽいシミはCCDのゴミです、念のため。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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十枚目のカットですが、洋館エリアの西側の花卉公園エリアではクリスマス直前であることを示す派手なデコレーションと、着飾った善男善女が所狭しとハッピーアワーを享受しており、中でも深圳から出て来たといういかにも人懐こそうな一家のいたいけな極小姐姉妹はご自慢の「アンナと雪の女王」のお揃いのドレスで愉しそうに踊りながらはしゃぎ回っていてので、声掛けてモデルさんになって貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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十二枚目のカットですが、ここタイパビレッヂ西側の官庁街エリア方向に向け絢爛豪華な花壇とそこに設けられた地球を象ったモニュメントを撮ろうとしていたら、物憂げなお一人様の女性観光客がスマホンの画像をチェックしながらとぼとぼと歩いて来たので、旅は道連れとばかり出演して貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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十三枚目のカットですが、場所は変わって、再びヴェネチアンホテルまで歩いて行って、そこからタダバスでフェリーターミナルまで送って貰い、そこで今度は悪の秘密結社本部とも揶揄される旧市街中心部にあるグランリスボア向けのタダバスに乗り換え、グランリスボアを基点にセナド広場、聖ポール大聖堂遺構エリアを徘徊することとし、その道すがら、久々に塔石広場を通り掛かって、文化局の建物を目にしたので、一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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十四枚目のカットですが、再び塔石広場を後にし、まずはセナド広場に向かいたかったので、キリスト教墓地横を通って、西に進んでいたら、やはりポルトガルの植民地、かつてポルトで見たのと似たような道の表情が目に留まったので、暫し小休憩がてら、側道の佇まいを一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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十五枚目のカットですが、キリスト教墓地からほどなくセナド広場よりは北の奥地に位置する聖ポール大聖堂遺構に着いたのですが、今回はラッキィなことに、いたいけな現地のカポーのウエディング撮影に鉢合わせしたので、スタッフに声掛けて一枚撮らせて貰ったもの、撮ったあと目礼したら、オッパーの方が笑顔でウインクしてくれました。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit21mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

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十六枚目のカットですが、いつ開発のため取り壊されるか気が気でない、秘密の古建築エリアにまたしても今回の滞在中二回目の訪問を行ったのですが、その帰り道、巷(日本で言う路地)に面した職人さんのお店で、仄かに灯りが灯る中、いたいけな童子が机に向って何か作業の真似事をしていたので、外からそっと写真撮ったら、見つかってしまい、挨拶したら、「拍照、拍照、好是!」のようなことを云いながらニコニコして出て来たので、ぢゃ、多謝と云う事で一枚撮らせて貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはOKC-8-35-1での開放による絞り優先AE撮影です。

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十七枚目のカットですが、香港へ戻る前、やはり優雅なティータイムは必須であることから、馴染?のロクシタンカフェに寄って、澳門名物のレモンタルトなぞ戴いて、良い香りのオリヂナルブレンドティーなぞ飲み、すっかり、イイ気分になって、夜戦向けにレンズも交換しての道すがら、後ろから見てもとても知的な雰囲気を漂わせている西洋人のカポーの姿が目に留まったので、ハイスピードレンズの威力を目にもの見せん!と一枚戴いたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはCanonL50mmf1.2での開放による絞り優先AE撮影です。

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十八枚目のカットですが、出発当日、22日の朝はホテルを少し早めにチェックアウトし、荷物を預かって貰った上で、これまで20回以上は訪問したことがある香港でまだ一回も足を踏み入れたことがない下町エリアである「堅尼地城」つまりケネディ地区を散策しようと思い立ち、去年の暮れに延伸されたMRTの駅を出て、街を散策しながら路面電車なんか撮ってたら、たまたま写り込んぢゃったことを気にして謝ってきたマダムと立ち話がてら、やんちゃなお子さん達の写真を撮らせて戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit28mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。


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十九枚目のカットですが、そろそろ空港行きの高速鉄道乗る予定時刻が近づいてきたので、MRT駅に向う途中、いかにも香港女性達の颯爽とした歩き方のテンプレートみたいな光景に出くわしたので、歩きながらノーファインダで撮った一枚。
カメラはLeica M8、レンズはElmarit28mmf2.8での開放による絞り優先AE撮影です。

今回の感想ですが、いやはや、香港、澳門は何回行っても、いつも別の顔を見せてくれる不思議な街です。しかも前もって調べるより、現地で考え、現地で人に聞いて行動した方が結果的に面白い経験が出来るのでは、と思った次第。

さて次回は先週末の撮り初め式@川越の様子をお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2016/01/11(月) 19:16:30|
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A travel to release my heart and soul~Hongkong & Macau tour 2015②

さて、年も明けた2016年、遅まきながら皆さん明けましておめでとうございます。
当ブログは昨年最後の更新に引き続き、年末の香港・澳門ツアーからの厳選カット?をお送り致します。

今回のご紹介は到着2日目、12/20(日)の朝から宿の在る香港島の対岸、九龍半島の繁華街、尖沙咀から佐敦にかけて、日暮れまでほっつき歩いて、本能の赴くまま「神に出会えば神を撮り、鬼に出会えば鬼を撮る」と言った、珍しく気合いの入った撮影モードで愛機X-Pro1とLeica M8を我が眼の一部として出会う各シ-ンを捉えたものです。

では、早速、当日の行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、宿の最寄の香港大学駅からアイランドラインのMRTに乗って、降りた先が、勝手知ったる尖沙咀の駅、その太空館の中庭からベイエリアを一望出来るテラスに歩きながら被写体を探していたら発見した、旅先で疲れ果てたのか、
クリスマス前後のイベントのため、敷地内に置かれていた人工芝を敷き詰めた台車の上で爆睡するバックパッカーの兄ちゃんと、あたかもそこには誰も居ないかのごとく無関心で傍らを通り過ぎる観光客の姿です。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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二枚目のカットですが、同じく尖沙咀の太空館の敷地内、爆睡バックパッカーから10mも離れていない木製ベンチの上で、如何にも、中国内地から観光で来ましたわよ♪という佇まいの一家と、爆買い中国国民第二のパスポートと化した自撮り棒を上手く使いこなし、兄と思しきいたいけな童子を健気にも記念撮影して上げている健気な極小姐の佇まいが面白かったので通りざまに一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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三枚目のカットですが、太空館の中庭を抜け、ベイエリアに面したテラス沿いの散歩道を歩いていたら、東南アジアからと思しき若い観光客のグループが本家中国国民のお株を奪いかねない器用さで自撮り棒を使いこなし、かなり難度の高い、集団写真を撮っていたので、香港島の遠景をバックに一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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四枚目のカットですが、ベイエリア沿いのテラスを歩いていたら、工房主を現地人民と見誤ったか、風船と引き換えにアンケートを書いてくれという趣旨でしょうか、にこやかに歩み寄って来たので、ゴメン、期待を裏切って・・・拙者は日本男児でござるよ、でも小姐は愛くるしいから、これも何かの縁ということでモデルさんになってね♪と早口の英語で因果を含め、その後も何だかんだと注文つけて、モデルさんになって貰ったもの、
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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五枚目のカットですが、ヘタに市内の繁華街をほっつき歩くより、ここベイエリア沿いの遊歩道を徘徊している方が、シャッターチャンスに遭遇する可能性が高いことに気付き、カメラ二台提げて、相当コワイ目つきで、獲物を探していたら、しめしめと、香港島を背景に記念撮影している小姐2人組が居たので、その撮影者の背景に回りこんで、まんまと一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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六枚目のカットですが、獲物満載のベイエリアのテラスで、またしても、如何にも写真撮ってよね♪というオーラを漂わせ、ジョギング途上にメールをチェックしているヂモテーですよん、という風情の色の浅黒い欧米系の青年の姿が眼に留まったので、風景を撮るフリをして、しっかりモデルさんになって貰ったもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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七枚目のカットですが、せっかく1年ぶりくらいに訪れた香港、景色を撮るのをスマホンの内蔵カメラだけに任せておいたんぢゃもったい無いということで、ちょうど頃合良く比較的高速のボート状船舶が香港島の方角からこちらを目指してやって来たので、まさに渡りに舟とばかりに一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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八枚目のカットですが、そろそろ、遅めのランチでもしようかいな♪とかテラスをフェリーターミナル方向に歩き始めたら、一心不乱にソフトクリームを舐めるいたいけな童子達と目が合い、ん?今ってクリスマス直前ぢゃね!? 何でこのいたいけな良い子達はソフトなんか旨そうに舐めてんだ???とか一瞬、意識が遠くなりましたが、気を取り直して、傍らのご両親に声掛けて、モデルさんになって貰ったもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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九枚目のカットですが、先の良い子達にモデルさんになって貰ってから5分もしないうちに、またしても爺ちゃんとソフトをなめる良い子の登場です。いかな亜熱帯の香港と云えど、これだけ高密度で氷菓子を堪能するいたいけな良い子達の姿を目にするとは、やはり地球温暖化は予想以上に進んでいるのだろうか?とか日頃のエネルギー大量消費型生活に少なからず胸を痛めながら撮った一枚。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十枚目のカットですが、巨大なフェリーターミナルの建物横のバースにちょうど横付けされていた純白の船体が美しい大型客船の勇姿を香港島の遠景をバックに一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはCine-Xenon28mmf2改Mによる開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十一枚目のカットですが、フェリーターミナル内の行きつけのベトナム料理レストランでいつものメニューを堪能したあと、九龍公園方面を散策しながら、田舎でお留守居役を務める老母に刺繍の土産でも買い求めようと、佐敦駅至近の中共系百貨店というか友誼商店っぽいデパートへ向けて歩いていたら、フェリーターミナルから1ブロックも歩かないバス停で、それこそ童話の世界の出てくるお姫様みたいな白人のいたいけな極小姐が、ご両親と語らい合いながら、愉しげにバスを待っていたので、通りざまに一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十二枚目のカットですが、これも九龍のメインストリートである、佐敦方面に向かって、弥敦道を歩いていたら、またしても香港の若い小姐に現地人、ないしメインランドの人間と間違えられ、何かのセールの冊子を渡されそうになったので、ゴメン、拙者は大和の国から参ったのござるよ・・・と説明し、またしてもモデルさんになって貰ったのでした。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十三枚目のカットですが、デパートでの用足しを終え、お茶でもすっぺか?と戻ったフェリーターミナルビルの2階テラスで遠い目をして、香港島の景色を眺めていた韓国からのいたいけな小姐2名の後ろ姿を、国際親善の思いを込めて一枚戴いたもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十四枚目のカットですが、香港定番の撮影スポットのうちのひとつ、"1881Heritage"という英国植民地時代の総督邸かなんかの建物を模したショッピングセンター中心の観光施設でクリスマス関連のイベントやっていたので、これ幸いに記念撮影するいたいけな中国メインランドの小姐達のご相伴に与ったもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十五枚目のカットですが、同じく"1881 Heritage"の中庭で特設ステージが設けられ、その壇上には、いかにもデズニーにインスパイアされましたよ♪といわんばかりの馬車みたいなセットが据え付けられ、そこの順番で乗っかって、平和な記念撮影なんかしていたので、いたいけな極小姐2名連れの家族の撮影終ったばかりの若いヲヤヂさん捕まえ、日本から来たカリスマ写真家だ、とか適当なこと言って一枚撮らして貰ったもの。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

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十六枚目のカットですが、日暮れまで、フェリーターミナル内の桁外れに大きいショッピンセンターにある、ライカショップやらその他カメラ屋さん、時計屋さんを虱潰しに冷やかしたりしていたら、陽もとっぷり暮れ雨もパラつきだしたので、安くて良質の食事を摂ることが出来る、西環/香港大学エリアに戻ろうと、地下鉄駅に向う途上、真っ赤な路面電車の前を颯爽と渡るヂモテーのカッケェカポーが目に留まったのですかさず一枚戴いたもの。

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弥敦道上の九龍公園の方面から気合いを発する声が風に乗って聞こえて来たので、どうせMRTの入り口は近いこともあり、小雨の中、階段を登ってみたら、香港、台湾ではよく目にする太極拳の緩慢な動きではなく、かなり敏捷に形を決める功夫のような演武をやっていたグループが居たので、入り口に近いところにいたマネーヂャみたいな眼鏡にそばかすの白人のちっちゃな小姐に写真撮らしてくんない?拙者こう見えても旅の武芸者でござる、とか適当なこと言って、かなり近くまで寄って撮らして貰った数枚のうち、奇跡的にブレなかった一枚。
カメラはLeica M8、レンズはCanon L50mmf1.2による開放、絞り優先AEモードでの撮影です。

さて、次回は今回の旅のハイライト、滞在中、二回目の澳門訪問、これまで行ったことのなかった観光名所の秘蔵カットのご紹介有り・・・乞うご期待!!
  1. 2016/01/03(日) 19:56:35|
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An inspection of patient's recovery in Jindaiji Area

さて、今宵のご紹介は工房作品と秘宝館収蔵品夢の競演企画です。
そもそもの今回の企画の着想はと云えば、当工房はレンズの改造と奇妙奇天烈なレンズの蒐集にばかり血道を上げる変態写真愛好家、悪く言えば、ブラックジャックが悪趣味な患者の症例を集めて独りほくそ笑んでる状態・・・という陰口もそこここ聞こえてきたので、その汚名を挽回すべく、レンズの通常メンテも通常の業者さん並みには出来るという実例を示す必要があったのです(笑)
が、しかし・・・クリーニング&内面改良の前の描写の写真を施工前に撮ってなかった・・・
ま、手を入れると、この程度まで写りますよ、との目安として楽しんで下さい。
で、今回登場のクランケ(患者)さんは、中度の白内障を患っていた、Cine-Xenon28mmf2.0改M、と同じく中度の白内障と水虫(カビ)と過度のダイエット障害(ヘリコオイル抜け)に悩まされていたSigma Mini-wide28mmf2.8の二本です。
では、この病み上がりの二本が雨の上がらなかった深大寺でどのようなパホーマンスを見せてくれるのでしょうか、早速、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、深大寺山門に本日の同行者お二方との待ち合わせ場所に11時に着いて、なかなか揃わないので、手持ち無沙汰に撮ってみた、山門前の嶋田屋さん前に狛犬よろしく二体揃って置かれている石像のうちの右側のもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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二枚目のカットですが、比較するなら同時に撮れば良かったのですが、雨中に傘持っての撮影だとなかなかそういうこまめな芸当に疎くなってしまい、お昼を食べ、水棲植物園、深大寺城址を撮って15時も回った頃、茶店街を再び通った際に、嶋田屋さん前で思い出して石像を撮った時間差攻撃の一枚。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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三枚目のカットですが、食べもしないのに借景ばかりで申し訳なかったのですが、11時過ぎの集合後、嶋田屋さん裏手の回水型庭園と茶店街の道との境界付近に生えている楓が見事に色づき、しかも雨に濡れ、艶やかな佇まいを見せていたので、庭園を借景として一枚戴いたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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四枚目のカットですが、これも水棲植物園、深大寺城址撮った後、再び茶店街に戻って、そうそう、こっちのレンズでは庭園を借景とした紅葉撮ってなかったわね☆ということで、危うく思い出し、別の枝ながら、一応似たような構図をでっち上げたもの。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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五枚目のカットですが、集合後暫く茶店街の界隈で写真を撮っていたのですが、マストポイントである”美人茶屋”八起さんの前でもくもくと上がる湯気の向こうでいたいけな女給さんが、顧客の求めに応じ、ガスコンロでお団子の類いを加熱しているところを傍から一枚撮らして貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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六枚目のカットですが、これも八起さん店頭の比較する写真が無いことに気付き、深大寺城址から戻って来た際に茶店街を通りざまに八起さん店先で撮った一枚。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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七枚目のカットですが、これは比較対象が無いのですが、写真としてかなり気に入った上がりになったのでアップしたかったのですが、11時過ぎの集合後の茶店街での撮影時、八起さん前の団子類販売コーナーでかなり大きめの老犬を力強く抱いた母親が見守る向こうでいたいけな極小姐が若いヲヤヂさんからお金を出して貰い、ガスで焼きたての団子を買い求めていたので、その微笑ましい様子を一枚戴いたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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八枚目のカットですが、いつもの定番撮影アイテム、八起さん横のミニ庭園入り口付近に置かれている水成岩製の蹲の水がこんこんと湧き出る様を奥手の竹の簾みたいなパーツにピンを合わせて撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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九枚目のカットですが、これも午後の茶店街再訪時に思い出して、八起さん横庭園で比較のため、撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十枚目のカットですが、これも後ボケに加え、逆光でのコントラストと階調再現性を確かめるには格好のテストスポットである深大寺山門手前の狛犬とか仁王像、或いは金剛力士像代わりの二対の灯篭のうち、本堂方向に向って右側のものを裏から茶店街方向向けて撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十一枚目のカットですが、これも、午後の茶店街撮影時に思い出して山門に登り、比較用に同じ灯篭を似せたアングルで撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十二枚目のカットですが、だいたい鈴木光司の小説が好きなので、ついつい井戸を見ると”山村貞子”を思い出してしまい写真を撮りたくなってしまうのですが、ここ深大寺にも、先の栃木の悪代官屋敷遺跡ほどではないにせよ立派な掘り抜き井戸が有るので、今が旬の紅葉を主役に背景として登場して貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十三枚目のカットですが、お昼前の撮影時に嬉しいことに父母勢揃いで会社が別々のミラーレスに思い思いのMFレンズなんか付けて、愛娘の七五三の晴れ着なんか撮ってる若い家族連れが居たので、声掛けて、同好の士ということで撮影に応じて戴いたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十四枚目のカットですが、本堂横の池の脇の灯篭が適度に苔むして、これも雨に打たれる池の水面を背景としてイイ風情を醸し出していたので柵越しに一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十五枚目のカットですが、これも本堂脇で三脚まで立てて本格的に七五三に家族写真なんかおっぱじめようとする一家が目に留まったので、シャッター押して上げるから、そんな面倒でみっともないことやめなさいと説得し、撮ったお礼に一枚モデルさんになって貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSigma Mini-wide28mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十六枚目のカットですが、午後の撮影時に”美人茶屋”の異名を持つ?八起さんにそろそろ美人の女子大生焼き方兼女給さんがやって来ないものかと覗いてみれば、まだ朝と同じ仏頂面の小姐が黙々と錦糸町の炉辺焼の職人みたいな堅い表情で団子をガスのコンロみたいなので焼いていたので、仕方なく、お隣の深大寺窯のシンボル、愛くるしい狸像に代役を務めてもらったもの。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

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十七枚目のカットですが、そろそろ引き上げ前に名水でお茶でもしませう♪ということで移動前にどうしても逆光のテストがやりたかったので、山門にまた登り、門の垂れ幕の裏側から南西の空に向けて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSchneider Cine-Xenon28mmf2による絞り優先AEでの開放撮影です。

今回の感想ですが、いやはや、確か修理前の登場は栃木祭りでX-Pro1で撮ったら、色は出ないはコントラストは低く、線が甘いというとても使おうという気が起きなかったシネクセノンでしたが、全部バラしてクリーニングとコバ塗り、そして内部の要所への工房特製無反射グラファイト塗料塗布やったら、お気に入りのBaltar25mmf2.3並みにファンキーな写りを見せてくれて我ながら感動しました。
そしてシグマのミニワイドですがこれがほぼ輸出専用だったとは勿体無い・・・まだ新品買えるみたいだから、別マウントのを幾つか買おうかな(笑)

さて、次週ですが、翌々週月曜晩更新ということで、これも修理品の国産ネオクラシックズームの威力をお見せ致します、乞うご期待!!
  1. 2015/11/15(日) 23:06:01|
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河内 no Wossan returns'15①

さて、今宵のご紹介は、予告と全く趣向を変えて、先月末から今月4日まで旅行に出ていた、ハノイ(河内)での5日間の撮影結果のうち、4/30~5/1までの分を前編としてお送り致します。

今回は趣向を変えて、ヂャカルタか、ホーチミン、或いはクアラルンプルでも行こうかと当初は考えていたのですが、GW1ケ月以上前に手配したにも関わらず、某ネットトラベルエーヂェンシーでは航空券付きセットがそもそも設定無い、あるいは売り切れということで、勝手知ったる、ではないですが、市内中心部であれば、ほぼ土地勘も有り、英語もそこそこ通じ、外国からのバックパッカーも多く居て、おそらくはシンガポールの次に東南アジアでは安全と考えられるハノイを渡航先に選んだのです。
宿も前回と同じところだったので、これも時間節約とアクティビティの向上には大いに役立ちました。

では、さっそく、初日から翌日の夕刻までの行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

機材は、1~9枚目までが、X-E1にApo-Componon40mmf2.8mod.M、10~16枚目までがM8にUltron28mmf2でいずれも絞り開放による絞り開放AE撮影です。

Hanoi15_001F -1
まず一枚目のカットですが、宿に荷物を置いて、さっそく、撮影スポットである、ホアンキエム湖の周回路まで歩いて行く途中、宿を出てすぐの路地で若いオモニが、お札をおもちゃにしている乳児をあやしていて、乳児がしきりにこちらに向って手は伸ばすわ、何かアブアブと云い掛けてくるので、何か期することがあろうかと思い、オモニに写真撮らして、と頼んだら、エエ良いわよ♪とか二つ返事でOKしてくれたので、ハィポーズ♪とばかり記念撮影したもの。

Hanoi15_002F -1
二枚目のカットですが、路地から表通りに出た辺りで、路上で食事をしている目つきの鋭い若いヲヤヂとそのいたいけな少々姐が居たので、中国人のフリして、道の反対から、声掛けて、写真撮らして貰った瞬間にバイクが通り掛かり、そのバイクのヲッサンも父娘の方を見ていたという不思議な構図となったもの。

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三枚目のカットですが、湖への道をとぼとぼ歩いて行くと、道路には無数のバイク、スクーターの類いがエンジンの音もけたたましく、更には挨拶代わりとも思えるが如く、クラクションなど鳴らして通り過ぎていくので、EVFによるピーキングの追従性能をチェックすべく、猛スピードで通り過ぎるスクーターのカポーを流し撮りしてみたもの。

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四枚目のカットですが、同じく湖への道すがら、路上に様々な物売りのヲバサン達が居て、旅馴れたバックパッカー諸氏は、適度に交渉しながら、旅愁溢るる土産物など、1ドンでも安く買おうと、午後の時間をたゆたうが如く楽しんで居たので、その微笑ましい様子を横から、居合い宜しく一枚戴いたもの。

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五枚目のカットですが、湖途上の交差点に在る大聖堂前広場で慈悲深く、毎日、衆生の生活を見守る、総ブラス造の聖母マリア像と、乾季のハノイの青空をモチーフとして撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、同じく湖への道すがら、路上で仲間と愉しいランチミーティングをしていた、赤いチャイナドレスも艶やかな、純情そうな顔立ちの小姐の姿が目に留まったので、社中に声掛けて、一枚撮らせて貰ったもの。

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七枚目のカットですが、湖沿いの周回路沿いには、飲食、物販の店、屋台、露店の類いがあまたありますが、去年も何回か撮らせて戴いた、アイスクリームスタンドの周辺で、午後の陽射しのもと、35度を軽く越える気温にめげず、親子で仲良く、アイスなんざ賞味していたのを目ざとく見つけ、声掛けて一枚撮らして貰ったもの。

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八枚目のカットですが、これもアイスクリームスタンドの周辺ですが、先の親子の写真に満足して背面液晶の写真を見せていたら、アタシ達も撮ってよ♪とモデル志願してきた地元アガシ二人組が居たので、ハィ!喜んで☆とばかり一枚撮らせて戴いたもの。

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九枚目のカットですが、午後の陽も傾き掛けたホアンキエム湖の周回路を、モデルさんになってくれそうな人々を鵜の目鷹の目で捜しながら徘徊していたら、早口のイタリア語で語らい合う若いバックパッカーと思しき小姐二人と目が合ったので、卒爾ながら、と声を掛け、湖の穏かな水面を背景に午後の陽に照らされた褐色の肌も眩しい小姐お二方にモデルさんになって貰ったもの。

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十枚目のカットですが、翌5月1日はメーデー、共産主義国家にとっては大切な労働者の記念日で、街はあちこちでお祭りイベントが行われ、工房主の宿舎のすぐ近くにある大聖堂前の広場でもお祭り騒ぎが行われ、老若男女、民族衣装である絹のアオザイを纏って、あちこちで談笑していたので、真っ白いアオザイも決まった親子に声掛け、娘だけ撮って、との遠慮がちなお答えに、渡りに船、とばかり有り難く撮らせて戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、アオザイの親子に礼を述べ、再び湖周回路経由、旧市街地エリアに向う途中の路上、ガジュマルの樹の下、巨大なマンゴー状のフルーツを購う若いアガシと菅笠の物売りのオバァの様子がいかにもハノイ風だったので、通りざまに一枚戴いたもの。

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十二枚目のカットですが、湖への周回路目前の通りで、日本の芸能人数名を彷彿とさせる若いヲヤヂさんが、「子連れ狼」の大五郎カットで、いたいけな乳児をあやして、いかにも幸せそうな様子だったので、卒爾ながらと声を掛けて、親子モデルさんになって貰ったもの。

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十三枚目のカットですが、面白カットのヲヤヂさんにお礼を述べ、湖への道を歩いていたら、歩道上で愉しいお食事をしていた家族が居て、サワディーカップ♪とか云って通り過ぎようとしたら、この童子がちょこちょこ付いて来ちゃったので、ありゃりゃ困ったとか思い、また路上のテーブルまで戻って、家族の写真撮りましょう♪とか云って写真撮って、背面液晶見せたら、童子も満足して釈放してくれたってオチでした。

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十四枚目のカットですが、湖の周回路までやって来て、昨日、何枚かの収穫が有ったアイスクリームスタンドの前まで来たら、ヂモテーと思しき、いたいけな小姐三人組が愉しそうにくっちゃべってアイスなんか食べていたんで、声掛けてみたら、へぇ~日本から来たんだ!?とか云いながら、思い思いのポーズでモデルさんになってくれたもの。

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十五枚目のカットですが、湖の周回路で昨日同様、モデルさんを捜して徘徊していたら、いたいけな三姉妹が思い思いの帽子をかぶって、ベンチに並んで座って、愉しそうに語らい合っていたので、声掛けてモデルさんになって貰い、シャッター切ろうとした瞬間、その姉妹の幼い弟と思しき乳児が奇声を上げて画面に飛び込んで来ちゃったもの。

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十六枚目のカットですが、う~ん、アップしようかどうか悩みましたが、やはりせっかくモデルさんになって貰ったのでアップすることとしたのですが、周回路を行きつ戻りつしている時にベンチでお茶しながら語らい合う、親子三人のうち、娘さんとばかり目が合ったので、意を決して、声を掛けたら、こんなカンジで満面の笑みでモデルさんになってくれたもの。

さて、次回は5/2~4の行動に沿っての写真レポートをお送りします、乞うご期待!!
  1. 2015/05/06(水) 20:48:45|
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新春開運川越ツアー'15から

さて、今宵のご紹介は、昨日、クラシックレンズ愛用者連絡協議会の愉快な仲間達と豪華ゲストの方を加えたメンバーで愉しく撮り歩いた新春の川越の街の様子をお送り致します。

予めざくっとコースをご紹介しておくと、朝10時かっきりに本川越駅改札前に集合し、そこから喜多院、刻の鐘鐘楼、ランチ後、氷川神社、Sandayphotographerさんの提唱する空白地帯、駄菓子屋横丁、蔵造りの街を抜け、教会、そして蔵造りの街取ってお茶して、メンバー二名がお帰りになったので、残りの二名で空白地帯、駄菓子屋横丁再訪、それから酒蔵経由、本川越から都内へ戻ったというコースです。

機材はX-Pro1+Canon N-FD20-35mmf3.5L、全コマ絞り開放による絞り優先AE撮影です

では、行程に沿って、実写結果を逐次見て参りましょう

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まず一枚目のカットですが、一番最初の訪問地、喜多院名物の三重塔をピーカンの青空をバックに、その東側に植わっている竹の植栽越しに撮って、緑、赤、青の再現具合いを試してみたもの。

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二枚目のカットですが、喜多院から次に教会行こうとして、ちょいと北側の道に出てしまったので、いつものカメラ屋経由、目の前に見えていた刻の鐘の下から聞こえるお囃子の音を便りに訪ねていったら、新春から演技の良い獅子舞と大黒様、おかめ&ひょっとこの演舞があり、それを存分に撮ってから、さぁ腹減ったからランチにすっぺかということで、刻の鐘の真下を通り抜けようとしたら、いたいけな極小姐が自転車のベビーシートの中で陽に当たってニコニコ笑っているさまがとても可愛らしくも幸せ一杯そうにも見えたので、傍らの親御さんにお願いして一枚撮らせて貰ったもの。

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三枚目のカットですが、一旦、蔵造り通りに出て、そこから、「幸すし」さんのある、稲荷小路を目指したのですが、その目印たる曲がり角の金笛醤油さんの店舗のとても素敵な大きな丸いショーウィンドをモチーフにその小径の様子を撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、小径の入り口から二軒目のうどん屋さんの玄関脇に新春らしい、青竹を叩き斬ったものに、葉キャベツみたいな極彩色の植物と、シクラメンのような赤い花を生けたオブジェがお昼前の何処か眠たげな陽光に照らされ、とても印象的だったので一枚戴いたもの。

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五枚目のカットですが、「幸すし」さんでの愉しく美味しいランチの後、メンバーが向った氷川神社での撮影スポットを今回の水先案内人である、Sandayphotographerさんに教えて戴き、そのうちのひとつ、絵馬のトンネル(今回、勝手に命名!!)の出口付近からやや天空方向に向けローアングルで撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、同じく氷川神社の境内を徘徊していたら、めでたいに引っ掛けての「鯛釣り御籤」というイベントをやっていて、子供さんの幸せを願ってか、若い親御さんが結構、いたいけな童子に鯛釣りの真似事をさせていたので、ちょいと失礼しますね♪てなノリで一枚撮らせて貰ったもの。

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七枚目のカットですが、氷川神社の後、空白地帯経由、駄菓子屋横丁を訪問し、そこの常設屋台みたいになっている、何店かのうち、一番奥に位置する焼き芋爺さんのところに芋を買いに来て、健気にも焼き上がるのを待っていたいたいけな兄妹の後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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八枚目のカットですが、駄菓子屋横丁から次なる撮影スポット「化け猫屋敷」へ向う道すがら、その少し手前の道路反対側に位置する、いつも賑わう珈琲店の店頭で、中国人と思しきリアル小姐が例の自撮り棒も使わず、自らのリーチで以て、仲良しこよしの自撮りやってたので、知らっと一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、駄菓子屋横丁の後寄ってみた「化け猫屋敷」の主?の黒猫とその仲間の尾羽打ち枯らした雰囲気の老白猫がかつては、ここを訪れた観光客が腰をおろし、つかの間の休みを取ったであろう、朽ち掛けたベンチの上で陽なたぼっこしている姿を一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、「化け猫屋敷」から再び蔵造りの通りに戻る石畳の道に出た時、斜め後ろの木造の珈琲屋店舗前をいかにも冬支度といういでたちのいたいけな小姐お二人様が通り掛ったので、抜き撃ちで一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、蔵造りの通りに出て、そこを渡った先に有る刻の鐘の鐘楼の建つ通りの様子を入り口付近からピーカンの青空をバックに一枚撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、15時半を過ぎ、メンバー4名のうち、2名が帰られたので、残ったメンバーで、再び、ディープな空白地帯の再探検でもしませう♪という話しになり、蔵造りの通りを北上する途中でたまたま通り掛かった、レトロバスの姿を蔵造りの店舗を背景に一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、空白地帯の再訪を終え、夕方遅くの駄菓子屋横丁はいったいどんな雰囲気なのか?という極めて知的な好奇心に駆られ、再訪した駄菓子屋横丁の入口からちょい奥まった、いつもは塩もみキュウリ売っている爺さんが居る辺りに出店していた風船売りのヲヤヂと行儀良く作品の完成、引渡しを待つ幼い姉弟のお姿を、撮影位置真横に佇む若いヲヤヂさん黙認のもと、一枚戴いたもの。

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十四枚目のカットですが、陽もすっかり傾き、暮れ色に染まる駄菓子屋横丁の出口付近から通りの様子を撮ろうと構えていたところ、ちょうど良い後ろ姿モデルの小姐二人組が通り掛かってくれたので、これ幸い、と一枚戴いたもの。

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十五枚目のカットですが、駄菓子屋横丁での撮影を終え、さぁ、本川越の駅さ戻っぺか?ということで、蔵造りの通りから一本西の道を駅方面に向かい、途中、トイレを借りる都合も有って寄った、酒蔵兼醤油蔵兼手吹きガラス工房という、摩訶不思議なナノテーマパーク的店舗の店先で、いたいけな極小姐ががたいの良いヲヤヂさんと仲良く寄り添って、店先の品物を物色していたので、これ幸いにと後ろから一枚戴いたもの。

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十六枚目のカットですが、歩いていた裏道が途中で切れてしまったので、再び、駅の相当手前で蔵造り通りに繋がる、駅前からの通り経由、駅まで歩くこととしたのですが、その途中に煌々と照らされるタングステン光の明かりをバックにショーウィンド前を影絵のように老若男女が行き交っていたので、藤城清治テイストを狙い、一枚撮ってみたもの。

今回の感想としては、いつも自分一人で来たり、或いは複数名でも、自分が水先案内人で回っていたので、ややもするとマンネリ化しつつあったのですが、今回は氷川神社、空白地帯と新たな発見も出来、とても有意義な一日になったのではないかと思いました、感謝、感謝。

さて、来週は台北戦でデビューした長野県産の新進気鋭の広角レンズのご紹介行きます、乞うご期待!!
  1. 2015/01/11(日) 22:55:01|
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A paradaise located within 100km away from Tokyo~ 栃木祭2014~

さて、今宵のご紹介は、今週末の土曜日に地下鉄&東武電車乗継ぎの日帰り強行軍でお邪魔した栃木祭り2014からとなります。
この祭り、関東三大山車祭りと呼ばれるグループの一角を占めており、佐原、川越と様々な連携のもと、観光客誘致に余念が無いようです。

先般は鹿沼祭りにもお邪魔しましたが、個人的な感想としては、千葉、茨城、そして埼玉、群馬は云うに及ばず、工房お膝元の深川の祭りを含めた江戸の祭りでも、後期高齢者カメ爺/婆と団塊世代と思しき、マナーの悪い撮影者がたむろして、一時間に最低一回はアドレナリン濃度が急上昇して、結果として、非常に疲れる撮影となることが多いのですが、栃木のお祭りはいずれも、こじんまりとした手作り感満載で演者も観客も心通い合うためか、とても和やかな雰囲気の中、割り込みやら罵声の浴びせ合いなどということもなく、心静かに撮影に専念出来るところが素晴らしいです。

ただ、残念なことに他の山車祭りが毎年開催なのに、ここ栃木は隔年開催で、次回は二年後となってしまうことです。

では、そんな惜別の念も交え、昨日の行動に沿って、実写結果見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、栃木駅の北口から伸びるメインストリートを歩いていくと、太鼓の演奏と、山車の展示を行ってる広場が大きな交差点のすぐ近くにあり、日本晴れに日本一の桃太郎という組み合わせが何故か幸先良い撮影行の予兆のような印象を受けたので、一枚撮ってみたもの。
カメラはEOS50D、レンズはLeica Vario-Elmar21-35mmf3.5-4.5ASPH.による絞り優先AE、開放撮影です。

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二枚目のカットですが、太鼓演奏の広場を後にして、落ち合ったSKさんと蔵通りを目指して歩いていたら、ところどころに山車が停車し、思い思いにお囃子を奏で、他の祭りには見られない、金棒曳きの小々姐達が山車の前面お立ち台みたいな位置に乗っかって、錫杖を上下させ、お囃子合戦、いわゆる「ぶっつけ」をやっていたので、はいゴメンなさいよと町会の方々に断って、輪の中に入れて貰って、いたいけな小々姐達の奮闘ぶりを撮らせて戴いたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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三枚目のカットですが、会場であるメインストリートを更に北上していくと、停車中の山車の横で、いたいけな小々姐が腰掛けて休憩している様が目に付き、ピーカンの太陽に照らされているさまがとても愛くるしく、そして神々しくも見えたので、早速ダッシュで出演交渉、難なくOK貰って撮影させて貰ったもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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四枚目のカットですが、更にモデルさんや面白げな景色を求めてメインストリートを徘徊していくと、またしても停車中の別の町会の山車の傍らで、健気な姉妹が寸暇を惜しみ、おやつと思しき駄菓子を食しているのが目に留まり、考えるまでもなくダッシュで傍らのオモニと思しき年長の女性に出演交渉、あっという間すらなく、この姉妹のお菓子を取り上げ、はい、撮って貰って来なさい!と鶴の一声、こうして撮影となった次第。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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五枚目のカットですが、更に奥を目指し、会場をずんずん歩いていたら、晩秋のピーカンにしては珍しい、雪雲みたいな重く低い雲を背負って、重厚な空気を纏ったご老人の集団が横一列で歩いてきたので、その雰囲気の千分の一でも捉えられないものかと思い、数枚撮ったうちのベストショット。
カメラはEOS50D、レンズはLeica Vario-Elmar21-35mmf3.5-4.5ASPH.による絞り優先AE、開放撮影です。

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六枚目のカットですが、メインストリート上の会場の端まで歩いていったので、お祭り撮影は一旦棚上げとして、定番の撮影コースたる、代官屋敷~巴川の大土蔵コースへと同行者のSKさんを伴い移動し、最初の訪問地、代官屋敷での見せ場のひとつ、栃木最古?の床屋の店舗遺跡の様子を一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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七枚目のカットですが、これまでは全く目に留まったことがなかったというのが正直なところではありますが、土蔵?の軒下でプチ物置代わりに使われていた、木製公衆電話函の真っ赤な躯体が軒下の庇の陰で、きれいに赤と黒が描き分けられている図です。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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八枚目のカットですが、やたら自己顕示欲の強い屋敷から外へ出て、さて、別邸へと向かうんべぇか、と思った矢先、屋敷前を鬼のコスチュームの成人数名と、観光客と見れば、見境無く黍団子味のお菓子を無償配布しようとする桃太郎コスチュームの童子数名を露払いに桃太郎印の山車一行がやって来たので、先駆けの鬼さんを一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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九枚目のカットですが、代官屋敷の別邸を一通り見物しての帰り、庭でイイ案配に色づいた広葉樹の低い枝が、打ち棄てられた鬼瓦に掛かってえもいわれぬ雰囲気を醸し出していたので構図を決めて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

Tochigi14_010-1.jpg
十枚目のカットですが、次なる目的地、旧県庁の建物と隣接する大商家の在るエリアへ巴川経由歩いていた時、ふと橋から川面を眺めれば、鴨せいろ、もといマガモの群れが仲良く川上に向ってさざ波を立てながら泳いでいたので、川面に映る午後遅くの陽光をに照らされた景色自体も美しかったので、一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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十一枚目のカットですが、栃木市きっての観光スポット、様々なポスター等でもいやというくらい紹介され、非常に有名になった巴川沿いの長土蔵の黒い木塀に午後遅くの陽光が当たり、往年の栄華を髣髴とさせるかの如き金色に照り返すさまです。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

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十二枚目のカットですが、一旦、街の茶店でお茶タイムを決め込んだのち、日暮れ後の宵祭りの様子を捉えようと、同行者のSKさんともども、明るいレンズに換装し、出撃してからすぐに目に留まった金棒曳きの小々姐達が夜店で金魚すくいなんか楽しんでいるところです。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

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十三枚目のカットですが、とっぷりと日が暮れたメインストリートを歩いていたら、祭りの時は街灯を点けないことになっているのか、ところどころに暗いところがあるのですが、そんな歩道のとある箇所で、離れた夜店の裸電球に照らされた歩行者の影が長く伸びる様が何とも牧歌的だったので一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

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十四枚目のカットですが、暗いメインストリートにところどころ点る店舗や夜店の明かりを覗きながら、シャッターチャンスを捜して歩いていたら、おぢいちゃんとお孫さんであろうか、仲良さそうにスーパーボウル遊びにうち興じていたので、暫し様子を伺い、ここぞというところで必殺の一枚を戴いたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

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十五枚目のカットですが、駅へと歩く道すがら、道に停まって囃子を奏でたり、「ぶっつけ」を熱演している山車の様子を眺めて、シャッターチャンスを狙っていたのですが、一台の山車の斜め後ろのポジションがぽっかりと空いていたので、傍らの町会の人々にイイですかね、失礼しますよと、声掛けて良さげなアングルから二つの山車を見上げる格好で一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

今年の栃木祭りは宿が取れず、体力的にも、ちと自信無かったため、日帰りとしましたが、それでも得心行くカットが撮れたと自分では思えました。早くも二年後の本祭りが楽しみです。

さて、次回は海外遠征につき一回お休み、月末には、お隣り韓国はソウルの景色をお届け致そうと考えております。乞うご期待。
  1. 2014/11/16(日) 21:08:32|
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A hearty carnival in a provincial town named Sawara 2014②

さて、外遊のため、一日遅れの更新ですが、前回に引き続き、佐原夏の大祭2014最終日の日曜日、7/13の朝からの行動に沿って、撮影結果をアップ致します。
カメラは前日に引き続きX-E1、レンズは先般の潮来あやめ祭りで大活躍のCarl Zeiss Planar85mmf1.4YCにFXアダプタを介しての撮影です。全コマ開放での絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目ですが、昨日に引き続き、山車に遭遇する可能性が高く、また細い運河沿いの道なので、山車の移動速度も遅く、かつ接近戦に向いているので、一行で張っていて、反対側の道を通り掛かったところを、伝統的テイストの店舗をバックに一枚撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、山車の巡行の合間、伝統的な佐原の商店の軒先で、祭りの雰囲気を静かに表現したらどんな按配になるものか、少々意匠的に構図を工夫して一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、同じく伝統的建築物で商売を行っている商店の軒先にふと目を凝らしてみれば、何と寺院で使っているような型打ち巴つきの本瓦になんと銅製の雨樋、パイプを使っているぢゃありませんか、重要だけど、あまり目立たないところにお金を使う、その心意気が嬉しくなって一枚戴いたもの。

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四枚目のカットですが、そうこうしているうちに次なる山車が軽妙な佐原囃子を奏でながら近づいて来たたので運河のほとりの柵ぎりぎりまで後退し、すれ違いざまに下座連の笛の吹き手を伝統的家屋をバックに一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、少し早めのランチで名代の鰻重を戴いてから、また間道を通り、小野川沿いに出た時、その畔で祭り装束も凛々しい、粋でいなせな姐さん連が地べたに座り込んで歓談に打ち興じてたので、老人カメラマン各位を隠れ蓑に一枚戴いたもの。

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六枚目のカットですが、13時の放水時間近くだったので、伊能記念館前のヂャーヂャー橋を目指し、小野川を遡っていったら、当のヂャーヂャー橋の上のベンチを丸々一個、親御さん公認で浴衣姿の極小姐達が占拠していたので、またしても、声を掛けるに掛けられず、こそこそと近寄っちゃズームで撮っちゃ逃げ、撮っちゃ逃げの爺さんカメラマン各位を尻目に声掛けて、記念写真撮るところを横から一枚撮らして貰ったもの。

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七枚目のカットですが、そのヂャーヂャー橋から川面に目を下すと、昨年までは殆ど姿を見かけなかった、北京ダック、もとい、鴨の群れがあちこちに徘徊というか遊弋していて、これはこれでなかなか面白い風景なので土手から一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、無事、ヂャーヂャー橋の放水を眺め、また写真に収めたので、山車を求めて、メインストリートを東方面、即ち、香取神宮方面に向かって歩こうとしていたら、色も鮮やかなかき氷を手にした、これまた粋でいなせな少々姐と出くわしたので、声を掛けてモデルさんになって貰ったもの。

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九枚目のカットですが、そのメインストリートの八坂神社付近に集う山車を背景にこれまた和風の浴衣が似合う小姐三人組が、やれ芋を茹でたのがあるから食え、とか、やれ、さっきとうもろこし食ったばかりだから、炭水化物オンパレードぢゃねとか、また別の小姐がソフトクリームは食いたいとか言ってんのに、何贅沢云ってんだオラ!?とか楽しいやりとりしてたので、その千葉小姐の楽しい雰囲気でも捉えられないものかと思い、背後から一枚戴いたもの。

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十枚目のカットですが、そぞろ歩きをしていたら、また小野川を跨ぐ忠敬橋まで来たので、ふと下の川面に目をやると、浴衣を着こなした、いたいけな小姐達が涼しげに舟遊びを楽しんでいたので、上から一枚戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、そろそろ、お茶でもしてから、お江戸に戻ろうかい、という時刻になり、またもと来た小野川伝いの道を下り、駅方面に戻ろうとしたら、運良く、山車の釣る瓶撃ちに遭遇し、まずは、先導の鮒を屋上に据えつけた山車の下座連と取り巻き社中の様子を撮ってみたもの。

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十二枚目のカットは同じく、鮒の飾りの山車の飾り物が降雨対策でビニールの覆いに覆われた様子を捉えてみたもの。
何か鮮魚店から買ってきた魚が巨大化したみたいで面白いと思いました。

今回の感想は、やはり、佐原祭りは面白い、都内から近く、また成田空港からも至近にも関わらず、こんな江戸情緒残る町並みで密着感たっぷりの演者も見物者も一体化して楽しめる祭りは貴重だと思いました。

さて、次回更新は、一足先に夏本番の台北の旅から、寂寥感たっぷり、地味なキブンになれる街撮りカットのオンパレードいきます、乞うご期待!!
  1. 2014/07/21(月) 20:31:55|
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Wonderful Goblin's nose~OKC2-35-1mod.M by F.G.W.G.~

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さて、今宵のご紹介は北の大地はUSSR、旧ソ連邦1992年産まれのシネレンズ、OKC2-35-1、ディスタゴンコピーと思われる35mmf2.8のレトロフォキュタイプを工房で距離計連動加工したものです。

このレンズの改造自体はもう3年近く前に完成し、ちょうどこのくらいのシーズンの京都祇園界隈での極秘任務でその高性能ぶりを発揮して、公式デビューも間近、と思われたのですが、このレンズが完成直後、別のタイプの、やはり旧ソ連邦製のシネレンズで35mmf2のプラナーコピーのこれまた超高性能レンズが入手出来、そのコンパクトで半絞り明るく、緑、紫のマルチコートの面相も美しいレンズブロックを即攻で距離計連動改造したら、すっかり、それに嵌ってしまい、先輩格のこの天狗の鼻みたいな、ちょいとヴィジュアル的にはハンデ負った玉は出番を失っていた、ということなのです。

ただ、京都の祇園のような時代がかった地区では高性能ぶりを遺憾なく発揮ことは検証済みなので、今回、モノクロ専用機としたR-D1sとコンビを組んで、大正から昭和初期へトリップするタイムマシンになって貰ったということです。

では、早速実写結果を見て参りましょう、ロケ地は本郷、カメラはR-D1s、絞り優先AE、全コマ開放です。

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まず一枚目のカットですが、本郷菊坂通りにある古刹の長い緩やかな階段の向こうに夏空が広がっていて、なかなか良い雰囲気だったので、寺の名称を刻印した石碑にピンを合わせ、門回りの全景を撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、お寺の写真を撮らせて戴いたのち、記憶を頼りに菊坂通りの一本南というか下に位置する、菊坂下道という通りに下りて、そこの古めかしい佇まいのアパートが道一杯に立ち並んでいる様子を一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、菊坂下道の半分より奥まった辺りに位置する、樋口一葉住居遺跡の奥手、鐙坂に連なる崖を利用して建てられた木造建築の佇まいを下から見上げるアングルで一枚戴いたもの。

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四枚目のカットですが、その菊坂下道を南に入ったところに位置する樋口一葉住居遺跡前の、一葉も使っていたという曰く付きの井戸をその崖下の木造建築へ連なる階段下から撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、先の三枚目の崖下の木造建築物のカットの階段上部向かって左側に無造作に置かれた古めかしい木製の梯子状の物体が階段上からはイイ光線加減だったので一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、その木造住宅のこれまた窓の辺りが北西に開けた空に照らされてイイ雰囲気だったので階段上から一枚戴いたもの。

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七枚目のカットですが、崖中段の路地みたいなところから、鐙坂に抜けられる出口があるのですが、その出口を背にして、路地に咲くあじさいをモチーフとして木造住宅の佇まいを撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、鐙坂から菊坂方面へ再び下り、元来た方向へ進んでいくと、これまた古めかしい銭湯と床屋さんがあって、その床屋さんの葡萄の蔓や葉に囲まれた回転看板の佇まいが何とも云えない雰囲気を醸し出していたので、一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、ここも菊坂下道を進んでいくと、何と、京島二丁目辺りと見紛うが如き木造平屋建築が立ち並ぶエリアに出て、そこでは夏の涼をとるためか、家の周りに夏の草花の鉢をところ狭しと置いていたので、その様子が面白く、一枚戴いたもの。

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十枚目のカットですが、菊坂下道をどん詰まりというか、終点の言問通りまで到達してしまったので、戻りは菊坂上道を通って、本郷通り方面を目指したのですが、すぐに古風な土蔵と木造建築物を発見し、川越みたいだなぁとか思い接近したら、樋口一葉と親交有った「伊勢質店」という老舗だということだったので、軒先の佇まいを一枚戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、これも菊坂通りの上道と下道の間の段差というか斜面を上手く利用した古い木造の三階建て住戸が目に留まったので、背景に暮れかけた西の空を入れて下からその佇まいを一枚撮ってみたもの。

今回の感想としては、相棒のズミクロンがカラーで写実的なカットを量産し、あたかも、有象無象の観光ミニガイド、みたいなテイストになってしまった感なきにしもあらずですが、このR-D1sの秀逸なモノクロモードとレトロフォキュの素直な描写が相俟って、何となく、叙情的な雰囲気の組写真になったのではないかと思いました。

さて、次回は久々のお祭り写真です。さて、何処が出るのかな、乞うご期待♪
  1. 2014/07/06(日) 22:22:58|
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Das Grosser des objektive der Mamiya~Mamiya Sekor C 45mmf2.8 mod.EF

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さて今宵のご紹介は予告候補のうち、Big MamiyaことMamiya Sekor C 45mm f2.8N改EFでいきます。

このレンズ、元はと云えば、云わずと知れたMamiya645用の広角レンズで、7群9枚のディスタゴンタイプ、同社の会社更生法適用後の1985年以降にラインアップされた新設計のものらしく、マルチコートも煌びやかに、その秘められた性能を物語っています。

確かにこのレンズ、中判用交換レンズを改造したものなので、元々のレンズ自体が重い上に、素材選択の都合上、EOSとのフランジバック差と口径差を埋めるべく、真鍮無垢材の丸インゴットを二個刳り貫いた上、ネジ切って接合しているので、肉抜きもままならず、超ヘビー級の改造レンズとなりました。少なくとも、当工房で改造したレンズでは135mmクラスまで含めても一番の巨漢です。

ただ、よくよく考えてみれば、今をときめく、Zeiss銘で長野県のリンゴ畑で産まれてくる?OTUS55mf1.4しかり、SIGMA50mmf1.4Aしかり、みなイメージサークル大きめに取ったレトロフォキュもといディスタゴンタイプなので、初戦の潮来に出る前から、性能のほどは予想はついていました。

では、早速実写結果見て参りましょう。

カメラはEOS50D、絞り優先AEでの全コマ開放撮影です。

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まず一枚目のカットですが、まずは潮来の宿に撮影には不要不急の手荷物を預けようぢゃまいか?ということになって、一旦、宿に寄ってから、あやめ祭り会場の「前川あやめ園」に歩いて行く途上でみつけた、門前に五右衛門風呂みたいな釜を置いて、そこに今を盛りに咲き誇る菖蒲を植え、通り掛かる人々の目を楽しませようという、なかなか素晴らしい心意気のお宅の佇まいを撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、「前川あやめ園」へ抜ける細道沿いで見つけた魚屋さんの店先に下げられていた、夏の涼のシンボルのような簾にピンを合わせ、店先の様子を撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、「前川あやめ園」の西側を流れる前川に掛かる鉄橋上から、いかにも涼しげな日傘を相合傘に差して、ザッパ船の船着場の様子を眺めて、いかにも楽しげに語らい合っていた熟年夫婦の後姿を撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、毎年恒例の「あやめ娘」の小姐達全員による歓待ということで、この時間帯シフトの小姐に加え、去年、ポートレート撮らせて貰い、お話しもしたことある小姐が3名ほど加わっていたようなので、7名の正規+3名ということで、10名の増強体制のうち、精鋭?8名のお姿を一網打尽的に撮らせて戴いたもの。

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五枚目のカットですが、とりあえず、昼の部の撮影を切り上げ、お茶してから宿に戻ろうとまたしてもとぼとぼと歩く途上、曲がり角の彼方に、このような鄙びた地方にはちと不似合い?な山門が目に留まったので、元々、好奇心旺盛な一行のこと、宿に戻る時間を多少先延ばししても、と見物に訪れ、その石畳越しに静謐な境内の雰囲気を撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、翌日曜日に再び、会場を訪問したとき、結構混みだしてきたので、手っ取り早く、シンボリックなカット撮んねばなんめぇと、あやめ娘の小姐のお一方にお願いし、「潮来の伊太郎」像したで笑顔のポートレ-トを撮らせて貰ったもの。

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七枚目のカットですが、前日も、いたいけな童子が罰ゲーム的に労役を課せられていた、足踏み水車でのあやめ田への給水を、あまりにも楽しげに、まさに鼻歌キブンで軽々こなしていたカンカン帽の年配小姐の姿が目に留まったので、水を貰えて心持ち、ハリを戻しかけてきたあやめの花越しにその雄姿を撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、あやめ祭りとは云いながら、あやめだけではやはり人が呼べないのか、或いは、呼応して観光キャンペーン張ってる佐原に密かに対抗してのことか判りませんが、ところどころ、泥田の中に美しい蓮の花が咲き誇っていたので、重いレンズもものかわ、水田に相当身を乗り出しての決死行で捉えた渾身の一枚。

今回の感想ですが、いやはや、重いだけあって、写りが安定して危なげがなかったです・・・というか、重すぎて、バランス失い、水路に転落しそうになったことは幾たびかありましたが、さすが、中判の巨大なイメージサークルのしかも、レトロフォキュのテレセントリック性に優れた投射像の真ん中だけ使うのですから、悪かろう筈もないです。

さて、来週は、今回出番を譲った名門エルンストライツの貴公子、ズミクロンM50mmf2でもいきましょうか。乞うご期待!!
  1. 2014/06/22(日) 22:13:48|
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A Nano-trip to the nostalgic streets~Tamanoi & Kyojima located in the north east part of Tokyo~

さて今宵のご紹介は今週末の土曜日に、久々の"秘密結社"ノンライツRF友の会のイベントで、「玉の井いろは通り」と「京島2丁目」界隈をスナップした様子をお送り致します。

機材は1、4、8枚目がM8+AngenieuxR11 35mmf2.5改M、2、3、5~7、11~15枚目がEOS50D+Carl Zeiss Distagon18mmf4YC改EF、9、10枚目がM8+Miracle-Triplet50mmf3.5改L39、全て絞り開放の絞り優先AE撮影です。

では、当日の行動に沿って逐次画を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、待ち合わせの浅草橋駅から柳橋に向かう道すがらのカフェ前にブーゲンビリアの花が美しく咲き誇っていたので、渋めのカフェを背景に一枚戴いたもの。

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二枚目のカットですが、柳橋へ向かう日本橋側の堤の上から、船溜りを眺めたら、珍しくスタンドアップパドルボード('14.6.5訂正)の集団がたむろしていたので、屋形船に混じって遊弋している姿を一枚戴いたもの。

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三枚目のカットですが、堤と平行する道をそぞろ歩きし、柳橋詰まで辿り着いたので、おそらく鬼平の時代から営業していたと思しき古風な船宿の佇まいを一枚戴いたもの。

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四枚目のカットですが、我々の到着とほぼ同時にスタンドアップパドルボード(同上)のご一統様が神田川遡上コースを辿って行ったので、周囲のビルの様子も入れて、船溜りの中を進むシーカヤックの様子を一枚戴いたもの。

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五枚目のカットですが、都営線、東武と電車を乗り継ぎ、東向島までやって来て、「玉の井いろは通り」を散策しながら、通りの奥にある、いかにも昔の青線地帯時代の趣きを残すスナック跡の様子を一枚戴いたもの。

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六枚目のカットですが、ここも迷路のような玉の井の象徴のような三角地の地形そのままに立った建物の敷地のどん詰まりまで有効利用しようとコカコーラの自販機を据え付けていて、その白い壁と赤い自販機のコントラストが見事だったので一枚戴いたもの。

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七枚目のカットですが、だいぶ前に来たとき、いかにも「ダンスホール」的な建築様式を残す建物が有ったのを発見して、相当興味を持っていたのが、前回発見出来ず、今回、偶然再発見し、アプローチ路も特定出来たので、その特徴的なパーツを撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、玉の井の裏通りで古い木造アパート一階の錆びかけた鉄製の窓格子が午後の斜めの陽を浴びてイイ佇まいだったので一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、再び電車に乗って曳船駅まで戻り、勝手知ったる何とかの通り、京島の迷宮へ舞い戻る途中、通りに面した民家の玄関先でバラの花が咲いていたので、新作の国産銘機トリプレットの実力のほどを試すために一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、京島二丁目の交差点を過ぎ、いよいよ、東武亀戸線北側の京島二丁目地区を探検しようとした時、これまた民家の庭先で可憐な赤紫の花が二輪咲き誇っていたので、これも実力テストの一環として一枚戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、幸運なことに空襲にも見舞われず、戦前の住空間をいまだ色濃く残す京島二丁目エリアでは、昔ながらの長屋建築様式が残っていて、様々な本でも紹介されている、「安食豆腐店」の有る長屋の前で一枚戴いたもの。

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十二枚目のカットですが、豆腐店の入っている長屋から南方向の通りに入ると、スカイツリーが至るところで顔を覗かせるので、通り沿いの古風な建物とのコントラストが面白いので一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、これも同じ通りのトタン張りの長屋建築越しにスカイツリーが顔を出しているので、その姿を入れて一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、今回の主目的地の京島南公園まで着いてからまた駅に戻る道すがら、またしても民家の軒先で美しくまた力強く咲く白い花々の姿に目を惹かれたので、背景の通りの様子も入れて一枚撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、裏通りの民家の脇のちょっとした空き地を利用して、園芸をやっているご家庭があったので、その様子を一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、う~ん、2、3年前に来たときに比べ、玉の井も京島も、そして今回は時間無く訪ねられなかったのですが、鳩の街も、確実に普通の街へと変貌してしまっています。

思うにスカイツリー効果で地価上昇、固定資産税を払うためにマンション、アパートへ建て替え、或いは数軒分の土地を所有する地権者同士が話し合って、区画整理も含めたブロック単位での再開発・・・そういった諸々の経済合理性の論理で、古き佳き時代の佇まいがみるみるうちに失われていくのは、とても残念な気がします。

尤も、空襲にやられた結果、綺麗な街並みになってしまい、自らも快適な深川地区のマンションに暮らす人間が、京島の不便な木造長屋でいつまでも暮らせ、とは口が縦に裂けても云えないのがまたつらいところでもあります。

さて、来週は久々に面白いレンズを格安で買えたので、その実力のほどをテストしてみましょう。乞うご期待。
  1. 2014/06/01(日) 22:53:45|
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可以拍照嗎? Reloaded!~台北ツアー'13夏②~

さて、お待ちかね? 今週のアップは台湾ツアー'13夏の後編です。
瑞芳~九イ分一帯へ出かけた翌日、計画通り、イイ画が撮れることでは台北周辺では随一と思われる淡水・八里地区へ出かけることとしました。
ただ、朝早く出掛けても、「サンセットビーチ」の街ですから、あまり盛り上がっていない可能性があるので、市内では比較的イイ画が撮れる双連駅周辺の朝市に立ち寄ってから、MRTで午後、目的の淡水・八里地区入りし、遅くまで楽しんだのでした。
では、当日の行動を追って、実写結果を見て参りましょう。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8 3rd.、X-Pro1+Gauss Tachar32mmf2.3改Mで撮っています。
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まず一枚目のカットですが、何と、泊まっていたホテルで朝、フロントにちょこん!と座っていた小姐を勧誘し、路上に同伴し撮らせて貰った一枚です。
朝起きてから、ホテル地下一階の食堂で朝飯を食べていたら、裸一貫に等しいようなカッコの小姐3人組が、横のテーブルにやって来て腰掛け、工房主を日本人とも気付かず、お持ち帰りされて早朝タクシー帰りしたとか、無邪気に歓談していたのを見て、う~ん、こんな小姐もここ南の島なら有り得べしだなぁ・・・とか心の奥で思いながら、1階のフロント前を通り過ぎようとしたら、ぢぇぢぇぢぇ・・・地下の関西産小姐3人組が束になっても敵わない美小姐が鎮座ましまして居られるではないですか!? そこで英語が多少通じる同僚の兄ちゃんに適当に能書き述べて、小姐を勧誘し、路上撮影会となったもの。
機材はM8での開放です。
容姿が優れているのは云うまでもないですが、南の島の美小姐らしく、どことなくキョトンとした大らかそうな表情もとても魅力的に思えました。

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二枚目のカットはホテルでの出発時の望外の僥倖に気を良くし、まず立ち寄った双連朝市で、オモニと思われる中年の女性の営む中国風お菓子の露店にて、クールな表情でポカリスエットなんざラッパ呑みしていた美小姐が目に留まったので、すかさず露店に立ち寄り、英語と中国語ちゃんぽんで、この美しい小姐さ撮らせでけろ♪とかオモニに声掛けてみたら、日本から来たのか?と聞き、そうだと答えたら、好きなだけ撮ってイイからとか破顔、では、お言葉に甘えてとばかり、こっち見てね、小姐まぢイケてる、可愛いね♪とか声掛けながら撮ったもの。
表情が多少硬くなってしまっていますが、実物はたぶん秋葉原の団体小姐芸能集団でもトップ集団入れるのでは?
とか思えるくらいの可憐で健康的な女子高生でした。
機材はX-Pro1での開放撮影です。
撮影の一部始終を環視していた周りの露店、屋台のヲヂサン、オバサンが撮影終わるとやんややんやと騒ぎ出し、日本語の話せる老婆なんざ、「ヨメさんにして連れて帰って上げて!」とか嬉しいような恥ずかしいようなセリフを臆面もなく云ってくれちゃったりしたので、逃げるようにその場を後にしました。

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三枚目のカットは午後訪れた淡水・八里地区の淡水メインストリートにて、蜆かなんかを商っていたお店の小姐がヒマそうに欠伸なんざしていたので、目が合って、バツが悪そうな表情を見せたのをチャンスに、眠気覚ましのサービスも兼ねて声掛け、一枚撮らして貰ったもの。
機材はM8での開放撮影です。
しかし、台湾の小姐は、同じアジアでよく比較させる韓国の小姐と違い、大変オープンな気質で、片言の英語で話していても、カメラを構えて、撮影者とモデルというファインダ越しの無言のコミュニケーションしていても、とても気分良いです、こういったところが、やはり黒潮の民のDNAの為せる技なのかも知れません。

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四枚目のカットはさすがに小姐オンパレードでは、何を撮りに行ったのか?とかヘンな誤解を受けてもつまらないので、淡水到着後、河岸のメインストリートの一角で見かけたハイビスカスの花です。
背景は淡水河と八里の街の南端辺りです。
機材はM8での開放撮影です。
ハイビスカスは沖縄県内では渡名喜島、久米島といった本島近くの島嶼は云うでもなく、波照間、小浜などという八重山でもあちこちに見られ、南の島のアイコンそのものだと思っていたのに、一衣帯水とも云える近隣の台湾で見かけたのは今回は実質的に初めてだったというのは驚きでした。

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五枚目のカットは淡水の目抜き通りをカメラ2台提げて人目を惹きながら徘徊し、これはと思うところで声を掛けて撮っていた中で、親子で魚介串焼きみたいなのを旨そうに食べてたのが目に留まったので、ヲヤヂさんが多少英語が判ると言うので、貴殿のいたいけな娘御さんらがシーフードバーベQを食べてるところがとても美味しそうで、これは台湾の観光の佳きPRとなるぞよ、とか因果を含めたら、へへぇ、左様で。どーぞご自由にお撮り下さいやし。アタクシどもは撮られる価値もないでしょうから、どいてますんで・・・とか云うやりとりの後、迫真の演技の童子達を撮ったもの。
機材はM8での開放撮影です。
台湾の子供達は、いつも明るく元気で、見ているこちらも幸せなキブンになってしまいます。まさに子はアジアの宝。

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六枚目のカットは淡水の岸辺の道を何か面白いものはないかと眺めながら徘徊していたら目に留まった、土嚢の山です。
こんな陽光燦々と降り注ぐアジア屈指の観光地でも、一昨日の記録的な台風上陸の痕跡が残っていて、何の感傷もなくその横を楽しげな様子の現地の若者達が通り過ぎて行くのも、とても中華的な風景だと思った次第。
機材はX-Pro1による開放撮影です。
土嚢と云えば、災害や紛争の象徴みたいに、画面に登場することが多いですが、ここでは緩やかな台湾時間の中で
ひねもす陽光を浴び、その存在も何処か間延びして見えるから不思議です。

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七枚目のカットは淡水の岸辺のメインストリートで若いオモニとその極小姐が美味しそうにアイスクリームを食べていたので、これも話しをつけて、撮らせて貰ったもの。
ホント、笑顔が自然ですね、きっと撮影用だけぢゃなく、いつもこんな笑顔溢れる生活を送っているのかしらんとか思わず、ついつい羨ましくなってしまうようなイイ笑顔を親子で浮かべています。
機材はM8での開放撮影です。
台湾のあちこちょでこんな幸せそうな姿を見かけますが、皆さん、快くその幸福感のお裾分けをしてくれます。

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八枚目のカットは淡水の波止場から、渡船に乗って対岸の八里へ渡る途中、桟橋の上で河口方面に停泊する外輪船を背景として、乗船を撮ってみたもの。
機材はM8での開放撮影。
この日は台風上陸して2日経っていたので、最初心配した、渡船欠航で八里へ渡れない、という状態にはならず、画面でも少し見えると思いますが、河の水の色が黄土色となっていた以外は特に波やうねりなども無く、平穏無事に淡水の対岸、八里の波止場へ着いたのでした。

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九枚目のカットは、八里の目抜き通りを徘徊していたら、やはりヒマなのか、店番というかガールズトークに打ち興じていた、ローカル軽食屋だったかの小姐二人組に声掛けたら、え、アタシ撮ってくれんの?とか自分を指さして大げさに驚いてくれたんで、ハィハィ、ここにアンタラ以外誰が居んぢゃい!? はよ、とっておきのポーズ見せんかいと、英語、日本語のチャンポンで語りかけ、興が乗ったとこで撮ったものです。
機材はM8での開放撮影です。
この南国の常夏の島の化身みたいに浅黒く日焼けしたいたいけな小姐の笑顔から見えた真っ白い健康的な歯が何か南の海の真珠のようにも思え、とても眩しく見えました。

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十枚目のカットは目抜き通りから少し外れた砂浜でオモニと遊ぶいたいけな極小姐の姿が目に留まったので、早速オモニにエエセンスのTシャツ着てはりますな、この素晴らしい風景をバックに一枚撮らしてよ♪とか頼んでみたら、ええ、喜んで♪ということで快諾戴き一枚撮らせて戴いたもの。
機材はM8での開放撮影。
太陽がとうに天頂を過ぎ西に傾き出した頃だったので淡水のランドマーク、ウィッシャーマンズワーフを遠景に撮ったいたいけな小姐のご尊顔はやや逆光気味で暗く写ってしまいましたが、その表情は明るく、見守るオモニもニコニコしていて、本当に台湾って元気貰える島なんだな、と実感しました。

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十一枚目のカットはそろそろ腹も減って来たのと、夕方の予定から線引きするとまた淡水に戻らねばならないので、波止場へ戻ろうと目抜き通りを歩く途中、もう小学校高学年くらいにも見えるのに、乳幼児用の足漕ぎ遊具であるシマウマ号に颯爽とまたがり、アキバの小姐演芸集団のフライング何とか云う歌舞音曲を鼻唄で歌っているという大人気ない子供が居たので、横のオモニに声掛けて、因果含めて貰って撮らせて貰ったもの。
機材はM8での開放撮影です。
この小々姐、よほど日本贔屓らしく、日本から写真撮りにやって来たと多少日本語の判るアヂュモニに説明したら、こんな天にも昇るような喜色満面の表情で撮影に応じてくれ、「小姐、多謝、再見」と礼を述べて立ち去ろうとしたら、「アリガト、ヲタク、フジヤマさん」とかワケの判らない日本語で挨拶返してきました。

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十二枚目のカットは、陽がとっぷりくれてから、淡水の街を後にし、台北市内へ戻る途中、通りがかった道教寺院横の路地の様子が如何にも中華社会的な空気を漂わせていたので、画面中央奥に見えるヲヂイさんに声掛けてから一枚戴いたもの。
機材はM8での開放撮影です。
そうそう、今このカットをしげしげと眺めてみれば、何処かで見たなと思った既視感は前日の宵の口に身を置いていた、九イ分の雰囲気そのものをこの路地が纏っていたからなのでした。

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十三枚目のカットは台北市内に戻り、翌日ン早朝のフライトに備え、按摩さん行かねばなるまい、とか変な義務感に憑り付かれ、行った先でお安くしときますから二時間コースでOKですよね?とか上手いこと口車に載せられ、終わってみれば、行きつけの近場の飯屋はみんなオーダーストップ時間ぢゃね、ということになってしまい、失意のまま、西門駅前から台北駅経由、宿に戻ろうと思っていたら、地下鉄出入口付近で、年端も行かぬいたいけな女子高生風情の小姐二名組が誰かイケメンにでも声掛けて貰えるのを待っているのか、カップ入りかき氷なんか二人で食べながら、人待ち顔で立ち尽くしていたのを声掛けて撮らせて貰ったもの。
機材はM8での開放撮影。何と撮った後で画像データ調べてみたら、Auto ISO感度モード上限のISO1260での撮影となっていました。おそらく写真展当への作品作りは無理でもブログ掲載用くらいなら充分実用になることが判り、M8まだやるなぁと、成田で大活躍のR-D1s同様、改めてそのポテンシャルの優秀さに驚いた次第。
しかし・・・ここ台北西門エリアは東京で言えば原宿とか渋谷のセンター街に例えられますが、そんな若者の街で、夜の10時近くにこんな若い小姐に声掛けて、快く撮影に応じて貰えるとは、やはり台北は殿方のパラダイスなのかも知れません(笑)

今回ツアーを通しての感想としては、やはり、台湾は暖かい島です。気候もそうですが、出逢う人々皆さん、心優しく、陽気でオープンです。
思うに日本統治時代から、「旅人には親切に、年長者は大切に」という今ではとうの日本でも絶滅してしまったような道徳観が残っているからかも知れません。
甘えてしまってはいけませんが、たまには元気を貰いに訪れて、その代わりにこの美しき麗しの島の素晴らしさを事有るごとに発信していきたいと思います。
そして出来ることなら、写真を通じて現地に若い仲間を持てたら素晴らしいなと思います。

次回は夏のイベントシーズン真っ盛り、工房秘蔵の鏡玉と電子暗箱で何か面白い画でも撮って、寝苦しい夏の夜の慰みとでも致しましょう。乞うご期待。
  1. 2013/07/23(火) 23:07:10|
  2. Arri改造レンズ群
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Invitation to unexpected depth of the Ocean~Cine-Planar50mmT2.2~

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【撮影データ】カメラ:EPSON R-D1s 絞り優先AE 露出+1/3 ISO200、全コマ開放、ロケ地;深川
さて、今宵のご紹介は、予告通り、工房作品いきます。

このCine-Planar50mmT2.2Arri改L39は、工房での改造シリーズからいけば、3号機となります。

しかしながら、戦時中の軍用と思しき1号機、商標問題が片付き"Carl Zeiss"銘も燦然と輝く2号機、と比べ、この個体は、東西ドイツ分断期の極短い一時期だけ、Zeiss Jena社とZeiss Opton社の商標係争の関係で"Zeiss"銘でなく、"OPTON"銘で製造されたという、珍しいAriiflex35用のシネレンズです。

構成自体は1号機、2号機と同様、まさにWガウスの典型的構成で4群6枚です。

この珍品シネレンズは、実のところ、工房所有品ではなく、かねてよりシネレンズに魅せられ、シネレンズを渇望していた或る友人が、幸運にもゲットすることが出来、ご本人の日頃のシネレンズへのあくなき憧憬に共感した工房主が、改造をお引き受けしたものです。

今回の改造は、経緯も経緯で、しかも今までの集大成という位置付けもあり、加工、部材とも相当頑張りました。

まず、スリーブは手許のもので一番レンズ本体に風合いの近いものを精密切削して内外公差数μmで仕上げて圧入し、2φのハイカーボンのホロースクリュウで以て120°等間隔での固定。そして距離計連動機構はオリジナルのレンズブロック固定用全周スクリューリングのカニ目穴を利用し、裏側からハイカーボンの精密ネジで超ヂュラルミン丸インゴット削り出しの距離計連動カム固定用ベースリングを固定、しかるのちにCu65/Zn35の真鍮丸インゴットから削り出しの距離計連動カムをこれまた公差数μmでベースリングに圧入後、SUS316の1.6φの精密ホロースクリュウで固定しています。
勿論、光路に接するところは、全て工房特製ブレンドのグラファイト系無反射塗料塗布を行っています。

さて、では早速作例いってみましょう。

まず一枚目。

或る日曜日の午後2時半過ぎにこの渾身の改造レンズは産声を上げました。

出来上がったら、撮ってみたくなるのが人情というもの、まだ陽が有ったので、近場でぱぱっと済ませようと思い、男やもめのお勤めたる週一のお買物がてら、富岡から、門仲駅裏にかけて撮り歩くこととしたのです。

まずは、富岡八幡宮への東からの参道に在る、真っ赤な鉄橋をモチーフにしようと思い、永代通りを北に渡り、材木屋の横を通って、橋を目指しました。

すると、いつも何某かのブツ撮り用のオブジェを表に出してくれている、製造直売の家具屋さんの入口の扉の金物に目がいきました。

金物、木部の質感は言うに及ばず、遠景に木造住宅が、中にはめ込まれたガラスに映り込んでいるのです。

どこにピンを置くか悩ましいところですが、あくまで、オーナー様に引き渡す前の試運転ですから、その性能が良く判る撮り方をせなあきません。

そこで、鉄の鎖にピンを置いて、えいやっとシャッター切ったのがこの一枚。

開放でも意外と被写界深度は深く、最短に近い距離で撮影しながら、鎖は言うに及ばず、その数センチ後の木の扉の木目とか質感とか、なかなか良く再現しています。

また、ガラスに映った遠景の木造家屋も何故かイイ味出していると思いました。

そして二枚目。

家具屋さんを後にして、数十秒と歩かない距離にくだんの鉄橋は在ります。

この鉄橋のイイところは、橋そのものの造作もレトロで宜しい上、意外と周辺が開けていて、しかも、西側、即ち、八幡宮方面に構図を撮れば、背景には若干の樹木と木造住宅が写り込む配置となっているのです。

そこで、夕陽を浴びて輝く真っ赤な橋の構造物の上のボルト&ナットにピンを合わせシャッター切ったのがこのカット。

距離は1.2mちょいくらいでしたが、幾星霜を経たボルト&ナットの鉄の上に何度もペンキを塗ってでこぼこした表面や質感など、かなりの照り返しの中、やはり良く捉えているのではないでしょうか。

ただ、バックのボケはなだらかに融けて・・・とはならず、少しざわざわしたようで、これは残念でした。

それから三枚目。

橋を渡りきって、久々のお参りも兼ね、八幡宮本殿方面へ抜けようと裏口から入ります。

すると、社務所?と本殿の連絡通路越しに夕陽が射し、通る人々がシルエットになり、また一瞬ですが輪郭が夕陽に輝くシーンが見られ、是非、この瞬間を切り取りたいと思いました。

そして息をひそめ、通路の斜め前で待ち構えていると、来ました来ました、喧しい小姐達がぞろぞろやって来ます。

と、その時、別の若い小姐が息せき切って、ちんたら歩きの小姐軍団を追い越し、通路下を潜らんとやって来ました。

こりゃ好都合、日頃のスナップの腕試しの目的も兼ね、全神経を研ぎ澄まし、小姐の輪郭が光芒を放つ刹那、シャッターを切ったのがこのカット。

R-D1sとは思えないくらいのシャープでクリアなシルエットが上がっていて、家で撮影結果を見てびっくりしました。

まさにこれがPlanarマジックというものなのでしょう。

まだまだの四枚目。

お参り、そしてお買物も済まし、家路に就きます。

但し、往きが永代通り北側の寺社仏閣ゾーンを通って行ったのに対し、帰りは、永代通りの南、大横川を渡った、牡丹町界隈を通って、工房の在る旧深川琴平町方面へと抜けます。

東京大空襲で殆どの街並みが焼けてしまったこの界隈ですが、それでも、戦後の香りを色濃く漂わせる街並みはそこここに残っていて、散歩する者、よそから迷い込んで来た者を飽きさせません。

いつも以上にカメラを提げキョロキョロと被写体を探して歩いていたら、古い、アパート兼住居が目に留まりました。

たぶん、デジ一眼やコンパデジで撮ったら、ただの裏通りの味気ないモルタル建造物としか写らないかも知れませんが、この稀代の銘玉、昭和の残滓をどう捉えるのか?・・・

その結果がこの通り。

カリカリ感こそないですが、比類無くシャープなこのシネレンズは、月日が刻んだモルタル外壁の表面の模様を夕陽の当り加減に応じ、微妙なグラデーションと共に、かなりドラマチックに捉えているのではないでしょうか。

最後の五枚目。

更に歩くこと約5分、木場近くの運河の橋のたもとに出ます。

毎朝の通勤ルートです。

この橋も、小ぶりながら、なかなか凝った造型で写真の撮り甲斐があります。

そこで、ちょいとひねって、沈みかけた夕陽を浴びる鉄橋の上部構造体をバックにぼかして、手前に在る奇妙な石の前衛彫刻を大胆に切り取って構図してみようという試みでシャッター切ったのがこのカット。

石のオブジェ自体は建物の蔭で沈む夕陽も当たりはしませんでしたが、橋のほうと遥か遠方の都営住宅はオレンジ色の夕陽を浴びて仄かに照り返し、イイ按配となっているようです。

このボケがまさに狙っていた、蕩けるが如きボケで、満足行きました。

あ、オーナーさん、今日は違うレンズ出そうと思ってたんですが、意欲的な新作レンズの開発やってたら陽が暮れちゃったんで、ご免なさい、承諾得る前に紹介しちゃいました。でも、どうか、いつまでも末永く愛用してやって下さい。

さて、来週は秘宝館から何かご紹介致しましょう。乞う御期待。

テーマ:街の風景 - ジャンル:写真

  1. 2012/02/05(日) 23:08:58|
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charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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