




【撮影データ】カメラ:R-D1S ISO400 露出補整+1/3 全コマ開放 絞り優先AE ロケ地;門前仲町~新宿
さてまた月日はあっと言う間に巡り来て、日曜深夜になってしまいました。
もうこの時間では日付変更線を超えていますから、正確には月曜未明にホームワークやってるようなものです。
先週、先々週と工房附設秘宝館からの出展が続いたので、さては、工房も改造ネタが尽きたか、或いは遊びにうつつを抜かし、週末の勤行たるレンズ加工をさぼり始めたのか・・・などと要らぬ心配をされる方も居られると思います。
そこで、今週はまたきちっと工房作品のご紹介。
今回のご紹介は、Exakta Xenon 50mmf2のL39改造版です。
とかしらっと書いてしまうと、エクザクタファン各位から、「エクザクタのレンズをわざわざL39なんかに改造するなよ・・・一眼のレンズはアダプタ噛ましても一眼で使えよ」などときっつぃお叱りを受けてしまいそうですが、実はこのレンズ、電子湾で瀕死の状態で彷徨っていたものを、一発指値で釣り上げ、まず傷だらけだった前、後玉を大久保の名工のもとで施術を受け、宝玉の如き輝きを取り戻しました。
さて、ここからが工房の腕の魅せどころです。
このレンズ、エクザクタマウントとは言え、バヨネットは磨耗し、またひん曲がっていて、どんなボディも合いそうに有りませんでした。
そこで、L39<エクザクタのフランジバック長の関係を活かし、工房でふんだんに所蔵するL39マウントスリーブを履かせ、また距離計連動ブロック、カムを削り出して結合することにしたのです。
その加工の結果は今ごらんの通り、戦中~戦後間もない時期に生まれたと思しき、この端正な変型Wガウスの銘玉は、あたかもそれ自体がメーカーオリジナルレンズの如き容貌で再度、命を吹き込まれたのです。
では、その写りの実力やいかに・・・作例を見ていきましょう。
まず一枚目。これは門仲駅近くの永代通り沿いにいつも趣味のイイ大型バイクを数台露駐しているところがあるのですが、今回は、いかにも写真撮ってくれよと言わんばかりの前後ずらし駐車スタイル。
ピンは道路に近い方の車体の機関部に置いたのですが、前ボケはフワっと膨らむが如くボケ、後ボケは樹木に若干のグルグルが認められますが、なかなかどうして決まった一枚になったと思います。
そして二枚目。お買物がてら立ち寄った新宿ハンズの側には、こんな都心の一等地にも関わらず、レディミックスコンクリートの集配所があります。
で、ふと目を凝らすと、かのイチロー氏がビールサーバを押し、その蛇口?の筒先に、お、ちょうど、レミコン車のミキサーのコンクリ受けの巨大なカップがあたかもジョッキの如く口を開けているではないですか♪
この偶然の産物のナイス構図に思わずシャッターを切った一枚。
カップ部の上のエッジにピンを置いていますので、赤も鮮やかな「KYB」のデカールは少し滲んでいます。
続いて三枚目。お買物も無事済んだら、腹時計が鳴り始めたので、アルタ方面に歩いていたら、おもろいカッコの小姐がお登りサンご用達と思しきガラガラバッグを引き、傘さして苦労しぃしぃ歩いていたので、小走りに接近して浴びせた一太刀ならぬワンショット。
このカットはレンズの特徴を良く表していると思います。
小姐がさしている傘は濃い色なので水玉模様も含め、素晴らしい解像度で捉えていますが、画面内のモチーフ、特にオフフォーカス部の明るい色のものについては、かなり盛大にフレアが出ています。
最後の四枚目。小姐に会ってから伊勢丹裏辺りを暫く歩いていると、付近の住民らしい買物帰りの親子に出会いました。
子供は歩くのが疲れたか、歩行者ガードのU字パイプに座ろうとしますが、母親は早く家に帰りたいのと、頭でっかちの子供のこと、バランスを失い、アスファルトの路面に後頭部から叩きつけられ、一足早い西瓜割り大会になったら大変!とばかり、なんのかんの言ってダダこねる子供の腕を引いて歩こうとするのですが、なかなか上手く行かないようです。
その様子が面白くてつい一枚戴きました。
ここでもフレアは結構目立ちますが、それでも、衣服の布地、頭髪などのデティールの再現性から見れば、かなり高解像度のレンズであることは疑いようもないのでしょう。
今回の撮影結果からすると、デジ相手では、比較的光沢度の高い後玉最終面での反射がCCD前面の光学系とのリバンド反射でフレアっぽくなってしまったことも考えられるので、今度はしっかり銀塩フィルムで撮影したいな、と思った次第。
テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真
- 2009/07/27(月) 00:54:46|
- その他Lマウント改造レンズ
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【撮影データ】カメラ:キャノンVIL フィルム:スーパーセンチュリア100 全コマ開放 ロケ地:アメ横
はてさて、楽しい三連休も終わりが近づき、我々勤め人にとっては、束の間の夏休み気分も何処へやら、明日からまた慌しい一週間が始まってしまいます。
先週の予告通り、今週も工房附設秘宝館からコレクションのご紹介を行います。
今回のご紹介は、Arriflex用から引伸ばし用まで、工房で多く手掛ける英国のRank Tayler Hobbson社製のCooke Amotal Anastigmat 2"f2のライカマウントレンズです。
まず、何故、ライカマウントと断ったかというと、このレンズは元々、ライカマウントで発売されたものではなく、1948年にモーションキャプチャカメラで名高いベル&ハウエル社が、高価なスプリング式自動巻上げカメラ、フォトンの専用レンズとしてリリースしたものだからです。
ところが、このフォトンというカメラ、値段が高すぎたのと、この頃、デファクトスタンダードであった、ライカのバルナック型と較べたら、あまりに大きく、かけ離れたパッケージングが受け入れられず、2年ほどで数百台を売ったきりで撤退、レンズヘッドが余ってしまったということらしいのです。
しかし、この当時のゾナー、ズミターをも凌駕し得る、RTH社の高性能レンズを惜しむ声は大きく、英国製のレンズヘッドを、鏡胴の一部とヘリコイド、そしてマウント部をイタリアの光学機器加工メーカーが加工し、Lマウント化して発売したとのことです。また極少数のCXマウントもあったようです。
従って、1950年よりそれほど下っていない時代に発売されたものと考えて差し支えないと思います。
ところで、RTH社の2"のAmotalといえば、端正な沈銅鏡胴に収められた、Reid用のものが1947年に発表されていますが、分解して調べたわけではないので、反射光による調査と人づての話ではありますが、どうやら、このアルミ固定鏡胴のものとは構成は同じようです。
従って、オーソドックスな4群6枚対称のオーピック型とみてよさそうです。
さて、前置きはこのへんにしておいて、早速、作例行ってみます。
まず一枚目。これは今から4年少々前の夏にアメ横界隈でこのレンズの試写をした時のものです。
ただ、ネガ現像と同時にフロンティアCD焼していますから、画像そのものに経年劣化はないものとお考え下さい。
この男性はアメ横入ってすぐにある、某ミリタリマニアの聖地と化しているお店で、ベトナム帽を見つけて、大はしゃぎでかぶっていたところを一枚戴きました。
画面の隅々まで歪みなく、シャープに捉えていますが、特にこの男性の着ていたTシャツの赤の発色が気に入ってアップした次第です。
続いて二枚目。アメ横といえば、やはり威勢の良い魚屋さん、そう一心太助の末裔みたいな人たちがあの固有の塩辛声を張り上げ、道行く人たちにマグロやサケ、そしてカニ、タコなんかを勧めるあの原風景でしょう。このお店では、通りに面した特設テントみたいなところで、マグロの解体なんかやってたので、見とれながらシャター切ったら、この次の瞬間、「おぃ兄ちゃん、買わねんだったら、写真撮ったら、さっさとどきなよ・・・」などと叱咤される有様・・・う~ん商売熱心というか、世知辛いというべきか。
しかし、悪い光線条件下でも、店内のアイテムは極めてシャープに質感を捉えられています。
そして三枚目。アメ横には魚屋、衣料品、化粧品店と並んで多いのが一杯飲み屋、まだお天道様が高いうちから、皆さん、太平楽を決め込んで、一杯といわず、二杯、三杯と楽しんでいます。
この背景のお店も、もつ焼、煮込みで有名な老舗で、戦後間もなくからこのガード下で営業しているようです。そのお店の前でタバコを悠然とくゆらせる偉丈夫、写真撮って大丈夫かなと思い、シャッター切った後に一礼したら、あっそ、ってカンジで何もなかったようにそっぽ向かれてしまい、拍子抜けしてしまいました。ここでも、このレンズはかなり難しい光線条件下で主題の人物を浮かび上がらせ、背景の店先、通行人各位をうまくボカすことに成功しています。
最後の四枚目。これは、もつ焼のお店が軒を並べるガード下から一本南のガード沿いの道に出て目の前に有った季節衣料品店の店頭を捉えたもの。
一枚一枚のTシャツ、ポロシャツのモチーフが余すことなくシャープに捉えられており、臨場感有る画になったのではないかと思います。
実は、このレンズはアルミの外観がロシアレンズっぽくてあまり気に入らなかったので、1~2回しかフィルム通したことがなかったのですが、今、改めて画像を見て、実力としては、おそらく50年当時では世界トップレベル、当時のズミター、ゾナーでは勝負にならず、53年発売のズミクロン、55年以降の国産の新種ガラス採用のf2クラスでやっと肩を並べるレベルになったのではないかと思った次第。
テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真
- 2009/07/20(月) 22:19:05|
- 深川秘宝館
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【撮影データ】カメラ:CANON F-1N フィルム スーパーセンチュリア100EX24 全コマ開放 ロケ地 神楽坂
さてさて、楽しい週末も終わりが近づき、日曜の晩が巡って参りました。
今回のご紹介は、ちょいと趣向を換え、少し昔の作例で以って、秘宝館所蔵レンズのご紹介を行います。
レンズの画像は、あまりにも有名なフランス製レンズ、Angeneiux35mmf2.5のエクザクタマウント版です。
でも、ボディはどうみてもCANON F-1Nぢゃないか・・・と文句が出そうですが、実はエクザクタのボディは一台も持っておらず、ファインダの見易さ、ボディの信頼性の観点から、2本のAngeneiuxも、Biotarも、その他の数々のエクザクタマウントレンズも、アダプタ経由、この漆黒のF-1Nで専ら使っています。
考えてみれば、Lレンズ専用にオリーブドラブの個体、アダプタを介したエクザクタ用に一台、更にもう一台、予備機を保有しているというのは何とも贅沢な道楽です。何せシステムはFDだけではないですし。
このレンズのことを少しおさらいしておくと、フランスのAngeneiux社が、1950年に世界で初めて、広角レンズのバックフォーカスを伸ばすために、レンズの前群に大きな凹レンズをセットする方式のレンズ、即ちレトロフォーカス型のレンズをリリースします。(もっとも、この原理自体は映写機やスライドプロジェクタの投影距離縮小のため、前々から使われてはいたようですが・・・)
それまでは、広角レンズはその焦点距離の比例し、バックフォーカスが短くなってしまうため、レンジファインダのフォーカルプレンシャッター形式のカメラしか使えなかったのです。
それを、凹レンズによりバックフォーカスを或る程度自由に伸縮させる技術が開発されたため、世界各国で1950年以降、このレトロフォーカス型の広角~超広角レンズがミラーボックスを持つ一眼レフ用に導入され、それがレンジファインダー機を駆逐する要因のひとつになっていったと思われるのです。
さて、一通り前置きが終わったところで、早速作例いってみます。今回の作例は今から3~4年前の再開発が始まる前の神楽坂です。
まず一枚目。これは、飯田橋から神楽坂に上っていくすぐの左側の小路入り口にある、瀬戸物屋兼おもちゃ屋さんの店頭の光景で必ずといって良いほど、撮らせて貰うモチーフなのですが、赤がやはりツァイスやシュナイダ、そしてキャノンのLシリーズとも異なる渋めの発色をしています。
前ボケは結構好きなボケ方です。
そして二枚目。今度はやはり坂に沿って左側を歩いていくとすぐ近くに中華料理屋があり、そこでの売り物だったと思われる、甕出し紹興酒の甕が店の前に並べてありました。
ここではピンは手前から3本めの甕の黒い陶器の口に合わせましたが、手前の一本まではかろうじて被写界深度に入ったようです。
ここでも、赤いたすきの発色が印象的だと思いました。
ただ、このカットでは、手前の右側の隅から中央にかけ、石畳がちょっと流れているような印象を受け、古いレトロフォーカスレンズらしさを覗かせてくれた気がしました。
続いて三枚目。通りから左側の裏通りを少し奥に入ったフレンチレストランです。このカットも必ずと言っていいほど、神楽坂での撮影散歩ではコースに入っていて一枚は撮らせて貰うスポットなのですが、低照度になると、前群の巨大な凹レンズと主群の凸レンズとの内面反射が激減するためか、急にコントラストが上がり、葉の緑の深さといい、タールを塗った酒樽の黒さの締まりといい、シュナイダーのレンズ並みにかちっとした写りに豹変してしまいます。ここでは周辺の甘さはあまり気にならないと思います。
それから四枚目。小路を出て、右側に渡ったところにある、中規模の食品スーパーの前で、柔らかそうな震える子犬を抱き上げた少女と目が合ったので、思わず、「ワンコと一緒に一枚撮ってもイイ?」と訪ね、OK貰ったので、カメラを構えながら、「うん、なかなか決まってる、現像出来たら大きく伸ばしてプレゼントするからね」などと会話しながら撮った一枚。
しかし、写真は満足良く出来だったのに、この犬と少女には、いまだ会えずじまいです、神楽坂に出掛ける時は必ずカバンに入れているのですが・・・
最後の一枚。ここは、坂をまた下ってきて、飯田橋に向かって左側の路地に一本入ったところのフレンチのビストロです。
小生は植物にはとんと疎いのですが、この赤い花をファインダ越しに除き、南仏風の店のエクステリアとは妙に似合うと思いシャッターを切った一枚。
ここでも、日本に居ることを忘れさせてくれるような、艶やかな赤を描き出し、元々、フレンチ濃度の高い神楽坂は、この高性能点火プラグのようなフランス製レンズのせいで、一挙にパリの下町になってしまったかのようでした。
次回も秘宝館のコレクションと昔の写真による物語になります、乞うご期待。
テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真
- 2009/07/12(日) 23:30:18|
- 深川秘宝館
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【撮影データ】カメラ;ライカM8 ISO Auto 全コマ開放AE
さぁ、また日曜の晩がやって参りました、またもや今週も水族館からのレポ-トです。
このところの更新ルールに従えば、今週は攻守交替で秘宝館からコレクションのとなる筈ですが、一週間置いてからまた水族館に戻るのも何なので、二週続けての工房製品のレポートになります。
さて、今回のご紹介は、突然の超弩級レンズの登場となりましたが、実は、製造開始~完了まで、こちらのレンズの方が先週のローデンシュトック製のアポクロマートレンズヘッドを使って工房で写真撮影用の改造したものより早かったのです。
水族館での撮影ツアーは、早い話し、2本のアポクロマートレンズのデジタル機による性能試験に秘密結社のお仲間を付き合わせてしまったようなものでした。
このレンズは言わずと知れた、かのアルパの標準レンズとして製造されたマクロスィターを工房でマウントブロックを真鍮の大型丸インゴットから削り出し、オリジナルのヘリコイドと結合し、距離計連動としたものです。
え~なんでそんなヒドいことするの!? アルパのボディ買って、オリジナルボディで撮りなさいよ、改造なんてもってのほか・・・とかアルパ教?の方からお叱りを受けそうですが、実はこのレンズ、バヨネットの歯が一本欠け、しかも絞り込みの連動とプレビューが壊れていたので、相場の半額以下で海外のディーラーから譲って貰ったものなのです。
しかし、このレンズ、先にご紹介した絞り無しのラインセンサー用コンポノン同様、防湿庫の肥しになっていました。
何故ならば、あまりに大きな部品の切削加工を必要とするので、なかなか取り掛かる決心がつかなかったのと、絞りを通常のレンジファインダ用同様にクリック絞りとするのはどうすべきか、考えが纏まらなかったのでした。
しかし、或る時、ふと気合いを入れ、ほぼ半日潰して、真鍮の丸インゴットを刳り貫いてマウントブロックを作り上げ、Mマウントを結合し、無限を取ってみたら、ピント基準機の投影スクリーン越しに見る遠景は美しく、何とか距離計連動にしたいと思いました。
そこでまとまった時間を見つけては、絞り機構、距離計連動メカと現物合わせで拵えていって、工房に着いてから約3年の星霜を経て、このレンズは新たな生命を吹き込まれたのです。
さて、前置きはこのくらいにして、早速、作例いってみます。
今回は、このところ、M8による画像掲載が少な~い、とのご意見・ご要望がありましたので、M8をお供にR-D1s+Apo-Rodagon50mmf2.8との「色消し対決」となりました。
まず一枚目。八景島シーパラダイスはイベントの企画が巧みで、このシーズンに引っかけ、七夕の短冊に願いを書いてぶら提げられるというコーナーをフロア中央、水槽の囲まれた一段高い場所に設けてありました。
ここで、良い子とその保護者各位は、現実的・非現実的なものも色々取り混ぜ、お願い事を短冊に書き連ねます。
その盛り上がっている子供達の微笑ましい後ろ姿を一枚戴き。
さすが、アポクロマートだけあって、輪郭がしっかりしている上、各色とも濁り無く、バランスのイイ発色しています。また、シャドーからハイライトまでかなりダイナミックレンジが広いことも見てとれます。
続いて二枚目。今度は大水槽の前でタイやヒラメの舞い踊り♪に時の経つのも忘れ、酔いしれる若いカップルの後姿を一枚戴きました。
ここでも、光線が水槽経由という条件の悪い中、一定以上の光量があれば、髪の毛の一本一本まで解像しますし、衣服の質感もむべなるかな、というところです。
とりわけ、男性の方が見事な魚群のダンスに驚嘆の声を上げた瞬間をM8とマクロスィターはしっかり押さえています。
そして三枚目。また獲物、もとい被写体を探し、アヤシゲなカメラマン達の館内遊泳は続きます。ペンギンなどの遊ぶ水槽の前に来た時、面白い光景を見ました。
そう、眺めているのは、人間ではなく、ペンギンのほう・・・
珍しげに眺められているのも気付かずに、男性は牧歌的に携帯写真なんか必死に撮ろうとしています。
えっこの写真ピント甘いんでねぇの?・・・っていや、違うんです。実は携帯の液晶画面にピンを合わせて撮ったんです。
その証拠に劇中劇の如く、携帯の液晶の中でもペンギンは珍しげに人間を見おろしていますし、手の皺が妙にリアルでしょう。
最後の四枚目。水槽に囲まれ仄暗い館内を抜け、イルカ等魚介類のショーが始まるというので、屋上の大水槽アリーナ?に向かいます。
ここで、色とりどりのベビーカーの群れを発見、近距離での解像感と無限域のボケを見るため、一枚戴きます。
水玉のベビーカーにピンを置きましたが、やはり、斬れるようなシャープさ。
一方、前のベビーカーも、後方のベビーカーもキレイにボケていますが、遥か彼方の「恐怖のジェットコースター」がおぼろげに滲んでしまい、絶叫マシンも形無しといった趣きと化しています。
今回、この重量級レンズとほぼ一日過ごして感じたことは、シャープでありながら、カリカリではなく、コントラストも程好いのに、階調再現性が極めて高いということ。
その他、マクロスィターは開放でも平面的に写る云々とかのアヤシゲな風評もありましたが、今回のテストランでは、同じく「平面専門」と言われていたApo-Rodagon50mmf2.8同様、あますことなく、質感、立体感・距離感の有る描写し、製造面での苦労が報われた思いです。
えっ、ボクもワタシも一本欲しい!?・・・
こんな面倒な改造は自分用の一本で十分。良い子はお金貯めて、アルパを買って写真撮りに行きましょう♪
テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真
- 2009/07/05(日) 23:45:24|
- Mマウント改造レンズ
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