深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Legenda gloria amisit~Kowa Prominar50mmf1.4 mod.M~

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【撮影データ】カメラ:Leica M8 ISO Auto 6Bit Code レンズ検出On、全コマ開放、ロケ:下北沢~渋谷
さて、今宵のご紹介は、旅の残映も消えないうちに、街頭スナップによる工房製品紹介です。

今回登場のレンズ、今は再参入したごく一部の特殊な製品を除き、カメラからは撤退して久しい、興和の製品、Prominar50mmf1.5を工房でライカMマウント完全連動に改造したものです。

このレンズ、或る意味、悲運の銘玉と言わざるを得ない生い立ちでして、1959年に今や製薬会社と思われている興和から、Kallo140という超マイナーカメラの標準レンズとして登場しました。

このKallo140というカメラ、何故かフォーカルプレン形式を頑なに拒み、一眼レフですらレンズシャッターで拵えてしまう会社にあって、レンズ交換式とはいえ、フォーカルプレン形式で作られよう筈もなく、ちょうど、フォクトレンダのプロミナント35のように、比較的大きな開口部を持ったビハインドシャッター形式のバヨネットマウント式で、35mm、50mm、85mmという専用マウントのレンズとも、全群、シャッターの前に有り、ちょうど、一眼レフでは後玉直後に有るミラー軌道の代わりにシャッター羽根が有るという構造でした。

そのため、他のレンジファインダー機用レンズと比して、二つの厳格なハンディキャップを負っており、ひとつめは、後玉の外径に制限が有るということ、ふたつめは、フラジバックが一眼レフ機同様制限されてしまうということです。

従って、前玉はキャノンで言えば50mmf1.4よりは遥かに大きく、f1.2より僅かに小さいくらいですが、後玉は、同形式のプロミナント35mmのノクトン同様、キャノンで云えば50mmf1.8の内鏡胴とほぼ同じくらいです。

構成は、前群が凸1、凸+凸+凹貼り合わせのゾナー?型で後半がキャノン50mmf1.4に良く似た凹+凸貼り合わせ、凸1のWガウスもどきのハイブリッド設計になっていました。

こうしたことから、実写例が極度に少なく、また経年劣化をのままで手入れもされないままの作例がネット上にアップされたりしたこともあって、こんなハンデを負ったレンズの描写性能には見るべきものはない、という風雪も流れるに至ったようです。

実はこの個体も、某新宿の中古カメラ店のヂャンクコーナーでクラッシュしたボディに付けられ、フィルタ枠が歪んでいたことから、前玉を外してのクリーニングも出来ないことから、僅か数千円の値段にも関わらず、誰も顧みる人など居らず、たまたま工房主がいつもの勘と閃きで買って帰って、浅草の某修理業者さんに枠修理とOHを頼み、修理から上がって後、工房にてMマウント改造したのです。

なお、今回のチャレンジは、単に機械的にMマウント化したのみならず、LHSAのHP上からMデジタル用6ビットコードの詳細なる解説を載せたサイトを発見し、そこから得たデータでMマウントリングに6ビットコードを装備し、M8で最良の画像処理が出来るようにしたということです。

写りが良いか悪いか、もはや、これは観る人の主観によりますから、作例をご覧になって、皆様がどうお感じになるか次第ではないかと思います。

まず一枚目。

下北沢での友人の写真展の帰り、裏通りに面白げなシーンが結構有ったので、それをM8でスナップし、レンズ性能を見ていくこととしました。

駅周辺の或る曲がり角を曲がったら、グレーにペイントされたコンクリート塀にハンガーでぶら提げられた古着?みたいな衣装がずらっと並べられており、ボケと被写界深度を見るのに使ってね♪と云わんばかりのシーンだったので、一番手前のパーカーだかジャンパーだか判らないようなよれよれの衣装の肩口にピンを合わせてシャッター切ったのがこのカットです。

さすがf1.4の大口径だけあって、開放ではかなり被写界深度が浅く、1.5mくらいの距離でも、ピンが合っているように見えるのは、せいぜい5~6cmくらいの奥行きしか無いように見えます。

ただ、ボケはゾナーの血統が濃いのか、なめらかでキレイに見えます。

そして二枚目

京王線の神泉で途中下車し、道玄坂界隈で街撮りを試みました。

マークシティの裏辺りは結構、オシャレなオブジェが有るので、ちょっとした試写にはとても重宝しています。

そこで、夕刻から営業するレストランみたいな飲食店の軒先に下がっている、コルテン状の金属素材で作られたランタンみたいな物体があったので、質感と背後のボケを観察するため、一枚撮ってみたものです。

ここでも、コントラストも程好く、かといって、緻密なサビの覆うランタンのディテール、質感は余すところなく描写しており、またここでも背景の漆喰の壁に掛けられた木製の看板をおぼろげに描き、イイカンジの画面構成になっているのではないか、と思いました。

それから三枚目。

M8の背面LCDで出来栄えを確認しておいて、また次なるオブジェを物色しながら徘徊していると、今度は開店前の食堂だか居酒屋だかの看板?が少し高い床面に置かれているのを見つけました。

まさに大口径の古いレンズの泣き所みたいな構図です。

鏡胴内部の反射防止塗膜やらコバ塗りが劣化してきたり、或いはコーティングそのものが変質、エレメント空気面が曇ったりしていると、たちどころに馬脚が出てしまうのがこういった、色の濃い被写体と背景に曇天の明るめの空を入れた構図なのです。

しかし、ご覧の通り、このレンズはこんな嫌がらせに等しい撮影条件もものかわ、ピンを合わせた手前のコルテン状の看板みたいな缶をかなりくっきり的確に描写しています。

こんな条件では、ライツズマリットもニッコールも、キャノンも同じ時代のレンジファインダ用大口径レンズは皆、コマフレアで被写体は淡いヴェールに覆われたかの如き、柔らかめの描写になってしまうと思います。

続いて四枚目。

道玄坂から東急東横店前の交差点まで出ると、斜め後ろから見る限りでは健康美に溢れた小姐が可愛らしい花の髪飾りをしていました。

そこで、そぉっと、髪飾りにピンを合わせて、シャッター切りました。

シャッター切った瞬間に髪を掻き上げたかで、ちょっとピンがずれてしまいましたが、ここで副次的に面白いことが判りました。

それは、後ボケで写り込んでいる信号などの点光源です。

中央付近はキレイにボケていて、球面収差の具合いが判るようなサンプルです。

ただ、画面の周辺にいくに従い、外コマの影響か、点光源のボケが外側に流れるのが認められます。

最後の五枚目。

交差点を渡り切って、東口方面へと歩いて行きました。

すると、陽が傾き出し、人工光と残光のミックスライト状態という、これまた大口径レンズのテストには格好の条件となってきました。

そこで、辺りを見回すと、へへへ、また信号待ちで、渋谷っぽい小姐がスマホ操作に夢中になっていて、周囲への関心が疎かになっています。

また背景にも、華やかな如何にも渋谷系人種ってなカンジの小姐が笑ったり、電話したりして、被写界深度から外れていくごとにどういったボケで表現されるのか試したら面白そう☆ との創作意欲を掻き立ててくれたので、反射的にシャッター切ったのがこのカット。

実は、このカット、ピンは手前の小姐のご尊顔ではなく、まさにスマホを操作する、白魚の如き、美しい手指なのです。

ここでも、背景の店舗?の照明のランプが画面の上部ギリギリに写り込んで、ハイライトは飛んでしまっていますが、やはり外側にすっ飛ぶが如き写り方になっていますから、APS-Hサイズの画面のM8でこれだけなのですから、24x36の画面サイズの銀塩フィルムで撮ったら、やはり大暴れレンズと受け取る人も居たのかも知れません。

今回の感想としては、やはりKOWAにはこのミラーレスの時代、カムバックして戴きたい。

先にカメラ用レンズから撤退した京セラオプトがミラーレス用で4月から再参入するというニュースがあり、5月ももう終わろうというのに、何の音沙汰もないですが、まさにこのKOWAとTOPCON、KONICA&MINOLTA各位に於かれましては、出来れば距離計連動で写真用レンズに再チャレンヂして戴きたいものです。

さて、来週は攻守交替、工房附設秘宝館からコレクションご紹介致します。さぁ何が出てくるか、乞うご期待。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2012/05/27(日) 22:36:34|
  2. Mマウント改造レンズ
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Return to the China continent ~GW香港&澳門ツアー③~

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【撮影データ】カメラ:1~4枚目;Zeiss Ikon ZM Ektar100 絞り優先AE、5~7枚目;Leoca M8 ISO Auto、絞り優先AE、レンズ:1~4枚目;Elmarit28mmf2.8 3rd Gen.、5~7枚目;Cooke Speedpanchro50mmT2.3 全コマ開放

さて、香港、澳門シリーズも今宵が最後となりました。

滞在三日目、宿の在る湾仔から、MTR乗り継ぎ、最大の繁華街が有る尖沙咀(チムサーチョイ)まで出掛けて行って、そこから歩ける限り歩いて、地の香港を撮ってやろう、という目論みでした。

まず、一枚目は湾仔の駅まで歩いて行く途中、面白い小姐に出くわしました。

まぁ、香港ではそれほど珍しくもないのでしょうが、まず大通りの交差点で見かけた時は、かなりきれいな英語で電話していたのですが、裏通りを一回りしてまた別の裏通りで見かけた時は、タイ語のようでもあり、蛙の寝言のようでもある、ヘンテコな訛りの中国語で相当盛り上がって電話していたので、暫く後をつけ、電話が終わった頃合を見計らって、「Excuse me Lady? May I aak you a favour?」などと、今日び、駅前留学中の新人OLでさえ使わないような言い回しで声を掛けました。

そして、暫く街頭チャットなどを楽しんでからおもむろに「キミの素敵な笑顔を忘れないように☆」とか歯の浮くようなお世辞など述べて、一枚撮らせて貰ったのがこのカットです。

ホントはこういうポートレートとスナップの合いの子みたいなカットはM8に50mmか40mmのシャープなヤツで画面いっぱいに撮りたかったのですが、カメヲタと思われるのも癪なんで、レンズ交換しないでそのまま撮っちゃったという次第です。

この雑多な街に逞しく生きる、トリリンガルの気さくな美女の姿は小生には、とても眩しく見えました。

そして二枚目。

オレンジのニットに黒のミニも眩しい、この街の化身みたいな小姐にお礼の言葉を述べ、その場を後にしました。

初日に行かなかった方向に歩き、湾仔最後の仕上げに入りました。

アーケードの商店街みたいなとこに在った鮮魚屋さんで、ヲバさまが、豪奢にも伊勢海老なんざ買おうと、店の主人となにやら、早口も中国語みたいな言語で楽しそうに語らい合っていたので、ちょうど、お勧めの海老を持ち上げた刹那、お~ぃ、それ持って、撮らせて頂戴よ!と一声掛けて、主人がタオルで拭きながら、こっちに向けてくれたところを撮ったのがこの一枚。

このコワモテのヲっさん、結構シャイならしく、イエス、イエスとは云いながら、結構シャイで、微笑みながらも結局、下向いたままで、目線はくれませんでした。

今度は是非、お値段も聞かずにこの店で一番お勧めの伊勢海老ちょうだい!なんて云ってみたいものだと思いました。

それから三枚目。

鮮魚屋の主人と、お買い物中のマダムに鄭重にお礼など延べ、MTR駅に向かいました。

隣の駅、かつての常宿の在る金鐘で乗換え、MTRで海底トンネルを通り、九龍半島サイドに渡るためです。

8年ぶりながら、滞在3日目ともなると、かつて月1回は訪れ、この街で朝から晩まで飛び回って、丸々一週間は忙しく働いていたこの街の記憶が甦り、何ら違和感なく、行動出来るようになりました。

湾仔駅の入口付近まで来た時、ヲヂさん達のご一行さまに声を掛けられてました。

何処からどう見ても、日本人の観光客に見えるけど、何処からやって来たの?てなことを話しかけたかったらしいのでした。

メインスピーカーは画面向かって右のインド人のヲヂさんで、色々と話してみたら、このヲヂさん、何でも大宮住まいで、今は仕事の出張で、こっちに来てて、スカイツリーなんか、もうすぐ公開だよな、とか、大宮ってのは、惜しいけど、東京の一行政区ぢゃないんだよな、とか、仲間内で日本通を自慢するネタに小生を使いたかったようです。

でも、アヤシゲなセールスでなし、お互いに袖触れ合うも他生の縁ってなカンジで、短い間ではありましたが、お江戸下町のハナシで盛り上がり、お別れに、記念の一枚を撮らせて貰ったのがこのカット。

旅ってこういうハプニングが楽しいんですよね♪

続いて四枚目。

やっと駅について、MTRを乗り継ぎ、尖沙咀に着きました。

しかし、いつも思うのは、バンコックのスクンビットでもソウルの明洞でも、シンガポールのオーチャード通りでも思うのですが、アジアの繁華街って、空気というか、雰囲気が何処となく似ています。

不景気で長い間俯いているうちに、日本だけが取り残されてしまい、なんだかモノクロームとかセピアの画になってしまったような気がしました。

そんな思いでネイサン通りを歩いていたら、キレイな姐さんには全然遭遇せず、マダガスカルワオザルみたいに目がクリクリッとした可愛い小学生の小々姐がじっと見つめていたので、一緒に居たヲヤヂさんに挨拶したら、「イイカメラ持ってるぢゃね?ここで娘と一枚撮ってよ♪」と嬉しいお申し出。

誰がお断りなんかするもんですか、ハイハイ、ぢゃいきますよ、とか云って、撮らせて貰ったのがこの一枚。

ハイ、モンキーベイビーはしっかりとピースしてますね。

でも、せっかく撮った写真を渡して上げるすべがないのがとても残念に思えました。

更に五枚目。

この幸せそうな親子にお礼の言葉とその日の幸運を祈って別れ、ネイサン通りを更に俎上し北へ向かいます。

そう男人街と女人街という、いかにもアジア的な観光名所が有るというので、さすがに夜は気が引けますが、午後の遅い時間なら、まぁ覗いても構わないだろうとの目論みによるものです。

そのお散歩で佐敦、油麻地まで行って、適当に街撮りなんかやって、そろそろ、夜の百万ドルの夜景のロケハンなんかせにゃならんので、まだ尖沙咀まで歩いて戻る途中、交差点で横顔のキレイなインド人のご夫人の姿を見かけたので、そおっと横から撮らせて貰おうと思ったら、シャッター切った瞬間、おもむろにこっちを向いたのがこのカット。

でも、観光客がいつも溢れるこの街のこと、このご婦人は、怒るでなし、次の瞬間には何も無かったかの如く、前方へと視線を変え、慌しく歩き去って行ったのでした。


まだまだの六枚目。

夜景のロケハンにはまだ時間がありますから、また、尖沙咀近くで路地裏散策です。

すると、湾仔とはまた雰囲気の違う、裏通りの露店マーケットが開店準備中の真っ只中で、その慌しさの中を1人の老婦人が何事かぶつぶつと呟きながらも矍鑠と歩いていきました。

すれ違いざま、これは画になる!と閃き、振り向きながら、ほぼノーファインダー目測の一撃がのこ一枚。

何か、香港の下町の空気そのものが撮れた、そんなカンジの一枚になりました。

最後の七枚目。

尖沙咀の先いあるスターフェリーターミナル横の商業ビルのスタバで夕暮まで時間を潰し、陽が暮れた頃、ターミナルに繰り出せば、昼は誰も居なかった展望台が、人々で溢れかえり、何処からやって来たか、老若男女、多国籍軍の様相を呈しています。

そんな中、二階テラスでコンパデジ、スマホン、M8と3台フル稼動の大忙しで100万ドルの夜景を撮ったりして遊んでいたら、なんと無情の俄か雨・・・降り出し間際で皆さんが避難しようかどうしようか戸惑い出した頃合を見計らって、一枚戴いたのがこのカット。

こんなの、声掛けて、二人してハィピース♪ぢゃ、ただの大人の修学旅行写真になっちゃいますからね。

曇天下の夜景でf2クラスのレンズとは云え、ノイズも気になるレベルではなく、なかなか捻りのある一枚になったんぢゃないかと思います。

今回の8年ぶりの香港は、相当変わっている筈なのに、それでも何処か懐かしく、久々に気心知れた旧友の家に遊びに出掛けたような気分になれました。

また初訪問の澳門も、一回だけ行ったことのある、海の反対側の旧い港町、ポルトの香りと、慣れ親しんだ、アジアや東南アジアの空気が絶妙に溶け合って、何故か懐かしく、とても初めての街とは思えなかったくらいです。

出来れば、またこうして、自由自在に香港、澳門を遊び倒してみたいと思いました。

さて、次回は久々の工房作品のご紹介です、何が出るかな? こう御期待。

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2012/05/20(日) 23:10:16|
  2. 旅写真
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Return to the China continent ~GW香港&澳門ツアー②~

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【撮影データ】カメラ:1、3、4、5、6、7枚目;Leica M8 絞り優先AE ISO Auto、2枚目;Zeiss Ikon ZM Kodak Ektar100、レンズ:1、3、4、5、6、7枚目;Baltar35mmf2.3 Coated、2枚目;Elmarit21mmf2.8、何れも全コマ開放、

"竹薮焼けた"家の子は"澳門のオカマ"に逢わないと幸せになれないと"神経痛の宇津井健氏"が昔の"新聞紙"で云っていた・・・こんなマザーグースみたいな言い伝えが小学校の頃有りました。

要は、""で囲んだ箇所は全て回文、つまり頭から読んでも、尻から読んでも同じ、"山本山"みたいな他愛無い言葉遊びです。

しかし、幼少時代、実家の庭園の一部の竹薮で実際にボヤが有った小生は、長じた今もこの謎の回文が頭の何処かに残っていて、いつかは澳門を訪れて、呪縛から自らを解き放とう、という思いも有ったのは事実です。

さて、ここからが香港ツアー二日目の冒険の始まり、始まり・・・

ツアー二日目の5月3日、晴天、少し早めに起きた小生は、湾仔駅近くのホテルからMTR駅まで歩いて移動しながら、前の晩に目をつけておいた、ベーカリーカフェのようなものに入り、トーストとハム、タマゴ料理とサラダみたいなものがついたプレートが紅茶付きで29HK$だったのでそれを頼もうとしましたが、レジで「ヨーグルトは付けるか」と想定外の質問につい、「ウィ」とか答えてしまい、その結果、8HK$もするダノンか何かのヨーグルトを買わされてしまい、37HK$の豪華なモーニングになってしまいました。

それから、MTRで上環まで移動し、そこから、香港⇔澳門フェリーターミナルに徒歩で移動しました。

厳密に言えば、フェリーだけでなく、ジェットヘリの便も出ているので、澳門行きの総合出発駅とでも云うべきなのでしょう。

しかし、ここで面白いのが、フェリー、正しくはジェットフォイル、米国ボーイング社製でB929のコードネームを持つガスタービン駆動の水中翼船での便は、曜日、時間帯で料金が違い、今回は、現地での平日の日中便ですから、最低料金の151HK$でチケットを取ることが出来ました。

香港のパスポートコントロールを抜け、一旦は出国してから、澳門までのジェットフォイルの所要時間はほぼ1時間強、点在する広東省の珠江デルタの島々を窓から眺めながら、観光ガイドなどを読んでいたら、あっと云う間香港とはまた異質の人工都市の遠景が見えてきました。

本来は、ここで船内で目をつけた佐々木某似のロコ美少女に降船際にタラップ並んで歩きながら声を掛けても完全に無視された経緯なども詳しく書くべきなのでしょうが、そのリカバーは澳門域内でお釣りがくるぐらい出来たので、敢えて割愛させて戴きます。

ここから一枚目。

船は12時半過ぎに港に着き、澳門のパスポートコントロールを通過すれば、澳門の地を踏むこととなります。

さぁ、何処へいけば、小生にとっては、「オズの魔法使い」とほぼ等価の「澳門のオカマ」に逢えるのでしょうか。

まず考えたことは、そういう人種はうらぶれた旧市街ではなく、きらびやかなカジノとかリゾーツエリアに潜伏しているのではないか?ということ。

そこで、フェリーターミナルからコタイ地区のカジノ併設ホテルとの無料シャトルバスが出ている、という情報を事前に得ていたので、そのバスターミナルを目指して、歩き出しました。

すると、或る一角に、香港、澳門じゅうの美小姐を全てかき集めたんぢゃないか?と思われるような、エリアが有って、そこに立ち並ぶ煌びやかな小姐達の中で、一番、日本人好みと思われる二人に「Do you know where I could encounter the famous shemale dweling in Macau?」とか不躾な質問を投げかけてみたら、一瞬、顔を見合わせて、はぁ???てなカンジで「Are you kidding? We don't have Gay's show.」とかシャレっ気もひったくれもない極めて超現実的な返答をされ、そこで自暴自棄になりかける自分を鼓舞すべく、ぢゃ、オカマはどーでもイイから、マカオでツートップ的な小姐二人の写真なんか撮らしてね♪と、日和って撮らせて貰ったのがこのカットです。

実はこの2名以外にも、健康美人的な小姐が何組か居て、当然のことながら、「アンタんとこもカリスマブロガーがネットで紹介したるけん、撮らせんかい?」とかワケ判らんことを口八丁でまくし立てて撮りまくったのですが、このような日陰の悪条件下、結局、掲載出来るレベルの露出条件のは、この一枚だけだったということです。

そして二枚目。

居並ぶ、美形の小姐達に撮影協力のお礼を述べたら、「Have a nice day! and Good luck!」とかいう小姐達の合唱で後姿を送られながら、その場を後にしました。

バスに乗ると、マカオ島とカジノやリゾーツが有るコタイ地区を結ぶ、海中道路みたいな長い橋を通り抜け、15分少々で、目的地の「ヴェネチアン リゾート ホテル」に着きました。

要するにここが一番、写真を撮れそうなカンが働いたワケで、それ以上でもそれ以下でもありません、そもそも、賭け事なんてもんは、人生が最大の賭け事みたいなもんで、小金をちまちま賭けて一喜一憂するなんてのは、江戸っ子の性分に合いませんもの。

着いたら、さっそく、カメラを下げてホテル内部の探検です。

しかし、とにかく広い・・・たぶん、建物の広さで云えば、工房の運河向かいの木場ヨーカドーの10倍くらい有るんぢゃないか?てなカンジでした。

カメラでカジノ内部でも撮ろうもんなら、人民解放軍、ないし警察上がりの警備員がすっ飛んで来て、撮影ダメ、すぐ消してって言われるとこですから、そこはそれ、結構、緊張もんです。

内部を小一時間探検し、腹も空いた頃なので、セルフスタイルブッヘが98MOP(≒HK$)という立て看板が目に留まり、さっそく中に入ってテーブルに案内されると、係りの人間がやって来て、お席で前払いです、と少々訛りの有る英語で説明しました。

そこで、カードを渡すと、恭しく受け取って、暫く経ってから伝票切って、テーブルに戻って来ました。

カードの伝票を見て、びっくり玉手箱(死語?)・・・なんと、189MOP+10%のサービスチャージで218MOPも課されているではないですか!?・・・

えぇぇぇぇ!? 何これ、倍なんのんとちゃうけ?と素朴な質問を発してみたら、「お客様は、お子様料金をご覧になったのに相違ございません、大人料金は間違いなく189MOPもしくはHK$です」と慇懃に返され、仕方なく、サインしたのでした。

仕方なく、価格分は食べて帰らねば、江戸っ子の名折れとばかり、北京ダックもどき、紅焼肉もどきをおかずに白飯を少々、それからインド料理を一皿、そしてタイ料理、雲南料理まがいの炒飯みたいなものを一皿食べ、しかるのち、デザートのプレートをケーキ等満載で二皿と、紅茶を戴いてから、三ヶ月の妊婦みたいな腹で、ふぅふぅ云いながら、そのレストランを後にしたのでした。

ホテルやショッピングエリア内でも何枚か撮りましたが、やはり作りモノ感が拭えず、ましてや、屋内撮影はあまり好みでないので、一旦外に出ようと思い、全くの勘で出口を目指したら、ラッキーなことに偶然にも到着したロビーとは反対側に出て、そこで、庭園というか、ゴンドラみたいなのが浮かぶ運河もどきと偽タワーなどを発見し、さて、どう撮ろうかいな?とか思案中に、借景カップルに遭遇した次第。

地元の結婚式のイベントの一部らしく、はぃはぃ一枚撮らしてね♪とか、カップルと、EOS20Dだかにでかいストロボ付けて、仰々しく撮ってる式場側カメラマンの兄ちゃんに「拙者は日本から来たフォトグラファーだ、一枚、撮らせたまえ!」とかハナシをつけて、体良く一枚割り込んで撮っちゃったのがこのカット。

このカット自体も、ダンナがタキシ-ドにズックとか、細かいとこを見れば結構笑えますが、何よりも可笑しいのは、まがいものの建築名所前で借景して記念撮影しているご一行様は、この豪奢なリゾート施設とは何の縁もゆかりもなく、撮影が終わったら、何処からともなくやってきたワゴン車に乗って、すたこらさっさと、また何処かへと走り去ってしまったということです。

まさに中華圏の人々の割り切りの良さというか、したたかさを肌で感じた出会いだったということです。

それから、三枚目。

陽も西に傾き出したので、旧市街を散策して撮りまくりながら、リゾーツでは逢えなかった「澳門のオカマ」を路地裏で探そうという魂胆です。

乗ってきた無料シャトルバスに乗り、またフェリーターミナルに向かいました。

フェリーターミナルからタクシーに乗って、旧市街の中心である「セナド広場」に向かおうと考えたわけです。

タクシー乗り場で待つこと5分強、やっとやって来たタクシーはまだ若い20代後半の運転手でこれなら運良く英語が通じるかも知れん、とか思い、セナド広場まで行きたい、と英語で述べたら、云い終わるか、終わらないうちに手を振られ、広東語?で判らないよ、といった趣旨のことを云ったようです。

そこで、仕方なく、漢文で「我要到地総督府広場」とか書いたら、ますます判らないようで、ドライバー氏の顔には困惑の色が浮かび、如何にも、行き先言えないなら降りてくれ、という空気が濃厚になってきました。

こうなったら、一か八か、ポルトガルのポルトでやった、イタリア語での行き先指示をやってみたら、すっと頭に入ったようで、ドライバー手氏はセナド、OK、OKとか云って、走り出したのでした。あぁ、びっくりした。

しかし、予想に反し、市街地は結構道路が混んでいて、広場の50mくらい手前の信号付近で、クルマは留まり、ドライバー氏は遥か前方のレトロな建物を指さし、セナド、セナドとか云っているので、仕方なく、お金を払い、降りて、徒歩で広場に向かいました。

広場は、欧州の純正なそれでもなく、ましてや、長崎のハウステンボスや志摩スペイン村辺りの作りモノでもなく、アジア的な空気と古い欧州のホンモノの混ざった不可思議な雰囲気の場所でした。

ここで気後れすることなく、日暮れまでミッションを敢行すべく、被写体を探した結果、インドから観光に来ていた親子が英語も通じて手っ取り早いので、広場をバックにまず一枚撮らせて貰った次第。

このカット、ヨーロッパかと云えば、微妙に違い、ではインドかと問えば、インドでもなく、不可思議な国際色が滲むカットになったのではないでしょうか。

続いて四枚目。

旧市街地最初のモデルになって頂いた、遠い異国のお友達に鄭重にお礼と、旅の安全を祈る旨述べて、その場を離れました。

ここからは、日本国中、いや、世界の何処でも習慣としていた、路地裏探検ツアーの始まり始まりです。

マカオの街、半島側の旧市街は、結構起伏に富んでいて、その遠景は遥か海の彼方のポルトガル本国、ポルトの街頭をも彷彿とさせます。

このカットはそんな思いを抱きながら歩いていて、ふと陽の射す方向を見下ろし、シャッターを切ったものです。

確かに長い長い坂道は、ヨーロッパ風ではありますが、両側から狭い道一杯に張り出した、くたびれかけた建物と、その漢字の看板はまごうことなき、東洋の街並みなのです。

更に五枚目。

路地裏を彷徨い歩き続けて、今回の旧市街地での目的地、旧天主堂跡に着きました。

ここで何枚か撮りましたが、どれも観光ガイドや、旅行者の記念写真的な凡庸なモノになってしまうので、かといって、澳門随一の名所旧跡の写真を載せないワケにもいかないので、ちょいとひねって、要塞跡に登る道の途中で振り返って撮った一枚をアップすることとしました。

この数百年の風雪に耐えた石造の建物の色合い、風格は、夕陽による絶好のライティングもあり、見る者の心を惹き付けのるには充分過ぎるのではないかと思いました。

まだまだの六枚目。

沢山の青銅製の古い大砲が並ぶ要塞を充分に堪能し、また路地裏撮影しながら、フェリーターミナルまで歩いて帰ろうと、また別の道を歩いていたら、現地の美しい女子中学生の小姐とすれ違い、ハロー♪などと挨拶をしながらすれ違ったので、追いすがりざまに声掛けて、撮らせて貰いました。

歩きながら、何組かの学生、生徒を見かけましたが、その殆どは眼鏡をかけていて、このお二方のように眼鏡もかけず、器量良しが揃っているのも珍しいので、二人ともAKBのマカオ版が出来たら、ダブルセンターになるんぢゃね?とかお礼がてら英語でおだてたら、かなり上機嫌で歩き去っていきました。

最後の七枚目。

日も暮れかけた頃、半ば道に迷いかけ、旧市街最大のランドマーク、「グランドリスボアホテル」の奇怪なタワーの近くまでやって来ました。

この建物、世界中で奇抜な建造物の番付やったら、恐らく横綱クラスぢゃないかってデザインで、こんなカッコでも中はホテルになってて、人間が泊まれるようになっているみたいです。

でも、どうやって窓ガラスの掃除とかやるんでしょうね・・・

ということで、この奇怪なビルを目印にガイドブックの地図で方角、ルートを割り出し、無事、フェリーターミナルに辿り着いたのは、陽も沈み、月がコンバンワした頃でありました。

結局、澳門ではオカマに巡り会えず、何組かの美小姐、美小々姐の写真を撮ったのみでした(まさに予定調和説!?)

ということで、次回は香港・澳門ツアーの最終回、九龍での突撃撮影行をレポート致します。乞う御期待。

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2012/05/13(日) 23:03:59|
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Return to the China continent~GW香港&澳門ツアー①~

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【撮影データ】カメラ:Leica M8 絞り優先AE ISO Auto、レンズ:Leitz Elmarit28mmf2.8_3rd 全コマ開放
さて、まずはお詫びを申し上げねばなりません。
「来週は工房附設秘宝館から・・・」云々とか云いながら、GW前の公私多忙にかまけて、2日の朝便にて、約8年ぶりの香港に飛んで行ってしまったのです。

しかし、まぁ、今回のツアー編で初回登場のElmarit28mmf2.8の三代目はよくよく考えてみれば、まだ秘宝館には登場していなかったので、これはこれで良しとしましょう。

実は、香港、そして北京、上海、深土川は奉公先で海外向けの営業を担当していた頃、だいたい月一回か二回は必ず出かけていたので、ここ香港も、だいたい土地勘が有って、行ったことのある繁華街で撮ればそこそこいけるだろうと甘い考えで、8年ぶりに単身乗り込んだのですが、その考えは甘かったことをかなり思い知らされました。

まず、街自体が英語が殆ど通じない中国の一都会と化してしまったこと、そして、通りも、ビルも8年前とは相当様変わりしてしまったということです。

また、何よりも驚いたのは、今までの仕事のでの訪問では、必ず誰かしら現地人がアテンドしてくれていて、たまに1人の時間があっても、本当に金鐘とか銅鑼湾などの駅周辺の表通りや大きな店くらいしか訪ねたことがなく、M8とZeiss Ikon ZMのみを頼みに風の向くまま、気の向くまま街中を歩き回って、新たな風景の発見が多数有ったことです。

今週、来週、再来週と三回に分けて、香港、澳門編ご紹介致します。

では、さっそく、足跡を辿りながら、M8と純正広角レンズの描写を見て参りましょう。


まず一枚目。

空港から、エアポートエクスプレスで香港駅に着き、そのまま、中環駅から港島線に乗り継ぎ、宿の在る湾仔駅に向かいました。

時間的な感覚で云えば、丁度、羽田から上野に行くくらいでしょうか。

宿は湾仔駅から徒歩で5分以内の下町に在って、着いたのが真昼間だったので気付きませんでしたが、周りは、東京で云えば錦糸町か御徒町の裏通りみたいなカンジで、陽が暮れると、ちっちゃいフィリピンの小姐達が店先のスツールに腰掛けて、鼻の下の長そうな万国の男子を勧誘している・・・そんなカンジのエリアです。

宿には15時過ぎに着いて、チェックイン後、荷物を部屋に置き、M8のみ持って、再び街に出ました。

昔の常宿は金鐘のコンラッドだったので、隣駅の湾仔は土地勘が全く無かったわけではないのですが、所詮は駅周辺の表通りのみで、しかもファストフードで何か食べるか、お店でウィンドショッピングするくらいで、文字通り、表っ面を撫ぜただけだったようです。

宿から、大通りに向かうところの交差点で、珍しく、大型犬を連れた中国系住民が居たので、そっと斜め後ろに忍び寄り、一枚戴いたのがこのカットです。

以前は大型犬など連れている人など見たこともなかったのですが、これも、経済発展の賜物でしょうか、民度が劇的に向上してきた証ではないかと思いました。

そして二枚目。

引き続き当てどなく街を散策していると、ダブルデッカーバスとダブルデッカートラムが並走している大通りに出ました。

こういう時は知らん顔して、バス停でバス待つふりをして、地域住民各位のありのままをしらっと撮るのが一番です。

そこで暫し立ち尽くしてバスと乗客を待っていたら、来ました、来ました・・・東北方面の斯界の識者?が見たら、一発で萌えてしまいそうな、日本では珍しい白装束の制服にポニーテールの小姐生徒さんが颯爽と現れ、バスに乗り込まんとしていたので、一発必中、ほぼノーファインダ置きピンで撮ったのがこのカットです。

ダブルデッカーバスは東京駅周辺でも観光用のものを頻繁に見かけるようにはなりましたが、この密集した香港でこそ、輸送密度を上げるという本来の目的を果たすために存在しているのだと、張り出した看板すれすれで通り過ぎる姿を見て感じた次第です。

それから三枚目。

大通りを渡り、何やら色鮮やかなパラソルやらテント張り出しみたいなものが見える、裏通りに足を急がせました。もう、ガイドブックなど眼中にはなく、完全に好奇心と各地で鍛えた街撮りの勘のみによるナビゲーションモードです。

そこには、住み慣れたバンコックでも、シンガポールでも釜山でも、そして那覇でも見慣れたアジアのマーケットの姿が有りました。

そこで、また然るべきポジションに立ち、周りを睥睨してから、ここぞ、という時に必殺の一枚を撮れるよう、置きピン状態にして、獲物を待ちました。

すると、香港では"イケてる"と思しき若いカップルの男子のほうが小生のM8の派手なライカロゴ入りストラップを振り返りながら通り過ぎて行ったので、返礼とばかりに一撃お見舞いしたのがこのカットです。

店頭に並ぶカラフルな品々、人々の表情、そして連れの小姐の健康美が、アジアのマーケットのイメージみたいなものを象徴しているのではないかと思いました。

続いて四枚目。

湾仔には数回来ましたが、勘を頼りにどんどん奥地へと歩を進めたら、また面白い光景が目に入って来ました。

それは、築数十年の老朽ビルをバックに、現地ではメルセデス、BMWなどと並ぶ成功者のシンボルであるレクサスの最新型がその真っ白い磨き上げたボディに青空を映していたのです。

香港と云えば、中環や、金鐘辺りの最新の超高層ビルがひしめく、超近代的な大都会を想像しがちですが、その1~2km程度のエリアである下町、湾仔ではこんなノスタルジックな景色が今も存在し、そこには経済発展の証である純白のレクサスが佇んでいたのです。

こういった予想外のアンマッチが今も人を曳き付けてやまない、この街の魅力なのではないでしょうか。

更に五枚目。

また路地に在る小さなマーケット街を歩いていくと、お年寄りが買い物をしていて、たぶん、顔見知り程度の若い小姐でしょうか、色々と話しをしながら、一緒に品定めをしている光景に出くわしました。

そこで、脇に居たお店番の兄ちゃんに英語で撮らせて貰うよ、と断りましたが、全然判っていないようなので、文句を言われるでなし、適当なポジションを決めて、一枚戴いたのがこのカット。

いつもは28mmでスナップすることはあまりなく、間合いを掴むのに一苦労しましたが、いつもの35mm~50mmでのスナップとは一味違う仕上がりになったのではないでしょうか。

思うに、全てが雄大で渾然としている中国大陸では、28mm、M8では37mm換算位が標準レンズなのではないかと。

まだまだの六枚目。

きょとんとしている店番の兄ちゃんにサンキュー、再見!とか適当に礼を述べ、その場を立ち去り、更にマーケットの奥へと歩いて行きました。

すると、かなり活気がある魚屋さんがあり、おばさんとお婆さんで賑わっています。

人垣を掻き分け、確かめてみれば・・・ははぁ~ん、結構渋めの兄ちゃんが苦みばしった顔で、切り身を作ったり、袋詰めしたりしていて、老小姐達は、その兄ちゃん目当てに群がっているのではないか、と推察するに至りました。

しかし、面白いのは、カメラを構え、兄ちゃんに写真撮ってもよかね?と聞いたら、指でオーケー印を出してくれたのですが、カメラを構えた途端、周りの品定め中の老小姐の人垣はさっと退いて、逃げ遅れた3名だけが画面に残ったということです。

最後の七枚目。

お店の兄ちゃんと、老小姐達にお礼を述べて、その場を後にし、更に小一時間ほど撮ったり、ローカルカフェでお茶&ケーキしたりして、陽が沈んでから宿に戻りました。

彼の地は日中気温が30℃近くあり、汗でじっとりしてしまったので、ディナー前にカメラを置き、シャワーなぞ浴びたかったからです。

そのホテルへの道すがら、ワンブロック前の交差点に、お洒落なオープンカフェが在り、そこで如何にもこの地で働く白人のキャリアウーマンよ!ってなカンジの西洋的老小姐が同僚を侍らせて、一杯引っ掛けていたので、魅せの全景を撮るフリして一枚戴いたのがこのカット。

たまたま写り込んだ現地人の男子の姿が被写体ブレしているのも、結構、画的には気に入りました。

8年ぶりの香港ながら、この街は、舞い戻って来た風来坊の旅人に暖かい懐を再び開いてくれたような気がしました。

さて、来週は、有名な?「マカオのおかま」を探しに高速船で彼の地を初訪問したレポートです。

どんな風景、出会いが待っているやら・・・乞う御期待。

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2012/05/06(日) 22:00:00|
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charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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