深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

ノンライツRF友の会・新宿西口写真修錬会 第六回写真展のお報せ

写真展ハガキ12a
写真展ハガキ12裏
お閑なら来てよねぇ~♪
私祈ってます~♪ ⇒ あれ違うか!?

ということで、今年も秘密結社。ノンライツRF友の会・新宿西口写真修錬会の写真展です。遂に第六回目となり、益々のヒートアップ。
週末の夜&土日にはメンバー勢揃いとの説も・・・乞うご期待。

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  1. 2012/10/28(日) 23:21:26|
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佐原秋の大祭ツアー'12~後編~

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【撮影データ】カメラ:1、3~7枚目:Fuji X-Pro1 絞り優先AE、ISO Auto、2、8枚目:Leica M8、絞り優先AE、ISO Auto、レンズ:X-Pro1;F.M.A.040mmf2.3、M8:Cooke Speedpanchro32mmT2.3mod.M、全コマ開放

さて、今宵のご紹介は、予告通り、工房主的には今年最大のイベント、佐原秋の大祭'12後編です。

佐原でのお祭りは夜と昼が全く別の顔を持っていて、灯りが点った山車の運行を取り巻く人々の陽気な盛り上がりもとても魅力的なことから、どうせ翌日も出勤?することだし、ということで、数年前から、土曜泊前提での土・日通し撮影という、我々にとってもかなりヘビーなイベントとなってしまいました(笑)

初めのうちは佐原市内で駅から少々離れた線路沿いの古いビジネスホテルに宿泊していたのですが、同じような料金で、京成成田駅前に新しく出来た全国チェーンのホテルに泊まれることが判ったので、このところ、佐原、成田方面での撮影はだいたいこのパターンです。

今回は土曜終日と、日曜の16時前までは何とか天候に恵まれたのですが、途中、雨となってしまい、翌月曜日は平日であることから、宵の口が一番盛り上がるという日曜日は、17時9分の成田線で、一行4名は後ろ髪曳かれる思いで帰京したのでした。

では、早速実写結果を見て参りましょう。

まず一枚目。
翌日曜日は、佐原に着ついて真っ先に行ったことと云えば、昨晩、タッチの差で食べ損ねた、「山田屋」の鰻重を戴くべく雪辱戦を敢行する、ということで、一行は駅から、撮るのもそこそこに、その有名鰻店へ向かいました。

その殊勝な心がけの甲斐有ってか、夏よりも外はざっくり、中はふっくらという、極めて理想的な機械特性を持つ、大ぶりで尻尾なんかお重から少しはみ出してるようなかば焼が乗っかった極上のうな重(店では直重、じかじゅうと呼びます)を堪能出来たのでした。

旨い鰻を食べ、気力充実した一行4名は、鵜の目鷹の目、餓狼の様な貪欲さで被写体を求め、あちこちを徘徊しました。

そして、一番簡単にイイ画が拾えそう、ってことで移動した大通りで、ハィビンゴ!こんな爽やかそうな小姐2名組に遭遇し、はぃ一枚行きま~す♪ってことで、撮らせて貰ったのがこのカット。

実はこのカット、M8でも全く同じアングルで撮ったのですが、背景に明るい空が入っていたため、どアンダーでボツ、EVFを見ながら、露出補正しつつ、小姐達と話しして撮った、こっちのカットが採用となった次第です。

さすが、Baltar40mmf2.3を深川でフルOHした上でMマウントの新機構をくっつけたF.M.A.O、次に出てくる、比較的設計も新しいSpeedpanchr040mmT2.3 Ser.IIとも同等の働きをしてくれます。

そして二枚目。

極めて協力的で愛想も器量も宜しい小姐2名組に心より御礼を申し上げると共に祭りの無事完遂を祈る旨告げ、その場を後にしました。

大通りをまたしても西側に進んで行くと、昨晩、煌々と灯りを点して、さながら不夜城の赴きも若干漂っていた山車が午後の出番を待って、スタンバイ中の様子です。

こういう気の緩んでいる時こそ、山車の周りってのはイイ画が拾えるんですよ♪とか適当な事を一行に向け発信し、期待に胸膨らませ、山車の後ろに回ってみれば、ハィまたビンゴ!昨晩、山車の後ろで童子達の取り纏めとポージンまでやってくれちゃった、極めて愛想の良い小々姐がまたしても山車のお守り状態です。

昨晩はだぅも♪とか云いながら、撮った画なんか背面LCDでおもむろに見せ、さぁ、昼の元気な顔も撮ってみようぢゃまいか♪とかこれまた適当なことを云って、肩なんか叩いたら、すっかりノリ気になっちゃって、ミスあやめばりの自己流ポーズです。

おぬしにゃまだ少々早い!とか心の中でひとりごちながら、口では、「はぁぃ!とっても素敵ですよ、千葉テレビとか、埼玉テレビとか群馬テレビとか取材に来ちゃいますねぇ!!」とかいい加減なこと云ってみたら、「やだぁ、みんな田舎の民放ばっかぢゃない!?」とか云いながら結構嬉しそうな表情がこのカットから伺えるでしょうか。

このSpeedpanchro32mmT2.3によるカットはまごうことなきデジタル撮影ですが、X-Pro1のベルビアモードで撮った画と並べると、あたかも銀塩で撮って、現像後フロンテアでCD-Rに焼いた画をアップしたかのようにも見えてしまいました。

また、この稀代の銘レンズ、後ボケは云うに及ばず、前ボケもあたかも肉眼での視覚の如きナチュラルなもので違和感を生じさせないところがさすがです。

それから三枚目。

愛想が良く、如何にも性格も良さそうな山車守の小々姐に心からの御礼と来年の再会を約して、その場を後にしました。

今回はまだ昼の撮影を経験していない、メンバー2名を撮影スポットのひとつである造り酒屋へ案内しようと歩いていたら、へへへ、居ました、居ました、なんとイベントの合間でヒマを持て余していますよオーラが全身から発散されている「ミスあやめ'12」が東薫酒造横の駐車場でモツ煮かなんかの鍋をぐつぐつ掻き回しているぢゃありませんか?

マクベスに出てくる魔法使いの老婆達ぢゃあるまいし、こういった眉目麗しい小姐を烹炊係に任じておくとは、観光業に於ける一大損失ですねぇ・・・

そこで、私利私欲も突っ張った工房主は、ちょいとゴメン!とか一行の引率から少々離れ、この眉目麗しいミスの小姐に「お料理の注文ぢゃなくて申し訳ありませぬが、一枚と云わず二~三枚ほど撮らしては戴けまいか?」とか、声掛けてみたところ、ご本人も、そっちの方がご自分の本業ということが良くお判りのようで、ほれ、この通り、ちゃんと観光PR用の微笑でピースもしないでフレームに収まってくれたワケですよ。

このカット、もちろん、EVFのクロップ拡大モードで睫毛にピンを合わせてますから、ピンはばっちりだし、レンズも超高性能のシネレンズなのですが、う~ん、何故かM8で撮ったものに較べると、お肌などのテクスチャの再現性が甘いような気も・・・

続いて四枚目。

ミスの小姐に「はぃ有難うございました。これだけ撮れば、ミスのお嬢さん撮ってのミスはないですよね!?」とか一気に氷河期まで移行しそうな空恐ろしいギャグをかまし、きょとんとしている店側スタッフを尻目にその場を後にしました。要は何も買わないのに好き勝手言って、写真だけ撮るのが、後ろめたかったからです(爆)

そして、また少々休憩撮ろうぢゃまいかってことで、与倉屋の大土蔵下の川沿いの無料休憩所まで行くのに、昨日、大人形の生首やら、変種のあやめだか菖蒲だかを拵えるのが生き甲斐とかいう、風変わりな100歳近い老人が住まう店舗兼住宅に寄って行こうってことで、「佐原はやし」というお菓子を作るお店の裏の道を南に下って行ったのです。

すると、へへへ、来ました来ました、祭り装束のいたいけな小々姐ご一行さまが・・・
こういう時はコツが有って、自分が一番可愛いと思い、周りもあからさまに反論し難い存在の小姐に向かって、「お忙しいところ申し訳ないが、一枚撮らして戴きたい、ついては、この粋な黒塀の前へ全員集合!」とか多少ヘンな日本語で頼めば、ほぅら、この通り、一も二も無く、街頭撮影会の出来上がりです。

このカットでは、不思議なことにX-Pro1のベルビアモードの際の思いっきりデジ臭い描写はどこへやら、ちょっと輪郭とか線描写の押し出しが弱いかな・・・という程度でR-D1s並みにフィルムに近いテイストの画に上がっています。

まだまだの五枚目。

小走りに移動中に呼び止めた小姐分隊に、心より御礼の言葉と来年夏の再会を約し、その場を後にしました。

お屋敷の塀沿いに歩いて居たら、キレイに手入れされた庭で、若いお父さんと極小姐が楽しそうに蹲に写る空と雲なんか見ながら、時々、水面を指で掻き回してみたりして、イイ雰囲気です。

そこで、一枚撮らせて貰いますよぉ~とか一声掛けたら、よほど嬉しかったのか、ハィどうぞ!とか云いながら満面の笑みで振り返ってくれたのをナイスキャッチィ!とシャッター切ったのがこのカット。

このカットもX-Pro1ですが、このサイズではあまり目立たないですが、実は、このお父さんのシャツ、そして極小姐のベィビィ服、それぞれの生地のテクスチャが恐ろしく細密に描写されていて、モニタで原画確認して驚いてしまいました。う~ん、レンズは変えていないのに、何だか良く判らないカメラです、X-Pro1というモデルは・・・

更なる六枚目。

無料休憩所で暫しの休息を取った後、15時過ぎに、家庭訪問のお約束が有ったので、そのご家庭というか、店舗兼住宅の在る小野川の上流までそろそろ移動しよう、ということになり、川伝いの道を、山車やその取り巻き社中一行の演舞などを眺めながら、上手く追い越し、約束の時刻前にはかなり近くまで来て、心のゆとりみたいなものが一行には芽生えました。

そこで、目的地からさほど遠くない地点で、小野川沿いの道の上に鎮座ましました山車の周りで手踊りを始めた一行が有ったので、暫しの休憩兼ねて、しっかと場所決めし、美形揃いの手踊りなんかをゲキシャ!です。

この日のお昼過ぎには、かなり重い雲が天空を覆う曇天となってきて、銀塩や他のデジ達であれば、曇り空の下の手踊りは褪めた発色、コントラストは高め、という調子でその場の光線状態を忠実に描写するのでしょうが、このどちらかというと仕事には熱心だが、やること為すこと普通の社員と少しズレている、奇才会社員みたいなキャラの新型ミラーレスは一味違います。

曇天下であるにも関わらず、躍る小姐達の肌の色はあくまで穏やかな陽光の下の健康的な若い人たちのそれであるし、着物の柄も妙に艶やかに描かれ、バックグランドの空だけが沈んだトーンになっている、という如何にもオールラウンドでイベントを記録出来ますよ♪というソニーやパナソ辺りのコンパデジみたいな味付けになっているような印象を受けました。

この一行の踊りと30分程度後に100m以内の地点で撮られた最終カットのM8の描写を見比べると面白いと思います。

そろそろの七枚目。

あまり道草を食っても、先様に迷惑なので、ほどほどに切り上げ、目的地天へと足を急がせます。

すると、こういう急いで移動しようとする時こそ、ガードが緩く、一声掛ければ、イイ雰囲気のカットを撮らせてくれそうな人々が視界のスーパーインポーズ機能で浮かび上がり、頭の中の戦闘指令所は無意識に被写体としてロックオンしてしまい、足はそちらを向いてしまいます。

そして、手踊りサボって、ブリックパックなんざチュウチュウやってるいたいけな小々姐に、「ご一行サマ、なかなか決まってるぢゃね?一枚ここで撮らしておくれよ」とリクエスト。

これに対し、ちゅうちゅうタコかいなの小姐はストローから口も離さず、うんうんと頷き、これで交渉成立、撮影となったワケ。

まぁ、お祭り衣装と時代的な街並みを背景に如何にも現代っ子でございってのが、ヂャンクフードの片割れみたいなブりックパックの乳酸飲料もどきなんざチュウチュウやってるってのも、なんかミスマッチで面白いかな、と思い、採用したってことです。横で申し訳無さそうに代理ピースやってる童子の姿も"もののあはれ"を誘い面白いし。

しかし、怪我の功名か、背景の柳の枝葉とか乳母車を推したママさん祭り装束が若干ぐるぐるになりかけ、メトロポリタン美術館展の宣伝ポスターの糸杉みたいになっているのには感心しました。

最後の六枚目。

一行は、工房主の夏祭り時に交わした、自宅訪問のお約束を果たすべく、某商店兼住宅を訪れました。

すると、いきなりビールは出て来るわ、日本酒は出て来るわ、おしぼりは出て来るわ、やれ、おかきを召し上がれ、みかんはどうですか?と怒涛のハートフルご接待釣瓶打ちに、同行メンバーはかなり動揺し、若干、居心地悪そうな雰囲気も・・・

更に、店先ぢゃ、お祭り社中の面々とバッティングして騒がしいから、奥に上がって、上がって♪と家中の方に促されるままに上がろうとしたら、帰ろう、帰ろう、ヤヴァぃよ、際限無くなっちゃうよ・・・と小声で囁くメンバーも居て、たじろぎますが、これも小声で「ちょっとダケよ、アンタも好きねぇ~です♪」とか、今日びカビの生えたようなギャグかまし、店舗奥の仏間のお座敷に厚かましくも上がり込んぢゃったワケです、初めての訪問なのに・・・

少々、ビールだの、一の倉だったか、日本酒をコップで少々?戴き、相当、血中アルコール濃度が上昇して来たところで、ハィ出番、手踊り社中がやって来ましたよ♪と。

しかし、恐ろしいことに或る程度、アルコールが入っていて、酩酊状態に近づいていても、まさに「雀百まで踊りを忘れず」の喩えか、比較的撮影が難しいとされるマニュアルフォーカスのレンジファインダ機で皆んな絞り開放でガシガシ撮っちゃうのは、改めて大した一行だ、と我ながら思った次第。

その中で一番、目で見た踊りの雰囲気に近いものを選んだのがこのカット。

上のX-Pro1による、阿弥陀様率いる西方浄土からのお迎えか? 或いは、身の丈1寸のマイクロ小姐達が美声で歌えば、昆虫の怪獣が飛び立つという南の島に伝わる秘伝の舞踊か?と頭を抱えそうな極彩色の人物描写に比べ、抑え気味の発色、反対にエッジが際立つ高めのコントラストが今にも泣き出しそうな夕方直前の曇天の雰囲気を忠実に表しています。

手踊りの一行が去り、頃合いを見計らい、我々一行も電車の時間を考え、親切なお宅に心より厚遇の御礼を申し述べ、ポツポツと雨粒のちらつき始めた道を駅へと急いだワケです。

今回の感想としては、う~ん、佐原は何時行っても、新たな発見と出会いが有って、飽きさせません。

そのベースには、伝統を守ろうという気高い意志と、旅人をもてなそうという暖かい心が、不可分に絡み合い、今も連綿と生き続けているからではないでょうか。

産業誘致で豊かになる一方、住民の心は荒み、そこに生まれたことを誇りに思えないような街が増えつつある今、江戸気質、或いはヨーロッパの中世都市のような空気の流れる佐原に訪れることをお勧め致します。

まさに「訪れる者に安らぎを、去るものに幸せを・・・」そんな哲学を持った街ではないかと思いました。

さて、来週は、工房製品の紹介でも行ってみましょうか、たぶん。乞うご期待。

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  1. 2012/10/28(日) 19:58:03|
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佐原秋の大祭ツアー'12~前編~

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【撮影データ】カメラ:1、2、4,5、6,7枚目;Leica M8、3、8枚目;Fuji X-Pro1、レンズ:1、2、4枚目:PO59-1 50mmf2、3枚目;Rodagon80mmf4、5、6、7枚目;Cine-Sonnar50mmf1.5、8枚目;Cine-Ektar40mmf1.6
さて、今宵のご紹介は、いよいよ満を持してお届けする今年のお祭りシーズンのクライマックス、関東三大祭りの頂点に君臨する「佐原秋の大祭」から前後編に亘ってお送りするうちの前編行きます。

今年は休日の暦回りがあまり宜しくなく、金、土、日と3日間に亘って開催されるうちの金曜日が平日となってしまったため、殆ど、土、日に賭けるというカンジでの撮影行でした。

前日の金曜の夜遅くに成田での常宿、京成成田駅前のアパホテルにチェックインし、翌日は10時40分の成田線で佐原入りし、ヲーミングアップ代わりに軽く撮ってから、いつのもランチスポット、「ロティスリー吉庭」さんで地産地消の意趣を凝らしたランチを戴き、途中でお仲間のhiroさんから今着いた!との電話を貰い、ランチから合流しての撮影行になりました。

今回の機材は、主力機のM8と、これまでのお祭り撮影行で慣熟をこなし、有用性が実証出来たことから、今回は日夜フル稼動して貰おうと、これまでの伴走機Zeiss Ikon ZMに代えてX-Pro1の出撃です。

レンズはこれまた、お祭りシーズン実績を積んで来た手連ばかりを選びました。50mmクラスが解像力の塊PO59-1と夜景の女王Cine-Sonnar50mmf1.5のそれぞれMマウント版、40mmクラスがFMAOこと40mmクラス最強の描写性能を誇るBaltar40mmf2.3改M、夜間の眼Cine-Ektar40mmf1.6、32mmクラスが総合バランスに長けるSpeedpanchro32mmT2.3改M、そして80mm望遠がこのところ、X-Pro1の専用レンズ化しつつあるRodagon80mmf4です。

では、土曜当日の行動に沿って、画を見て参りましょう。

まず一枚目。

駅に着き、勝手知ったる何とかではないですが、手っ取り早く画を撮りながら、「ロティスリー吉庭」まで辿り着けるルートを辿りながら、相も変わらず不審人物然としてキョロキョロ見回しながら歩いていたら、「清見屋」遺構に出る前のちょっとした商店街のお店で、いつもは平服の童子達がたむろして、カードゲーム?みたいなものに打ち興じてているのですが、さすがお祭りの朝、真っ赤な祭り装束も目に鮮やかな極小姐達が何らかのクイスゲームみたいなものに没頭していました。

そこで、極力陽気に歩み寄り、「一枚撮らして貰うよ、あ、そのままでお願い!」とかモデル勧誘と演技指導をいっぺんに済ますとちゃちゃっと撮ったのがこの一枚。

本人はゲームに没頭し、生返事でふぁ~ぃ♪とかいうカンジだったのですが、カメラを意識しなかったことで、却って自然な雰囲気で撮れたので、これはこれで良かったのではないかと思いました。

さすがM8+PO59-1のコンビ、シャープネス、コントラスト、赤の艶やかさ、幼子の肌の柔らかな質感・・・文句の付けようもない描写ではないでしょうか。

そして二枚目。

まだまだゲームに没頭する極小姐に「有難う、バィバィ♪」とか声を掛けてその場を立ち去ろうとすると、周りのハナタレ小僧どもが、え~オレ達せっかくピースとかしてるのに撮ってくれないの~とかブーイングです。しかし、お腹も空いているので、ぢゃぁ、また今度巡りあったらなとか適当にかわし、別れを告げました。

無事、ランチを食べ、同行のhiroさんとも合流出来、当日、いよいよ、馬力を上げての本格撮影です。

まずは大通りに出ることにして小野川沿いの道を南に下っていきました。すると川沿いの道の上で、早速、何処かの町内の山車と社中が華麗なパフォーマンスを繰り広げており、見とれる人々が居りました。

山車のパフォーマンスもさることながら、寧ろ周りの見物客の方が気になっていて、早速、真横で踊りに見とれる
いたいけな極小姐の真摯な眼差しを殆ど逆光にも近い条件ながら、一枚戴きました。

後でモニターを見たら、やはり、斜め前上方から射しこむ直射日光のため、古いロシアレンズは画面向かって右下に極僅かな虹状のゴーストを発生してしまいましたが、それにも増して、極小姐の髪、肌のエッジを光らせた秋の陽光の美しさが勝っていたため、採用とした次第です。

それから三枚目。

川沿いの道を大通りまで出て、30分程度、芸座連の生演奏と4人組の佐原囃子の手踊りなどを見物し、それから、佐原初訪問のhiroさんのため、名所旧蹟巡りということでもないですが、近くに無料休憩所もあることから、小野川を更に下り、「与倉屋大土蔵」まで歩いてみることにしました。

街の説明なども交え、雑談などしながら歩いていたら、来ました、来ました、祭り装束の小々姐2名連れが。

早速、笑顔で駆け寄り、この土蔵の前で一枚、観光写真撮らしてくれる? 良いよね? ぢゃ、はい、ここ立って、とかテキパキ指示し、ちゃっちゃっか撮ったのがこのカット。

後で気付いたのですが、このお二方、なかなかTPOを弁えていて、さすが伝統有る祭り衣装に身を固め、歴史的な大土蔵の前では"ピース!!"なんてやらなかったみたいです。

このカットはM8、X-Pro1の二台で撮りましたが、80mmを付けたX-Pro1のカットの方が僅かに小々姐たちのお姿が大きく写っているので、採用とした次第です。

続いて四枚目。

なかなか腰が低く、ホスピタリティーに富んだ小々姐に心より御礼を述べ、とりあえず倉の上まで見てから一行は小休止しました。

暫くしてから、もう一名のメンバーI運営委員殿が来られるまで日中、撮れるだけ撮ろうぢゃまいか?ってことになり、再び、大通り方面に戻ることとしましたが、来た道を戻ってもつまらないので、大土蔵の裏側の道を北へ上ることとしました。

このルートにも古いが手入れのしっかりした家作がそこここに在り、目を楽しませてくれると共に撮影スポットとしてもとても便利です。

すると、居ました、居ました、古い土蔵を改造した家作の前でいたいけな極小姐2名が小休止しているようです。

早速駆け寄り出演交渉です。

うん、いいよ♪ってことだったので、ハィ撮りますからね、ハィポーズと合図してシャッター切ったら、一名の闊達そうな極小姐はキチンと意図を理解して目線と微笑を向けてくれたのですが、もう一名の極小姐は我が心此処に在らずってなカンジのカットになってしまいました。

でも衣装、背景って道具立てはカンペキだし、いたいけな極小姐も愛くるしいからこれはこれで佳しとしましょう。

まだまだの五枚目。

hiroさんと所狭しと精力的に動き回って、撮りまくっていたら、時間は17時半も回り、そろそろ、秋の夕陽は釣瓶落としの喩え通り、このお祭りに華やぐ地方都市にも夕暮は近づいてきました。

メインストリートの一番西に近いエリアでは山車が内蔵電源による電照を灯し始め、いよいよ、夜祭への出撃準備です。

ふと目を凝らせば、遠い里山の上空の茜色の鰯雲越しの夕陽と電照の灯された山車の対比がとても暖かなものに見え、つい、シャッターを切りました。

夕暮前の時点から、日中のPO-59-1から夜の女王、Cine-Sonnar50mmf1.5にバトンタッチしているので、この程度の明るさであれば、難無く自然な画が撮れるワケです。

デジタル撮影にありがちな、いたずらに明るくなってしまうような不調法もなく、Carl Zeiss社製の戦時中の光学兵器は、見たままのえもいわれぬ雰囲気そのままを描き出してくれました。

まだまだの六枚目。

そのまま、明るく暖かげな山車まで吸い寄せられるが如く2人は歩いて行きましたが、そこでは、いたいけな童子達が無邪気に山車を遊び場として、創意工夫して遊んでおり、思わず童心に帰り、混ぜて貰いたいような気持ちになってしまったほどです。

なかなか器量佳しで、愛想も良い小々姐が居たので、ちょっと山車の前でみんな揃って写真とか撮らない?とか勧誘してみたところ、ワ~ィx2てなカンジで集まって、苦笑いする大人を尻目に山車の正面に座って、こんな陽気なポーズを取ってくれたというワケです。

こういうカットが撮れ、いや、こういう無邪気で人懐こい童子達と触れ合えるからこそ、佐原のお祭りは価値が有るのだと思います、決して、歴史的な山車や、お囃子、古い町並みだけではなく、江戸からの素朴で純真な心が今も脈々と息づいているからこそなのです。

更なる七枚目。

童子達にまた明日、どうも有難う!!とか心より御礼を述べ、その場を立ち去りました。

それから、19時半前に着いたI運営委員殿を駅までお迎えに出掛け、3人揃って、ウキウキ鰻屋へ出向きましたが、が~ん、あいにくの店仕舞いタイム、仕方なく、手っ取り早く開いている川沿いのお店で失意のディナーと明日の失地挽回を誓い、そそくさと勘定を済ませると、夜間撮影に出撃しました。

ところが、捨てる神有れば、拾う神有り、人生塞翁が丙午とは良く云ったもので、煌々と照らされた山車周辺や夜道のそこここでシャッターチャンスが待ち構えています。いや、気付く人間とそれを撮れる機材を持った人間には勝利の女神が微笑むと云い変えるべきかも知れません。

休止中の山車の遥か後方で、手持ち無沙汰で出番待ちの小姐がヒマに任せ、スマホンなんかでそわそわメールなんかしてるぢゃありませんか?

これは画になるわい♪とひとりごちて、気付かれない距離まで忍び寄り、第三帝国の光学兵器の威力を活かした、夜間の隠密撮影です。

予想通り、小姐はドンピシャにピンが来て、指先までシャープに捉えられていますが、背景の煌々と灯りを灯しに賑やかなお囃子を奏でる山車は非点収差と球面収差などが入り乱れ、ぐずぐずの発光物体と化してしまっています。

最後の八枚目。

ではそろそろ駅まで戻ろうかい、ということになり一行三名は小野川沿いの道を北に上って行きましたが、振り返りざまに見た、山車周辺の祭りの雰囲気というか空気がとても貴重に思え、来年夏まではもう見られないかと思うと、ふと寂しい気持ちにもなったので、その心を込めて一枚撮ったのがこのカット。

このカットはX-Pro1で当工房での夜間撮影用シネレンズではCine-Sonnar50mmf1.5の良きライバル、Cine-Ektar40mmf1.6による撮影です。

このレンズは通常の4群6枚のオーピック型ではありますが、夜間の発光体の撮影では、寧ろ3枚貼り合わせが2群も有る、Sonnarよりもすっきり描写し、Kodakが特定用途向けに他の光学メーカーにOEMで作らせたという曰く因縁もさもありなんという気になります。

さて、来週は後編、二日目、日曜日の夕刻までの限られた時間での撮影、夕刻には雨も降り出してしまいました、どんなカットが撮られていたのか? 乞うご期待。

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  1. 2012/10/21(日) 21:31:25|
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新たなる楽天地発見~鹿沼祭り(後編)~

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【撮影データ】カメラ:R-D1s 絞り優先AE ISO200、レンズ:Baltar35mmf2.3C改M 全コマ開放
さて、今宵のご報告は、予定通り、前回に引き続き、写真家の楽天地、鹿沼祭りからのレポートです。

まずここで、何故、楽天地なのか?という問いに対する質問なのですが、まずは基本的に旅人に対しとても親切な風土が江戸時代からの例弊使街道沿いの宿場町で育まれ続けてきたこと、そして、地方都市には良くあることですが、子供たちがとても純朴で人懐こいということなのです。

では、早速実写例見て行きましょう。前回のX-Pro1の奮闘に対し、予備役入りを必死で阻止しようとするR-D1sの獅子奮迅の活躍をご覧下さい。

まず一枚目。

宿営地の宇都宮から、JR日光線で鹿沼入りしたら、JRの駅前でも山車が集合し、お囃子奏でながら、お祭りムードを盛り上げています。

そんな中で少しでも良い画、面白い画を拾おうと、鵜の目鷹の目で歩き回っていたら、なかなかかっ飛んだ祭り装束の小々姐2名が楽しくじゃれているではないですか。

そこで声を掛け、山車の前に勢揃い、はぃ、ポーズと一枚撮らせて貰ったのがこのカット。

さすがBaltar35mmf2.3、シャープさ、画面の均質性、発色、どれをとっても文句の付けようもない描写です。

そして二枚目。

とても人懐こい小々姐2名に心より御礼を述べ、次なる得物を探し、山車の群れの中を彷徨いました。

すると、二台もカメラ提げてキョロキョロと歩き回る見慣れぬ中年男が珍しかったのか、山車の上から、童子達が手を振って、ねぇねぇ撮ってよ~♪とかしきりに嬉しい勧誘です。

そこで嬉しくて、スキップして近寄りたいキブンを抑え、「ん、拙者に何か御用か?」とか渋がって聞いてみると、「新聞か何かなんでしょ?撮って、撮って!!」とか大はしゃぎ・・・でも拙者は新聞記者でもテレビ局でもなく、ただの自称カリスマブロガーなのだよ、とか云ったら、それでもイイから撮ってよぉ!とかはしゃぐので、それぢゃぁ、と遠慮なく1枚戴いたのがこのカット。

このカット、リーダー格で一番奥に鎮座まします、向かって右の小々姐にピンを合せて撮りましたが、面白いことに前は極めて被写界深度が狭く、ほんの30~40cmくらいで大ボケになってしまいますが、背景の3m近く後ろの大太鼓については、それほどボケてはいないようです。

それから三枚目。

サンキューね、とか云って別れようとしたら、え~でも、ホントはマスコミの人なんでしょ・・・?とかやたら疑い深く陽気な童子達に、ハィハィ、劇団ひとりならぬ、放送局ひとり、ね。ブログで鹿沼の子が有名になったら、スカウトさんとか一杯押しかけてきて、AKBならぬKNM48が出来るかもな、足りなきゃ、宇都宮か足利でも行って借りて来ような♪とか口からでまかせ云って、来年の再会を約し別れました。

いつまでも大きな荷物抱えてJR駅界隈でネタ探ししていても仕方ないですから、まずは帰りのルートである東武の新鹿沼駅まで行って、荷物を預け、切符を押さえとかねばならないですから、駅前広場を後にし、街道を市内に向かって歩き出しました。

すると・・・期せずしてまた良いモデルさんが千客万来状態です。

すれ違いざま声を掛けて、歩道上に並んでポーズをとって貰いました。

小々姐2名もなかなかの器量佳しで、この2人だけでも十分画にはなりますが、このスキンヘッドの童子がキーです。

今時、こんな一休さんというか、マルコメ味噌実写版みたいな丸刈り、もとい丸剃りの童子なんかまず見かけません。そして、この表情・・・面白いですね、演技派ですね。後で背面モニター見て何度も笑わせて貰いました。
このカットでは1.5m以内の撮影で、被写体との距離は近いですが、それ故か、背景のボケが若干ニ線ボケの傾向を示し、ちょっとうるさくなってしまったのが残念と云えば少々残念でした。

続いて四枚目。

あまりの幸先の良さにほくそえみながらそぞろ歩いていたら、いつの間にか市内を南北に走るメインストリートに辿り着いていました。

ここでも、荷物置くまでは絶対撮らないとかいう頑な姿勢での撮影行ではないですから、面白そうな、ヒト、モノが視界に入れば、すぐ撮るか、出演交渉です。

と・・・居ました、居ました。なんぢゃこの面白い姉弟は!?

お姉ちゃんはすっきりお醤油顔の典型的和風美人なのですが、弟の方はと云えば・・・何だか売れないお笑い芸人か、タイのビーチ辺りを回ってコメディやってチップ貰ってるドサ周りコメディアンみたいで、見てるだけで笑えます。

そこで、美女と野獣ならぬ、美女とお笑いってカンジで、お姉ちゃんに声掛けたら、アタシだけでイイんですか?とかつれない事を云い出すので、うんにゃ、兄弟仲良くが原則だょぉ~とか必死に笑いを堪え、お願いし、撮影にこぎつけたのがこのカットです。

ここでは、先ほどのカットよりは若干、被写体とのクリアランスをとったので、背景の山車は若干芯が残っているかな、くらいの大人しいボケで、あまりに主題がキツいせいか、あまり気にはなならいのではないでしょうか。

更なる五枚目。

笑いを必死に堪え、撮影協力の御礼と、いつまでも仲良くね~!とか心よりお世辞を述べ、その場を後にし、東武の駅へと向かって歩いて行きました。

すると、メインストリートに接したお祭り広場の裏側が芝生広場みたいになっていて、いたいけな童子達がぴょんぴょんと飛び回り遊んでいます。

そこで、蛍光ピンクの法被を着た極小姐が遊びつかれて、おばぁの元に戻って来たのを見計らい、なかなかオシャレな法被が決まってますなぁ、一枚撮らして下さいね♪とかお願いし、まぁまぁ良かったわね☆とか喜ぶおばぁを横目に、本人はさっそくピースでいつでも撮ってね状態の極小姐をほぃぢゃいきますよ、と撮ったのがこのカット。

ここでは、実はピンは一般的な目でも鼻のてっぺんでもなく、鉢巻の上のおでこの生え際に合せています。
その代わりといってはなんですが、背景は完全なニ線ボケでくらくらしそうですね。

というのも、R-D1sのシャープさって、X-Pro1とどのくらい違うんだろう、と思い、ほんの遊び心というか出来心で生え際を撮ってみたというだけのハナシです。

でも、やはり、必要充分なシャープネスは備えていました。何せ、500万画素クラスと1600万画素クラスでも良い戦い見せてくれますからねぇ・・・

まだまだの六枚目。

ご本人とおばぁに心より協力御礼を述べ、駅への道を急ぎました。

すると・・・え~真夏の深川祭りならいざ知らず、素肌にサラシを巻いただけの女衆が市内ど真ん中を正々堂々と闊歩しているではありませんか。

こんな珍しい風景なんざ、滅多に撮れるもんぢゃありません、でも、カッコがカッコだから、断られて元々と思い、声を掛けてみれば、笑顔でOK、それぢゃぁ、ってことで、山車の前に並んで貰って撮らせて貰ったのがこのカット。

白いサラシに藍染の前掛け、サラサラとした黒髪という純和風のいでたちに髪の極彩色のコサージュがとても清潔な色気を発散していて、出会えてラッキィ!!と思いました。

最後の七枚目。

駅の直前で、また、おやつ?を食べながら楽しそうにそぞろ歩きする小々姐2人組が目に留まりました。

そこで、またしても調子に乗って声を掛けて呼びとめ、一枚撮らしてね攻撃です。

向こうの子供達はもう慣れたもので、首なんか傾げたちょっとキュートな表情も、変型ピースみたいな指使いなんかも、なかなか決まってますね。

前回、今回ご紹介したのみならず、鹿沼の初訪問では一ヶ月、丸々鹿沼編で人物スナップだけ紹介しても充分繋げるくらいご協力戴けました。

この殺伐とした世の中、こんな純朴でのんびりとした牧歌的な街の存在はまさに、政治面、経済面のみならず、精神面でも疲弊しきった日本という国に於ける一縷の曙光かも知れません。日本の元気はまず地方の活性化から・・・これが関東近郊のお祭りを巡って、様々な人と巡り合い、語らい合って感じた、ひとつの思いです。

さて、来週からは、お祭りシリーズ総集編の佐原秋の大祭を前後編に亘りお送りします。乞うご期待。

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2012/10/14(日) 23:38:50|
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新たなる楽天地発見~鹿沼祭り(前編)~

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【撮影データ】カメラ:Fuji X-Pro1 絞り優先AE ISO Auto、レンズ:不二技研製Cine-Prominar50mmf2改L39(距離計非連動)、全コマ開放
さて、今宵のご紹介は秋のお祭りシリーズ第二段、鹿沼まつり初見参のレポート第一回です。

今回のミッションは、翌週に控えた佐原祭りでの祭り撮影のカンを取り戻すというヲーミングアップのほか、不二技研様からご依頼のレンズの試写及び、レポートという目的も有りました。

今までは当工房にはミラーレスが装備されていなかったので、試写出来るレンズは距離計連動のL、M、SそしてCXマウントだけに限られていたのですが、秋口に導入したX-Pro1のおかげで、世界中の殆どのレンズを利用出来る様になったので、それでは、ということで実写例作成とレポートをお受けしたという次第です。

歴史やら光学系やら詳しい説明はオーナー様のブログに譲るとして、小生が聞いている範囲では、コルゲンで名高い興和が米国の映画産業用として、ミッチェルやアリ用としてレンズブロックのみ供給した個体であり、基本的な光学系構成はR&TH社のスピードパンクロを手本としたとのことです。となると、時代にもよりますが、50mmf2であれば、5群7枚のいわゆるズマリットタイプではないかと思われます。

ところで、ここ鹿沼はJRでは宇都宮駅から日光線で2駅、古い町並みと自然が息づく素晴らしい街です。
この鹿沼祭りは何と400年の歴史を持つ、由緒正しい祭りで、確かに山車と神輿の違いはありますが、金棒曳きの流儀やら、祭り衣装、そして江戸系のお囃子など、深川八幡祭、神田祭、そして佐原祭、川越祭、栃木祭、石岡祭などとのDNAの濃さを感じさせてくれます。

では、速実写例行ってみましょう。

まず一枚目。

土曜日の10時過ぎに深川を出たのですが、JR東北本線が東大宮~蓮田間で人身事故、大宮で足止めをくらい、その後1時間以上して動き出しはしたのですが、ダイヤが大幅な遅れで頼りにはなりません。

そこで、東武線に乗換え、動物公園経由、鈍行列車で鹿沼駅に着いたのは16時前、陽の沈みの早い当節、秋の傾きかけた陽光が迎えてくれました。

艱難辛苦の挙句やっと着いたこともあり、ほとほと疲れ果てていたし、お泊り用荷物も肩に掛けていたので、そのまま市内を突っ切り、JR駅まで歩いて、宇都宮の宿に一刻も早くチェックインしてそのままベッドに倒れ込みたいキブンではあったのですが、一応、と思い、Cine-Prominarを装着したX-Pro1を首から提げ、駅から市内に歩いて行こうとしたら、駅前の祭り案内所の方々に声を掛けられ、今の時間もなかなかイイ画が撮れますよ、まだ有名ぢゃないこのお祭りをどんどん撮って宣伝して下さい!とか励まされちゃったので、気合い入れなおし、よっしゃ日暮れまで・・・

ということで初日はお預かりしたレンズのテストを行うことにし、手始めにメインストリートで美味しそうにラムネをラッパ呑みする小々姐を発見、ダッシュで接近し、傍らの親御さんに「ワイルドだぜぇ!ですね、一枚撮らしてね♪」とか声掛け、お婆さまがほらもっと横向かないと写真撮れないだろ、とか、はぃその角度で止めて、とか演技指導までして戴いたので、そのまま甘えて撮らせてもらったカットがこれです。

さすがシネレンズ、カリカリにはならず、精緻に愛くるしい小々姐の表情、肌の色、活き活きした黒髪、全て余すことなく捉えています。

またAPS-Cの撮像素子ではありますが、ここでは四隅に流れ、崩れ等の異常は認められず、均質性も申し分ありません。

ただ、その解像力のお釣りか、背景は2線ボケ気味です。

そして二枚目。

小々姐ご本人、お母さま、お婆さまに心より御礼を述べ、その場を後にしました。

すると、またまた宜しいシチュエーションが・・・

そうお揃いの祭り衣装に身を包み、小さい妹さんの手を引いたリンリンランラン留園みたいな小々姐がこちらに歩いてくるではありませんか。

そこで、早速歩み寄り、出演交渉。え~うれしい!とか云われ、こちらも途惑いながらも、しっかりと背景に制服の女子高生が通るタイミングを狙ってシャッター切りました。

ここでも、推せば弾き返すが如き小々姐の若々しい肌の様子や健康のシンボルとも云えそうなハリのある黒髪、全て余すところなくシャープにクリアに描き切ってはいますが、このローパスレスのX-Pro1であってさえもカリカリとした描写にはなっていません。

ただ、ここでも背景はグルグルこそは出ませんが、シャープさのお釣りか、かなりの2線ボケ傾向が認められ、ざわざわとした感が有ります。

それから三枚目。

フレンドリーで素直そうなリンリンランラン小々姐に心より撮影協力の御礼を述べ、再び、メインストリートを進みます。

すると、居ました、居ました、ママとママ友、そして娘の極小姐が旨そうにアイスなんか食べてるぢゃないですか。

そこで駆け寄って、「すいません、東京から今朝出てきた、若干カリスマブロガー的アマチュアカメラマンです!」とかみょうちくりんな自己紹介すると、さすがに笑わざるを得なかったのか、一気に打ち解け、早い話、三人で旨そうに食べてるとこ撮らして!とか頼んだところ、それぢゃ☆ってことで一世一代の演技をやっちゃってくれたのがこのカット。

ここでも、Cne-prominar50mmf2はひたすらシャープでクリアです、しかも優しい描写です、あたかも市井の名も無き人々の日々の暮らしに寄り添って見守り続けるが如く。

でもバックはやっぱり暴れこそはしないものの、ざわざわとするのですね。

続いて四枚目。

お三方に熱演の御礼を述べ、今後も幸多かれ、と心の中でエールなんか送って、その場を後にしました。

すると、見ぃたぞ!金棒曳きの小々姐軍団が徒党組んで買い食いなんかしてるぢゃないですか!?

江戸時代の深川やら神田だったら、金棒曳きに選ばれるくらいのお嬢がそんなことをしたら、勘当もの、お付の女中も間違いなくヒマ出されていたでしょう。

でも、平成の御世になり、現代っ子は気儘なもんです。

そこでこちらも気軽に声掛けたら、おいおぃ集まるわ、集まるわで、当初のターゲットの倍近く人員が膨らみ、50mmの玉で撮るにははみ出し放題につき、かなりバックしての一枚です。

ここではシャープさやクリアさもさることながら、発色の艶やかさに目を奪われました。

これが解像度最優先のマルチコートタイプのシネクセノンならもっと醒めた、若干寒色系に転んだ発色でしょうし、スピードパンクロならもっと重めの締まった発色になるところですが、この陽気な発色は米国のモノコートタイプのBaltar50mm辺りに近いカンジがします。

しかし、このくらいの距離でも合焦した被写体が浮き立って、このカットも簡易3Dみたいに感じるのは小生だけでしょうか。

更なる五枚目。

小々姐軍団に心より御礼を述べ、メインストリートを更に奥へと進みます。

すると、居ました、居ました、橋が転んでも笑い転げるお年頃の小姐3名組がご多聞にもれず、ケラケラと往来のど真ん中で陽気に笑い、はしゃいでいます。

その波の途切れる頃合を見計らって、撮影のオファー、三名並んで、ささ、早くとか適当にこっちのペースに巻き込んぢゃって、勢揃いさせといて、はぃ、3、2.1、0、ハィ有難うござぃましたぁ!と一丁上がりです。

一応、拙ブログの名刺はお渡ししておきましたから、もしご覧になってて、このカット記念に送って!ってことでしたら、メールでも貰えればデータ送りますよ♪

ここでは、小姐達のライトブラウンの巻き髪に斜め後ろから夕陽が差し込んで光り、とても美しく描かれたのではないでしょうか。

至近距離に近い撮影ですが、四隅の流れ、崩れを全くと云って良いほど認められず、画面の均質性は申し分ありません。

なお、このカットでは背景を選んだワケではないですが、2線ボケはそれほど気にならないようです。

まだまだの六枚目。

ノリの良い小姐三人組にお礼と別れを告げ、その場を後にし、またしてもメインストリートで日没前の追い込みとばかりモデルさんを追い求めました。

すると、お祭り広場みたいなとこのすぐ傍で、かき氷なんか美味しそうに賞味している小々姐2人組を見かけました。

そこで早速出演交渉、美味しそうですな、食べてるとこ一枚撮らしてよ♪とか軽いノリで頼んでみたところ、二つ返事でOK、2人してカメラをガン見です。

ただ、ここで残念だったのが、このカメラの特性か、近距離になると、フィルム以上に被写界深度が浅くなってしまい、1m内外の撮影でも立ち位置が10cmほど後ろになっただけで、愛くるしい小々姐はボケと化してしまいます。

背景はもちろん、ここでもざわざわとした芯の残ったものとなってしまっています。

最後の七枚目。

お二方にお食事の邪魔をした非礼を詫びつつ、撮影の協力御礼を述べ、明日も会ったら宜しくネ♪とか厚かましいことを述べその場は別れました。

今回のお祭りの祭神たる今宮神社へと向かうと、17時の山車の出陣を前に勢揃いしていました。

20を越す山車が境内狭しと並んで灯火を点しお囃子を奏でる様は圧巻です。

そんな雰囲気に気圧されまいと、気合いを入れ直し、本殿に参拝してから撮影に入りました。

すると、早速のご利益か、今回の山車練り歩き先陣の銀座一丁目の山車の前に床几を出し、金棒曳きの極小姐達が休憩を取っていました。

そこで、はぃご免なさいよ、とか人を掻き分け、金棒極小姐隊の前に躍り出て、ハィ撮りますからね、こっち見ててね、レンズから白いハトみたいなのはたぶん出ないと思うけど、とかつまらない冗談を云ったら、このをぢさん、何を云っているのやら、とかつぶらな瞳で見返されちゃったので、すかさずシャッター切ったのがこのカット。

このカットももちろん、申し分なくシャープでクリアに余すところなくいたいけな極小姐の見たままを捉えていますが、一点、その手のヌンチャクならぬ拍子木にご注目。

別に彼女が(元)卓球少女、福原某みたいにスナップ効かせて超高速で両手を動かしているからではなく、普通の速度で拍子木を打ち始めたというのに、この時刻、相当暗くなりかけているので、被写体ブレを生じているのです。

また、距離のせいでしょうか、背景の曳き縄はイイ案配、ゾナーのそれみたいに蕩けるようなマイルドなボケを見せてくれました。

さて、来週は二日目のお昼前からのスタートです。当工房製のミラーレス用レンズ新製品の試写も有ります。

乞うご期待。

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2012/10/08(月) 01:27:25|
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プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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