
さて、今宵のご紹介は予告通り、工房の改造作品いきます。
登場したのは、Biotar40mmf2、モデルとしては二回目となりますが、前回とは別の個体で、元々の成り立ちも、仕様も全くの別物で、従って描写も全く異なるため、敢えてネタとして温存していたという次第。
このレンズ元々は鏡胴のパーツの一部がニッケルメッキになっていて、ローレットなど細部ももう一本の個体と違っていて、どうやら、大東亜戦争末期に独空軍用として作られた個体のようです。
実はこの個体の方が工房に入ったのはずっと先だったのですが、あまりに曇りが酷かったので、分解してクリーニングしようとしたところ、急な擂鉢状の絞りユニットしかり、パスルのようなリング連動部の結合しかり、直すのが面倒臭くなっちゃったので、ずっとパーツを透明ビニール袋に入れ、目に付くところに置いておきました。
それから幾星霜、或る時、ふと閃くものが有って、工房主の頼みならたいがいのことは聞いてくれる、川崎八丁畷の協力工場さんに、「分解はしておいたので、研磨再コートと調整、組み立てお願い」とか厚かましいお願いしたら、破格の工賃で上げてもらったので、あまりの仕上げの良さに感銘し、急遽、Mマウント非距離計連動仕様で改造したという次第です。
では早速実写見ていきましょう。カメラはX-Pro1 絞り優先AE 全コマ開放、ロケ地は上野恩賜公園です。

まず一枚目のカットですが、公園の北の外れ、国立博物館近くの大きな人工池には噴水がありますが、その池の畔の縁石みたいなところは腰掛けて、世間話したり愛を囁いたり、色んな語らいの場になっていると思うのですが、思いつめたような表情のいたいけな童子2名が夕凪に鏡の如く静まり返った水面を眺め、人生の来し方行く末を思ってしんみりと語らい合っていたので、しら~っと一枚戴いたもの。
今回、この殆ど逆光みたいなカットを狙ったのは、オリジナルとは異なる"T"コート相当のコーティングを全面に施しているので、もう一本のノーコートモデルなら真っ白けかゴースト大会になりかねない構図をどう写しとれるのかを試したかったからです。
ここ2週ばかり、化物なみの性能を持つモダンレンズの登場で、あまりインパクトはないかも知れませんが、それでも、光る水面からフレアが上がり、いたいけな童子達を喰ってしまうこともなく、キレイにエッヂが立っていますし、APS-Cでも周辺の甘さは見てとれますが、暗部もなかなか良く拾っているのではないでしょうか。
後ボケはざわざわ気味でこればかりは幾ら手間隙掛けてレストアしても如何ともしようがないです。

二枚目のカットは池の畔のベンチでバンヂョーなど奏でていた、洒落者の御仁に声掛けて撮らせて貰ったものです。
先方は、自分がクラシックな趣味なもんだから、同じくクラシックカメラ愛好家が声掛けてきたものだとばかり思っていたらしく、礼を述べ方々、背面液晶で写った画像をお見せしたら、そっくり返りかねないくらいびっくり仰天していました。そういった意味では、X-Pro1のパッケージンというか外観デザインは大成功と云えます。
このカット、背景はやはり崩れ気味でざわざわし、決して褒められたものではないのですが、立体描写が物凄く、このバンヂョーをぢさんが周囲から浮かび上がっているかのような描写になっています。悪く云えば、テレビや映画などでのひと昔前の背景の合成カットみたいなカンジです。

三枚目のカットは、バンヂョーをぢさんにお礼を述べ別れてから、また人工池の方に向き直ってみれば、今度は、思いつめたような表情の中年オモニが乳母車を傍らに置き、夕陽を眺めながら時の流れに身を任せています。こんなテレサテンの歌みたいなシチュエーションもなかなかないし、また逆光でのテスト撮影だわい、とか独りごちて、背面液晶使ってのライブヴューで一枚戴いたもの。
ここでも、画面中央付近の解像力は素晴らしく、オモニの帽子から被写界深度内のピンクの毛布までかなりシャープかつクリアに描写していることが見てとれます。
一方、オフフォーカスかつ、中央付近のスイートスポットから外れた乳母車の後車輪辺りはやはり外コマ収差というか像面湾曲の影響で外側に流れるようなボケ傾向が見てとれます。

四枚目のカットは、国立博物館敷地に入ってすぐ、外タレさんご一行か?と思ってしまいそうなイケてる白人さんグループが目の前を通り過ぎて行ったので、振り向きざまに一撃与えたもの。
ここでも、EVFのクロップ拡大で以てピンを合せた、背の高い小姐のブロンズの髪の毛の描写は精緻に見えますが、やはり24x24のフォーマット用に最適設計されたコンパクトレンズだけあって、メンバーの膝から下、そして左側のオフフォーカスの茶色ダウンのアヂュモニの姿は流れて見えます。

五枚目のカットは国立博物館本館前の中庭に植わっている巨大な老木の雄姿を捉えたものです。
ここでも、画面中央付近での樹木の木肌の描写は極めて精緻ですが、枝葉に行くに従い、描写が甘くなり、前ボケとなる画面向かって左の枝などは嵐の晩に激しく揺れる枝のようにも見えます。
また左端のベンチも老夫婦も外側に流れ気味のボケで国立博物館がモチーフなのに上野の森美術館辺りにありそうな抽象画を見ているような錯覚を覚えました。

六枚目のカットは、上野の帰り、銀座でメシを食べて帰ったのですが、その帰り道、婚礼衣装屋さんのショーウィンドに浮かんだドレスが、また内側にも背中向けでデスプレイされた白い衣装があり、ちょうどすれ違っているような構図になっていて面白かったので、一枚戴いたもの。
ここでも、ハロゲンのかなり強めのスポットを浴びているにも関わらず、見苦しいフレアは殆どと云って良いくらい発生しておらず、やはり"T"コート相当の全面コートの功徳を感じぜずにはいられません。
特に手前のマヌカンの胸の膨らみのカーブを描く白い肌と背景の暗闇との境目が切り取ったように区切られていたのには感心しました。
今回の感想としては、う~ん、3万円かそこらなら、また古いレンズをフルレストアしてみたいなぁ・・・と云うこと。
さて、来週はローテーション通りでいけば、工房附設秘宝館から何か出てくる筈ですが・・・乞うご期待。
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- 2013/03/31(日) 23:08:20|
- Mマウント改造レンズ
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さて今宵のご紹介は予告通り、工房附設秘宝館からのコレクションの登場になります。
今回のコレクションは今は亡きミノルタが1957年当時の持てる技術の全てを注ぎ込み開発したとも言われるSuper Rokkor50mmf1.8、5群7枚の変則プラナータイプの高性能ライカマウントレンズです。
これまで、RF用のミノルタレンズと言えば、ライツと共同開発されたライツミノルタCL及びミノルタCLE用の40mmf2くらいで、ライツの技術が入っているのだから、良く写って当然とくらいしか思っていませんでした。
しかし・・・EOS20Dの導入により、開発後死蔵されていたRokkor55mmf1.7の実写が出来るようになり、あまりの高性能さに驚き、その直後に行われたICS世界の中古カメラ市でたまたまこのレンズの出物が有ったので一も二もなく、買ってしまったものです。
工房秘蔵のライカマウント国産レンズといえば、黒鉢巻のトプコールS5cmf2が恐るべき解像力と浮かび上がるが如き立体感で、当時の大メーカーであるニコン、キャノンものかわの高性能ぶりを発揮し、著名メーカーだけが良く写るレンズを作っているのではない、と再認識するに到ったのですが、いやはや、今回のスーパーロッコールもこれまで国産ライカマウントレンズの中でも高価な部類に入っていたのは伊達ではないことを思い知らされました。
では、早速実写結果を見て参りましょう。今回の試写は先週末の水戸の梅祭りに引き続き、東日本大震災後の千葉、茨城の観光支援の目的も含め、古河の桃祭りに出かけて撮りおろして参りました。
カメラはLeica M8、絞り優先AE、全コマ開放での撮影となります。

まず一枚目のカット、会場入口の水門金物です。実は長い間関東北部に住んでいながら、館林のちょい先の古河は通ったことが有ったにしても、何らかの目的を持って訪問したことは生まれてこの方ありませんでした。
しかし、毎日の東京駅経由の通勤時、東西線から京葉線へ抜ける通路に貼られている観光ポスターを見るのが楽しみになっており、この梅祭りに心惹かれるものが有って、何と初日に訪問することとなったのです。
駅から乗ったシャトルバスが会場外に着き、特設ステージから流れるハワイアンに心躍らせ、足を踏み入れた際、最初に目に留まったのがこの水門の金物で、シャープネス、発色、背景のボケが全て試せる、佳き被写体として撮ってみた次第。
合焦部のキレ、発色の素直さは云わずもがなですが、背景のボケの美しさと云ったら、これほどシャープなレンズでは稀有かも知れません。

二枚目のカットですが、会場を鵜の目鷹の目、モデルさんになってくれそうな、気立てと器量の良さそうな小姐を求めて徘徊していたのですが、居ました、居ました、会場本部のプレハブ小屋の後ろで、スタッフの兄ちゃん達と、田舎のラーメン談義にうち興じている、ミス系の小姐2名にロックオンし、ご歓談中の折、卒爾ながら・・・とか声を掛けて、撮らせて貰ったものです。
兄ちゃん達と歓談していた現場を押さえられた負い目からか、或いは田舎でもミスの看板背負っている責任感からか、声掛けてから、シャッター切るまで、この小姐2名はお互いのコスチュームの着こなしから、帽子のかぶり加減に至るまで相互チェックに余念なく、その成果がこのカットとなったということです。
ここでも、合焦した小姐の容姿端麗なお姿がシャープで浮かび上がるが如き描写なのは当然のこととして、特段、驚くには値しない気がするのですが、背景の桃林みたいな非点収差でぐるぐるになって小姐達のプロのお仕事を邪魔してしまうようなこともなく、画面構成を美しく見せる辺りが素晴らしい玉だな、と改めて感心しました。

三枚目のカットは今回のイベント会場での客寄せの目玉と思われる熱気急体験搭乗の様子です。が、しかし・・・先月、エジプトであれほど凄惨な事故が起こったというのに、そのままイベントを挙行し、それに親子連れが行列して乗ろうとするという茨城県人のメンタリティには、少なからず驚いてしまいました。
ピンは黄色いヤッケのスタッフのおっさんに合わせましたが、このレンズの凄いところは、日中の撮影にも関わらず、極めて肉眼で捉えるのが難しいガスバーナーの炎をしっかり描写しています。
また、この画像からでは判別が難しいですが、ゴンドラの網目もひとつひとつくっきりと解像していました。

四枚目のカットですが、会場を徘徊し、童子達のはしゃぐ声が聞こえる方角に足を運んだら、丁度、手押し井戸で水を汲んでいた極小姐二人組みが居て、カメラ向けたら、わ~アタシも入れて~♪、じゃ、お2人一緒に井戸の前で、ということで撮った一枚です。
木陰の井戸の前なので、光の加減はベストとは云えず、従って、いたいけな極小姐お二方の顔色も本来の健康的な柔肌の色合いとはいきませんが、木陰で目にする人肌そのものの発色で、変にデジタル臭さが掛かっていないぶん、見たまま正直な描写と言えるかも知れません。
ここでも、背後の遠景は、滑らか且つ牧歌的にボケており、芝生の上の色とりどりの衣装と相俟って、とても絵画的で面白いと思いました。

五枚目のカットは、将来の井戸端会議の予行演習?をしていた極小姐達と別れ、また会場である古河総合公園内を徘徊している時、遠くに熱気球会場を望む沼のほとりの景色がなかなか味わい深かったので一枚撮ったものです。
このカットでは無限に合わせて気球付近を狙っていますから、目の前の沼岸及びそこから迫り出している桃の枝は前ボケとなりますが、どうでしょう?ここでも決して馬脚を現したりはしていないですね。
手前の沼の中の水草が浮き出た水面や左手の草の生えた岸も、ほわっと蕩けるカンジのボケで、まさに近視の人間が眼鏡を外した時のような極めて人間の視覚に近いカンジのボケを見せてくれているのではないかと思いました。

六枚目のカットですが、沼のほとりを散策していたら、水際で楽しそうにお話しをしていた父娘さんがいたので、ここでも卒璽ながら、ブログネタに協力して下され♪とか声掛けて、娘だけでイイですか?いやいやそんな冷たいことを云わず、お父さんもお願いしますよ、拙者がヘンな人だったらどうするんですか!?とかきつめの冗談かましたら、そうですね、そこまで云われるなら一緒に入りませう、とか冗談とも本気ともつかないやりとりして、モデルさんになってもらったものです。
ここでも、父娘さん両方の表情から肌、そして衣服のテクスチャまで余すところなくシャープに捉えていますが、背景は非点収差による見苦しいぐるぐるは殆ど認められないものの、やや芯が残ったざわつき加減のボケに見えなくもないカンジになっています。

七枚目のカットは人力車体験乗車後の極小姐を車夫さんのたむろする屯所の前で撮らせて貰ったもの。
会場である総合公園の中で唯一の高所、築山の中腹辺りで遊ぶ童子越しに気球の上がり下がりがでも撮ろうかな、とか考えていた目の前をいたいけな極小姐を載せた人力車が猛スピードで駆け抜けて行きました。
こりゃ、格好のシャッターチャンスだわい♪とか思い、せっかくやる気を出した童子にわりぃ、用事が出来た、一人で遊んでて!とか声掛け終わるか終わらないうちに、カメラ2台提げ、久々の全力ダッシュ!人力車が屯所に到着する数メーター手前で横に並び、ほぼ並走し、ゴールイン、息が上がっているのを必死に堪え、い、一枚撮らして、ブログにネタですよ♪とか云ってみたら、周りを取り巻く車夫のおっさん達が、お嬢ちゃん達、凄い人気だよ、元イケメンが写真撮らせて~!とかダッシュで追いかけてきたんだよ♪とか営業トークで巧みにお取次ぎ、和やかな雰囲気の中で撮ったものです。
ここでも、車夫のおっさんは前ボケと化していますが、極めてナチュラルなボケ加減なので、柔和な表情も充分に見て取れるのではないでしょうか。

八枚目のカットはこういうイベント出張撮影ではお約束と化している、ミス嬢の個人撮影会です。
極小姐達を撮らせて貰ったあと、車夫各位にお礼を述べ、また会場徘徊の旅に出て、ひとしきり、人物やら風景やら花など撮り、さて、そろそろ16時も回ったから、バスで駅に戻ろうかいな・・・とか思いながら、人力車の屯所前を通ろうとしたら、ミス桃娘の小姐二名がこれから、人力車に乗って会場巡回の旅に出る!とか云うハナシになってて、そぃぢゃ、出発前に撮らしてよ♪とか直談判し、ポーズ決めて貰って撮ったものです。
実は、このお二方1セットの他に同じコスチュームの二人1セットがもう一組居られるのですが、今回はこちらと相当ご縁が有ったようで、桃林の前で一回、人力車上で一回と結局二回も撮ってしまいました。
ここでは、M8もきれいな若い小姐(ヘンな使い方ですが・・・)に照れたワケでもなく、白いタスキに測光を惑わされ、アンダー目の露光になってしまいましたが 、それでも、若くて溌剌した、気立ての良さげな雰囲気は充分伝わってくるのではないでしょうか。
また、ここでは背景の林のボケはなだらかで、いかにも絵画的です。
今回の感想としては、ミノルタ恐るべし・・・あのあほんだらハネウェルとの訴訟で多額の賠償金を支払う羽目にさえならなければ、日本のカメラ業界はもっと面白い展開になっていたのでは?としきりに残念に思った次第。
さて、来週は、攻守交替、工房作品いきます。乞うご期待!!
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- 2013/03/24(日) 19:59:52|
- 深川秘宝館
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さて今宵のご紹介は、昨日、春の陽気に浮かされて、風の向くまま、気の向くまま、常磐線のどん行列車に乗って、水戸駅のひとつ手前、偕楽園の臨時駅まで出かけ、新作レンズのテスト・・・というか元々EOS1DsMKIIで使おうと思い改造していたのが、バックフォーカスの関係で使用不能と判り、半年以上、防湿庫の片隅で忘れ去られていたのが、新導入のテストベッド、EOS20Dに装けてシャッター切ってみれば、アラ不思議、何の問題もなく、軽快なシャッター音を立てて、記録していくことが判ったので、急遽、EOS二桁Dシリーズ用として開発し始めたパイロット機なのです。
勿論、理論上はミノルタのSRマウントはEOS EFマウントよりフランジバックが短いですから、補助レンズ入りのアダプタを噛ませねば、EOSでは使うことが出来ないことになっていますが、そこは深川の長年積んだ研鑽の賜物、加工・計測技術で何とかし、無限から最近接まで全くオリジナルと遜色無い機能を持つEFマウントのレンズとしたのです。
この緑のコーティングも美しいMC Rokkor55mmf1.7は1970年代の半ばまでに作られたことは判っていますが、何せ会社が合併後撤退してしまい、正確な資料・データの類いがネット上でも見当たらず、5群6枚の変型プラナータイプでミノルタ独自開発の新種ガラスを用いた世界初のマルチコート「アクロマチックコーティング」が施されたことぐらいしか判りません。
では、早速、偕楽園での実写結果見て参りましょう。カメラはEOS20D、絞り優先AE、全コマ開放撮影です。

まず一枚目のカットは偕楽園駅に午後2時前に着き、まずはホームで梅娘さんに歓迎されてから、偕楽園東口から入ってすぐの目の前に拡がる、一面の梅林の白や薄紅色の梅花の艶やかな様に感動して一番手前の枝にピンを合わせて撮ったもの。
EOS20Dの背面モニターは小さく、それこそ「写っているかいないかぐらいしか判らない」とも揶揄されましたが、このカットは別の機器で拡大sて見るまでもなく、良く撮れているのは判りました。
ピンが合っている枝はもちろんシャープですが、背景のボケが熟練した画家による油彩のそれのようで、とても好ましいレンズだと思いました。

二枚目のカットですが、東門から外周を巡る道を歩いていたら、いたいけな極小姐が背伸びして枝を引き寄せ、その芳しい香りを嗅ごうと奮闘しているところを一枚戴いたものです。この横で、ご両親も笑いながら腕組んで見ていて、小声で写真撮ってもイイですかぁ?と聞いてみたらお二方とも笑顔でウンウンと頷いてくれたので、千人の味方を得た思いでシャッター切ったもの。
ピンは極小姐の耳で合わせましたが、ここでも合焦面はシャープで、背景はホワっとぼけてくれるので、モダンレンズらしからぬ妙な立体感を感じることが出来ると思います。

三枚目のカットですが、吐泉玉とかいう白い大理石みたいなものから地下水が噴出している観光名所を見に行く途中、南側に視界が開けた高台が有ったので、そこから、庭園の一部を箱庭的に写してみたもの。
陽射しはかなり強めではありましたが、極原始的なものとは云え、一応はマルチコートを施してある、当時の最先端レンズ、その実力は今も侮るなかれ、このようにすっきりとしながら、バランス良い発色と程好いコントラストと細密感で、水戸黄門の雅号「梅里」をイメージさせてくれるような画になったのではないかと思います。

四枚目のカットですが、梅娘が居そうなイベントのメイン会場を探して会場を徘徊していたら、こういう春の陽射しの下には付き物の肩車親娘がやって着ました。ヲヤヂさんはキョロキョロと梅の林を眺めていて、肩の上の極小姐はそんなことお構いなしにあちこちに視線走らせていますから、カメラを二台も提げて、得物を鵜の目鷹の目の如く追い求める工房主と目が合った瞬間に感じ合うことがあっても不自然では有りません。そこで、ヲヤヂさんの気もそぞろなうちにこの極小姐に離れたところから笑ってそっと手など振ってみたら、嬉しそうに笑って肩の上で体など揺さぶり始めたので、このヲヤヂさんもただならぬ椿事にやっと気付いて、どうしたの?とか聞いたりしました。
そこで、すかさず、イイ天気ですね、親子団欒、とっても素敵ですなぁ、そこで一枚撮らせてね♪と声掛けてみたら、あにはからんや、この様子で極小姐はかなり気取ったお澄まし顔でのカットとなった次第です。
ここでもピンのあったおしゃまな極小姐の表情がシャープかつクリアに描写され、一方、背景の梅林はまた印象画の絵画の如くほわっとボケているので、なかなか立体感、臨場感有るカットになったのではないでしょうか。

五枚目のカットは、親娘連れに礼を言って別れた後、園内を徘徊している時、芝生の彼方で春の陽射しを楽しむ家族連れが目に留まったので、よっしゃ、ボカしたろ♪とばかり、手前の梅の枝にピンを置き、芝生の上の家族連れは印象派の油彩の背景みたいに蕩けてしまったものです。
ここでも梅の荒々しい肌はかなりシャープに結像していてリアルに浮かび上がっているかのようですが、一方、背景の家族連れは、非点収差の悪戯も有ってなのか、ボケと微妙なデフォルメが掛かっていて、これはこれで面白いカットになったのではないかと思いました。

六枚目のカットは本日のハイライト、女子高生による公開野点の風景です。
普通、女子高生など、東北であろうと、東京であろうと、なかなか写真なんか撮らせてくれないことが多いですが、ここは、先生、父母公認。最初は遠慮してカメラ構えてたら、「東京からの方ですか? 前へ前へどーぞ、どーぞ♪」てなカンジでかなり他の観光客から目立つ位置に罰ゲームみたいに立たされ、撮り放題だったのです。
ここで、この生まれ変わった往年の銘玉は底力を発揮してくれました。そのパートナーが先行するニコンを追って、接戦を繰り広げていたライバル会社キャノンのデジタル一眼というのがまた劇的で面白いと思いました。
背中に午後の傾きかけた陽射しを背負ったいたいけな女子高生はあたかも後光が射したかのように背景から浮かび上がって見えます。また発色もとても素直で好感持てると思いました。

七枚目のカットはまさに今回の訪問の目的である、ミス梅まつりの個人撮影会です。水戸黄門のコスプレヲヤヂの片棒担ぎを終え、控え室だか屯所だかに引き揚げる途中、まさに脱兎の如きダッシュで追い縋り、「あいや、暫し待たれい!」とか声を掛けたら、怪訝な表情の美形のお二方、「是非是非撮らして!観光客が大勢来ることが茨城への支援になるなら、モデルになるお嬢さんがたも、撮ってブログでPRする拙者も、協力して支援活動してることになるんでねーの?」とか説得したら、笑顔でOKしてくれたので、ではお言葉に甘えて♪と撮ったもの。
ね、約束果たしてPRしたでしょ☆
今回の感想としては、う~ん、ミノルタの光学技術恐るべし・・・一応、改造前に当工房で中身を開け、エレメントのクリーニングと内面反射対策、そしてグリスの入れ替えまではやりましたが、恐らくこの年代の標準レンズであれば、日独含め、当時も間違いなくトップクラスの性能ではなかったかと思います。
さて、来週はローテで行けば、工房附設秘宝館のコレクションのご紹介となりますが・・・う~んヘビィローテーション♪
テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真
- 2013/03/17(日) 20:54:32|
- EOSマウント改造レンズ
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さて、今宵のご紹介は秘宝館からの珍品、Cosina55mmf1.2MCです。
マルチコートも美しい、5群7枚と思われる変型プラナータイプのKマウントレンズです。
このところの株高で気も緩み、ICSで買った某レンズの余勢を駆って、またしても、その翌週、新宿地区の外れの某店で特選品コーナーに並んでいたのをイケナイ、イケナイとか頭では理解しつつも、ついつい、マルチコートの大口径単玉ということで、手が出て、正気に戻った時はクレジットカードのサインを済ませていた、という曰く因縁有りの恐ろしいブツです(笑)
この玉、マニアの間ではそこそこ有名で、やれ富岡光学がコシナの為にOEM供給したとか、やれその逆だとか、さまざまなバリエーションがモノコート時代から有ったために、出自が色々と取り沙汰されていたようです。
本当のところは判らないですが、コートや硝材、そしてマウントの黄色っぽいクロムメッキの材質などから判断するに、製造したのはコシナと見て間違いないと思います。ただ、設計まではどうかと言うとこれは甚だ心許なく、やはり富岡光学の関与を疑わざるを得ないようです。
なお、発売はITバブルに沸く2000年前後のようで、お値段は2万円前後という破格値でしたが、何せ、ネームバリュ-が全く無い会社のf1.2mなど好き好んで買おうという好事家もそれほど居よう筈もなく、確かに2000年前後に某新宿の冥府魔道逝きの地図のお店でアウトレットとかいう名目で2万円もしない価格で叩き売られていて、自分も含め誰も手を出さず、暫く積まれたまま、売れ残っていたという記憶がありました。
ただ、年をとるとは恐ろしいもので、段々と人の手を出さないものにも手を出したくなってしまうのが人情というもので、10年以上前には見向きもしなかった無銘の玉を今回、新品同様で安かったこともあって、ついつい買ってしまった、ということです。
では、早速実写例見て参りましょう。ロケ地は金曜日の丸の内二丁目、パークビル周辺です。EOS20Dでの絞り優先AE、開放撮影です。

まず一枚目のカットですが、パークビル敷地内庭園の真鍮製と思しきキャストのオブヂェです。
美術館が併設されているだけあって、パークビル敷地内のミニ庭園にはなかなか趣き深い彫刻というかオブヂェがそこここに安置されています。
まずは木陰で真鍮の地肌色を鈍く輝かせている、この抽象彫刻みたいなものを撮りながら、いかに背景の人物がボケるものか試したものです。
ピンは手前のエッヂ部に合わせましたが、オブヂェの後ろ半分は既にボケと化していますし、10m近く背後の人物達はもうモディリアーニの抽象画の背景を地で行く様子となりました。う~ん、アートしているレンズだ!!

二枚目のカットですがパークビルアネックスの1階皇居側に或る花屋さんの店先に色とりどりの花が可憐さや絢爛さで我こそはオンリーワン!とか咲き誇っていたのを目にして、思わず早足で歩み寄って、店の人に「キレイですね、レンズテスト用に一枚撮らせて戴いて宜しゅうござるか」などと声をかけ、衆人環視のもと、かなりこっ恥ずかしい思いで撮ったもの。
がしかし、大口径単玉の威力は眉目麗しい小姐のポートレートと花写真でこそ活かされる、とか確か大久保の人間国宝?だったかが云われてましたが、まさに浅い被写界深度がヴィジュアル的に見て取れます。

三枚目のカットは丸の内仲通りまで出て、三菱地所が有り余るお金にモノ云わせて、常に生花などで飾り立てているこの通りの歩道にあるプランターの、かつてハウステンボスで見かけた、オランダ人にしては小柄で均整取れた容姿のチューリップ娘を彷彿とさせるような薄桃色のチューリップを最近接付近で撮って、背景のボケ具合いを確かめてみたもの。
今さらここで書くのもなんですが、この55mmf1.2というレンズ、一眼レフのファインダ越しに見ると、全く日常とは異なった視覚感が得られて、とても不可思議なキブンになります。
敢えて名づければ大口径酔いとでも云うべきか・・・要は視野倍率は肉眼とそれほど大差ないのに、被写界深度が極度に狭くなり、人間の視野であれば、オフフォーカスの部位は意識の外なので、具体的に知覚することはあまり無いのですが、ここでは、ほぉ・・・こんなにボケているのか?とかまさに不思議体験モノなのです。
肝心のチューリップは最強の50mmf1.2とも目されるCanon NFD50mmf1.2Lのように非球面+フローティングで完全武装している玉には遠く及ばないですが、それでもこれだけ反射率高い被写体に僅かな上品なフレアを纏わせているだけというのも面白いと思います。

四枚目のカットは同じく丸の内仲通りに面した素敵なオープンカフェの屋外席の仕切り板を撮らせて貰ったものです。
向かって右手奥行き方向斜めに置かれた板の「lia」の辺りのピンを置いての撮影でしたが、これは個人的には今回のベストショットではないかと思いました。
要は、ビジネス街のど真ん中に置かれた、英字の記されたキッチュなオブジェ、肉眼で見れば、ただそれだけ、次の瞬間にはもはや知覚の外へ押し出されてしまうような存在なのでしょうが、この魔法の眼にかかれば、千代田区丸ノ内とミラノが時空のトンネルで通じたかの如き雰囲気で描写し、記録してくれたのです。

五枚目のカットですが、このカフェの屋外席のお客さんに目を転じたら、ファンダの中の幻想が実体化したのではあるまいし、外国人の若者が極めて日常的にランチを摂り、パートナー達と楽しく語らい合っていました。
そこで、まぁ、半逆光だし、観光客も記念撮影しているとこだから・・・やっちゃえ♪ってことで、いつものRFでの常套手段、辻斬りスナップ宜しく、目測で距離指標をだいたい合わせ、一瞬のうちにファインダで構図とピンの調整やってシャッター切ったもの。
確かに陽光を反射する面ではフレアが認められますが、それでも、このEOS20Dのマット面だけでの測距でここまで男性のブロンズヘアのテクスチャを捉えるのは、レンズの性能の良さなのではないでしょうか。

六枚目のカットは丸の内で数少ないオリヂナルの建築遺産、何処かの新築の煉瓦造りなんちゃって洋館とは、風格が段違いの明治生命本館の宮城側の街頭を撮ってみたもの。
このレンズ、逆光には少々弱いとの下馬評もあったので、画面の大部分に薄曇りの明るい空を入れての撮影ですが、なかなかどうして、雰囲気ある上がりになったのではないでしょうか。
ここでは、シャッタースピードは8000分の1秒でもオーバー気味でしたが、例えば、夕暮時に西の空が茜色に染まりかけた頃に撮ったら、レンズの性格をもっと引き出して上げられたかも知れません。

今回の感想ですが、このレンズしかり、先週から大活躍のEOS20Dしかり、昔、見向きもしなかった、或いは、もっと良いと思う物に飛びついてしまい、見送ったものの良さに改めて気付かされることが多いということです。
何故か旅に出たくなりましたね、この昼も夜も精一杯働いてくれる無銘の高性能レンズと共に春の陽気に浮かされ、知らぬ地を彷徨うのも面白いかも知れません。
さて来週は工房作品行ってみましょう。乞うご期待。
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- 2013/03/10(日) 17:40:19|
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さて今宵のご紹介は、工房作品は工房作品ですが、またまた安価仕入れの謎?のレンズ試写結果いきます。
焦点距離が80mmで開放値がF4.5、構成はどうやら反射面の数からテレテッサー型、但し絞り位置がL1直後にあることから、エルマータイプと見るべきと考えています。
ただ、判っているのはここまでで、コーティングの色から少なくとも新種ガラス採用であることは判りますが、売ってた当のお店でも、引伸ばしでもなさそうだし、何のレンズなんでしょうね?とかいうカンジで、どうやら産業用のレンズヘッドであるらしいとアタリをつけ、先に贖った50mmf2.8の驚異的な描写性能を信じ、再び新宿の裏通りの店から数千円で買い取って連れ帰り、本体よりも何倍ものヘリコやアダプタでEOS用いリフォームしたという次第です。
では、早速実写結果見ていきましょう。今回のロケはICS見物前の上野公園近傍での早撮りカットです。
ボディはEOS20Dによる絞り優先AE、開放での撮影です。

まず一枚目のカットですが、国立博物館本館前のオブジェ、たぶん綿羊かなんかの石造が二個程好い距離、角度で並んでいたので、モデルさんになってもらったものです。石造は声掛けなくとも、問題なく撮らせてくれるからこっちも気が楽です。
EOS20Dは実は今回が初の試写で、いつもの1DsMKIIみたいにメーカー調整のスプリットマイクロイメージのスクリーンが入っているワケでもないので、ピントのヤマを掴むのに一苦労です。まさに出来の悪いコントラスト検出型
のAFカメラみたいに行っては戻り、戻ってはまた進む、を2~3回繰り返し、何とかヤマを掴んでシャッター切ったものです。
しかし、苦労の甲斐あってか、ピンを合わせた手前の石造はなかなかテクスチャもシャープに捉えられていますし、夕刻に近い赤みがかった光線状態の再現もまずまず、そして少し小ぶりのAPS-Cの素子ながら、画面四隅までの結像の均質性もテッサータイプにしては良好ではないでしょうか。

二枚目のカットは博物館の正門を出て、再び恩賜公園を通り、上野の地下鉄駅まで戻る途中、黄昏の空をバックとした池の噴水群の白い飛沫がとても鮮やかなに見えたので、手前の噴水を狙って捉えたものです。
普通肉眼では噴水の水は白いものとして認識されてしまいがちですが、このシャープなレンズと二世代以上前ですが、当時から基本性能が高かったため、ほれこの通り、噴水をピタリと止め、透き通った水滴の集合体であることを説得力持って見せつけてくれました。
また後ボケもなかなか鑑賞に堪えるレベルではないかと思いました。

三枚目のカットは噴水池を通り過ぎ、公園の中ほど、というか動物園入口の少し手前でいたいけな中学生くらいの中童子のお手玉というかヂャグラーの真似事みたいなことを集団で熱心にやっていたのを撮ったもの。
この謎の集団、何の目的か、、撮らせて貰うよ、と声掛けたら、ふぁ~ぃどぉぞぉ♪とか、こちらも見ずに二つ返事だったので、また、行きつ戻りつの人力コントラスト検出AFをやって撮りました。
その割りには、お手玉やってる本人の表情も、虚空を彷徨う手玉ともきっちり捉えられており、この旧式デジ一眼と謎のレンズのコンビは、少なくともお散歩スナップレベルではなかなか戦闘力高いことが判りました。

四枚目のカットは、中童子達のカットを数枚撮らせて貰ってから、心ばかりの礼を述べ、その場を後にし、すぐに目に留まった、南蛮人の小姐の後ろ姿が斜め夕陽に照らされ、その輪郭が後光を放つようだったので、80mmの長焦点距離を活かし、知らばっくれて撮ったものです。
このカットでは、この南蛮小姐のサラサラしたモノホンのブロンズヘアのしなやかそうな質感を良く捉えていると思いますし、ヨン様ばりのお洒落なマフラ、そしてエルメスかい?とか突っ込み入れたくなるようなハデなショルダバッグといった小物もシャープに細部まで描き出しています。
また被写体までの距離の関係もあり、背景はマイルドなボケと化しています。

五枚目のカットはまさにいつもの勘働きの賜物と云えそうな代物なのですが、ブロンズの南蛮小姐を撮り終えて、何か被写体が近づいてくるような六感が働き、ふと背後を振り返ってみれば、如何にも「装苑」とか「婦人画報」みたいな良妻賢母予備軍の小姐が装束のお手本としそうなファッション雑誌の"冬のお出かけ服"とか、"冬のお呼ばれ服"とかそういったテーマの特集記事から抜け出て来そうな質実剛健なカッコで荘厳な国立博物館の建物をバックに静々と歩いてきたのです。
これも、80mmという長焦点の利得を活かし、知らばっくれて一枚戴いちゃったものです。
衣装と建物周辺の色が地味系で見事マッチしていると思いました。

六枚目のカットは公園から駅に向かう歩道に出た時、仲の良さそうな家族がぢゃれ合いながら駅に向かって歩いて
いたのを撮ったもの。仲良し家族が楽しさのあまり周囲が見えないのをこれ幸いと思い、気取られない距離をとって追尾し、シャッターチャンスを待っていたところ、下を並んで歩くお兄ちゃんが何かおかしなことでも言ったのか、肩車の極小姐がや~ダとか云って振り返ったので、待ってましたとばかりに撮ったものです。
誰しもご幼少のみぎりにはこういう楽しい時間が有ったのかな?・・・とか思うと徒らに年を食って来た自分が妙に寂しく思えてしまいました。
ここでも背景は建物や車、人が盛大に写り込んでいますが、崩れや歪み、2線もグルグルもなく、そこそこ見易い後ボケと化したのではないでしょうか。

七枚目は上野駅まで着き、地下鉄駅へ続くJRガード下のスロープ前で、斜めに差し込む夕陽を浴びた先ほどとは別の家族の後姿がとても美しく、暖かそうに見えたので、一枚戴いたもの。この時、光加減を考えながらシャッターチャンスを狙っていたら、ちょうど、家族の間を背中丸めた季節労働者が足早に通り過ぎる姿が見えたので、シャッター切ったもの。
実像が見えるデジ一眼の光学ファインダはこういう時、EVFによるライヴビューとはまた違ったシャッターチャンスの捉え方をし、時として意外性の有る面白いカットが撮れるのではないかと思った次第。
背景の季節労働者の慌しい姿と幸せそうな親子連れの対比がなかなか面白いカットになったのでは、と思いました。

今回の感想としては、う~ん・・・使い捨ての電気製品化したと言われるデジカメですが、この20Dとか、某社のD1系列とか或いはもはやディスコン間近とも云われるR-D1s系列とか出たての頃のものは、まだまだしっかりとメカを作り込んでいるので、モノとしても質感も、写すということの基本性能も高いです。
そしてこの初期の真面目なモノ作り精神の結晶みたいなデジ一眼が、新宿の裏通りの店の棚の片隅で誰にも顧みられることのなかった実直なレンズの実力を引き出したのではないかと思いました。
さて、来週は工房附設秘宝館からコレクションの紹介参ります。何が出るか乞うご期待!!
テーマ:街の風景 - ジャンル:写真
- 2013/03/03(日) 21:00:00|
- EOSマウント改造レンズ
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