さて、今回からは、一週間のお休みをはさみ、予告通り、11月の22日から25日まで撮影旅行に出かけていた、韓国からのレポートを二週に分けてお送り致します。
今回は計画当初、ざっくり言えば、羽田から金浦に入り、その翌日に朝早い韓国版TGVことKTXで新慶州に移動し、そこからバスで「良洞民族村」を撮って、時間あれば慶州の駅周辺も撮ろうかという計画だったのですが、まず往きの便が濃霧のため、金浦空港に着陸出来ず、仁川空港に変更し、降りたのが市内への交通手段が全て終わった11時半近く。
しかも、機内のアナウンスでは、地上係員が市内への輸送手段について説明したチラシを配るのでそれを読んで下さいとのアナウンスが有ったのに、工房主も含めた日本人旅客の多くがそのチラシを貰えず、仕方なく、空港のツーリーストインフォの小姐、もといアガシにその航空会社のオフィスに電話して代替交通手段のピックアップ場所を聞いて欲しいと要求したら、「仁川空港にはオフィス無いし、金浦もこの時間では誰も出ないでしょう・・・」とか。
とにかく、そこらにくだんの航空会社の振り替え着陸に関わる航空会社、ないし空港職員が居るはずだから、捜して欲しいとかなりの強談判に臨んだら、苦笑いしながらカウンターから出て来て、ほんの10数メートルくらいのところで、中国人観光客に詰め寄られていた韓国第二位の航空会社の職員に話しをつけてくれ、「14番ゲートでピックアップすると聞いている」というところまで聞き出し、何とかバスには乗れたのですが、今回の宿の有る「西大門」には寄らないことが判り、他にも「明洞」方面や「南大門」方面の宿の日本人カポーも同様の事情だったので、駅から一番近い「市庁」前で一緒に降り、周辺案内板の前で二組に方面を教えて、タクシーを拾って乗せて上げてから、自分は宿まで歩き、辿り着いたのは、何と深夜3時を回っていた、という波乱万丈の旅のスタートだったのです。
では、今週は、その翌日の朝から晩までの行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。
カメラはM8とX-Pro1の2台遣い、レンズはElmarit28mmf2.8三代目、CanonL50mmf1.2、Speedpanchro40mmf2mod.Mを使用しております。撮影条件は全カット共通の開放での絞り優先AEです。

まず一枚目のカットですが、到着翌日はさすがに目覚めも遅く、宿を出たのが11時半過ぎで、まずは三日目に予定変更した「新慶州」行きのKTXの切符を買わねばならなかったので、ソウル駅に寄って、切符買った後、駅内の食堂で石焼ビビムパッなぞを戴き、しかるのち、前回は空港に行く前に寄った「景福宮」今回は撮影の封切とすべく、いの一番に訪問したら、ちょうど、14時の衛兵交替に遭遇し、しかもラッキーなことに最前列で撮影出来たものです。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

二枚目のカットですが、衛兵交替も終わり、さぁて、バシバシいたいけなチョゴリのアガシでも撮るぞぉ~とか気合い入れて景福宮に入場料払って入ったは良いですが、前回は旧正月、今回はなんでもないただの日曜日なので、民族衣装なんざ着ていて、しかも快く外国人の撮影に応じてくれる奇特な韓国民なんぞ居合わせよう筈もなく、ここの係員は撮影NGということは前回の経験則で判っていたので、先ほど隣で撮っていた、単独行と思しき、西洋からの女性カメラマンに声掛けておだて上げて一枚撮らして貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

三枚目のカットですが、宮殿内部の壁には質素かつ極めて勤厳実直な建築様式が反映されていて、見る者も凛とした気持ちにさせてくれるのですが、その様子を何とか捉えられないものか、とアングルと露出を工夫して撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

四枚目のカットですが、これまで韓国に来たのは真冬かGW時期しかなかったので、かの国の秋というもののイメージが殆ど云って良いくらい持ち合わせていなかったのですが、いやはや、赤い実をつけた柿の木は至るところにあるわ、こうした日本とも寸分違わぬ紅葉もあちこちで見かけるわ、ということで、何処となく日本の秋と唐風の建築の取り合わせという異国情緒で一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

五枚目のカットですが、前回は民族衣装を着たアガシやオモニ、アヂュモニの写真を撮るのに忙しく、また空港へ向う前だったこともあり、庭園の造作にまで気が回らなかったというのが偽らざるところではありましたが、今回は慶州行きがメインでソウル市内の名所旧跡については、時間制約もなく、ただ気の向くままという撮影スタイルだったため、こういう那覇の何処かで見かけたような、池の浮島とそこに立つ八角堂という景色にも初めて気が付き、冬の澄んだ空気に浮かび上がる山を背景に、CCDクリーニング上がったばかりのM8で一枚撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

六枚目のカットですが、景福宮の隣には民族博物館があり、そこの敷地内では、いつでも、李氏朝鮮時代のものと思われる伝統的な行事が行われていて、観光客を楽しませるのみならず、自国の将来を担うであろういたいけな童子達への民族的アイデンテティー教育の役も担っているように見受けられ、今回は両班の武人?の遊びらしき、韓流時代劇でよく見かける帽子をかぶり、そのてっぺんから伸びた根付みたいなものを全身を使ってぐるんぐるんと廻し風切り音を立てて競うことを体験しようとしていた小々姐連れのオモニが居たので、たどたどしい韓国語でお願いして撮らせて貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

七枚目のカットですが、時間的制約は無いとか云いながら、翌日は夜までソウルに戻って来ない予定だったので、市内の宮殿、博物館周遊券をムダするのも勿体無いので、次の予定地、昌徳宮へ北村文化村経由移動しようと、古い農村の家屋や水車などが移築保存してあるエリアを通り掛かった際に水車とともに背景として藁葺き屋根の旧家を入れて撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

八枚目のカットですが、足早に昔の農村の移築保存エリアを通り過ぎようと思った矢先、やんややんやの喝采と喚声が上がる人の輪があり、また呼び込みもしていたので、覗いてみたら、いたいけな童子達と共に、まさに親子餅つき大会の様相を呈しており、その楽しげな表情がとても印象的だったので、ぼぉっと見ていたら、どんどん写真撮って!といわんばかりに観衆が輪を開けて、中に入れてくれたので感謝の言葉を述べつつ、何枚か撮ったうちのベストショット。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

九枚目のカットですが、その昔の農村を移築保存してあるエリアから、北村文化村方面へのゲートへ向う途中に何故か、日本の統治時代の街並みが小ぶりながら再現しているエリアがあり、ここを眺めて歩く限り、展示には懐かしさこそ感じられるものの、植民地統治への反感や、批判めいたものは感じられず、とてもイイ雰囲気だったので、台湾から遊びに来ていたという一家の極小姐にモデルさんに入って貰って一枚撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

十枚目のカットですが民族博物館から出る直前にある李氏朝鮮時代の建築様式に則った石造りの門が夕陽にセミシルエットとして映えていたので、一枚撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

十一枚目のカットですが、昌徳宮へ移動する途中、いつもと違う、北村文化村の一本北側、青瓦台寄りの道を通って、しかるのち、後で出てくる「例の坂道」経由、目的地へ行こうと歩いていたのですが、いやはや、もはや大衆的な観光地化した明洞界隈と違って、日本で言えば、代官山とか中目黒的な、ちょっと都会のエスプリを漂わせたハイソな商業エリアがあったので、急遽道草して撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

十二枚目のカットですが、ここも同じく北村の北斜面下の道路を一本入ったハイソな商業エリアの路地のいかした飾りつけを一枚撮ってみたもの。それにしても、誰も見向きもしなかった風景を一人が撮りだすと、ぞろぞろとi-phoneとかM3/4のパステルカラーのボディにパンケーキレンズ着けた若いカポーとかカメ女子が真似して撮りだすところなんか、日本と全く同じで思わず笑い出しそうになりました。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

十三枚目のカットですが、そろそろ「例の坂道」が近づいて来たような雰囲気がしてきたので、上の道に登っていった途中にこれまた前回は通らなかった裏通りというか路地で、台湾とかマカオ辺りと云っても判らないようなアジア共通の原風景である、レンガの壁と石畳の景色があったので一枚撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはElmarit28mmf2.8三代目です。

十四枚目のカットですが、ここが前回も氷点下の中、やっと辿り着いて、白い息を吐きながら通行人でモデルさんになってくれそうな人を待って撮った「例の坂道」の図です。
ここは何故、「例の坂道」なのかと云えば、「冬のソナタ」は云うまでもなく、「天国の階段」などソウルを舞台とした現代恋愛ドラマでは必ずと云ってイイほどロケが行われ、韓流ドラマに嵌った日本のアヂュモニ達が大挙してソウルを襲来した時、「例の坂道行った?」が合言葉になったらしいから、です。
カメラはX-Pro1、レンズはSpeedpanchro40mmf2mod.Mです。

十五枚目のカットですが、二日目の晩はお茶がてら晩飯を食べるところを捜し、明洞まで出かけ、無事、「Angel in us Cafe」でお茶し、しかるのち、「緑の」何とか云うお店で皮付きローストポークをサムチュで包んで食べる韓定食を戴き、とても幸せなキブン乙支路入口駅経由宿まで戻る途中にロッテホテル敷地内のクリスマスイルミが写るオブジェを撮ってみたもの。
カメラはM8、レンズはCanon L50mmf1.2です。
さて、来週はソウル三日目、最高時速305kmという韓国版TGVことKTXで雨の新慶州を訪れ、しかるのち慶州市内の古墳公園を散策した様子、そして最終日の出立前の朝の散策で得た、なかなか気に入ったカットなどご覧に入れようかと思います。乞うご期待!!
- 2014/11/30(日) 19:59:58|
- 旅写真
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さて、今宵のご紹介は、今週末の土曜日に地下鉄&東武電車乗継ぎの日帰り強行軍でお邪魔した栃木祭り2014からとなります。
この祭り、関東三大山車祭りと呼ばれるグループの一角を占めており、佐原、川越と様々な連携のもと、観光客誘致に余念が無いようです。
先般は鹿沼祭りにもお邪魔しましたが、個人的な感想としては、千葉、茨城、そして埼玉、群馬は云うに及ばず、工房お膝元の深川の祭りを含めた江戸の祭りでも、後期高齢者カメ爺/婆と団塊世代と思しき、マナーの悪い撮影者がたむろして、一時間に最低一回はアドレナリン濃度が急上昇して、結果として、非常に疲れる撮影となることが多いのですが、栃木のお祭りはいずれも、こじんまりとした手作り感満載で演者も観客も心通い合うためか、とても和やかな雰囲気の中、割り込みやら罵声の浴びせ合いなどということもなく、心静かに撮影に専念出来るところが素晴らしいです。
ただ、残念なことに他の山車祭りが毎年開催なのに、ここ栃木は隔年開催で、次回は二年後となってしまうことです。
では、そんな惜別の念も交え、昨日の行動に沿って、実写結果見て参りましょう。

まず一枚目のカットですが、栃木駅の北口から伸びるメインストリートを歩いていくと、太鼓の演奏と、山車の展示を行ってる広場が大きな交差点のすぐ近くにあり、日本晴れに日本一の桃太郎という組み合わせが何故か幸先良い撮影行の予兆のような印象を受けたので、一枚撮ってみたもの。
カメラはEOS50D、レンズはLeica Vario-Elmar21-35mmf3.5-4.5ASPH.による絞り優先AE、開放撮影です。

二枚目のカットですが、太鼓演奏の広場を後にして、落ち合ったSKさんと蔵通りを目指して歩いていたら、ところどころに山車が停車し、思い思いにお囃子を奏で、他の祭りには見られない、金棒曳きの小々姐達が山車の前面お立ち台みたいな位置に乗っかって、錫杖を上下させ、お囃子合戦、いわゆる「ぶっつけ」をやっていたので、はいゴメンなさいよと町会の方々に断って、輪の中に入れて貰って、いたいけな小々姐達の奮闘ぶりを撮らせて戴いたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

三枚目のカットですが、会場であるメインストリートを更に北上していくと、停車中の山車の横で、いたいけな小々姐が腰掛けて休憩している様が目に付き、ピーカンの太陽に照らされているさまがとても愛くるしく、そして神々しくも見えたので、早速ダッシュで出演交渉、難なくOK貰って撮影させて貰ったもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

四枚目のカットですが、更にモデルさんや面白げな景色を求めてメインストリートを徘徊していくと、またしても停車中の別の町会の山車の傍らで、健気な姉妹が寸暇を惜しみ、おやつと思しき駄菓子を食しているのが目に留まり、考えるまでもなくダッシュで傍らのオモニと思しき年長の女性に出演交渉、あっという間すらなく、この姉妹のお菓子を取り上げ、はい、撮って貰って来なさい!と鶴の一声、こうして撮影となった次第。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

五枚目のカットですが、更に奥を目指し、会場をずんずん歩いていたら、晩秋のピーカンにしては珍しい、雪雲みたいな重く低い雲を背負って、重厚な空気を纏ったご老人の集団が横一列で歩いてきたので、その雰囲気の千分の一でも捉えられないものかと思い、数枚撮ったうちのベストショット。
カメラはEOS50D、レンズはLeica Vario-Elmar21-35mmf3.5-4.5ASPH.による絞り優先AE、開放撮影です。

六枚目のカットですが、メインストリート上の会場の端まで歩いていったので、お祭り撮影は一旦棚上げとして、定番の撮影コースたる、代官屋敷~巴川の大土蔵コースへと同行者のSKさんを伴い移動し、最初の訪問地、代官屋敷での見せ場のひとつ、栃木最古?の床屋の店舗遺跡の様子を一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

七枚目のカットですが、これまでは全く目に留まったことがなかったというのが正直なところではありますが、土蔵?の軒下でプチ物置代わりに使われていた、木製公衆電話函の真っ赤な躯体が軒下の庇の陰で、きれいに赤と黒が描き分けられている図です。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

八枚目のカットですが、やたら自己顕示欲の強い屋敷から外へ出て、さて、別邸へと向かうんべぇか、と思った矢先、屋敷前を鬼のコスチュームの成人数名と、観光客と見れば、見境無く黍団子味のお菓子を無償配布しようとする桃太郎コスチュームの童子数名を露払いに桃太郎印の山車一行がやって来たので、先駆けの鬼さんを一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

九枚目のカットですが、代官屋敷の別邸を一通り見物しての帰り、庭でイイ案配に色づいた広葉樹の低い枝が、打ち棄てられた鬼瓦に掛かってえもいわれぬ雰囲気を醸し出していたので構図を決めて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

十枚目のカットですが、次なる目的地、旧県庁の建物と隣接する大商家の在るエリアへ巴川経由歩いていた時、ふと橋から川面を眺めれば、鴨せいろ、もといマガモの群れが仲良く川上に向ってさざ波を立てながら泳いでいたので、川面に映る午後遅くの陽光をに照らされた景色自体も美しかったので、一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

十一枚目のカットですが、栃木市きっての観光スポット、様々なポスター等でもいやというくらい紹介され、非常に有名になった巴川沿いの長土蔵の黒い木塀に午後遅くの陽光が当たり、往年の栄華を髣髴とさせるかの如き金色に照り返すさまです。
カメラはX-E1、レンズはSummicrionバヨネット2代目の逆ローレットの関東チューンドによる絞り優先AE、開放撮影です。

十二枚目のカットですが、一旦、街の茶店でお茶タイムを決め込んだのち、日暮れ後の宵祭りの様子を捉えようと、同行者のSKさんともども、明るいレンズに換装し、出撃してからすぐに目に留まった金棒曳きの小々姐達が夜店で金魚すくいなんか楽しんでいるところです。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

十三枚目のカットですが、とっぷりと日が暮れたメインストリートを歩いていたら、祭りの時は街灯を点けないことになっているのか、ところどころに暗いところがあるのですが、そんな歩道のとある箇所で、離れた夜店の裸電球に照らされた歩行者の影が長く伸びる様が何とも牧歌的だったので一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

十四枚目のカットですが、暗いメインストリートにところどころ点る店舗や夜店の明かりを覗きながら、シャッターチャンスを捜して歩いていたら、おぢいちゃんとお孫さんであろうか、仲良さそうにスーパーボウル遊びにうち興じていたので、暫し様子を伺い、ここぞというところで必殺の一枚を戴いたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。

十五枚目のカットですが、駅へと歩く道すがら、道に停まって囃子を奏でたり、「ぶっつけ」を熱演している山車の様子を眺めて、シャッターチャンスを狙っていたのですが、一台の山車の斜め後ろのポジションがぽっかりと空いていたので、傍らの町会の人々にイイですかね、失礼しますよと、声掛けて良さげなアングルから二つの山車を見上げる格好で一枚撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはNokton35mmf1.4Classic SCによる絞り優先AE、開放撮影です。
今年の栃木祭りは宿が取れず、体力的にも、ちと自信無かったため、日帰りとしましたが、それでも得心行くカットが撮れたと自分では思えました。早くも二年後の本祭りが楽しみです。
さて、次回は海外遠征につき一回お休み、月末には、お隣り韓国はソウルの景色をお届け致そうと考えております。乞うご期待。
- 2014/11/16(日) 21:08:32|
- Arri改造レンズ群
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さて、今宵のご紹介は、秘宝館と工房作品の中間的シリーズに当たる、Petri35mmf2.8の工房特製Mマウント非連動アダプタ経由での撮影になります。
このレンズ、1960年代半ばくらいに輸出用にOEM製造されたようで、電子湾で釣り上げた時の説明でも、"Revue"ブランド向けに日本のペトリカメラが供給したと明言されていました。
よって、ここでは、Petri35mmf2.8として扱うこととした次第。
工房に到着した時は、このレトフォキュ構造の特徴である、縮小光学系後ろの、いわゆるマスター光学系の第一面に当たるガラスが相当白く汚れていたため、一旦、可能な限りバラして、清掃、内面反射対策の後、ヘリコオイルも入れ替え、組み直したものです。
そのため、マスター光学系は前と後ろしか外さなかったので、正確な構成はわかりませんが、おそらく、前の縮小光学系が1群2枚、マスター光学系が、4群4枚の計5群6枚くらいではないかと思われます。
では早速実写結果見て参りましょう、ロケ地は本日、クラシックレンズ愛好家連絡協議会(略称クラレン連)の愉快な仲間達と運を天に任せて訪れた深大寺からで、カメラはX-Pro1、全コマ開放での絞り優先AE撮影です。

まず一枚目のカットですが、神代植物園内のバラ園では、この冬空の下というのにかなりの数の色とりどりのバラが咲き誇っていたので、そのうち、赤とピンクの仄かなグラデーションが美しいバラをモチーフとして、背景の公園の全貌をぼかして撮ってみたもの。

二枚目のカットですが、お仲間のSKさんと落ち合い、植物園の中を散策しながら、おやつ兼優雅なテータイムをエンヂョイしようと云うことになりながら、園内を再び物色しながら移動し、来る時にもう一本のレンズでも撮った、池から聳え立つ、何らかの女神像の背景をモチーフに池の周りの様子を撮ってみたもの。

三枚目のカットですが、やはり移動途上の、芝生広場のそばのこぢんまりした花壇みたいなところに、ちょいブキミ系で匂いキツメの黄色い花が群生していたので、その様を一枚撮ってみたもの。

四枚目のカットですが、芝生広場手前の厠を借りて戻る途上、秋を深く具現するかのように色づいた広葉樹の葉越しに芝生広場の全容が見えたので、見たままを撮ってみたもの。

五枚目のカットですが、同じく芝生広場周辺で、綿花の木みたいな、イイ案配に枯れた雰囲気の低木があったので、この実というか花弁を至近距離で撮ったら、背景のボケと相俟って不可思議な雰囲気の作画となるかと思い、一枚撮ってみたもの。

六枚目のカットですが、深大寺山門付近まで辿り着いたら、何と山門脇でプロカメラマンを頼んで、いたいけな童子達の七五三参りの撮影をさせているという意識の高い若い夫婦が居たので、笑顔で近づき、童子達の様子を一枚撮らせて貰ったもの。

七枚目のカットですが、いつもの定番、美人茶店「八起」さん庭園入口の蹲に写る木漏れ日の様子です。

八枚目のカットですが、深大寺城址公園の名物、「昭和枯れ芒」ことバンパグラスの小群生の穂の様子を南側に位置する「この木何の木」をバックに一枚撮ってみたもの。

九枚目のカットですが、本日は、天気予報では午後から雨になるということで、近所の人々の姿も城址公園には全く見られず、いつもは人生を回顧するご老人や、愛を語らう近くの幼稚園生のカポー達で賑わう「この木、何の木」下のベンチが光の辺り加減もあってか、妙にシュールに見えたので一枚撮ってみたもの。

十枚目のカットですが、いつもの定番、深大寺城址公園の名物、第二廓の館の柱跡を示す黒御影石の列の図ですが、今日は激しい雨上がり後だったのか、結構表面が汚れていたので手持ちのウェットテッシュで清めてから一枚撮ったもの。

十一枚目のカットですが、深大寺城跡を一通り撮り終え、次なる目的地、神代植物園附設水生植物園に移動する途上、鬱蒼と茂る木々の間から水生植物園が見えてきたところで撮った一枚。

十二枚目のカットですが、水生植物園内を適当に撮りながら徘徊していたら、ちょうど、前回、彼岸花こと曼珠沙華の花が満開だった水田の畦というか土手の辺りに差し掛かったら、曼珠沙華とは正反対の白い可憐な野の花が咲いていたので、水生植物園をバックに一枚撮ってみたもの。

十三枚目のカットですが、そろそろ水生植物園の閉園時間も迫ってきたので、茶店街経由、水車小屋に移動することとなり、その途中に楓が紅葉していたのが目に留まったので、至近距離で一枚撮ってみたもの。

十四枚目のカットですが、これを撮らねば帰れません的なシーンである、茶店街随一のランドマーク、美人茶店「八起」さん店頭の夕暮れ時の商いの様子を一枚戴いたもの。
今回の感想ですが、う~ん・・・標準レンズも唸るような写りではありましたが、この広角レンズ、或る意味、同時期の国産では、標準並みに各社力を入れていたと思われる35mmf2.8クラスで、この絶対焦点面で撮ることが出来るミラーレスの力を借りて、Petri製のレンズは時空を超えて、その威力を発揮したかのようです。
なぜ、倒産してしまったのか・・・せめて、コシナやシグマのような交換レンズ専業メーカーとしてでも生存していてくれたらと思うのは、無駄な空想でしかないのでしょうか。
さて、来週は予定では、栃木祭り2014からのレポートをお送り致します。乞うご期待!!
- 2014/11/09(日) 22:38:24|
- Mマウント改造レンズ
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さて、今宵のご紹介は工房附設秘宝館から、国産の輸出専用無銘レンズ Accura Diamatic35mmf2.8となります。
この個体、かつて新宿の中古カメラ屋の格安M42コーナーで買い求め、あまりにもヘリコイドがスカスカ、そしてレンズ内部には汚れと大量の内面反射という、とても撮影に使うような状態ではなかったのを工房でオーバーホウルして、何とか使えるようにしたものです。
分解出来ない箇所も一部有ったので、正確な構成は判りませんが、最前群がかなり強烈な凹レンズだったのと最後群が前玉に比して相当小さかったことから、レトロフォキュに属する設計ではないかと思われます。
製造はおそらく1970年代はじめで、米国の販売店網向けのOEMとして、シグマが製造したシリーズの広角ラインだったと言われています。
では、早速、実写結果を見て参りましょう。
カメラはEOS1DsMKII、絞り優先AEでの開放撮影、ロケ地は下総の国佐倉です。

まず一枚目のカットですが、目的地の武家屋敷通りには、JRの駅からの方が格段に近かったにも関わらず、京成の方からアプローチしてしまったので、山越えで歩く羽目となり、それでも何か面白げな被写体はないかと鵜の目鷹の目探しながら歩いていたら、偶然見つけた、鬼太郎の妖怪ポストも裸足で逃げ出しそうな異様なオーラを放つ郵便受けがあったので、通りすがりに一枚戴いたもの。

二枚目のカットですが、千葉県随一の歴史的風致地区を誇る佐原には及ばないまでも、ここの街にも江戸時代くらいから続くと思われる古建築はちらほらと見られ、京成駅前の観光案内所で教えて貰った、ルートを辿っていたら数軒、風格有る住宅が目に付き、ここは通りに面していたのと、玄関軒下の電球笠が何ともレトロな佇まいだったので、軒下まで歩み寄り、下から見上げる格好で一枚戴いたもの。

三枚目のカットですが、通過点の目印である佐原の鎮守様の前を一礼して通り過ぎたら、即効性のご利益か、何とも、イイ面構えの古民家に出くわし、その玄関周りでひと際目を惹いた赤い花を咲かせた植栽と、その背景の水道周りの様子を一枚撮らせて貰ったもの。

四枚目のカットですが、ほどなく目的地の武家屋敷通りに着き、一軒目で適当に撮影させて貰えばイイやということで、奮発して210円の入場券を買い、中に入ってすぐ目に付いた、素晴らしく手入れの良い母屋をバックに、慎ましく実をつけた南天の木を一枚撮ってみたもの。

五枚目のカットですが、さすが武家屋敷、濡れ縁周りのデテールにも抜けがなく、素晴らしく造作の良い、手水石と、その上に渡らせた竹、そして風雪に耐えた柄杓、そんな藤沢周平ワールドっぽい雰囲気を一枚撮ってみたもの。

六枚目のカットですが、続いて同じ濡れ縁から屋敷内の座敷の様子を一枚撮ってみたもの。

七枚目のカットですが、暗くて撮影にはちょっとというカンジの土間、賄い場を通り抜け、板塀と漆喰のコントラストが得も云われぬ良い雰囲気を醸し出していたので、屋敷裏側から座敷へ続くにじり戸周りの様子を一枚撮ってみたもの。

八枚目のカットですが、秋も深まり、葉もすっかり色づき、そして殆ど落ちてしまった広葉樹の枝越しにとても風情の有る茅葺屋根と屋敷周りを撮ってみたもの。

十枚目のカットですが、ここも縁側ですが、先ほどの手水石の有った南側ではなく、東側の長い縁側の全景を入り口側から広角の威力を活かし撮ってみたもの、フルサイズ機は広角が広角で使えるから助かります。

十枚目のカットですが、素晴らしく手入れの良い茅葺屋根の構造を仔細に捉えるべく、本来は古いレンズとデジタルの組み合わせでは鬼門とも言える曇天を入れたアングルで軒下から一枚撮ってみたもの。

十一枚目のカットですが、武家屋敷を一通り見終えて、なおも、武家屋敷通りを突き当たりまで歩いてみたら、何と、雀のお宿に辿り着きそうな風情有る竹林の小径に行き当たったのでアングルを工夫して撮ってみた必殺の一枚。

十二枚目のカットですが、その竹林の小径を下り、JR駅への道を辿りながら、なおも被写体を捜していたら、道に面した畑とも荒地とも着かない開けた土地の一角に植わっていた背の低い柿の木に幾つかなっていた柿の実が夕陽に照らされ、とても秋の風情に満ちていたので一枚戴いたもの。

十三枚目のカットですが、個人的には本日のベストショットだと思うのですが、駅へと向う細い道が川沿いの道に合流した辺りで黄色い小さな無数の花を咲かせた植物の群生が目に留まり、ちょうど、西の方向が開けていたので夕暮の空をバックに一枚撮ってみたもの。

十四枚目のカットですが、JR駅まで辿り着き、さて中に入って、江戸表へ戻ろうかいな・・・とかもういっぺん街の方を見渡したら、なんと、駅前の倹しいロータリーに季節はずれのひまわりが結構な数咲いていたのが目に留まり、そこそこの交通量が有ったにも関わらず、ダッシュで渡り、一番、背景が煩くなさそうなアングルで一枚撮ってみたもの。
さて、今回の感想ですが、正直、ここまで出来るとは思っていませんでした。
コーティングもテカテカ光るカンジですし、それは最前面のみならず、小さな最後面も同様、確かにハイライトがきついアングルではフレアというか、内面反射によるコントラストの低下が著しいカットも何枚かありましたが、この時代のレンズに共通の特徴というか、日陰、或いは夕暮れ時になると、現代の最新レンズにも勝るとも劣らない素晴らしい描写を発揮してくれ、車に喩えれば、まさにカローラも攻めたら凄い走りだった・・・という印象でした。
さて、次回は工房作品から何かご紹介致しましょう、何が出るかは乞うご期待!!
- 2014/11/02(日) 21:07:51|
- 深川秘宝館
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