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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Looking like enough classic but fully advanced~Voigtländer Ultron28mmf2~

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さて、今宵のご紹介は、超弩級レンズの飛び入り記事への差し替えがあったため、一週遅れで、期待の星、デヂタル世代のネオクラシックの旗手とも云うべき、長野県産Voigtländer銘のUltron28mmf2のご紹介いきます。

このレンズ、云わずと知れた、Lマウント時代のVoigtländer銘Ultron28mmf1.9Asphericalの後継機種として、Mマウントで開放値を0.1落とし、しかも非球面の採用を見送ってリリースされました。

ただ、その一見、グレードダウンとも思える、地道な仕様変更の結果、1センチ近く短くなったコンパクトな外観と、レンズ枚数を寧ろ増やした(7群9枚→8群10枚)ことによる収差補正メカニズムの変更(レトロフォキュ→対称)により、非球面不採用では最優秀との呼び名も高い、ライツのElmarit28mmf2.8三代目をも凌駕し得るが如き凄まじい描写性能を開放から叩き出します。

また、デヂタルとの相性という観点では、先の台北ツアーでも大活躍をしましたが、今回、陽加減の難しい午後の下町で、APS-HのCCDを持つ、一世代前とは言え周辺画質にはシビアなM8と組むことで、その性能の一端でもご紹介出来れば、と思い、今回の記事を企図した次第。

では、早速当日の行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。ロケ地は清澄白河から押上経由両国、撮影条件は全コマ開放による絞り優先AEです。

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まず一枚目のカットですが、撮影前に清澄白河と森下のほぼ中間西部にある、「みや古」さんにて、名代深川めしご膳を戴き、しかるのち、下町の「アンデルセン人魚姫像」とも呼ばれる?大川沿いの「松尾芭蕉坐像」を捜して移動途中の雄大な大川河畔の光景を河口付近に向って一枚撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、大川端の松尾芭蕉の庵が在ったとされる場所の程近い堤防上の設けられたちょっとしたミニ史跡公園みたいなところに鎮座まします句聖芭蕉の坐像で、この時間だと、一番見栄えが宜しい大川方面を背景にしてくだんんの像を撮ろうとするともろに天空の太陽が画面に入り込んでしまうので、影に入りつつ、何とか太陽を正面からずらし、背景がそこそこ見られる位置を割り出し、しかも手フードでハレ切りしての撮影でした。

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三枚目のカットですが、前カットの芭蕉像のちょうど反対側、方角では北東方向の民家壁面にくっついた形で設けられた、木賊(とぐさ)と古めかしい甕の図で、ちょうどひとつの構図の中で斜めに日向と日陰が区切られた格好になっているので、面白いと思い撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、永年の課題、芭蕉の座像を大川をバックにして撮る、なんちゃって「アンデルセンの人魚姫」写真を成し遂げた満足感一杯に次なる目的地、清澄白河駅前のアールデコ調長屋商店街の撮影に向うべく、萬年橋を南に渡る際、ちょうど光線の加減により、鋼の質感がかっちり捉えられるような気がしたので、一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、萬年橋を渡り、深川稲荷神社の前を通って、清澄通りに向う大通りで、やはり句聖芭蕉に縁が有ると云う古刹が在って、なんとそこの銅製の屋根というか屋上部分から張り出したオブジェが蛙が何かの葉にとまった格好を180°引っ繰り返した配置で、これも青空をバックになかなかの見栄えだったので、軒下までお邪魔し、一枚戴いたもの。

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六枚目のカットですが、ここも深川に居を構えて数十年、やはり気になってはいたものの、なかなか写真を撮るのに適した時刻に訪れたことが今だかつてなく、今回が初の撮影となった、清澄白河駅前というか、清澄庭園に張り付いた格好のアールデコ調の長屋兼住宅の様子です。

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七枚目のカットですが、清澄白河駅から大江戸線に乗って、次なる目的地というか撮影ルート、両国~スカイツリー~押上~両国のため、両国駅を降り立ってすぐのシャッター通り商店街の閉まったままの薬局前で、子供達に囲まれて華やかなりし頃の夢を見つつまどろむが如き、SS製薬のマスコット遊具の姿を一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、両国から適宜シャッター切りながら散策すること30分弱、やっと東京スカイツリーの真下に着き、藍白という、白をベースに極僅かに藍色が混ざった色に塗られた、高張力鋼の極厚・極太鋼管のトラス構造物が夕陽に染まり、無機物とは思えないような何とも云えない温かみの有る色加減で屹立していたので、またしてもその雄姿を下から収めてみたもの。

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九枚目のカットですが、スカイツリーの展望台行きエレベータ乗換え地点の屋上広場で、黒人の親子が記念撮影なんかやってたんで、声掛けてお邪魔をするのもなんなので、ちょいと失礼とばかり、オモニの後ろに回り込み、便乗撮影とばかりに一枚戴いたもの。

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十枚目のカットですが、スカイツリータウンの展望台行きエレベータ乗換え地点の屋上広場には、臨時オープンと思しきスケートリンクがあり、その北方向の寒そうな空をバックにスケートリンクの看板にピンを合わせ、全景を撮ろうとしたら、いきなりひゃぁ~とかいうズタ袋を裂くような悲鳴とともに、いたいけなうら若き小姐が工房主の目の前に飛び込んで来たので、偶然とは云え、面白い構図となったもの。

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十一枚目のカットですが、夕焼けをバックに十間川に水面に映るスカイツリーの優雅な姿など撮ろうと、頃合いを見計らって、スカイツリータウンから押上駅を経て、亀戸方面へ向って歩く途中、これまた夕陽を照り返すスカイツリータウンのビルの雄姿を下から撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、十間川の北側には、スカイツリー効果の地価上昇もものかわ、まだ古い店舗や住宅がぽつぽつと残っていますが、その川沿いの古めかしいモルタル造のイエローベージュの店舗兼住宅の前を家路を急ぐ、冬支度の健気な母娘が自転車で通り過ぎて行ったので、これ幸いと一枚戴いたもの。

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十三枚目のカットですが、川面に映るスカイツリーの雄姿を捉えるべく、橋が有るたび、スカイツリー方面を眺め、ついでファインダを覗くのですが、いやはや28mmの広角でM8のAPS-H換算の画角では37mm程度になってしまうため、300~400m程度離れた程度ではとても、水面の全景と実態の全景を写し絵としてひとつの画面に収めることは難しく、程々のところで、川を跨ぐ歩道橋が在ったので、そこの上から一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、スカイツリーの全貌の撮影も終え、んぢゃ錦糸町でスィーツでも食べてから両国まで歩きまっしょう♪ということで、押上方面から錦糸町のランドマークであるオリナスの高層ビルを目印に適当な道筋を辿って移動する途上で、妙に西方面に開けた裏通りがあったので、「止まれ」をモチーフに一枚撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、錦糸町駅前ロッテホテルでのスィーツタイムの後、両国まで徒歩で移動する途上、緑の壁面と
大きなガラスのショーウィンドに並べられた色とりどりの洋酒、そして大胆な屋号の真っ白けなペイントが面白かったので、一枚撮ろうとしたら、店の人が出て来て写り込んじゃったって図です。

今回の感想としては、うーん、先の75mm、35mm、そして今回の28mmと、何処かのホームセンターのキャッチコピーぢゃないですが、「お値段以上・・・」という言葉が最適のように思えます。

少なくとも、鏡胴の材質や仕上げ、刻印は言うに及ばず、操作フィーリング、硝材やコーティングの色合いまで、工房で保有する唯一のコシナ製ZeissレンズであるBiogon25mmf2.8に全くヒケを取りません。

そして、写りはご覧の通り、M8とのコンビで丸一日、開放で撮影しても、全く馬脚を出さないどころか、肉眼で見た以上にドラスティックで迫力あり、繊細な画を吐き出してくれます。

まさにまた次のレンズも欲しくなる出来栄え、個人的にはそう結論付けました。

さて、次回のご紹介は、久々の工房作品とは云っても、だいぶ前に出来上がっていて、なかなか発表の順番が回って来なかっただけというのが実のところですが、距離計連動の広角レンズでのおっされ~な街撮り行きます、乞うご期待!!
  1. 2015/01/25(日) 21:00:00|
  2. 深川秘宝館
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Eine der größten Optik in Kawagoe~Nikkor 5cmf1.1~

さて、今週は予定変更、というより久しぶりにフィルムで撮ったもので、すっかりこんと忘れていた、川越での新春開運撮影会でのNikkor5cmf1.1の活躍ぶりをご紹介致します。
実は、今回、奇しくも同行者のKinoplasmatさんが国産の超絶希少鏡頭帝国光学製Zunow5cmf1.1のSマウントを持参され、ご自身のHPに実写結果をアップされたということなので、こりゃいかん!と現像&CD-R焼から上がったばかりの、このモンスターレンズの実写結果を返礼とばかりアップすることとなった次第。
当方のカメラはNikon SPオリジナルブラック、フィルムはIlford PAN F50 EX36、全コマ開放による人力AE(要はフルマニュアルということwww)
では、さっそく実写結果を逐次見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、一番最初の撮影スポットである、喜多院境内で旨そうに串に刺した団子か何かの菓子類を食べていた極小姐とその弟御が目に留まったので、即座に傍らの親御さんに声を掛け撮らせて貰ったところ、姉ちゃんの方は度胸が据わってて、余裕こいてピース!とかしてますが、弟御の方は、やーだよ、てなカンジで明後日の方向を向いてしまったものです。

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二枚目のカットは同じく喜多院境内でメンバーが別れ、自由行動で思い思いのカットを撮り始めた直後、東照宮の下のちょっとした広場みたいなところで、若いヲヤヂさんがご自身の信条なのでしょうか、境内の鳩を餌付けすべく、まだ年端もいかないいたいけな童子に餌の入った袋を渡し、ミレーの「種蒔く人」もかくやあらん仕草にすっかりご満悦で、スマホンのカメラでその様子を撮影しているところに混ぜて貰って撮ったもの。

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三枚目のカットですが、喜多院の見所は幾つか有りますが、そのうち、一番目立つ上、国内外からの観光客各位が撮影したがるのが、ここ、三重塔でして、その斜めしたから、1階屋根部分の先端部に設けられた鬼瓦にピンを合わせ、青空をバックに塔全体をアウトフォーカスで撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、同じく喜多院境内で、北側出入り口へ続く通路には毎年、色々な種類の露天商各位が出店されておりますが、その中ほどのチョコバナナらしき、割り箸の片割れに褐色のバナナ状の物体を刺したものを旨そうに頬張るいたいけな童子と目が合ったので、傍らのお爺サマに出演交渉し、かくの如きシーンとなった次第。

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五枚目のカットですが、またしても喜多院境内の北側出入り口へ続く通路上の露天商ストリートで、イケてる通行人を入れて辺りの雰囲気を撮ろうと待ち構えていたところ、今風のカッコの兄ちゃん、姐ちゃんのカポ-が目の前を仲睦まじく通り過ぎて行ったので、直ちにSPの素早いフォーカシング機構を活かし、その後ろ姿を捉えたもの。

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六枚目のカットですが、まだ喜多院境内ですが、本堂に面した広場辺りにも、風船やらわた飴やら、いたいけな童子達の物欲とその保護者たる親御さん、爺さん、婆さんのサイフを目当てに様々な露店が出ており、その中で特に人だかりの絶えることがなかった中央付近のわた飴屋さんの店舗前で先に並んでいるよゐ子達の様子を横目に眺め、親御さんにおねだりしようか否か逡巡している健気な極小姐の様子を後ろからそっと捉えたもの。

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七枚目のカットですが、またしても喜多院ですが、その北側通路の傍らのとある露店で、そこのお店の童子でしょうか、お店のテント内のオモニに、やれお昼にはどこそこのお店の何々が欲しい、同情するなら金をくれ!てなカンジのやりとりしていたので、通りざまに、これまたSPの素早いフォーカシングギア機構を活かし一枚戴いたもの。

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八枚目のカットですが、喜多院最後のカットになりますが、境内中央部のわた飴屋さんの横の開口部付近で、注文したわた飴が、お好みの妖怪ヲッチだかの袋に納められ、引き渡されるのを、ヲヂサンの手元を凝視しつつ、おとなしくじっと我慢の子で待っていた幼い兄妹の様子を、通りすがりに後ろから一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、喜多院を後にして、ホントは教会に先に寄る筈が、刻の鐘の櫓そばまで来てしまったので、そちらを目指して歩こうとしたら、不意に陽気なお囃子が聞こえてきたので、その音のする方向にダッシュしてみれば、刻の鐘の奥の薬師寺神社というよく判らない名称の神社境内で獅子舞やら福神舞いなどやっていたので、まず獅子舞を撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、獅子舞、福神舞いが一段落し、社中がさぁて市内回るっぺかと移動の気配を見せた刹那、左斜め前で社中の演舞の様子をうるうると見守っていた、和服姿も良く似合う古風な顔立ちの小姐がいたので、真っ先に声掛け、我々一行のミニ撮影会となったうちの、このレンズで撮った唯一のシーン。

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十一枚目のカットですが、「幸すし」さんんでのゆったりしたランチ後、往きで寄りそびれた川越教会を目指し移動する最中に見かけた、旧家の軒先の雨樋のパーツ、ちょうど、ダウンパイプとガターをつなぐパンと呼ばれる部位の板金が見事だったため、ほぼ最短付近で撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、川越教会の煉瓦造りの重厚な建物の全貌というか正面部分を向って右側の下手方向から見上げるようなアングルで空を入れて撮ってみたもの。

今回の感想ですが、SP黒が半年近くの入院を経て、とても二重像の分離がクリアになり、またブライトフレームのコントラストも上がって使い易くなったため、こんな開放での被写界深度が紙みたいに薄い超弩級レンズでも得心の行くスナップが出来たのではないかと思いました。

さて、来週のアップは今週用意していた長野県産のウルトラアップル大口径広角レンズの実力をご紹介致します、乞うご期待。
  1. 2015/01/18(日) 21:00:00|
  2. 街撮り写真
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新春開運川越ツアー'15から

さて、今宵のご紹介は、昨日、クラシックレンズ愛用者連絡協議会の愉快な仲間達と豪華ゲストの方を加えたメンバーで愉しく撮り歩いた新春の川越の街の様子をお送り致します。

予めざくっとコースをご紹介しておくと、朝10時かっきりに本川越駅改札前に集合し、そこから喜多院、刻の鐘鐘楼、ランチ後、氷川神社、Sandayphotographerさんの提唱する空白地帯、駄菓子屋横丁、蔵造りの街を抜け、教会、そして蔵造りの街取ってお茶して、メンバー二名がお帰りになったので、残りの二名で空白地帯、駄菓子屋横丁再訪、それから酒蔵経由、本川越から都内へ戻ったというコースです。

機材はX-Pro1+Canon N-FD20-35mmf3.5L、全コマ絞り開放による絞り優先AE撮影です

では、行程に沿って、実写結果を逐次見て参りましょう

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まず一枚目のカットですが、一番最初の訪問地、喜多院名物の三重塔をピーカンの青空をバックに、その東側に植わっている竹の植栽越しに撮って、緑、赤、青の再現具合いを試してみたもの。

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二枚目のカットですが、喜多院から次に教会行こうとして、ちょいと北側の道に出てしまったので、いつものカメラ屋経由、目の前に見えていた刻の鐘の下から聞こえるお囃子の音を便りに訪ねていったら、新春から演技の良い獅子舞と大黒様、おかめ&ひょっとこの演舞があり、それを存分に撮ってから、さぁ腹減ったからランチにすっぺかということで、刻の鐘の真下を通り抜けようとしたら、いたいけな極小姐が自転車のベビーシートの中で陽に当たってニコニコ笑っているさまがとても可愛らしくも幸せ一杯そうにも見えたので、傍らの親御さんにお願いして一枚撮らせて貰ったもの。

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三枚目のカットですが、一旦、蔵造り通りに出て、そこから、「幸すし」さんのある、稲荷小路を目指したのですが、その目印たる曲がり角の金笛醤油さんの店舗のとても素敵な大きな丸いショーウィンドをモチーフにその小径の様子を撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、小径の入り口から二軒目のうどん屋さんの玄関脇に新春らしい、青竹を叩き斬ったものに、葉キャベツみたいな極彩色の植物と、シクラメンのような赤い花を生けたオブジェがお昼前の何処か眠たげな陽光に照らされ、とても印象的だったので一枚戴いたもの。

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五枚目のカットですが、「幸すし」さんでの愉しく美味しいランチの後、メンバーが向った氷川神社での撮影スポットを今回の水先案内人である、Sandayphotographerさんに教えて戴き、そのうちのひとつ、絵馬のトンネル(今回、勝手に命名!!)の出口付近からやや天空方向に向けローアングルで撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、同じく氷川神社の境内を徘徊していたら、めでたいに引っ掛けての「鯛釣り御籤」というイベントをやっていて、子供さんの幸せを願ってか、若い親御さんが結構、いたいけな童子に鯛釣りの真似事をさせていたので、ちょいと失礼しますね♪てなノリで一枚撮らせて貰ったもの。

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七枚目のカットですが、氷川神社の後、空白地帯経由、駄菓子屋横丁を訪問し、そこの常設屋台みたいになっている、何店かのうち、一番奥に位置する焼き芋爺さんのところに芋を買いに来て、健気にも焼き上がるのを待っていたいたいけな兄妹の後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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八枚目のカットですが、駄菓子屋横丁から次なる撮影スポット「化け猫屋敷」へ向う道すがら、その少し手前の道路反対側に位置する、いつも賑わう珈琲店の店頭で、中国人と思しきリアル小姐が例の自撮り棒も使わず、自らのリーチで以て、仲良しこよしの自撮りやってたので、知らっと一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、駄菓子屋横丁の後寄ってみた「化け猫屋敷」の主?の黒猫とその仲間の尾羽打ち枯らした雰囲気の老白猫がかつては、ここを訪れた観光客が腰をおろし、つかの間の休みを取ったであろう、朽ち掛けたベンチの上で陽なたぼっこしている姿を一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、「化け猫屋敷」から再び蔵造りの通りに戻る石畳の道に出た時、斜め後ろの木造の珈琲屋店舗前をいかにも冬支度といういでたちのいたいけな小姐お二人様が通り掛ったので、抜き撃ちで一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、蔵造りの通りに出て、そこを渡った先に有る刻の鐘の鐘楼の建つ通りの様子を入り口付近からピーカンの青空をバックに一枚撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、15時半を過ぎ、メンバー4名のうち、2名が帰られたので、残ったメンバーで、再び、ディープな空白地帯の再探検でもしませう♪という話しになり、蔵造りの通りを北上する途中でたまたま通り掛かった、レトロバスの姿を蔵造りの店舗を背景に一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、空白地帯の再訪を終え、夕方遅くの駄菓子屋横丁はいったいどんな雰囲気なのか?という極めて知的な好奇心に駆られ、再訪した駄菓子屋横丁の入口からちょい奥まった、いつもは塩もみキュウリ売っている爺さんが居る辺りに出店していた風船売りのヲヤヂと行儀良く作品の完成、引渡しを待つ幼い姉弟のお姿を、撮影位置真横に佇む若いヲヤヂさん黙認のもと、一枚戴いたもの。

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十四枚目のカットですが、陽もすっかり傾き、暮れ色に染まる駄菓子屋横丁の出口付近から通りの様子を撮ろうと構えていたところ、ちょうど良い後ろ姿モデルの小姐二人組が通り掛かってくれたので、これ幸い、と一枚戴いたもの。

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十五枚目のカットですが、駄菓子屋横丁での撮影を終え、さぁ、本川越の駅さ戻っぺか?ということで、蔵造りの通りから一本西の道を駅方面に向かい、途中、トイレを借りる都合も有って寄った、酒蔵兼醤油蔵兼手吹きガラス工房という、摩訶不思議なナノテーマパーク的店舗の店先で、いたいけな極小姐ががたいの良いヲヤヂさんと仲良く寄り添って、店先の品物を物色していたので、これ幸いにと後ろから一枚戴いたもの。

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十六枚目のカットですが、歩いていた裏道が途中で切れてしまったので、再び、駅の相当手前で蔵造り通りに繋がる、駅前からの通り経由、駅まで歩くこととしたのですが、その途中に煌々と照らされるタングステン光の明かりをバックにショーウィンド前を影絵のように老若男女が行き交っていたので、藤城清治テイストを狙い、一枚撮ってみたもの。

今回の感想としては、いつも自分一人で来たり、或いは複数名でも、自分が水先案内人で回っていたので、ややもするとマンネリ化しつつあったのですが、今回は氷川神社、空白地帯と新たな発見も出来、とても有意義な一日になったのではないかと思いました、感謝、感謝。

さて、来週は台北戦でデビューした長野県産の新進気鋭の広角レンズのご紹介行きます、乞うご期待!!
  1. 2015/01/11(日) 22:55:01|
  2. Arri改造レンズ群
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同時與美麗島離別~Taiwan Tour 2014 Winter②~

新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

さて、昨年末からの続き、台北ツアー2014冬の後編行きます。

三日目は、台湾随一の観光スポット、九份の更に奥地、金瓜石の更にまた山の裏側という、ちょっと聞く限りではとてつもない秘境のような印象を受ける水南洞(正しくはさんずいに南)を皮切りに、金瓜石、九份と巡り、夜は、小籠包の銘店「京鼎楼」で晩飯を食べるというコースでした。そして四日目は、同行者と帰便の出発時間と空港が異なるため、単独行動となった、雙連駅周辺の朝市の様子です。

機材は、一枚目、三枚目~六枚目、八枚目~十二枚目がM8+Classic Nokton35mmf1.4SC、二枚目、七枚目、十三枚目がOKC-8-35-1の35mmf2改M、十四枚目~十六枚目がM8+Ultron28mmf2、いずれも開放での絞り優先AE撮影です。

では、早速両日の行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、台北からのバスの中継地、金瓜石からバスに乗って10数分の水南洞へ向うと真っ先に目に入る観光スポット「黄金瀑布」の姿をその傍らに茂る芒越しに捉えたものです。

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二枚目のカットですが、バスを下車し、山頂に向って歩き出したところ、右手側の山麓、ちょうど金瓜石の裏側辺りに当たる山肌に不気味な残骸を晒す、水南洞精錬所の鉱石運搬用と思われる巨大なコンクリート製パイプの姿を捉えてみたもの。

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三枚目のカットですが、山頂に向う一本道を更に歩いて行ったら、左手側の高台に見える、東シナ海に面した山肌に今も残る精錬所のコンクリート製の建屋の威容を捉えてみたもの。

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四枚目のカットですが、山間の道を歩くこと数十分(寄り道有り・・・笑)、やっと見つけ出した地元民御用達と思われる地味な展望台へと急な階段を登り、やっと目にすることが出来た、夢にまで見た、東洋のマチュピチュこと水南洞十三層遺構の全貌を捉えてみたもの。

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五枚目のカットですが、全貌を捉えた後、興奮も冷めやらないまま、お腹が空いたこともあり、そろそろ、次なる目的地、金瓜石へ移動しようということになり、十三層遺構の上の広場のようなところで、ちょうどやって来た路線マイクロバスに乗って、一旦、海岸線に面した無料駐車場兼バスターミナルのような場所に着いたので、他の乗客共々、一旦途中下車し、先ほど、上から眺めた十三層遺構を下から見上げたもの。なお、この角度からは、マチュピチュというより、秘境チベットのポタラ宮殿にそっくりという印象を受けました。

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六枚目のカットですが、再びバスの乗って移動した、買って知ったる金瓜石で、観光客のたむろする黄金博物館区、及びその裏手の観光エリアに背を向け、戦前からの金鉱労働者の住宅が山肌に残る集落エリアに足を踏み入れ、如何にも山あいの小集落という風情を残すタール塗りの住戸とその合間を縫うセメント製の細い階段通路を撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、同じく金瓜石の非商業エリアにて散策中、またしても目に留まった、コンクリートも幾星霜でくすみ、いかにも鄙びた山あいの小集落の狭い通路という風情を漂わせた階段と住戸が在ったので、下から見上げる格好で一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、金瓜石で心行くまで撮影も行い、ランチも摂ったので、当日の最終目的地である九份へバスで移動し、現地では平日と云うのに、ちょうど、江ノ島に竹下通りの通行人と買い物客をごそっと攫って来てぶちまけた如き、恐るべき人出に驚き、また辟易しもつつ、とにかく、"例の石段"こと千と昌夫の金隠し、もとい千と千尋の神隠しのモチーフとなった「竪崎路」を同行の友人に見せなければ、彼の家族も納得しないと思い、狭い通路に満ち溢れた人ごみの中を歩いて移動しながら、ちゃっかりと飲食店の店先から店内を撮った一枚。

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九枚目のカットですが、竪崎路との交差点からそのまま降りてしまうのも面白くなかったので、一旦通り過ぎ、基山街のどん詰まりから階段を下り、下から竪崎路にアプローチしようと歩いていたところ、ふと見通しの良い展望台付近で、いたいけな韓国産のアガシ数組が、例のスマホンを括り付けた滑稽な自撮り棒も使わず、親御さんから貰った自らのリーチを目一杯伸ばし、その愛くるしい姿を捉えようとしたところ、別の組のアガシが画面に飛び入り参加し、面白い画になったもの。

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十枚目のカットですが、竪崎路の一番下の広場から「非情城市」とかいう看板を掲げた観光飲食店のちょい上の辺りの階段の脇に昔の軽便鉄道駅かなんかの標識を模した丸い黄色っぽいオブジェが印象的だったので、それをモチーフとして、背景に竪崎路の階段の様子を入れて撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、夕方になり、陽も傾いて来たので、そろそろ台北へと戻ろうかいな、ということになり、九份のバス停まで竪崎路の下の道、確か軽便路という名前の小径だったと思うのですが、そこを歩いている途中に今までは気付かなかった、おそらく個人宅への階段だと思うのですが、そこへ通じる門扉がこのモノトニーな辺りの景色には不似合いなショッキングピンクに彩られていたので、その対比が面白く、一枚戴いたもの。

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十二枚目のカットですが、そのバス停へ向う軽便路にも途中に基隆山系を含めた辺りの山並みと東シナ海を一望に出来るちょっとした展望台のようなスペースがあり、そこで時刻柄、ちょうど展望している人々がシルエットロマンス系になっていたので、これ幸いに一枚戴いたもの。

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十三枚目のカットですが、九份からの帰りは、まず基隆までバスで降り、そこからローカル列車で台北に戻ることにしたのですが、結構な時間が掛かってしまったので、いきおい、夕飯は遅くまで開いている観光客相手のローカルフードレストランとせざるを得ず、まず一軒目の台南料理屋で或る程度腹ごしらえし、翌日が帰国ということで、友人のリクエストを受け、初日の京鼎楼に小籠包を食べに寄ったのですが、帰りのお会計時にいたいけで愛くるしい極小姐がレヂに座り込んで遊んでいたので、傍らの若いオモニに「可以拍照嗎?」と声を掛けたら、笑顔でうんうんと頷いてくれたので、ご好意に甘え、将来の看板娘のご尊顔を一枚戴いたもの。

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十四枚目のカットですが、翌日は台北駅北カメラ屋街に位置する木賃宿を10時過ぎにチェックアウトし、まず台北駅地下のコインロッカーに荷物を預け、毎回、結構イイ画が撮れる、雙連駅周辺の朝市に趣き、カメラ二台提げて、これはと思うシーンでシャッターを切っていったのですが、このお店のおぢさんが「兄さんイイカメラ持ってるね!!」とか声掛けてくれたので、またしても「可以拍照嗎?」と中国語で聞いたら、墓場から甦ったゾンビと遭遇した無神論者の如く驚いた表情をしたので、写真、写真と云い直したら、破顔しハぃハィ♪ということで一枚撮らせて貰ったもの。

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十五枚目のカットですが、同じく朝市を徘徊しながら次なる獲物を探していたら、辺り一面、真っ黄っ黄の食材を商うお店が在り、また繁盛して活気も満ちていたので、店先から声掛けて一枚撮らせて貰ったもの。

Taipei14_032-1.jpg
十六枚目のカットですが、朝市の店舗の奥にはMRTの敷地を利用したちょっとした細長い緑地公園みたいなスペースがあって、そこを子連れ、孫連れの家族者各位がよく通り、声掛ければ、在留邦人以外はたいてい撮影に応じてくれるので、よく見定めて声掛けて撮らせて貰った、おぢいちゃんとお孫さん二人の微笑ましいお姿です。

さて、今回の感想ですが、もう何回も通って、目ぼしいところは撮り尽くしてしまった感の有った台湾でしたが、今回、大学時代の友人との約30年ぶりの旅行ということで、少しはいつもと違う目線で撮れたのかな、と個人的には思った次第。

しかし・・・もう年は明けましたが、この2015年、秋の連休は奇しくも春のGWと同じ日数の休日がありますが、GWまでの、これまでの年では3連休が点在していた2月、3月に連休が皆無・・・これで台湾、香港、韓国とは暫しのお別れ、というのが今回のタイトルの趣旨ということなのです。

さて、来週は、工房主も名を連ねる鏡頭秘密結社「クラシックレンズ愛好者連絡協議会」の新春第一発目のイベントで川越ツアーに参りますが、そこからのレポートをお送りする予定です、乞うご期待!!
  1. 2015/01/04(日) 19:31:49|
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charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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