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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Return of spooky hybrid optics ~Canter50mmf1.9II~

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さて、今宵の更新ですが、予告通り、今週は今年に入って一発めの工房作品をご紹介致します。
レンズ自体は昨年の11月には完成していたのですが、あちこち旅行もあり、一癖も二癖もある兄弟レンズが登場したりして、なかなか登場の機会がなかったのですが、満を持して?の登場です。

実はこの奇妙な名前のレンズ、同じ構成のものは11年前に製造していますが、当時はコリメーターなどなかったので、無限合わせと、簡易スリットレーザーによる投影コリメーション検査で組んだものだったので、像面湾曲と距離によっては球面収差バリバリの凄く使いづらいじゃじゃ馬レンズになっていたのですが、今回、リバイバルということで、キレイなキャノン50mmf1.8の前群とジュピター8Mの後群が確保出来たので、手慰みにコリメーターの力も借りて加工してみたものです。

では、さっそく実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはSONYα7RⅡ、全コマ絞り開放による絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、浅草で別のレンズの試写を一通り終えて、また折り返し撮影を開始したのが、浅草寺周辺最後の札所ならぬ定点観測スポットである常盤堂おこしプレゼンツの風車の弥七モニュメントでちょうど斜めから撮ろうとしたら、そんなの関係ねぇ!とばかりに記念撮影始めちゃった小姐集団が居たので、有難く飛び入り出演願ったもの。

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二枚目のカットですが、その常盤堂プレゼンツの風車の弥七モニュメントのすぐ隣は西参道のアーケードで入口付近のメロンパン製造販売店舗の前にはいたいけな着物姿の小姐や七五三のまま大きくなったような和装のカポーがたむろしていますので、有難く商店街の風景の一部としてご出演願ったもの。

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三枚目のカットですが、来た道を戻る格好で試写していこうと考え、再び浅草寺の境内に戻り、いつもの通り、最短距離と無限の取り合わせの描写性能を確認すべく、本堂左下の天水桶の上縁周囲の赤い篆刻文字と遥か彼方のスカイツリーとの競演の構図で一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、次なる定点観測スポットは境内、本堂真っ正面の参道中央にデン!と置かれた巨大屋根付き香炉で、当日は珍しく、いたいけな着物の小姐二名がレンタル衣装への移り香もものかわ、盛大に両手を使い、もうもうと立ち昇る紫煙を自らの上半身に纏わせようとしていたので、こんなに盛大にやっちゃって、返す時、お店の人に文句云われない?とか他人事ながら心配しつつ、横から一枚戴いてみたもの。

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五枚目のカットですが、いつもは巨大屋根付き香炉の周囲で撮ったあとは、手水場で逆光下での人物セミシルエットのテストをやるのですが、当日は折悪しく、手水場の屋根の下には人もまばらで、杖を撞いたご老人グループしか居なかったので、老いさらばえた姿を撮られるのも心情的には辛いものがあるだろうと忖度しパスし、次なる定点観測スポット、お神籤売り場へと足を運んだら、いたいけな小姐二名は神籤の中身をお互いに読み合って、ケラケラ笑っていたので、声掛けて後から一枚撮らせて頂いたもの。

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六枚目のカットですが、二人組の小姐が撮った写真を送って欲しいというので、アドレス教えて、さて宝蔵門の下で巨大提灯の微細文字でも撮ってから仲見世に出ようかなと向き直った途端、これまたなかなか着物が決まった小姐二名組が目に留まったので、電光石火の早業で背面液晶でピンを合わせて一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、そうこうして、宝蔵門下まで辿り着き、さて、赤提灯を撮ろうか、それとも、黒地に金文字が生える、巨大ぼんぼりもどきでも撮ろうかいなと逡巡しましたが、EVFを眺めた結果、この時間での光の回り込み具合からして赤提灯の方が面白そうだとの結論に達し、南西の空をバックに入れて、小舟町の寄贈者の芳名を撮らせて頂いたもの。

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八枚目のカットですが、早田カメラを覗きがてら、社長に挨拶してから再び仲見世経由伝法院通りに戻り、六区方面に歩き出したら、30mも行かない辺りで、なかなか渋い色使いの着物を着こなした小姐二名が前を歩いていたので、小走りに追いかけて射程に入ったところで、背面液晶でピンを合わせ、後から一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、そもそも午後から始めた二本目のテストなので、ちょっと油断していると陽が傾きはじめてしまうのですが、そんな時間帯に通称ホッピー通りと云われる六区映画街と仲見世の間の飲み屋街の側道にも所せましとお店が出ていて、防寒仕様なのでしょうか、どこも密にならない程度に軒先にビニールのカーテン吊るし、道路側に背を向けて座っているお客は半身吹き曝しというシチュエーションなので、これも冬の風物詩と思い、通りの入り口付近から一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、再び伝法院通りに戻って、雷門を目指して歩き出したら、浅草公会堂の前、伝法院の南側の門の前で人力車が車夫による説明を終え、再び仲見世方面へと動き出したので、人の波を掻き分けて進む人力車の速度などたかが知れたものなので、小走りではすぐに追いつき、横から何枚か頂いたうちのベストショット。

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十一枚目のカットですが、仲見世に合流してからも辺りをキョロキョロし被写体を探したのですが、こんな時期、往来の真ん中で声掛けたら、気前よくモデルさんになってくれる気前の良い海の向こうからのゲストに遭遇出来ようはずもなく、あっという間に、雷門手前の定点観測スポットである美人茶屋あづまさん裏の扇屋さん店頭の大和絵団扇のうち、おかめの鼻にピンを合わせて撮ってみたもの

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十二枚目のカットですが、このところ、美人茶屋あづまさんに売り物であるはずの美人店員さんが不在で、年配の熟練女給さんとか、仕事熱心な代わりに不愛想な兄ちゃん店員とか、凡そ被写体としては魅力を感じられないメンバーでの運営のようだったのですが、当日は斜め後ろからの姿にそこはかとない魅力を感じる若手店員さんが勤務していたので、斜め後ろからその精勤ぶりを一枚戴いてみたもの。

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十三枚目のカットですが、ここも各日に定点観測スポットと化した、年中無休の風鈴展示コーナー、雷門東側、天婦羅の三定さん並びの土産物屋さん店頭の季節お構いなしのギヤマン風鈴群を最短距離で斜め下から何枚か撮ってみたうちのベストショット。

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十四枚目のカットですが、中央部分の解像力を試してみたかったので、ちょうど良い構図は雷門下に吊るした巨大赤提灯の銅に鍍金の金物を入れる構図ですが、それを撮ろうと向こう正面を陣取って、ファインダを覗いて居る時に、地味目な着物に身を包んだいたいけな小姐二名組がスマホで地図確認かなんかのために画面ど真ん中に飛び入り出演してくれたので、有難く一枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、駅まで行く途中、もう何枚か、最短距離でのテストをしたかったので、雷門東側の平行する側道、観音通りのアーケードを歩いていたら、美人茶屋あづまさんの本店隣の漬物屋さん店頭に作り物とは云え、グラデーションも艶やかな紅葉の枝が飾ってあったので、有難く一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、やはり、4群6枚を3群5枚でやろうとすると、後群でのL5とL6の二枚の凸レンズで正のパワーを分担して結像していたのを、強めの凸一枚で行うことになるので、像面湾曲は不可避ですし、球面収差の補正も不十分で距離によってはかなり目につきますが、それでも中央及びその周辺の解像力の高さは魅力的と感じますし、前モデルはAPS-CのR-D1Sでのテストだったのが、今回はフルサイズローパスレスの4000万画素超でのテストでこれくらいの性能を見せてくれれば、スナップの相棒としては、十分アリではないかと思いました・・・何せ、何処にも売っていないのですから。

さて次回は恒例の新春川越初撮りツアーからハイライトをお送り致します、このCOVID19の自粛下のご時世、どんな出会いがあるのやら、乞うご期待!!
  1. 2021/01/31(日) 23:23:14|
  2. その他Lマウント改造レンズ
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Goto campeign, but where to Go?~Kyoto photographic tour '20 Dec.②i~

さて、今宵の更新ですが、予告通り、京都旅行三日目の出発までの間、寸暇を惜しんで撮りためたダイジェストをご紹介したいと思います。
まずは恒例の行程全体のご説明から。
宿が、京都駅の八条口から徒歩で7~8分という至便の地に取ってあったので、当日はチェックアウトしてからも荷物を預かって貰い、東京へ戻る15時台後半の新幹線までゆったり撮り歩けることから、まず10時前に宿を出てからバスで二条城に移動し、その中をお昼前までみっちり撮影、しかるのち、ランチを駅ビル内で摂ってから、再びバスで祇園バス停まで移動し、そこから赤い楼門が目印の八坂神社へ向かい、そこの境内で何枚か撮ってから、雨が降り出す前に花見小界隈路の昼間の景色をきっちり撮っておきたかったので、徒歩で移動、宿に荷物を取りに戻って、そこから新幹線に乗るまで、1時間以上は裕にあったのですが、撮影途上で雨に祟られたので、やむなく南座前のバス停に戻り、宿に戻り、荷物を受け取り、新幹線で一路、お江戸深川に戻ったという行程。

では、当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズはLeitz Summicron50mmf2.0固定鏡胴初代前期型になります。

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まず一枚目のカットですが、いかなCOVID19の蔓延下でもGOTOキャンペーンの恩恵で、さすがに世界的観光地、京都の清水寺と並ぶ名勝、二条城に観光客が居ないことはないだろうとの甘い憶測に乗っかって、空もぐずつきそうな午前中にのこのことバスで出掛けてきてみれば、啼いているのは閑古鳥ばかりということで、入り口付近では声をかけようにも老若男女全然視界に人が居なかったため、仕方なく、レンズのシャープネスとボケでも試そうかいな、と二条城御殿への途上の鐘の竜頭などを最短で撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、二条城御殿の内部は何故か撮影禁止ということで、キャップをはめないで中に入るのも気がひけたので、いったんバッグにしまって、一通り、内部を見学してから、表に出て、再び首に戻し、向かった先は、何と高校の修学旅行に来て以来の二条城で、まさか在るとは努々想像だにしなかった天守閣跡、お城マニアの関心の中心はやはり城郭の華、天守閣ですから、当然のこと、その石組の高台に登り、まだまだ紅葉が残る内堀の様子を煙硝蔵方面に向けて一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、バカと何とかは高いところへ登りたがるとの格言など思い出しながら、天守閣台の石段を降り、そういや、高校の修学旅行では御殿に入った想い出しかなかったなとか遠い記憶を辿りつつ、見事な城郭内を散策しながら撮影することとし、先ほど、上から目線で眺めた煙硝蔵付近の紅葉も見事だったので、歴史を感じさせる蔵をバックに艶やかに色づいた紅葉の樹を撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、城郭内の小石を敷き詰めた通路を歩いていたら、十二月に入って10日も経つというのに秋のイメージである紅葉が遅れてきた主役のように次々と視界に現れ、ほかの木々や花々も隅に追いやられている感無きにしもあらずでしたが、と或る曲がり角で、本来の冬の主役とも呼んで差し支えないような、赤と白のコンビの椿が凛と咲き誇っており、その美しさに惹かれ、庭園を背景に一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、二条城御殿の北側に位置する広い通路、出口へと向かうルートですが、ここは、内堀が近いのと、陽当たりが素晴らしく良さげな場所なので、都内では11月の中旬には落葉してしまい見ることはなくなった見事な赤と橙のグラデーションの紅葉が薄曇りの弱い陽光ながら、力強く色彩を辺りに放っている様子だったので、思わず足を止め、木の手前で眺めている稀有な観光客もろとも一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、よくよく考えてみれば、12月も第二週に入ってからの京都出張のおまけ旅行で、ここまで見事な紅葉を堪能出来たのは、まさにラッキーとしか云えない偶然の賜物で、その天からのギフトを噛みしめながら、出口まで歩いていたら、珍しく母娘連れの観光客が紅葉の下で記念撮影なんかしていたので、シャッター切るお手伝いをした代わりに撮影している様子を後から一枚撮らせて頂いたもの。

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七枚目のカットですが、もう出口が見えてきた辺りで、紅葉もなくなり、気分の昂揚も静まってきたので、辺りを眺めてみたら、今まで何処に隠れていたのか、資料館もあるこの近傍には老若男女、そこそこの人数がたむろし、また歩いていたので、ちょうど追い越していったおんぶにだっこの親子連れの様子を白い漆喰の塀をバックに一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、比較的遅めの「ぷらっとこだま」を予約していたので、駅ビルでのランチを挟み、午後は祇園エリアでの仕上げ撮影とし、思い起こせば、まだ一度もキチンとお参りしたことのなかった八坂神社の総本山にもお参りしておこうと思い、四条大通りに面した入り口から境内に足を踏み入れてみれば、本殿が見える辺りにお御籤の結わえ棚があり、一目で粋筋の女性と思しき母娘がお神籤を結わえていたので、声掛けて、記念撮影して上げる代わりにその様子を一枚撮らせて頂いたもの。

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九枚目のカットですが、お恥ずかしいことに、いつも初見参の神社では50円玉か100円玉をお賽銭に上げようとしていたのですが、この日は不覚極まりないことに財布の中の小銭が払底していたので、25円全額を捧げ、これは借りなので、借りを返しにまた来させて下さいとか虫の良いお願いなどしてから、東山方面の出口から退出しようと向き直ったら、その門の朱色と麓の紅葉との艶やかな競演が見事だったため、思わず一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、やっと最後のお参りを済ませ、北野天満宮には100円上げたのに八坂神社は25円では神様怒ってないよなとか、小心者の本領発揮で、それでも歩きながら被写体を探していたのですが、四条通に面した祇園ホテルの手前の小洒落たカフェへと上がる階段周りの佇まいがとてもイイ雰囲気を醸し出したいたので。思わず足を止めて一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、2004年当時に宝が池での国際見本市への展示説明員の仕事で1週間ばかり滞在したことがある、懐かしい祇園ホテルの前まで差しかかったら、ここを数年前に買収したアパホテルの社長の趣味なのか、一階の一部が木製デッキを備えたオープンカフェになっていて、そこに可愛げな顔をしたコーギーとコリーのミックス犬が心地良さげに飼い主の足元で寝そべっていたので、声かけて愛犬談義の傍ら一枚撮らせて頂いたもの。

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十二枚目のカットですが、花見小路の入り口、一力茶屋の辺りに差しかかったころには、空はかなりどんよりと重い様子となってきていて、不覚なことに出発前の天気予報を信じて、傘を持って出て来ていなかったので、降り出すまでの勝負と割り切り、撮り始めたところ、ちょうど目の前のお茶屋をリノベした物販店の暖簾を掻き分け、中の様子を覗こうとしている和服姿の小姐二名が居たので、後ろから有難く一枚戴いてみたもの。

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十三枚目のカットですが、ここ花見小路でも、こういう街撮りはやはりリズムが大切なようで、一枚、得心行くカットが撮れると、肩の力も抜けるのか、声かけがスムーズに行くことが多く、これまたお茶屋をリノベした甘味屋さんの店頭でメニューを見て楽しげにウチらでイイんですか?と快くモデルさんになって貰ったもの。

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十四枚目のカットですが、花見小路のどん詰まり、如何にも不似合いで無粋な競馬の場外馬券売り場の前まで到達したので、このまま花見小路を戻らず、並行する裏通りをそれこそ阿弥陀くじの如く通って、四条大通りに出て駅まで戻ろうと思い、どんより曇った、今にも泣き出しそうな空の下、建物の間の薄暗い裏道を歩いていたら、こじんまりした店舗兼住宅のような建物の前に花崗岩と思しき石を刳り貫いた蹲があって、その中にさり気なく浮かべられた花びらに京都人の美意識の片鱗を見たような思いとなり、一枚撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、そろそろ四条大通りに近い辺りまでやってきて、雨粒も気が付く頻度が上がってきたので、そろそろ、撮影切り上げる潮時かなと、歩きながら考えていたら、開店前の店先で、話し込んでいた小姐二名組と何故か目が合って、もしやと思い声を掛けてみたら、やはり、記念撮影のシャッター押してくれそうな人が通り掛かるのを待っていた、とのことで交渉成立、モデルさんになって貰ったもの。

今回の感想ですが、このところ京都はベタな国際的観光地と化して久しく、無秩序に喧しい中国人各位が掃いて棄てるほど溢れていた花見小路やら先斗町、そして四条河原町と、あまり良いイメージがない一方、憎むべきCOVID19による実質鎖国状態が続いたせいで、工房主は国内旅行専門に戻ってしまったのですが、そんなこんなでわざわざ自腹切って訪問する価値などあろうかとさえ思っていた京都ですが、食べ物は旨いし、季節毎にきちんと写真を撮る素材もありそうだし、年に一回かそこらは来ても良いなと思い直すに至りました。

さて、来週は昨年末に加工して、年明けに調整、試写した工房製品のご紹介をしたいと思います。乞うご期待!!
  1. 2021/01/24(日) 19:47:36|
  2. 旅写真
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Goto campeign, but where to Go?~Kyoto photographic tour '20 Dec.①i~

さて、今宵の更新ですが、昨年末の更新大トリ、NHK紅白で云えば五木ひろしか石川さゆりかという位置づけに用意していた、晩秋の京都出張の後に撮って回った景色、人物スナップを年末のドタバタで、幾ら京都が浄土宗総本山知恩院が在るからとは云え、放念上人してしまったので、満を持して新春二連発企画の一発目としてお送りすることとし、今週はまずその初日夕刻から翌日夜までをお送りいたします。
まずは恒例の行程紹介ですが、12/11の朝に清水寺でお仕事の写真撮影があったので、その前の晩に京都入りしていて、駅近に掘り出し物的なイイ宿を押さえられたので、そこを拠点として今回は活動し、11日の午後13時半に清水寺での仕事を終え、ついで、前々から気になっていた北野天満宮の宝物殿の観察とレポート撮影用の写真撮影を1時間ちょいやって、16時半に現地での業務は一切合財完了し、ここからは、自由研究の時間になったので、まずは北野天満宮境内を軽く撮影、ついで、市内循環のバスに乗って、四条烏丸経由、祇園の花見小路に出掛け、そこで撮影し、駅まで戻って晩飯食べて、初日は終了、翌日は京都駅からJRに乗って嵐山へ出掛け、そこの紅葉を楽しみ、声掛けたり、声掛けられたりで撮影を楽しんでから、またJRで京都駅まで戻って、昼飯食べてから、駅北口のバスターミナル経由、金閣寺へ向かい、そこで庭園を堪能し、初日にはお客さんと一緒だったのと北野天満宮での撮影を考えてスキップしてしまったのですが、よく京都の観光写真に出てくる、八坂の塔を三年坂越しに撮りたかったので、陽が傾きかけた頃合いを見計らって移動し、辺りを撮って、花見小路まで歩いて戻って、バスに乗って駅まで戻って、晩飯食べて予定終了、というのが二日目までのあらましになります。
では、当日の行程に沿って逐次実写結果を眺めて参りましょう

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まず一枚目のカットですが、北野天満宮の宝物殿の総チタン張りの屋根の竣工後16年目の姿を十分観察し、写真も数十枚撮ったので、適当なところで切り上げ、仕事も全て終わったので、久々にお参りした帰りに境内を眺めて歩いたら、金箔押しの灯篭が至る所に吊るされていたので、適当なものを、ズームの威力を発揮すべく、軒下から撮ってみたもの。
カメラはFuji X-Pro2、レンズはCarl Zeiss Vario-Sonnar28-85mmf3.3-4.5、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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二枚目のカットですが、東京よりは西に位置するとは云え、5時半過ぎにもなると、京都の街はとっぷりと陽が暮れ、昼間の表情とはまた別の艶やかな表情を見せるようになってくるのですが、5~6年ぶりくらいにはなろうかという四条通り祇園界隈の賑わいはCOVID19蔓延下でもさほど変わらず、この厄介な疫病の有無に関わらず、京都の表通りのお店は元々が夜の店仕舞いが早いので、観光客にはあまり影響ないのかなと思ったくらいではありますが、懐かしい花見小路に足を踏み入れてみたら、四条の賑わいからすると、大陸からの観光客がゼロになってしまった分、閑散としていたので、その静かな夕べの佇まいを一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji X-Pro2、レンズはCarl Zeiss Vario-Sonnar28-85mmf3.4-4.5、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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三枚目のカットですが、ここ花見小路はそんなこんなで声を掛けようにも、写真撮らせてと云えば、嬉々として応じてくれる中国をはじめ海外からの気前のイイゲストどころか、通行人自体も車の往来の比べて極度に少なく、たまに通る人々も足早でせわしなく、とても撮影付き合ってくれる雰囲気ではなかったので、仕方なく、一見さんお断りっぽいお茶屋さん店頭の赤提灯を撮ってみたもの。
カメラはFuji X-Pro2、レンズはCarl Zeiss Vario-Sonnar28-85mmf3.3-4.5、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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四枚目のカットですが、花見小路の奥に鎮座まします、凡そ祇園とは不釣り合いのようなイメージのWINDSの付近まで歩き通し、再び踵を返して、帰路に就き、ここ花見小路随一のランドマークとも言える一力茶屋の横まで辿り着いたら、もう観光客は塒に帰り出す頃合いなのに、今からやって来て、一力茶屋の朱塗り塀をバックに記念撮影なんかおっぱじめた観光客のグループが居たため、有難く通りざまに一枚戴いてみたもの。
カメラはFuji X-Pro2、レンズはCarl Zeiss Vario-Sonnar28-85mmf3.3-4.5、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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五枚目のカットですが、花見小路の出口付近から、駅へ戻る市内循環のバス停に移動するには、鴨川にかかる四条大橋を渡らねばなりませんが、この有名な橋の付近には二つのランドマークがあり、そのひとつが、関西歌舞伎で有名な、京都南座の建物で、この日も「吉例顔見世興行」とのことで、「まねき看板」が煌々と照らされ、その両脇を渋い赤提灯がしっかりと固めるという構図になっていたので、斜め下からその風物詩的な佇まいを一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji X-Pro2、レンズはCarl Zeiss Vario-Sonnar28-85mmf3.3-4.5、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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六枚目のカットですが、翌日も朝起きてみたら天気が大変良かったので、徒歩で5~6分の京都駅まで出掛けて、そこから山陰本線に乗って、嵐山まで移動し、駅から出て、実に修学旅行で高校時代に一回来ただけの、実質初訪問に近い嵐山探訪の始まり始まりということで、駅前広場の案内地図を頭に焼き付け、嵐山随一のランドマークである渡月橋を目指し歩き出し、10分もしないうちに到着し、さて、この遅めながら見事な紅葉をどう撮ろうかと橋の袂で悩んでいたら、ちょうどいたいけな若いカポーが前に立ったので、有難く逆光のテストをさせて貰ったもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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七枚目のカットですが、渡月橋を駅とは反対方面に渡っていくと、つい先刻まで何を撮ろうかとか逡巡していたのが過去の出来事のように、実に見事な遅れ紅葉が橋の欄干まで迫ってきていて、本能的にシャッターを切り続けたのですが、その中でも、陽光を照り返す映えよりも、むしろ、陽光を透かした艶やかな葉のオレンジに心惹かれるものがあり、その中のベストショット。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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八枚目のカットですが、渡月橋を渡り切ってしまうと、実は駅から橋までの間ほどお店もなく、見どころもそれほど有るわけではないので、お猿さんとのふれ合いを楽しむほど、ヒマも心のゆとりももとより持ち合わせていないので看板に一瞥くれたあと、周囲の風景を撮って引き返そうと視線を巡らせた先に在った屋形船の係留所を紅葉の谷間を背景に一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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九枚目のカットですが、屋形船の係留所を撮ったあと、周囲に目を転じれば、来た方向の反対の欄干周辺に和紙で作ったと思しき、不可思議な紙提灯、ないし紙灯篭があちらこちら吊るされており、これもまた記念には面白そうだなとか思いながらカメラを構えたら、撮って欲しかったのか、祇園辺りのヒマになったホストの兄ちゃんみたいなのが、後に立って、髪の毛なんか直しながらちょろちょろ上目遣いでこっち見てたので、知らんぷりして一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十枚目のカットですが、さぁてと、まぁ、人の少ない観光地はこんなもんでしょ、と声かけ撮影を諦めて駅まで戻ろうとした矢先、カメラを持って、通行人を目で追っていた小姐二名組が居たので、もしやと思い声を掛けてみたら、ビンゴ、スマホンじゃなくて、ちゃんとしたカメラだとなかなか人に頼めなくて、とのことで、イイカメラ提げてる人が来るのを待ってました、とのことで、交渉成立、あちらのカメラで何カットか撮って上げる代わりにモデルさんになって貰ったもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十一枚目のカットですが、こういうことはリズムがあるようで、まさかの9回裏の満塁ホームランにも等しい人物スナップにホクホク顔で橋の全景でも撮っておこうかいな♪と河原を歩き出したら、またしても、あのぉ・・・といたいけな着物姿の小姐二名が橋をバックに撮ってくれませんか、とのことで、買ったばかりという、NIKON Z6なんかを差し出してきたので、使ったことないため、ちょっとビビリましたが、ここでも交渉成立、何枚か撮って上げた代わりにモデルさんになって貰ったもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十二枚目のカットですが、駅ビルでのランチを挟んで、バスで移動した北山の名勝金閣寺の入口に立ったら、おもむろに警備員が近づいてきて、「舎利殿はまだ工事中で覆いは取れましたが足場が残った状態ですが、入場料は変わりません、それでも宜しければ御拝観下さい」とのことで、ここまで来て引き返すなどという選択肢は有り得ないので、そのままゲートで入場料を支払い、代わりに御朱印付護符と雪の金閣寺の生写真を貰い、これはこれで結構オトクかも♪と中を歩みながら、舎利殿を過ぎてすぐのマッシュルーム型のお守り授与所の佇まいを撮ってみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十三枚目のカットですが、金閣寺の境内は舎利殿の佇む池を巡る回遊路となっていて、高台を通り、重文の茶室なども拝見出来るようなコース構成となっているもですが、このご時世、珍しく、シンガポールからという留学生のお二方と一緒になり、一枚撮らせてよ、と頼んだら、正面からは勘弁ね、とやんわり断られたので、じゃ、二人で記念撮影してるとこを、と頼んで一枚撮らせて貰ったもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十四枚目のカットですが、有難いことに一泊200円も宿泊税を取るだけあって、観光客のユーティリティはこんな非常時にも十分過ぎるほど考慮されており、北山の金閣寺から一本で祇園エリアにほど近い四条烏丸までバスで移動出来るので、どうしても初日の取り残し感のあった三年坂からの八坂の塔こと法観寺の五重塔の夕暮れの姿を撮りたかったので、四条大通りから八坂神社経由徒歩で移動し、坂の中腹くらいから着物の小姐が通り過ぎる頃合いを見計らって一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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十五枚目のカットですが、八坂の塔の満足いくカットも撮れたので、祇園の何処か、老舗の茶舗でやってる茶寮で、和風パフエでも食べてインスタでも上げようか♪とか思い、坂のてっぺんまで行って、清水寺の朱塗りの門を目に焼き付けたののち、坂を下り出したら、喧しい着物姿の小姐二名組がそれこそ大阪の吉本新喜劇ばりの大げさなジェスチャで盛り上がりながら登ってきたので、有難く一枚戴いてみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズは某国産5cmf1.5(ゾナータイプ)、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

さて、来週は京都での滞在三日目の出発前の行動に沿ってお送りしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2021/01/17(日) 21:50:32|
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Prologue of revolutionary restoration~Candustar50mmf3.1~

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まずは遅ればせながらあけましておめでとうございます。本年も拙、過疎ブログをご愛顧宜しくお願い致します。
さて、今年一発目の更新ですが、京都を不本意ながらスキップしてしまった関係上予定変更し、キャノンの改造レンズつながりで、昨年末には試作が完成していたものの、出番がなかったレポートを急遽差し替え掲載させて頂きます。
今回のタイトルも前回同様Candustarというこの世にありそうでなさそうな微妙なコードネームの光学系ですが、その名の示す通り、絞り以降の凹エレメントが風化、白濁し撮影出来なくなってしまう、キャノンの
ライカマウントレンズへの抜本的治療法として、川崎の関東カメラさんのように寸分たがわぬエレメントを交換用として自社で企画、OEM製造で用意する方法もあるのですが、数が揃わないと到底実現しそうにない究極のレストア方法ですから、ワンオフで修理する場合は、別のドナーを探すことになります。
前回のCandustarは50mmf3.5のキャノンのレンズヘッドにそのままインダスター50の後群の貼り合わせ光学系をネジの寸法合わせて捻じ込み、コリメータを使って前後間のクリアランスの最適値を割り出したものですが、今回は、キャノン50mmf2.8の白濁して結像できなくなってしまった後群に換えて、まずは工房にふんだんに転がっているインダスー50の後群を使い、前群f2.8用、後群f3.5用という異サイズのパーツで組んで、絞り優先AEモードでのシャッター速度から割り出した絞り値を採用したもの。
では、さっそくの二日間に亘る実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはSONYα7RⅡ、全コマ開放による絞り優先AE撮影での撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、出来上がった光学系をヘリコイドアッセンブリに組んでから無限を取って、試写がてら、「北村写真機店」を初訪問すべく出掛けたのが新宿で、北村写真機店自体は、特段欲しいものも無かったので、一通り上から眺めて30分もしないうちに早々に退散、やはりケイオスが支配する新宿西口が拙者に似合う場所でござる、と移動途上、このご時世、絶滅危惧種に等しい白人スキンヘッドの兄ちゃんが前に割り込んできたので、有難く一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、中古カメラ店の並ぶ西口の通りからカメラのキタムラ新宿大ガード店へ徒歩で移動途上、なんと3000万円近くもするという、アストンマーチンよりも更に格上で、フェラーリ、ランボル、ポルシェなどは跡も残さず道を空けると云う至高のスポーツカー、ベントレーコンチネンタルGTが道の反対側に停車したので、有難く、そのブリティッシュグリーンメタのお姿を一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですが、西口カメラ屋街からカメラのキタムラ新宿大ガード店へ向かう途中、青梅街道を跨ぐ、大歩道橋を渡らねばなりませんが、時刻も時刻で、気の早いお店はまだ冬の陽光が残っているというのに、少しでもお客を惹き付けようと云うのか、色とりどりのイルミを点灯し出したので、小田急方面に建つ、カラオケボックスのビルのカラフルな音符風のネオンを一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、青梅街道からカメラのキタムラ新宿大ガード店へはこの辺りのブロックを縦横無尽に走る裏通りを抜けた方が早いので、さっそく予備校の横の裏通りに足を踏み入れ歩いて行くと、墓地の向かいの小粋な居酒屋の店頭に日本酒の空瓶がさり気なく飾り付けられていて、ビン、ラベルの色と夕暮れの沈む行く陽光を映し出す雰囲気が良かったので一枚戴いてみたもの。

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五枚目のカットですが、キタムラの在る通りに曲がる手前の赤ちょうちんのお店の軒下に古めかしいデザインの、タンクには「KAWASAKI」と白地で所有者名?が記されたバイクが停まっていて、赤提灯から照らされる蠱惑的な灯りと沈みゆく陽光とが絶妙のカクテルライト状態となっていたので、ローアングルからそのバイクを一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、キタムラでお手軽なパーツ用レンズを物色しながら油を売っていたら、どっぷりと陽も暮れてしまったので、引き上げがてら、アキバにでも寄って、お茶して帰ろうと、新宿三丁目の駅に足早に向かう途中、確か、東口の三平パークの近くの通り沿いに一見、赤提灯の居酒屋風で、至近距離に寄ってみたら、時計の修理販売のお店と判るお店が在ったので、暮れた街並みをバックにその提灯を一枚撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、地下鉄を乗り継ぎ、アキバの広小路沿いのお店には一番最寄りとなる末広町の駅で降り、湯島との境界付近に在った「ジョナサン」でお手軽なスィーツをアテにイブニングティーなど楽しんでから、ヨドバシアキバでレンズキャップでも買って帰ろうと思い、UDXビルの横を通って、駅方面に向かって歩いていたら、毎年恒例のイルミネーション通りをやっていたので、駅側から上野方面に向かって一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、翌日は特段、旅行等の用事のない休日の常で寝坊し、遅いランチを摂りに、魚介系ラーメンの頂点のひとつ、神田多町の「五ノ神水産」へ向かうべく淡路町まで地下鉄で移動し、至極の一杯を堪能したのち、神保町まで撮り歩こうと、靖国通り北側のところどころに古い街並みが散在するエリアに足を踏み入れた直後に発見したなかなか雰囲気ある焼肉店の建物を一枚撮ってみたもの。

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九枚目のカットですが、あまり北側に進んでしまうと、神保町から離れてお茶の水と水道橋の間の地下鉄もバスもない不便な住宅・店舗の混在地に入り込んでしまうので、ほどほどのところで、西に針路変更したところ、何となく、ハノイのホアンキエム湖の周辺の閑静な住宅街に在っても不自然ではないカンジのタイ・ベトナム料理屋さんの店舗を見つけたので、嬉しくなって一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、前回の神保町試写ツアーの最中、偶然入った路地裏で発見した、コロッセオ風の建築物を背景に、古代ローマ辺りのエピキュリアン派の呑ん兵衛爺サマがいかにも旨そうにワインの一杯を楽しもうとしている、風雪にやれたカンジの木製の看板が掲げられた路地を何とか再発見し、満足感一杯で撮った一枚。

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十一枚目のカットですが、呑ん兵衛のエピキュリアン爺の木製看板の掲げられた路地の入り口付近には、これまた江戸情緒の滲み出た、それこそ小唄の師匠の小粋な年増女性でも住んで居そうなカンジの仕舞屋があって、その庭への出入口に設けられた竹矢来がアクセントの木戸がお洒落に見えたので、ローアングルから一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、靖国通りと平行する裏通りを神保町の交差点付近まで辿り着き、白山通りまであと僅かというところまで来た辺りで、また南北を走り靖国通り側に口を開けた、面白げな路地を発見したので、どうせヒマなブラパチ道中につき、そこに足を踏み入れて、さて、どっち方面にむけて撮るのが面白いかなと思案の挙句、北に向けて通りの様子を撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、もう白山通りを行き交う車や人々が見える辺りまで来たら、また面白い建物を発見、昭和初期の店舗兼住宅をリノベしたと思しき焼鳥屋さんで、夜は白提灯に灯が点り、焼鳥を焼く煙を辺りにもうもうと立ち昇らせ、この路地を行く左党諸兄を誘引するのでしょうが、昼の佇まいは化粧を落とした水商売の女性の如く、地味に古めかしい建物が裏通りの静けさに妙にマッチしていたので、感じ入るものがあり一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、もう一本、白山通りに合流する前に面白い路地があったのを思い出し、足を踏み入れてみれば、休日からなのか、或いは真昼間だからなのか、閉まってはいましたが、これもまた路地裏の古い仕舞屋をリノベしたスタンド居酒屋みたいなコンセプトのお店の玄関の上にゴーヤのような葡萄のような不可思議なガラス細工のランプが掲げられていたので、それを撮ってきたもの。

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十五枚目のカットですが、ブドウ/ゴーヤ型のランプの掲げられた居酒屋の通りの反対側の店舗兼住宅では、驚くべきことにこの冬の真っ只中に、如何にも涼しげ、もとい寒々とさえ感じさせかねない「氷」の幟がこれ見よがしに掲げられていたので、驚きも込めて至近距離から一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、うーん、実は最短が1.3mくらいになっちゃったので、使いづらいことこの上なかったのですが、反面、昔、コリメータが無い頃にえいやっ!とガラガラポン☆的にでっち上げた光学系は気持ち悪い色収差が酷かったり、像面湾曲が大きすぎて、APS-Cフォルマットでも構図に制約が大きいようなダメダメレンズに比べれば、この滲み具合も、球面収差の過剰補正によるものとも見受けられるので、最短距離のネックさえ解決し、EVFではピントの山が掴みにくいので、距離計連動とすれば、それなりに面白く使えるユニークな失敗作なのではないでしょうか。

さて、次回からは今回、番抜かしすることになってしまった、京都出張後の撮影2.5日間の成果を2回に分けてお送りしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2021/01/11(月) 20:27:42|
  2. その他Lマウント改造レンズ
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プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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