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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Going back to eternal ancient city~Kyoto Photographic Tour’21 Feb.①~

さて、今宵の更新ですが、予告通り、2月の連休を利用して出掛けた個人的GOTOキャンペンである京都旅行から4回に亘ってお送りするうちの初回をアップ致します。
まずは簡単な行程からご説明致しますと、2/20の朝9時57分発のこだまで京都駅についたのが13時35分、まずは腹ごしらえすべく、駅前地下街ポルタの京料理屋でおばんざい付の海鮮丼を戴き、目の前の京都タワー東側に位置するアパホテル京都駅東にチェッキンしたのは14時過ぎ、部屋に荷物を置いてそのまま出掛けたのが、前回、お賽銭不足で再訪を約束した八坂神社、無事お参りを済ませてから、前回の秋の仕事のし直しのため、まずバスで八坂通入口まで移動、二年坂、三年坂の近辺を1時間ばかり撮影し、陽があるうちに清水寺に回り、参拝がてら本堂全景を撮影、それからまたバスで祇園エリアへ移動しお茶タイムを挟み、夕暮れまで撮影し、19時前に宿に戻った、というのが到着後、京都滞在一日目の行動。
では、さっそく当日の行程に沿って、実写結果を眺めて参りましょう。
全カットとも、カメラはLeica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Ultron35mmf1.7asph.による絞り開放AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、京都駅前のバスターミナルから祇園行の市バスに乗って、そこから目の前、四条通の東端が即ち八坂神社の門になり、そこを潜ってから曲がりくねった道を辿れば本殿のある広場に達するのですが、再訪出来た喜びもひとしお、カラフルな朱塗りの門を同じ配色の灯篭越しに捉えてみたもの。

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二枚目のカットですが、無事参拝を終え、また元来た道を辿って、東大路通りに出て、一日乗車券を活かし、一つ南のバス停までバスで移動することとし、東山安井のバス停まで乗って、そこからまずは法眼寺の見える八坂通の坂道を目指そうと大通りを歩き出してすぐ、古都とは思えないようなサイケなデスプレーの骨董店があったので、店頭の様子を一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですが、大通りから目印である日立の看板を掲げた電器商の角を曲がって、八坂通のだらだら坂を歩いて行ったら、前回は気付かなかった、重厚な木製の扉に渋い打金物の鉄製金具がこれでもか、という数の鋲で留められていて、無国籍の雰囲気を醸し出していたので、ふと足を止めて、その全景を撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、ここがまさに八坂通の東詰めである法眼寺の五重塔の手前、通称、「塔の下」と云われる界隈で、そもそも、昨年放映された「太陽の子」で主人公が清水焼の窯元に酸化ウランの粉末を分けて貰いに何度もこの道を登ってくるシーンを目にして、そのうち自分も訪れてみたいと思うようになり、縁あって、12月中旬に清水寺で撮影の仕事が入り、京都に出張してここに降り立った時、とても感慨深かったのでまた訪問したいと思っていたからで、さっそくその心象風景を撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、坂を登り切って、法眼寺の五重塔、というより地元の方々の云い方に倣えば、八坂の塔を暫し眺めていたら、目の前を人力車が通り過ぎ、八坂通りと交差する石畳の側道へとゆったりと進んで行ったので、速足で追い縋り、風情ある料理屋の前に達した辺りで後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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六枚目のカットですが、人力車を見送った後、前回はここの通りの様子にまでは気が回らなかったことを思い起こし、辺りを眺めてみたら、ちょうど、お江戸は神楽坂の裏通りをもう少し広く、陽当たり良くしたカンジの風情ある景色だということに気付き、ただ漫然と人通りの少ない裏通りを撮っても芸が無いので、イイ感じのヤレた白提灯をモチーフに通りの様子を撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、坂を下って、一旦、大通りに出て、再び八坂神社方面に歩き、高台寺の参道に繋がる広い道経由、前回はスキップした「ねねの道」の付近を散策することとし、重文である高台寺の表門の横を過ぎた辺りで、再び面白そうな裏通り、一年坂を発見、そちらに向かって進むこととし、登って行ったら、結局、また八坂の塔の見える辺りに到達し、これが名高い二年坂と知り、観光オフシーズンの如く、人通りもまばらな通りの様子を捉えてみたもの。

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八枚目のカットですが、二年坂を上り詰めるとそこは三年坂、云わずと知れた清水寺の参道のひとつで、道伝いに登って行くと、清水寺の朱塗りの門の下に達するのですが、ちょうど二年坂と三年坂の合流する手前、坂がきつくなる下の辺りから、仲睦まじく手など繋ぎながら一歩一歩下っていくカポーを見送りざまに先ほど登って来た二年坂の全景を撮ってみたもの。

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九枚目のカットですが、三年坂へと繋がる急な石段の下に立ち、ふと思ったのが、今は行くことが叶わない、台湾は新北市の九份豎崎路の石段、中腹にお茶屋や土産物屋が建ち並ぶ様も何となく似ているので、ちょうど良い着物を着込んだ小姐二人連れが通り掛かった頃合いを見計らって、下から一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、陽が傾く前に12月の仕事の仕上げというか、本堂全景写真の撮り直しをしたかったので、足早に境内に向かい、朱塗りの門を過ぎ100mほど奥の拝観料徴収所を目指し、そこで拝観料400円を支払い、本堂を目指して歩くと、京都府も非常事態宣言下ではありながら、どうやら、前回12月11日の朝に訪問した時に比べ、人出は遥かに多く、舞台の上も老若男女、世界各国からの多国籍軍で賑わっていたので、奥の院の舞台の上から本堂全景をちゃちゃっと撮ってから引き揚げる途中、半逆光状態の五重塔とお堂の朱塗りが美しく見えたので、思わず足を止めて一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、無事、仕事の仕上げも終え、心も軽く、日没まで祇園界隈を撮ってから、途中、四条通りのどこかでお茶でもしてから宿に戻っぺ!と思い、日没前の花見小路にバスを利用して戻り、注意深く、交差する側道というか私道にも視線を走らせていたら、若い板前さんが、ちょうどお茶屋に仕出を届けるところに遭遇したので、後追いして頃合いを見計らって、哀愁帯びた後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、花見小路の奥、今は営業を停止しているWINSの前まで到達したので、途端に興ざめして元来た道を戻ることとして、陽の残る時間の先斗町の様子も悪くはなさそうと思い、四条通りから四条大橋を渡り、鴨川沿いの路地である狭い通りを歩きながら、風情のある小料理屋の前で通行人入れて一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、、先斗町の狭い通りはちょうど、四条通りから三条通りまでの区間続いており、三条通りと繋がる竜馬通りとの合流点が通りの終着点となることから、狭い迷宮のような通りからいきなり車の行き交う大通りに出て面食らいますが、南の入口が四条大橋に近接しているのと同様、北の出口も三条大橋が目の前なので、橋を目指して歩いてみると、袂に気の早い桜が咲きかけていたので、渡月橋っぽいデザインの三条大橋をバックに早咲きの花を撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、すっかり陽も暮れてきましたし、そろそろお楽しみのテータイムの時間なので、祇園界隈を歩きながら、あまたあるお茶屋ではお茶出来ないし・・・とかつまらんことを考えながら歩いていたら、突如、台湾では有名な「春水堂」の支店が有り、名物の豆腐スィーツとお茶のセットが有るやないですか!?ということで、暫しお茶し、帰り際に中庭で寛いでいる方々を借景に辺りを撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、お茶を終え、帰路に就きがてら振り返ってみれば、祇園の木屋町を南北に流れる高瀬川の畔につい最近出来たゲートホテル、そう、先ほど寛いでいた春水堂の在る、大きな芝生の中庭が目印のとても優雅で雰囲気のイイホテルの佇まいを夕暮れの祇園の街をバックに一枚撮ってみたもの。

さて次回は、これまた京都では初体験の伏見の旅から、謎の路地探検に至るまで、旅人目線での驚きの数々をご紹介したいと思います、乞うご期待!!
  1. 2021/02/28(日) 19:34:32|
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Amazing encounter inspite of distances in time and location~Canduster50mmf2.8 by F.G.W.G.~

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さて、今宵の更新ですが、予告通り、工房製品のご紹介をしたいと思います.
もはやネーミングから、どんなものが出てくるかバレバレではありますが、逆になんで、今までこんなベタな組み合わせを考え付かなかったのか、と出来上がって、そして試写結果を見て、自ら首を傾げてしまったくらいです。
そう、これもf3.5バージョンと同じく、3群の凹エレメントが風化により白濁、使用不能となるCanon50mmf2.8の宿痾を解決すべく、ドナーからの移植を考えたのですが、いかんせん、50mmf2.8というレンズでテッサ型がなかなか思い当たらず、国産のクラシックレンズではどれもCanon50mmf2.8より状態の良いものは高いのでドナーとして使えなそうなものを見当たらず、ふと、インダスターでf2.8のものがあったことを思い出し、後群を外してみたところ、これが元のCanon製のものとは微妙に内外径が異なりスカスカ、金属製のスペーサというか、捻じ込み用の両面ネジリングを製造しなければならないのですが、Canonの内鏡銅を削って、またネジを切るという加工をしない前提では内外面に0.5pのネジを切ると、上手に位相をずらしても0.3mm程度しか肉厚が無くなってしまうのでかなり難度の高い加工であり、更に前後群のクリアランスを最適化しないと球面収差と像面湾曲のバランスが取れず、物凄く使いづらいクセ玉が出来上がってしまい、苦労も水の泡なので、まずは加工前にメタルテープで後群を仮止めしてクリアランスを変え、コリメータで最適位置を測定、しかるのちに測定したクリアランスを得るべく寸法割り出してスペーサ兼固定用両面ネジリングを加工したものです。
では、その会心の作の築地場外での試写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはSONYα7RⅡ、全コマ絞り開放での絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、だいたい築地に試写に行く時は、遅めのランチを兼ねることが殆どなので、新大橋通りに面した門跡橋商店街アーケードの中の「又こい家」さんで至極のまぐろ丼類を戴き、しかるのち、その西側の南北通路から、COVID19のおかげで外国からのゲストを引き算したよりは遥かに多い人出の場外市場内部に入って行きますが、その南北通路の途上の店舗で赤いウインドブレーカーを纏って、キビキビとお客さんの注文をこなしていた店員さんの姿を一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、これはかなり厳しい条件での撮影になりましたが、場外市場の北から二本目の東西通路の南北通路との交差点西寄りに位置する、甲殻類メインの「齋藤商店」さんの軒先には色鮮やかなタラバ蟹や毛蟹、紅ずわいなどが整然と並べられ、COVID19の沈滞モードもどこへやら、元気な売り子さんの切れのイイ口上に釣られて、老若男女、店頭にひきつけられるのですが、いかにも仲睦まじそうで、ちょうど、まんが日本昔話に出て来そうな老夫婦が、長じて正義の味方になる男の子か、はたまたやんごとなき殿方の求愛を受けながら月に帰る日まで黄金をもたらし続ける女の子か、にご馳走を振る舞おうと買いに来たかの雰囲気だったので逆光もものかわ、傍らから一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですがその東西通路を西方向、かつて築地市場本体とを隔てた西側の道路に向かい歩き出したところ、精肉店の店頭で、花も恥じらういたいけな小姐が健気にも、店頭のグリルに木炭系の燃料を熱源として、牛のバラ肉を串刺しにしたものを手際よく炙って、道行く左党の人々に売り捌いていたのですが、メシは既に食べてしまった上、牛は食べないので、お昼食べちゃって買えないけど、写真撮らして貰ってもイイ?と恐る恐るお伺いを立てたところ、下向きながらもニコリと微笑み、イイっすよと快諾してくれたので、有難く一枚戴いてみたもの。

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四枚目のカットですが、結構お客さんが集まってきたので、ひとまずお礼を述べて早々に退散、再び、Go West♪とばかり通路を物色しながら進んで行ったら、場外市場西端の道路手前の乾物屋さんの軒先に可愛いビニール製のタコのオブジェが吊るしてあり、確か前は透明なビニール袋に入った、タコを竹串を使って開いて干した干物が下げっていたのでは、と思いながら、背後の人物群像がどのようにボケるか興味あったので、背景の人物の構図も考慮した位置から一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、場外市場外周西側の道路沿いのアーケードに達したので、ここも、そこそこクリアランスが撮れ、お客さん等が集まる商店が何店かあるので、とりあえず、南端の波除神社と面した外周道路の辺りまで歩くこととし、テリー一家の玉子焼屋さんの次くらいに有名な玉子焼屋さんの前をこのご時世、絶滅危惧種にも等しい白人グループが歩いていたので撮ろうとしたら、手前のお店の人達が視界を遮っちゃったので、急遽そちらに飛び入り出演願ったもの。

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六枚目のカットですが、いったん波除神社の手前まで行って、また同じ場外市場西端のアーケードを戻り、今度は一番南の東西通路を東に向かって歩きながら被写体を探していたのですが、今までは気が付かなかったので、全く新しい人が始めたお店か、或いは、元からあった茶問屋さんが、観光客向けの日銭商売として新たに店頭にスタンドを設けて抹茶ラテ系の冷たい飲料を売るようになったのか確認しませんでしたが、なかなか風情のある女性店員さんが笑顔で、いたいけな若いカポーにおまけしますね♪とか云いながら柄杓で抹茶を次いでいたので、そのシーンを後から一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、元来た場外市場で一番東側の南北通路を通って、また一番賑わいのある北から三番目の東西通路に戻るべく歩いていたら、如何にもK-POP命、絶対Niziuみたいな佇まいの小姐数名と、そのBFみたいなバスケットボールファッションの兄ちゃん数名が追い越していったので、南北通路上の結構お高い観光地価格を掲げる海鮮丼屋さんの前で入ろうか否か路上ミーティングをしている様子を後から一枚戴いてみたもの。

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八枚目のカットですが、一番東の南北通路と北から三本目の東西通路の交差点角に建つ乾物屋さんの軒先で、妙齢のご婦人が、これまたたいそうな高齢で、飼い主の腕の中で居眠りしているようなポメラニアンを抱えていたので、いやぁ、ポメですか、懐かしいなぁ、うちもチョコラブの前に飼ってたことがありましてねぇ・・・とか声掛け、ダッコしてるとこ一枚撮らして、と頼んでモデルさんになって貰ったもの。

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九枚目のカットですが、犬連れ店番のご婦人に撮影結果をご覧戴き、及ばずながら拙ブログで宣伝させて貰いまっせとお礼を述べて別れ、また西に向かって歩き出してすぐ進行方向左手に手ぬぐいみたいな材質の布に、かなり達筆なひらがなも毛筆で「ひもの」と描かれた幟が掲げられていたので、傍らの呼び込みの兄ちゃんに撮らして貰うよ、と声掛けて一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、まさにジグザグ歩行状態ですが、「齋藤商店」さんの店先、さきほど前を通り掛かった時は、お客さんと白熱した商談中だったので、声をかけるのも憚られたのですが、二周目ではあいにく、立派で豪華なタラバ蟹のおみ足の周囲にはお客さんはおろか店員さんも居なかったので、奥で缶コーヒー呑んで一息ついてた兄ちゃん店員に、一枚撮らしてね、と声掛けて至近距離で戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、「齋藤商店」さんの先はあまり変わり映えしないというか、ランチタイムをとっくに過ぎた時刻なので、観光客目当ての海鮮丼屋さん達も店仕舞いか、そこまではいかないまでも、店頭での呼び込みに人を張りつけるのをやめてしまっていて、人の流れも少なく、しかも何処か寄るでなく、ただそぞろ歩きしている風情だったので、そろそろ引き上げ時と心得え、元来た南北通路を北に上ろうとしたら、その途中のマグロ専門店の店頭で仲睦まじく物色している、いたいけなカポーの姿が目に留まったので、有難く一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、場外市場一番東の南北通路から、先ほどはパスした北から二番目の東西通路経由、晴海通りに抜けようと考え、東西通路をちょうど歩き出した辺り、晴海通り留めと鼻の先のマグロ小売店店頭で客寄せのためか、兄ちゃん二名で、でマグロの解体ショーの準備を始めていたので、声掛けて最前列で撮らせて頂いたもの。

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十三枚目のカットですが、晴海通りを銀座方面に歩いて行くと、否が応にも新大橋通りに面した門跡橋商店街のアーケードの横を通るのですが、先ほどお昼を頂いた「又こい屋」さんは時間も時間なので、とうに店仕舞いをしていましたが、その横の観光客相手の海鮮丼屋さんはまだまだ商魂逞しくカウンターを開けて営業していたので、遅めのランチを堪能する兄ちゃん小姐ちゃんの横顔を一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、築地から銀座方面へ歩きながら撮ろうと思い、晴海通りを歩いていたら、ちょうど、首都高の半地下ルートの上に掛かった橋の上のちょっとした広場みたいな「築地川銀座公園」という場所に設けられた忠犬ハチ公もどきの青銅の犬の像の台座兼憩いのベンチの上であたかも燃え尽きた「あしたのジョー」の物真似やってます、みたいな小姐が居たので、遠巻きに一枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、晴海通りを北、即ち銀座、日比谷方面に向かってひたすら歩き、歌舞伎座前、東銀座、三原橋を過ぎ、いよいよ三越の建つ、銀座四丁目の交差点まで達した時、北西角に聳え立つ、リコー、三愛グループのシンボルでもある茶筒状のビルをバックのいたいけな若いカポーが寒そうに身を寄せ合って佇んでいたので、これ幸いにと有難く後から一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、良く写るじゃあ-りませんか!? まさか不人気のインダスター50mmf2.8の後群がこんな形でCanon50mmf2.8を蘇らせてくれるとは・・・もちろん新品と比べなければフェアではないかも知れませんが、実際問題として、現存する殆どの個体が多かれ少なかれ"白内障"を患い、しかもそれが進行すれば、レンズとしての写す、という命脈を絶たれてしまうわけですから、こういった改造もアリなのかも知れません。
さて来週はまた国内某所に個人的GOTOしに出掛けますので、一週スキップ、その次週は"出張"報告でも致しましょうか、乞うご期待!!
  1. 2021/02/14(日) 16:40:52|
  2. その他Lマウント改造レンズ
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May happiness prevail on holidays in new year~Kawagoe Photographic tour’21.Jan.~

さて、今宵の更新ですが、予告通り、恒例の新春川越初撮りツアーからハイライトをお送り致します。
このCOVID19の自粛下のご時世、果たして、埼玉、いや北関東屈指の観光地である川越にも、果たして人出は有るのか?毎年恒例の初撮りツアーに今年は一人で、第二週の週末に出掛けて来ました。
まずは簡単に当日の行程をレヴュー致しますと、木場駅から12時過ぎの地下鉄に乗って、池袋経由、東上線を乗り継ぎ、東上線の川越市駅に着いたのが13時半前、この時間だとランチを食べられるお店は限られてきますから、撮りながらも速足で蔵の街エリアに移動、時の鐘の下にある、頼みの鳥料理屋さんは13時でランチ切り上げ、仕方なく、これまで入ったことがない魚料理屋さんで、賄い料理である鮪そぼろ丼を戴き、望外の満足感で向かった先は氷川神社、そこでお賽銭上げてから小一時間撮って、お茶の時間を逆算して、蔵の街経由、駄菓子屋横丁と撮り進み、最後に駅へ向かう途中の側道、スーパー銭湯横の「あかり屋」さんで、至極の粟ぜんざいを戴き、また東上線川越駅からお江戸の先、深川へ戻ったのでありました。

では、さっそく、当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはSONYα7RⅡ、レンズはCANON NFD20-35mmf3.5Lによる全コマ開放での絞り優先AE撮影となります。

Kawagoe20_Jan_001.jpg
まず一枚目のカットですが、蔵造り通り入ってすぐのランドマークである、登録有形文化財、第八五銀行本店(埼玉りそな銀行川越支店)の銅葺きドームを頂いた豪奢なルネッサンス様式のビルが目に留まりますが、実は、これまでAPS-Cフォルマット機メインで超広角の領域でこの地を撮ったことがなかったので、試してはみなかったのですが、この建物敷地の北側道路沿いにこれまたレトロな日本郵便の鋳鉄製郵便ポストが建てられているので、初のツーショット撮影を試みてみたもの。

Kawagoe20_Jan_002.jpg
二枚目のカットですが、時間が時間だけに毎年お邪魔していた「幸寿司」さんはギブアップすることとし、大急ぎの移動の甲斐も有って、時の鐘の真下には二時ちょい前には着いたものの、残念ながら、お目当ての鳥料理屋さんの合鴨つくね定食にはありつけず、仕方なく、通りのどんづまりまで行って、何か他の飯屋がないか探索しがてら、スケベ心起こして、たまに掘り出し物に遭遇するカメラ屋さんを覗いてから、また蔵造通り方面へ戻る途中で前を仲睦まじく歩いている和装のカポー越しに遠景の時の鐘を撮ってみたもの。

Kawagoe20_Jan_003.jpg
三枚目のカットですが、結局、それほど並んでおらず、またうどん一杯になんだかんだで1000円以上も取るような観光地価格のこの界隈で、比較的まともな値付けだったので、最初の鳥料理さんの並びの魚料理屋さんに入って腹ごしらえしてから、次なる目的地である氷川神社へ移動する道すがら撮った鐘楼の全景。

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四枚目のカットですが、蔵造通りから氷川神社までは幾つかルートがあるのですが、札ノ辻までは表通りである蔵造通りを通ることとし、当然のことながら、歩きながらも、、道行く人々、沿線の建物の軒先には最大限の注意を払い、「幸寿司」さんのある路地の表に建ち、金笛醤油製の製品を広く商っている店舗の、土蔵をリノベした店先まで来た時、ちょうど目の前に手頃なカポーが歩いていたので、後ろ姿でエキストラ出演願ったもの。

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五枚目のカットですが、「幸寿司」さんへの路地の入り口の醤油などを商う店舗の側面はなかなか面白い造作になっていて、それは路地側の建物の壁が黒い光沢有りのモルタルで塗られているのですが、その真ん中に子供なら手を繋いで通り抜けられるくらいの大きな丸いガラス窓を設けてあり、これが黒壁ともども路地の奥からの光を跳ね返し、なかなかイイ景色となっているので、何事かと傍らで見守る観光客各位の目もものかわ、一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、札ノ辻から、半ば廃墟と化した青線地帯?を通り抜け、裁判所の前を通り、概ね20分程度で氷川神社の境内へと到着したのですが、こちらは、蔵造通り、時の鐘の真下の賑わいが例年とそれほど変わらない程度まで盛り返していたのに比べ、若干寂しいカンジで体を斜めにして人の輪から頭と腕を出して苦心惨憺、縁起物の鯛の細工物を釣り上げていた催しもかなりスカスカで各桶に多くて4~5組み、本殿下では親子連れが一組だけ楽しんでいたので、撮らせて貰いますよ、と声掛けて、密にならない程度の距離から小姐の太公望ぶりを一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、本殿に向かって南西角に建つ神楽殿みたいな建物の前で、バレーボールチームの必勝祈願という和装の小姐のグループが総勢でお御籤を結わえ木に結ぼうとしていたので、慌てて駆け寄って出演交渉、あとで本殿の前で記念撮影して上げることを条件にみんな一緒に結んでいるところを撮らせて貰ったもの。

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八枚目のカットですが、次なる定番撮影スポットは、氷川神社境内最大の見せ場、本殿西側に設けられている絵馬回廊の入り口付近に立ち、人通りが途絶える間合いを見計らって、奥手方向を狙って、思い思いの願いが書き記された絵馬が所せましとびっしり陳列された通りの全貌を捉えてみたもの。

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九枚目のカットですが、絵馬回廊を通り抜けると次なる定点観測スポットはご神木巡りで、本殿裏に立つ樹齢600年とも云われるケヤキの巨木の根元に設けられた足場板の回廊をコケずに、踏み外さずに回れば、縁結び等の有難い御利益が得られるとのことで、老若男女が時折試していましたが、説明文を読んでいたら、後から来た小姐二名組が、あのぉ、先に入っちゃってイイですか?と奇特にも声かけてくれたので、健気な後ろ姿を見送りがてら一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、結局、ご神木巡りはパスして、信徒会館で厠を拝借してから、駄菓子屋横丁へ向かうこととし、本殿東側の回廊出口から出ようとした時、彫金透かし彫りの灯篭から漏れる、電灯色のLEDの色合いが何とも、昼なお薄暗い本殿横の回廊の佇まいとマッチしていたので、ふと立ち止まって一枚戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、そうこうしているうちに15時半もだいぶ過ぎてしまったので、陽当たりがあまり良くない駄菓子屋横丁で日が暮れてしまうと、そもそも店が閉まり始め、閑散とした通りにぽつねんと立って、時すでに遅し、と後悔するのも不本意なので、早々に移動することとして、元来た道を戻って、本殿前の門から退出しようとしたところ、金襴緞子の花嫁衣裳か、花魁ショーのリハーサルかという派手ないで立ちの小姐ご一行お二人様が祈願申込用紙の記入なんか始めたので、入口からそのセミシルエットを有難く一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、駄菓子屋横へは蔵造通りに面した東側の道路からアプローチすることとし、表通りからの道がいったん行き止まりになる城下町共通の阿弥陀くじ型の道路配置に従って設置された寺院の山門前に植えられている、これも樹齢300年は下らないイチョウの巨木を太陽が傾きつつある西側に向けセミシルエットで一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、駄菓子屋横丁に着いた頃には16時もとっくに回っていましたから、幾つかのお店は店仕舞いの用意をはじめ、人通りも引潮の如く時を追うごとに減って行ったのですが、それでも翌日が成人式ということもあるのか、何組かは和装の集団、ないし、親御さん同伴の大きな七五三参りの帰りみたいな組が目に付いたので、しかるべき店頭に佇んでいる金襴緞子の帯締めた小姐の姿を一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、そろそろ陽も沈みかけ、相当遅いティータイムになってしまったことから、時折街並みなど撮りながら、蔵造通りを速足で本川越駅方面に向かって歩いていたら、ドームの下辺り、ちょうど、レトロ長屋でも撮ろうかと思った矢先に道の向こうからチョロチョロとこちらを見ていた小姐二名組が信号変わるや否や走ってきて、すいませ~ん、すいませ~ん!と近づいてきたので、何事かと足を止めてみれば、「アタシ達撮って欲しいんですけど。通りを見回してもなかなか頼めそうな人が見当たらなくって」とのことで、即席カメラマン任命でレトロ長屋の前でポーズ付けたり、果ては飛び上がっているところを撮ったりして、そのお礼替わりにモデルさんになって貰ったもの。

Kawagoe20_Jan_015.jpg
十五枚目のカットですが、大満足?の小姐二名と別れてから、再び蔵造通りを歩いていたら、ここだけはいつもと同じ人気店で行列が堪えない、東松山式やきとり(江戸表でいうやきとん)のお店まできたので、熱心に次から次へと串焼きを焼いている親方とそのお嬢さんにすいません、一枚撮らせて貰ってイイですか?と声かけたら、はぃどうぞ!とのことなので、有難く一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、前日にフジヤカメラで調達したFD→Eマウントアダプタの性能試験も兼ねて、川越での初撮りに臨みましたが、同じ広角ズームでもフルサイズで使うと、こんなにもダイナミックに街撮りがで来るのか!?と改めて驚かされました。SONYのα7Cの改良版、EVFが7RⅡ並みになり、ローパスレスになったものが出たら、レンズマウントの制約も無いことから、世界中を旅してスナップを行うかけがえない友となりそうな気がしました。

さて次回は再び工房製品のご紹介をしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2021/02/07(日) 19:49:01|
  2. 旅写真
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プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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