fc2ブログ

深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Spooky journey to explore Castles in central Japan'21.July②

さて、今宵の更新ですが、予告通り、お城探訪、湖東地区から西三河までの9つの天守閣を4日間で制覇した、もうゲップも出そうな城巡りツアーの後編いきます。
まずは当日の簡単な行程紹介ですが、24日はまず名古屋中心部納屋橋至近の宿から最寄りのメトロ駅である伏見駅に移動し、そこから市地下鉄・名鉄犬山線経由、犬山市まで移動、午前中に犬山城を見学し、そのまま駅に戻り、名鉄を乗り継ぎ、小牧駅で下車し、まずは腹ごしらえを、と思ったのでですが、あいにく駅前に気の利いたレストラン、食堂、中華料理屋の類いが見当たらず、仕方なく炎天下の中、軽登山込みの小牧山城見学ののち、駅まで戻って、従業員各位のご厚情により、ランチタイムを10分以上過ぎていたにも関わらず、名鉄ホテル一階のカフェで至極のフレンチフルコースを戴き、しかるのち、最終訪問地である西三河の岡崎城へ名鉄経由移動し、夕暮れまで天守閣と廓周辺を撮り歩き、再び、名古屋に戻った、という次第。そして翌日は新幹線の時刻を15時台としていたため、宿を10時前にチェックアウトし、午前中から清州城を見学し、駅に戻って食事後、帰京しました。

では、二日間の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。

Castle_Central21Jul_016.jpg
まず一枚目のカットですが、駅からお城までは800mの道のりとのことで、ショートカットは有るにはあるらしいのですが、城も見えない住宅地みたいなところを突っ切っていくイメージなので、これは写真撮りには反則に等しいので、それなりに時代がかった佇まいの参道みたいな通りを歩きながら、お城が通りの奥に見える辺りで望遠で撮ってみたもの。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_017.jpg
二枚目のカットですが、そこそこの人出の参道を歩くと、川の畔の小高い丘の麓に神社の赤い鳥居が見え、その左奥が登城口となっていて、「国宝犬山城」の巨大な石碑が建っていて、そのまま石段を上がっていくと、小振りながら端正な佇まいの天守閣が顔を覗かせ、その手前の入場ゲートを兼ねた黒門を潜り抜けると、木立の合間からご対面なのですが、その手前の黒門でまず一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_018.jpg
三枚目のカットですが、黒門を潜り抜けると一気に視界が広がり、赤い鳥居付近からだと木立に遮られて、天守閣上部がかろうじて認められるくらいなのが、他の慶長以降の天守閣の火成岩メインの石垣に比べ、比較的明るめの色調の石による野面積の石垣までばっちし認められるので、嬉しくなって、背景に夏雲を入れて一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_019.jpg
四枚目のカットですが、3層4階地下蔵有りの小振りな天守閣のこと、姫路城や松本城のような高層建築と比べ、中の構造や和釘の使用状況をつぶさに視察、記録しながら登っても、あっという間に最上階の望楼に達し、しかも嬉しいことに木製の低い欄干ながら、回廊に出ることが出来たので、しばし天下人の気分で眼下の長良川を眺めてみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2)、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_020.jpg
五枚目のカットですが、次なる訪問地、小牧山城の位置する小牧駅に着き、スマホンの地図で場所を確認すると、駅から直線距離で1キロかそこらなので、日頃の鍛錬からすれば、鼻歌混じりで行って戻って来られるはず・・・だったのですが、歩き出して300mも行かないうちに天守閣もどきが、実は鬱蒼とした小高い丘の上に建っている現実に気付き、炎天下だし、後には岡崎城も控えているので、麓の適当な辺りで外観だけ撮って見学したことにしちゃおうかな、と逡巡して撮った一枚。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_021.jpg
六枚目のカットですが、とりあえず、丘陵の麓まで行ってみて、車でないと登るのがしんどいようなドライブウェイ方式とか、獣道みたいなワイルドなハイキングコースしかないようだったら潔く諦めようと思いましたが、あにはからんや、太田市の新田金山城へ麓の大光院から登るのよりもずっと難度が低い、緩いハイキングコースだったので、気を取り直して登る途中、秀吉時代の築造という古い野面積の石垣が木立の中に佇んでいたので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2)、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_022.jpg
七枚目のカットですが、山頂付近では舗装道路に換わった登城路を上り詰めると、ここも木立の間から天守閣みたいなものがにゅっと姿を現わすのですが、いやはや、今回、長浜城からスタートし、直前の犬山城まで、それなりに天守閣の文法に則った外観になっていて、初対面、ないし再会のテンションが上がるのですが、ここ小牧山城は何か違う・・・そうだどこかの天守閣をモデルにしたのではなく地元の篤志家が西本願寺の飛雲閣という寺院建築系の望楼型建造物をモデルに空想で建造したのだ、と思い出しながら撮った一枚。
カメラはFujifilm X-Pro2)、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_023.jpg
八枚目のカットですが、小牧山城を撮ってからまた山を下り、もと来た道を汗みずくになりながら引き返し、駅付属のホテル一階でご厚情のランチを戴いてのち、名鉄電車経由、東岡崎駅に移動し、来る時の車窓からも駅のホームからも位置が確認出来るほど近い平城である岡崎城に徒歩で移動する途中、矢作川の支流である乙川の河原で楽市楽座を思い起こさせるようなフリマをやっていて、その合間を往年の蜂須賀小六を思い起こさせるが如き、黒づくめの装束にいかつい体系のヲヤヂがいたいけな極小姐の手をひいて歩いていたので、一枚撮ってみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_024.jpg
九枚目のカットですが、天守閣の位置する岡崎公園は駅からは川を挟んだ対角線の位置に在るのですが、橋を渡り切って、川沿いの道より一本北の側道を歩くこと5分ほど、住宅街の視界が突如開け、芝生の広大な広場の果てについ最近再建されたであろう白亜の漆喰塀と二層の隅櫓が認められたので足を止めて一枚撮ってみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_025.jpg
十枚目のカットですが、ここ岡崎公園も正面入り口からだと伸びすぎた松の老木が邪魔して、RC造の外観復元とはいえ、立派な天守閣の偉容を撮影することは困難なので、最上階まで登り、下を見おろし、かろうじて全体像が見えそうなポイントを北側に見つけたため、降りたのち、竹千代君と家康公の石像に挟まれた空間から一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2)、レンズはVoigtlaender SW-Heliar45mmf4.5asph.による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_026.jpg
十一枚目のカットですが、そろそろ、天守閣への入場も閉め切る時間となり、陽も西に傾き始めてきたので、本の丸付近の遺構を調査しながら撮ろうと思い、天守閣から降り、反対時計回りで周辺を歩いていたら、これまた嬉しい野面積の空堀に石積みアーチの橋が掛けられたポイントを発見したので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_027.jpg
十二枚目のカットですが、殆ど本の丸に相当するエリアをぐるっと回り、出発点の大手門が見える辺りにきたところ、乙川沿いの遊歩道はお濠で寸断、また元来た道を戻らないと駅へは戻れないことが判ったので、仕方なく天守閣の下の川沿いの道を歩いていたら、橋のかかる土手の上をヂモテーの小姐二名が颯爽と自転車で駆け抜けていったので、とっさにノーファインダで一枚撮ってみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_028.jpg
十三枚目のカットですが、翌25日は朝9時台にホテルをチェックアウトし、名古屋駅のロッカーに旅装を預けて、そのままカメラバッグのみ持ってJRに乗車、清州駅で下車し、午前中とは云え、気温は軽く30°近く上がっていた線路沿いの道を歩いて、庄内川の支流、五条川の対岸に建つ漆黒と漆喰の白のコンビネーションが小粋な天守閣を訪ねて歩き、やっと、いつも新幹線や在来線の車窓から目にしていた赤い大手橋の前に立つことが出来た感動を画にしてみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_029.jpg
十四枚目のカットですが、今回のツアーでは至近距離でここまで天守閣の全貌が見てとれる場所は、ほかには長浜城と彦根城くらいしかなかったので、嬉しくなって、橋の真ん中辺りから、RC造とはいえ、小粋な外観の天守閣の最上階付近を狙って一枚撮ってみたもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

Castle_Central21Jul_030.jpg
十五枚目のカットですが、何とかと煙は高いところに云々・・・ではないですが、たとえ模擬天守閣であっても、天守閣最上階に上げて貰えるなら上がり、外が眺められるなら有難く眺め、外に出して貰えるなら、果敢にも回廊を巡る、というのが、産まれてこの方の城巡りのお作法ですから、さっそく眺めの良い回廊に出て辺りの写真を撮り始めたところ、いたいけな極小姐が物憂げに下界を眺め始めたので、有難くその後ろ姿を借景したもの。
Leica M(TIPO240)、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放AE撮影となります。

今回の感想ですが、いやはや、城郭検定とチタンの売人のお仕事の複合技のような今回の旅ではありましたが、漫然とお城をハシゴするのではなく、ガイドブックやキワモノ本の情報を頭の片隅に置いて、ちょっと斜めキブンで観察していくと、ホント楽しいです。しかも、一眼レフにズームという装備に比べれば、ライカにしても富士フにしても、ボディはコンパクトだし、交換レンズもAFとか自動絞りとか余計なお助け機構ないので、コンパクトで軽いし、ホント軽登山まである城巡りの相棒には最適です。

さて次回はまたしてもお城、そしてスカイツリー周辺の新発見も含めた街灯スナップ・・・MFの旧式レンズはどのような活躍を見せるのか?乞うご期待!!
  1. 2021/08/30(月) 00:07:05|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Spooky journey to explore Castles in central Japan'21.July①

さて、今宵の更新ですが、予告通り、お城探訪、湖東地区から西三河までの9つの天守閣を4日間で制覇した、もうゲップも出そうな城巡りツアー2回構成の前編にお付き合い戴きます。
まずは恒例の行程紹介から。
出発したのが7月22日の連休初日、オリンピック様々で休日がコンパクトに纏まってくれたおかげで、旅はし易く、新型コロナことCOVID19のおかげで暴落した新幹線格安チケットを使い、当日はまず10時すぎの新幹線で米原経由、長浜に趣き、駅で荷物を預け、カメラバッグのみ抱えて、駅のホームから見える琵琶湖湖岸に建つ模擬天守閣である長浜城へ向かいました。そして、小一時間程度天守閣の内外周辺を撮ったあと、本来は「黒壁スクエア」とか「大通寺」やその参道もイイ雰囲気なので撮りに行きたかったのですが、彦根城を今日中に撮り、その西側に位置する「クラブハリエ」で優雅なティータイムを楽しまねばならなかったのですが、またの機会として素通りし、彦根駅南口のホテルにチェッキンし、荷物を置いてから、下の食堂でパスタランチなど戴いて、彦根城に徒歩で移動し、表門から入り、外観復元天守閣、二の丸の櫓見て、大手門から抜け、夕刻のお濠端を歩いて「クラブハリエ」に移動、優雅なティータイムを過ごしてから、宿へは大回りして河原町の景観地区を散策し戻り、翌日は朝10時前にチェックアウトし、米原経由、大垣へ移動し、駅から徒歩10分少々の大垣城天守閣を見物、それから、昼時だったにも関わらず、心を鬼にして岐阜に移動、バスで金華山公園まで移動し、そこからロープウェイで山頂に登り、山道を歩くこと15分強、20年ぶりに岐阜城模擬天守閣を見物してから、そそくさとロープウェイで下山、さすがにこのまま何も摂らないのはまずいと思い、本来ならティータイムの時間帯にも関わらず、公園前のバーミャンでピャンピャン麺なる汁無し担々麺もどき戴き、バスで駅まで戻り、名古屋に着いたのは日暮れ前、それでも宿にチェックしてから撮影機材持って名古屋城公園に向かい、夕暮れの戌亥櫓と天守閣を望遠で撮影してきた、というのが今回の二日間あらまし。
では、当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。

中京城2107_001
まず一枚目のカットですが、JR長浜の駅からお城方面へ向かって歩いていくと、長浜の特産品である吹きガラスで拵えたとおぼしき、ひょうたん型の切り抜きがある巨大なモニュメント越しに長浜城の模擬天守閣の偉容が見えたため、一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_002
二枚目のカットですが、今回のツアー初の登城で、しかも、実は長浜城に来たのは名古屋支店勤務時代で、もう30年も前のことなので、天守閣との再会には、年甲斐もなく胸躍るものがあり、足早に天守閣の入り口に歩きつつ、28mmレンズの1/1.5倍画角で収まる辺りで足を止め、全景を一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_003
三枚目のカットですが、鉄筋コンクリート造の模擬天守閣の中は、ご多聞にもれず、信長、秀吉時代を中心とした歴史博物館となっており、ここでも最上階が展望室になっており、回廊に出ることが出来、この日は天気がすこぶる良かったので琵琶湖が一望出来たので、その景色の良さを破風の鬼瓦越しに一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_004
四枚目のカットですが、天守閣最上階の屋外回廊は、鉄筋コンクリート造でありながら、モデルとしたという犬山城の特徴を良く取り入れており、窓は優美な華頭窓という禅宗寺院のような鐘型のもので軒下も本来なら不用なはずの垂木や釘隠の金物がうまく再現されていて感心して一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城’2107_005
五枚目のカットですが、彦根に移動し、ランチを撮ってから、駅の北口からまっすぐ前に見える天守閣目指し、歩いていたら、護国神社を超え、開国記念館などがある石垣に囲まれた外堀沿いの歩道を歩いていたら、この暑い中、傘をさしてお城見学に来ていた親子連れが追い抜いていったので、有難くご出演願ったもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城’2107_006
六枚目のカットですが、この日も暑いさなか、せめて運動なり行うことで、コロナ太りを防ごうというのでしょうか、そこそこの数のジョガーがお城の付近を疾走しておりましたが、いかんせん、この時刻でも、なかなか直射日光を遮る日陰が少なく、開国記念館として使われている櫓門付近で徒歩モードとなった兄ちゃんとその背景の入道雲を入れて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城’2107_007
七枚目のカットですが、ようやっと表門の入場券売り場に辿り着き、カメラ、レンズの大敵である、無差別ミスト噴射から機材を守りつつ、無事入場し、天秤櫓を抜け本の丸へ続く太鼓門櫓という櫓門へ続く石段をお手々つないで勢いよく下ってくる親子連れがいたので、足を止めて待ち伏せし、しめしめと有難く一枚戴いてみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城’2107_008
八枚目のカットですが、石段の先の太鼓櫓を潜り抜けるとそこは本の丸、広場の向こうには、三層三階の小振りではありますが、破風をこれでもかと付け、更には華頭窓、金箔金物で完全武装した佇まいはシンプルな外装の小田原城復元天守閣よりも大きく見えてしまうことから、その偉容を真っ正面から撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城’2107_009
九枚目のカットですが、天守閣を語る上で無視してはいけないのが天守台で、ここ彦根城は、ずっと後になって作られた名古屋城や江戸城などとは異なり、石垣が野面積の乱積というかなりワイルドな積み方になっていて、これも華美な天守閣の佇まいとは対照的で面白いので至近距離で一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_010
十枚目のカットですが、翌7/23は彦根を後にしての最初の訪問地、大垣で、駅に荷物を預けてから、よく考えてみれば、この辺りって日本で一番暑いんぢゃなかったっけ?とか思いながらもカメラバッグを提げて駅前の道を歩くこと10分少々、何とだいぶ寂れた商店街のアーケードの切れ目に天守閣への入口を示す碑が建っており、右方向に目を向けたら、路地裏に佇む老紳士の風情の天守閣が目に留まったので、嬉しくて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_011
十一枚目のカットですが、ここは戦前までオリジナルが残っていて、戦後、その写真を元に鉄筋コンクリート造でかなり忠実に再現した外観復元天守閣なのですが、やはり内部は関ケ原の戦い前後の大垣の合戦に関する歴史資料館になっていて、最上階は展望室ですが、ここ大垣市は確か岐阜県第二の大都会?で周囲は戦後の開発競争でそこそこ高い建物が立ち並んでいて、それほど景色も良くないので、下の艮寅隅櫓を入れて撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_012
十二枚目のカットですが、正門からだと植栽の関係もあって、全景を撮れるクリアランスがとれないのですが、艮寅櫓方面への通路からはたまたま見通しの良い場所があって、「おあむ」の松という、合戦の合間に命からがら脱出した幼い小姐の記念に植えた松の木陰から天守閣の偉容を一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_013
十三枚目のカットですが、行程二日目の次なる目的地は岐阜城で、それなりに28mmで山頂の模擬天守閣を撮りまくったつもりだったのですが、メモリーカードからPCにデータを移す際、どうやら移し忘れたまま、メモリーカードをオールデリートしてしまい、バスで金華山の麓に着いた時に望遠で撮った1カットしか残っていなかったもの。
カメラはX-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_014
十四枚目のカットですが、在来線で名古屋に着き、まずは納屋橋近くのビジネスホテルにチェッキンし、荷物を置いてから、昔の記憶では名城公園は夕刻でも中には入れて、天守閣が一望で出来るくらい近くには行けたと思い、地下鉄経由、名城公園の入口までは行ってみたものの、時間オーバーでゲートクローズ、仕方なく、時計回りにお濠端を巡り、たまたま見つけた重文の戌亥隅櫓の夕暮れの優雅な姿を撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8での開放AE撮影となります。

中京城2107_015
十五枚目のカットですが、広大なお濠端をぐるっと回り、お目当ての天守閣は当初のゲートの東側からほど近くの「郷土の森」付近からお濠越しに見えることに気付き、時間も時間で、陽もとっぷり暮れてしまい、夕暮れの空にかろうじて白亜の偉容を覗かせている、工事中の天守閣頭部の様子を一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8での開放AE撮影となります。

さて次回はお城巡りツアー後半、7/24~25の見聞録をお送り致します、どんなお城や街との出会いが待っているのか、乞うご期待!!
  1. 2021/08/22(日) 21:36:10|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

An enigmatic optic found in a back street in Metropolis, Tokyo~Yashica28mmf2.8~

Yashica28mmf28a.jpg
Yashica28mmf28.jpg
さて、今宵の更新ですが、予告通り、買ったばかりの謎の広角レンズの試写をお花畑で行ってきた結果をアップ致します。
このレンズ、新宿西口の某チェーン店の風変わりな店長がやっている中古メインのお店の陳列棚の片隅で、新品同様のピカピカのレンズが数千円という信じられないお値段で並べられており、説明はヤシカ-コンタックスマウントの用途不明、放送関係機関からの放出品という説明だったので、イメージサークルもフランジバックも判らないまま、ただ手に取った時の状態の良さと、ヤシコン製ディスタゴン後期のMMJタイプと同じ深緑色の低反射のコーティングを信じて買い求めてきたものです。
構成は6群7枚、おそらくは和製ディスタゴンと呼ばれたヤシカMLレンズと同系統の中身と思われますが、謎があって、仮に監視カメラとか局でのテスト撮影用だとすると、レンズ最後端に3ミリくらいの丸い棒が突き出していて、一眼レフには装着出来ないようにしてあるとのことなのですが、全くそんな痕跡はなかったし、では、一眼レフ用のML刻印漏れか?と問えば、オート絞り機構が元から付いていないので、さにあらず、「A」で始まるシリアルナンバーを持つことから、富岡製の謎のヤシカ銘レンズ、としか言いようがないのです。
で、ロケ地ですが、例年、夏になると厚木から昭和記念公園、成田、熊谷に至るまであちこちでひまわり畑が出現し、撮影に行くのもよりどりみどり、休日の天気、或いは起床時間で何処に出向くのか当日の朝に決められたのですが、今年はそうはいかず、今までノーマークだった、交通の不便な武蔵村山の「ひまわりガーデン」へ向かうこととしたのです。
当日は、ランチを最寄りの都会である立川で摂り、しかるのち、バスで会場最寄りのバス停まで移動しました。会場を外から眺めると、かなり盛りを過ぎた感ありありで、だいぶ首無しひまわりも多かったのですが、面積がかなりあったので、中に入りゃ、ま、何とかなるさと楽観的に入場料無料の会場に足を踏み入れ、1時間近く炎天下、撮影してきたもの。
では、当日のテスト結果を逐次眺めて参りましょう
カメラはα7RⅡ、全コマ絞り開放によるAE撮影となります。

Yashi28mmf28_001.jpg
まず一枚目のカットですが、炎天下の休耕田?をひまわり畑に転用しているだけあって、周囲に陽射しを避けたり、涼をとれるような施設など皆無なので、来訪客の熱中症対策でもあるのでしょうか、入り口に程近い辺りに、つる植物のへちまを張りめぐらせた緑のシェルターが設置されており、いたいけな小姐グループが中で記念撮影なんかしていたので、まずは有難く封切に一枚戴いてみたもの。

Yashi28mmf28_002.jpg
二枚目のカットですが、園内をざっと眺め、ところどころに残る、花の密度が比較的高そうなエリアを目指して歩いていたら、一輪の大ぶりなひまわりの花のおしべだかめしべだかを目当てに、一匹のニホンミツバチが健気にも花粉を集めにタッチアンドゴーを繰り返していたので、至近距離に近寄り、その様子を一枚撮ってみたもの。

Yashi28mmf28_003.jpg
三枚目のカットですが、園内は来訪客が歩いて見て回る利便性を考慮し、車が通れるくらいの大きな通路とそこから花畑に足を踏み入れられるような人の子一人がやっとのけもの道のような小径からなっており、花畑のブロックの大きな区切りにもなっている中央東西通路の角に咲いていた何輪かを撮ろうと足を運んでみたら、曲がった先でモデル撮影会みたいなことをやってるグループが居たので、借景させて貰ったもの。

Yashi28mmf28_004.jpg
四枚目のカットですが、先ほどから、一人で園内を巡って、スマホンで身だしなみ確かめてから、腕を目いっぱい伸ばして自撮りやってる外国人の小姐がこちらをチラチラ見ているのは気付いていたのですが、声かけたら、おー!COVID19ノーサンキューとか脱兎の如く逃げられても気分悪いので、こちらからは見ないようにしていたのですが、角を曲がって、撮影会グループの後に比較的、花が揃っていた辺りで撮り始めたら、たどたどしい日本語で、スイマセンとか話しながら、ソーシャルディスタンスを踏み越え接近し、モバイルホンのシャッター押してくれませんか?とかお願いモードになってきたので、撮って上げた代わりにモデルさんになって貰ったもの。

Yashi28mmf28_005.jpg
五枚目のカットですが、横田基地の従業員という小姐にメールアドレスを教えてからその場で別れ、再び会場内を徘徊していたら、抜けるような夏の青空に浮かぶ入道雲を背景に、来訪客による切り取り次第の首狩りの被害にまだ遭っていない背の高い花が隣の花のようにうなだれもせず気高く一輪咲いていたので、いかにも夏らしい風景を一枚撮ってみたもの。

Yashi28mmf28_006.jpg
六枚目のカットですが、会場には場内を一望出来る展望台、といっても、工事現場で使う足場用の鉄パイプと足場板を組み合わせた、せいぜい大人の背丈かそこらの急ごしらえのお立ち台なのですが、何とかと煙は高いところに・・・のたとえ通り、工房主も高いところがあれば、天守閣であろうと展望タワーであろうと登る習性あるので、さっそく上に上がり、場内の様子を一枚撮ってみたもの。

Yashi28mmf28_007.jpg
七枚目のカットですが、実はここ「ひまわりガーデン」はどういう理由なのか聞き洩らしましたが、フェンスに囲われた会場が大きく二つに別れていて、最初にバスから降りて足を踏み入れた西側の長方形のブロックが第一会場、そしていったん会場の外に出て、南西側のフェンスの切れ目に設けられた入り口から入るのが東側の第二会場とのことで、入ってすぐの辺りに、まだ首狩りに遭っていない植生があったので、至近距離から一枚撮ってみたもの。

Yashi28mmf28_008.jpg
八枚目のカットですが、第一会場では気付かなかったのか、或いは珍しいので、早々に来訪客によるフリー首狩りに遭ってしまったのか、見かけた記憶のなかった中が赤茶色のグラデーションになっている花が、比較的花弁も揃った健全な姿で咲いていたので、足を止めて夏の青空をバックに一枚撮ってみたもの。

Yashi28mmf28_009.jpg
九枚目のカットですが、まだまだ暑いし、そろそろ、午後のお茶もしたいので帰ろうかと思い、再び第一会場に戻り、花の密度の高そうなエリアに戻ってみたら、ちょうど、イイ形の夏の雲が空に浮かんでいたので、それを背景に撮ろうと思い、かなり苦心惨憺してけもの道経由、花々の下に辿り着き、だいぶ見上げる格好でそっくり返って撮った一枚。

Yashi28mmf28_010.jpg
十枚目のカットですが、来た時とは違う、西側フェンス沿いの道を歩いて出口に向かっていたら、これぞ、ひまわり!といったイメージの真ん中の種の出来る丸い部分が極端に大きく、回りの黄色い花弁が小さい、ちょうど、ジェットエンジンのタービンディスクみたいなバランスの大輪の花が健気にも炎天下で一輪咲いていたので、これも何とか真下に辿り着き、最短距離から一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、この写りで一万円もしないというのは、まさに宝探しの妙に尽きると思いました。オート絞り機構が無いとはいえ、そもそもコンタックスやら、ヤシカFR系列のボディで使わない限り、無用の長物でしかない機能ですから、ホント、イイお買い物をしたと、我ながら恵比寿顔になってしまいました。

さて次回は、またしてもお城探訪、湖東地区から西三河までの9つの天守閣を4日間で制覇した、もうゲップも出そうな城巡りツアー2回構成の前編にお付き合い戴きます、乞うご期待!!
  1. 2021/08/15(日) 19:46:46|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Tiny trip to explore castles in neighborhood of Capital, Tokyo.

さて、今宵の更新ですが、予告通り、飛び道具を持っての関東お城巡りツアー第二弾から、ハイライトシーンをお送り致します。
今回ご紹介するお城三件は、上総の国こと千葉県は君津市の山奥に建つ「久留里城」が6/18(金)、武州こと埼玉県は行田市の街の真ん中に建つ「忍城」と上総の国は野田市の河っペりに建つ「関宿城」がその翌週の6/26(土)の訪問となります。
実は7月の連休は湖東~西岡崎にかけて9件の天守閣巡りをしてきたのですが、距離は離れているものの、東京近郊にも、由緒ある外観復元天守閣「小田原城」を筆頭に、見どころのある天守閣が散在しており、それを全部撃破してから、中京地区へ出陣しようと思い、ディズニーランドのシンデレラ城と野田市の某新興宗教団体の天守閣もどきを除き、全て潰こととしたのです。(本当は高崎の山の中に一件、茨城に二件ほどあるのですが、いずれも得体の知れない模擬天守閣なので、後回しです(汗)
では、さっそく、当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。

Chiba_Castle②_01
まず一枚目のカットですが、第一次、城攻めで行き慣れた千葉駅前からバスに乗って、久留里駅前のバス停まで乗車、時間的にランチタイムにかかっていたので、迷うことなく、目の前の喫茶店兼街の定食屋さんみたいな雰囲気のお店に入り込み、至極のランチを戴き、店主の爺様に天守閣まで歩くとどのくらいか意見を伺ってから、歩くこと20分弱、トンネル有りの山道を上った頂上付近に瀟洒な二層三階建ての望楼型、そうちょうどミニ犬山城タイプの黒い壁の天守閣が見えたので、嬉しくて一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはWollensak Baltar25mmf2.3mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_02
二枚目のカットですが、天守閣の建つ本の丸の狭いエリアに足を踏み入れ、そこそこ良くできているのに、史跡に建てられた模擬天守閣の苦心惨憺の跡である、模擬天守閣横に鎮座まします、本物の天守台であったとされる土壇がご丁寧にも囲いでおおわれ保存されているのを見ることが出来たので、本物となんちゃってのツーショット写真を撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはWollensak Baltar25mmf2.3mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_03
三枚目のカットですが、ここ久留里城は、君津市経済振興課の管轄ということで、いちおうの管理費は市税で賄われているのか、天守閣への入場は無料で、下の二の丸に建つ資料館も同様に無料なのですが、その割にはきちんと管理もされており、唯一の玉に瑕が世の中の天守閣、ないしそれに似せた建物は多かれ少なかれ、資料館、ないし博物館になっているのですが、ここは何もなく、素通しの展望台、中に入って、それぞれの階の窓や最上階の望楼部回廊から周囲の景色を眺めるだけなので、却って天守閣の本来の姿に近い、とか妙に歓迎に耽り、最上階から上総の山々の景色を撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはWollensak Baltar25mmf2.3mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_04
四枚目のカットですが、無事登城を終えたばかりか、入場無料にも関わらず、地元の篤志家の方の手作りの「上総凧」の飾り物まで「宜しければご自由にお持ちください」と置かれていたので、有難く記念に頂戴して山をおり、帰りは先般乗車した、超マニアックな「いすみ鉄道」と並行して房総半島を横断する「久留里線」で木更津経由帰京すべく、久留里の城下町を歩いていたら、それこそ、佐原とか川越に建っていても不思議ではないような風格ある金物屋さんの店舗が目に留まったので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはWollensak Baltar25mmf2.3mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_05
五枚目のカットですが、お城からは、来た時のバス停より300mほど距離があるので、駅には20分以上かかりましたが、ちょうど、電車が来ていて、先の「いすみ鉄道」に比べれば、かなり普通のJR東日本の標準的な車両が、如何にも単線の過疎の街の駅の駅舎みたいなところに停まっていて拍子抜けしたのですが、車両の中に入ってしまえば、きちんとエアコンも効いているし、車窓を流れる景色が、とても東京から100km圏内のものとは思えないような予想以上の田園風景だったことを除けば、普通の電車旅であっという間に木更津に着いてしまったのですが、乗る前に車掌さんにご出演願い、駅の雰囲気を撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはWollensak Baltar25mmf2.3mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_06
六枚目のカットですが、翌週、まずはJR高崎線で熊谷駅迄乗車し、そこから、近所に住んでいながら今まで一回も乗ったことのない秩父鉄道に乗り換え、行田駅まで移動し、そこから案内板を頼りに、歩くこと15分強、厳密に云えば、天守閣ではなく、御三階櫓になるのですが、小田原城並みとは云わないまでも千葉県のなんちゃって天守閣群に比べれば格段に高い石段の天守台のおかげもあって、かなり立派な佇まいを見せた忍城御三階櫓の白亜の雄姿を撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_07
七枚目のカットですが、ここ忍城も、本来の御三階櫓は三の丸に建っているべきもので、本の丸のど真ん中に鎮座ましますというのもヘンな話で、その外観も???のようですが、それ以外の周囲の整備はなかなかの力の入れようで、駅から登城する際に渡ることになるお濠を跨ぐ木橋も、その先の薬医門も妙に真っ白で時代を感じさせない御三階櫓とは不釣り合いなほど、風格を纏っており、そのまま犬山城とか彦根城辺りにスポン!とはめ込んでも、よほどのマニア以外は気付かないほどだったので、妙に感心して一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_08
八枚目のカットですが、代用天守閣扱いの御三階櫓に登るにはそこそこ広い郷土資料館の中を巡ってからでないと渡り廊下に辿り着けないような構造になっており、単なるお城マニアの素通りを意地でも阻止してやろうという、企画当時の市の教育委員会担当者のいじましい努力と創意工夫が透けて見えるようですが、ともかく、ランチを摂ってから次なる目的地に移動しなければならなかったので、さっと見て、ぱっと登って、先般鑑賞した「のぼうの城」のシーンなんか思いだしながら、ちゃちゃっとガラス窓越しに景色眺めて、下城し、周囲を撮ってから駅に向かおうとした時、東側の門から親子連れがお手々繋いで下城して来たので、有難く一枚戴いてみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_09
九枚目のカットですが、駅まで戻るのに同じ道を通るのも勿体ない話なので、来た道とはルートを変えて、お城の北側に繋がる親水公園みたいなところの中を流れるクリーク伝いに歩きながら、時折振り返って、ちょうど開けて、水面に御三階櫓の優美な白亜のお姿が映りそうな辺りで足を止めて、一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_10
十枚目のカットですが、駅まで移動しながら、時折、案内看板を見ては、面白そうな史跡などあれば、ためらいなく道草も食べ放題で、お腹いっぱいになるくらい、お城以外も撮ったのですが、中でも、設計事務所と大正時代くらいの洋館をリノベしたレストランのような施設が同じ敷地の中に同居しているミニテーマパークみたいなエリアに足を踏み入れたところ、時代もののジープが納屋に眠るスーパーカーのような佇まいで停まっていたので、有難く一枚戴いてみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_11
十一枚目のカットですが、行田市駅から秩父鉄道に乗って、東武伊勢崎線の羽生駅まで移動し、そこから登りの東武線準急で東武動物公園駅まで乗車し、時間も時間なので、駅前で遅めのランチを戴いてから、関宿城博物館最寄りのバス停まで移動したのですが、バス停からお城までは、目の前に見えるのですが、とにかく何もない田舎道のこと、田園風景の遥か彼方に立派な、江戸城富士見櫓を模して建造したという模擬天守閣は見えるのですが、バス停からは徒歩ルートで1km近くあるので、とぼとぼと天気の良い田舎道を歩きながら、路傍の花越しに天守閣の偉容を撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCarl Zeiss TeleSonnar135mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_12
十二枚目のカットですが、やっとお城の建つスーパー堤防の近くまで辿り着き、よくよく考えてみると、下まで辿り着いてから建物全体の形を撮ろうとすると、仰角ついてしまうので、広角系では、かなりのパースがつき、正確な外観を捉えられないことを思い起こし、天守閣部分が画面一杯に収まる位置で135mmのAPS-C補正画角約203mm相当で白亜の天守閣の端正は姿を狙ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCarl Zeiss TeleSonnar135mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_13
十三枚目のカットですが、ここも、何故か忍城同様、天守閣へはタダでは上げない方針のようで、ここの土地柄の治水、利水をテーマにした、縄文時代から江戸時代の利根川東遷、そして近現代の利根川水運に至るまで、パネルと実物大モクアップなども適宜使った展示で地域の歴史を深め、そのご褒美として高いところへ上げてあげよう、ということなのか、展示エリアの奥にはなんとエレベーターが設置されていて、ラクチンして最上階へ上がれたのですが、上の展望台はガラス越しだったので、早々に退散し、公園北側の動物の陶製オブジェがアトランダムに展示してあるゾーンで何枚か撮ったうちの一枚。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_14
十四枚目のカットですが、陶製アニマル像の林立するスーパー堤防上の公園に面した、天守閣の建つ裏側付近には、季節によって盛りの異なる木々が植えられた、なかなか趣向の凝らした庭園のようなエリアがあって、ここは16時半に博物館への入場が締め切られても暫くは滞在して外側から天守閣を眺められる趣向となっているらしく、季節外れの紅葉した枝越しに天守閣の雄姿が見えたので、それを一枚撮ってみたもの。
カメラはFujifilm X-Pro2、レンズはCooke Speedpanchro28mmf2mod.M by F.G.W.G.による絞り開放AE撮影となります。

Chiba_Castle②_15
今回の感想ですが、今回訪問した天守閣類はいずれも小田原城や大坂城、名古屋城のように戦後の復興のシンボルとして建てられた由緒ある復興天守閣とは異なり、バブル期前後に町おこしの目的で建てられたこじんまりしたものばかりでしたが、それでも、おらが町のおらが城、という郷土愛のシンボルであることは強く感じられ、歴史的、或いは考古学的な価値は希薄であっても、地方の観光政策の要、或いは地域住民の精神的支柱としてかけがえのない存在になっているのだと感じた次第。

さて、次回は、お城ばかりでは飽きてしまうので、買ったばかりの謎の広角レンズの試写をお花畑で行ってきた結果でもアップしましょう、乞うご期待!!
  1. 2021/08/08(日) 21:59:48|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Trace remains of modernization in the oldest city~Kyoto Photographic Tour ’21.June③~

さて、今宵の更新ですが、予告通り、6月最後の一時帰休を利用して訪問した京都穴場観光ツアーからお送りする、最終回をお送り致します。
まずは簡単な行程の紹介ですが、6/13は朝8時半起床、9時半過ぎ駅前のホテルをチェックアウトし、駅前地下街で簡単な朝飯を食べてから、午前中ならまだ人も少ないだろうとの目算で、今回の旅の主要目的に一つでもある、清水寺の本堂舞台撮影のため、駅前のバスターミナルから市バスに乗って最寄りのバス停である「清水道」まで乗車、そこから徒歩10分ほどの山の中腹にある清水寺に向かい、本堂舞台を撮影のあと、境内をスナップし、しかるのち、前回、なかなか面白いルートだと思った、四条通の三ブロック南の東西に伸びる通りである「八坂通」を通って、途中、博多町の辺りで北上し、団栗橋で鴨川を渡り、四条河原町に至るルートを経て、また市バスに乗って、駅前まで戻ったというものです。
では、当日の行程に沿って、実写結果を眺めて参りましょう。

Kyoto21June_031.jpg
まず一枚目のカットですが、清水寺本堂舞台の撮影は会社から出張旅費出るでなし、もう、秋、冬と二回も撮っていて、そのうち、11月中旬のものが出張扱いでの撮影ですから、それを会社の広報も使えば良いのに、京都行くなら、新緑の清水をお願いします、とのことで、余裕あればということでついで扱い、最終日が雨なら、潔く11月の紅葉のを使って貰えばイイと思っていたのですが、あいにく、明け方に雨が上がってしまったので、祇園方面南側の裏通りも帰京前に撮りたかったので仕方なく、清水寺に向かい、入場料自腹で払ってすぐに境内撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_032.jpg
二枚目のカットですが、本堂経由でないと、本堂が一望出来る奥の院の舞台には行けないものだとばかり思い込んでいて、今回も殆ど素通りするために拝観料400円をお支払いし、うーん、殆ど社用で素通りするだけなのに400円は痛いなぁなどとケチ臭いことを考えながら、濡れ縁の張り替えられたばかりの床板を眺めていたら、いたいけな童子が奇声を挙げながら目の前を通り過ぎていったので、ノーファインダで反射的にシャッター切ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_033h.jpg
三枚目のカットですが、ありふれた奥の院舞台の上からの正面向かって右側の本堂並びにその下部構造である懸造(かけづくり)を捉えた写真ではあまりにも面白くなく、私的に撮った写真でも社用で使う時はクレジット入れて貰えないので、独自のアングルからの写真使わせたくて、奥の院の更に奥の三重塔である子安の塔の前から、望遠で狙った全景図を撮ってみたもの。(結果はボツでしたが・・・)
カメラはFuji-film X-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar 75mmf1.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_034.jpg
四枚目のカットですが、得心行くカットが撮れたため、時間も惜しいので、境内をざっと撮ってから祇園エリアに移動しようと思い、子安の塔から音羽の滝経由、仁王門方面へと戻るルートをとることとし、緩やかな坂を下り切った辺り、滝の手前の建造物群の間から、先ほどはほぼ同じ高さで見えていた本堂及び舞台の架造構造が下から見えてきたので、ちょうどカポーが追い越して行った頃合いを見計らって一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_035s.jpg
五枚目のカットですが、谷底のようなエリアに降りてから滝の前を通り過ぎると、仁王門へ繋がる道にぶつかるのですが、その交差点から、くだんの清水寺本堂全体を見上げる格好で撮ろうとすると、スナップで一番登場機会の多い28mmでは収まり切れないので、今回のシチュエーションを想定してカバンに潜ませた超広角を装着し、画角ベースで22.5mmレンズ相当となるコシナ製超広角に付け替え、真下から一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-film X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar 15mmf4.5asph.による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_036.jpg
六枚目のカットですが、もう本堂写真はゲップが出るほど撮ったので、お仕事のことは完全に放念上人して、スナップモードに切替え、再び28mmレンズを装着したライカをカバンから出し、仁王門に繋がる谷底というか斜面に沿って作られた道の袂に建てられていた茶店に入ろうか否か議論していた人々にエキストラ出演願い一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_037.jpg
七枚目のカットですが、来た時と同様、仁王門を潜って、普段ならこのシーズンも国内外からの観光客で竹下通り並みにごった返す松原通りを伝って、山を下ろうと思い、暫く歩いた辺りで、このご時世には極めて珍しい若者の団体客とすれ違ったので、清水寺方面へと登っていく、奇特なご一行さんを見送りがてら後ろ姿でエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_038.jpg
八枚目のカットですが、松原通りから暫く歩いた辺りに交差点がある産寧坂、別名、三年坂に入ることとし坂の上と下で撮ったところ、下から撮ったカットの方が坂の両側の商店の佇まいも階段の斜面の雰囲気もよく伝わるようなカンジだったので、こちらを採用したもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_039.jpg
九枚目のカットですが、同じく産寧坂の中腹辺りでたまにやってくる観光客を入れて街並み撮ろうとお待ち申し上げていたら、如何にも他地域からの観光客ですよ、とのゼッケンを前後に付けたような雰囲気の小姐二名組が坂の上から降りてきたので、然るべき商店の前にさしかかった辺りで、有難くエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_040.jpg
十枚目のカットですが、産寧坂でそこそこ撮れたので、時間も惜しいし、何よりも駅付近でのランチタイムを逃すと、乗る前に駅弁買って新幹線の中で食べるという、出張組じゃあるまいし、出来れば避けたい選択肢ししかなくなってしまうため、少しピッチを上げ、二年坂まで移動し、降り口でたまたま登ってくる小姐二名組観光客ご一行様にエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります

Kyoto21June_041.jpg
十一枚目のカットですが、二年坂は清水坂や産寧坂に比べると道幅も狭く、両側の商店も地味で渋めなカンジのお店が多い印象を受けますが、然しながら、この二つにはないアドヴァンテージが有って、それは、坂を降りて暫く行くと、八坂の塔こと法観寺の五重塔が石畳の道の向こう、周囲に高い建物もないため、建てられた室町時代と殆ど変わらぬ姿で青空をバックに佇んでいるということで、たまたまその石畳の上で、記念撮影に夢中になっている中国、ベトナムのカポーにエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_042s.jpg
十二枚目のカットですが、法観寺の五重塔の手前の商店の並びにある、新旧ごっちゃの品物が昔ながらの佇まいの低い軒先の店頭に並べられた瀬戸物、もとい清水焼のお店の前をいたいけな若い日本人カポーが手などを繋ぎながら足早に通り過ぎていったので、超広角の被写界深度の深さを利用し、ノーファインダで追い縋って一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-film X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar 15mmf4.5asph.による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_043s.jpg
十三枚目のカットですが、塔の手前辺りまで来たら、何を考えているのか、塔が建つ方向とは背中を向けて、浴衣を着込んだいたいけな兄妹の写真を撮っている中国人一家が居たので、話かけてみたら、塔が入った写真は撮っちゃったし、ありふれているので、通りの全体を入れて撮っていた、
といったことを流暢な日本語で説明してくれたので、では拙者にも一枚、と北京語でお願いして、お子さんを貸し出して戴いたもの。
カメラはFuji-film X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar 15mmf4.5asph.による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_044s.jpg
十四枚目のカットですが、中国人一家にお礼を述べて、後で送って上げるからとGメールアドレスを若いヲヤヂさんに教えて別れ、祇園方面というか、四条通の裏通りに当たる八坂通りに出たかったので、二年坂から続く道と八坂通の交差点に建つ法観寺の五重塔を目指して木塀、石畳の道を足早に歩いていたら、ちょうど向こうから、無人の人力車がやってきたので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-film X-Pro2、レンズはVoigtlaender SW-Heliar 15mmf4.5asph.による開放AE撮影となります。

Kyoto21June_045.jpg
そしてホテルに寄って荷物を引き取らねばならないことを考慮するとそれほどのんびりも出来ないので、足早に八坂通りの緩い坂を下り、清水エリアと祇園エリアを隔てる東大路通りを超えて六道珍皇寺方面へ抜けるべく、足早に歩きながら、最後にもうひと目、八坂の塔こと法観寺の五重塔を目に焼き付けておこうと振り返った時に一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による開放AE撮影となります。

今回の感想ですが、昨年12月に仕事で15年ぶりくらいに泊りでやってきた京都の魅力にすっぽり嵌ってしまい、2月、そしてまた6月と通ってしまいましたが、幸か不幸か、これまで日帰りで京都に寄った時は祇園と云わず、駅周辺と云わず、人人人と国内外の観光客で溢れ返っていて、人物スナップのモデル探しには事欠かなかったのですが、こうして閑散とした京都もイイもので、憎っくきCOVID19蔓延が収束し、鎖国が解けたら、もう二度と目にすることの無い、静謐が支配する京の街はとても魅力的に感じられました。

さて次回は飛び道具を持っての関東お城巡りツアー第二弾から、ハイライトシーンをお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2021/08/01(日) 19:23:26|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる