fc2ブログ

深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

A trip with a treasured optics ~Leitz Vario Elmar21-35mmf3.5-4~

さて今回のご紹介は、またしても関東で行ったことの無かったお城、正確にはお城址にLeitz Vario-Elmar21-35mf3.5-4.5Asph.と旅して来た記録をご紹介致します。
それにしても、泊りがけの旅行ならいざ知らず、日帰り旅行だと、機材の重さは、選択の優先順位はそれほど高くなくなって、たとえば、川越辺りに山車祭りでも撮りに行こうと思い立ったら、ボディの選択から始まって、まずLeicaをメインに揃えようとすれば、Vario-Elmarの70-210mm辺りと同28-70mmでだいたい事足りてしまうのですが、これまで画角をきちんと使い切るためにフルサイズのデジ機を持ち出そうとしたら、Leica M(TIPO240)に気休め程度の電子ビゾなる外付けEVF付けるか、無駄に重くて、朝、家を出て、お昼過ぎには泣きたくなるEOS1DsMKIIしか選択肢が無かったのですが、こと21mmからの広角には、CanonN-FD20-35mmf3.5LはそもそもEOSマウントでは使えないし、Vario-Elmar21-35mmf3.5-4Asph.は微妙に後玉ガードの金物がフルサイズEOSボディ内部のどこかに干渉してしまうらしく、Errorメッセージが出て使うことが出来ず、その結果、ズームは28mmから上でフルサイズEOSで使い、それより広角は、Mマウント単玉をM(TIPO240)で使う、という全く操作系の違う二系列の機材を死ぬ思いで携行する、という難行苦行に甘んじざるを得なかった、ということなのです。
それがSONYα7cを導入するに至り、ボディが小型軽量かつ、RもMもそれこそFDも一台で使用可能となったた上、上記の二系列のフルサイズ機のいずれでも性能が引き出せなかったVario-Elmar21-35mmf3.5-4Asph.もやっとまともにデジで使えるようになってきたため、これまでのブランクを取り戻すべく、同じくデジでは日陰の身となっていた、N-FD20-35mmf3.5Lと交替で仕事に遊びにと連れ出すようになり、今回は天気も良かったので、千葉方面の名前は知ってたけど行ったことがない、というどこかの紡績メーカーのCMみたいなお城訪問に出掛けた時に持参して活躍して貰ったというお話。
ではさっそく、当日の行程に沿って実写結果を逐次眺めて参りましょう。
ボディはSONYα7c、全コマ開放、絞り優先AEでの撮影、露出のみ補正の撮って出しとなります。

Sakura2310_001.jpg
まず一枚目のカットですが、本当は、お城だけささっと見て、早々に帰る、という趣旨の旅であれば、佐倉市に駅がある、二つの路線のうち、京成線の駅の方が圧倒的に近いのですが、これだけだと、現存以降が殆どない佐倉城址での撮影では、おかずのない白飯のみの弁当になりかねないので、現存武家屋敷を含め見どころ満載の市内中心部を通ってお城にアプローチすることとし、駅から歩くこと15分ちょい、まずは武家屋敷の一番手前のお宅訪問と決め込み、21mm端を活用し玄関先から全景を撮ってみたもの。

Sakura2310_002.jpg
二枚目のカットですが、同じ武家屋敷の屋内、デジ機だと開放がf3.5であっても、夕暮れ時であろうと仄暗い屋内のシーンであろうと平気の平左、天井の隅の梁からはなんとLEDの点光源まで煌々と照らしているという、極めて悪条件と言えそうなお武家様の屋敷の台所の様子をゴーストやフレアの入る余地なく、隅々まで余すところなく端正に捉えた図

Sakura2310_003.jpg
三枚目のカットですが、これもなかなかのオールドレンズには苛酷な撮影条件でして、少しでも建築、特に伝統建築に首を突っ込んでいる人間は必ず注目してしまう、茅葺屋根の軒先の屋根裏、即ち雨水を通さないくらい分厚く茅の束を重ねて、職人技ではみ出すことなく、端部を綺麗に切り揃えている造形の見事さを撮ってみたくて、奥の方にも延びる絶妙な曲線も画面に収めて一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_004.jpg
四枚目のカットですが、同じく、三軒並ぶ現存移築の武家屋敷のうち、一番駅から近い場所に建つ「河原家住宅」という300石取り程度の中級武士で、江戸町奉行所の与力の石高がだいたい200石と決まっていたので、それよりは高位の役職者の邸宅だったはずですが、さすが、他の二軒の200石以下のお役人の家よりも立派な造りで、縁側も、書院造りのミニ御殿といった佇まいだったため、感心して端から一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_005.jpg
五枚目のカットですが、この河原家、なかなか風流なご仁がお住まいだったと見えて、縁側の西側の端部、玄関脇には無骨ながらきっちりした造形の手水石が置かれ、その穴を跨ぎ、麻紐で結わえられた竹、更にその上には、生木ではなく、焼杉と思しき、焦がした肌に薄っすらと木目が見てとれる、シンプルながら美しい形の柄杓が置かれ、侍の質素ながら凛とした日常生活を偲ばせる秀逸なオブジェだったため、ローアングルから一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_006.jpg
六枚目のカットですが、河原家住宅の屋内を一通り拝見した後は、庭と、屋敷の外回りを見てみようと思い、三和土に脱いでおいた靴に再び足を通し、家の周囲をぐるっと巡りながら写真を撮っていたら、凡そこういった伝統建築巡りには似つかわしくない、それこそ原宿も原宿の裏原宿のブティック辺りから出てきて、渋めのジープデェロキィにでも乗り込んで、颯爽とその場を後にしそうな雰囲気のいたいけな若い男女が出てきたので、有難くモデルさんになって貰ったもの。

Sakura2310_007.jpg
七枚目のカットですが、真ん中の家も撮るには撮ったのですが、外観があまり変り映えしないのと、屋内はライティングが良くない割には、興覚めしがちな、大き目の案内パネルが所せましと建てられ、この手の被写体では一番イヤなアニメキャラ風の看板が建てられていたので戦意喪失、一番奥のお侍ハウスは大部分が復元というか再建ものなのですが、なんと、茅葺屋根の造形そのまま、外観を全て銅板のかしめ構造になっている、仕事柄こころ惹かれる構造だったので、足早に敷地に入り、まずは内部を見学してからゆっくり屋根周りを見せて貰おうと、玄関を潜った途端、お!フェルメールのライティングじゃん♪と感心し、高窓から日が差し込む竈の様子を撮ってみたもの。

Sakura2310_008.jpg
八枚目のカットですが、一般的に金属屋根というものは、それに合わせた下地なり屋根自体の傾斜なり端部のデティールなりの造形が行われているのですが、この一番奥の武居家住宅は、極端な言い方をすれば、まんが日本昔話に出てきそうな急な傾斜に分厚い断面の大屋根、通常は茅で葺かれている屋根の表面を全て銅板で覆った、ちょうど、サイボーグ古民家みたいな造作が、銅板の酸化による黒化でなかなか凄みのある佇まいに見えたので、木陰から一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_009.jpg
九枚目のカットですが、遠目の逆光で見ると、このサイボーグ銅板屋根はそれこそダースベイダーの兜状のヘルメットっぽく見えなくもないのですが、至近距離に歩み寄ってみれば、実はそれほど黒くもなっておらず、光沢こそは殆ど失せていましたが、ちょうど、5~6年も流通した十円玉くらいの濃めの茶色くらいで、ちょうど緑青が出始めるギリギリくらいのところかな、とか思いつつ、なかなか見事な板金加工に感心し、35mm端で一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_010.jpg
十枚目のカットですが、武家屋敷の在る小高い馬の背のような高台を下って、15分くらい歩くと、やっと本日のメインディッシュである、佐倉城址の入口に到達、そこから案内板に従って、木々の下の小径を辿っていくと、実質天守である御三階櫓が建てられていた、今は一面芝で覆われた本丸広場に辿り着いたわけですが、遥か彼方に目を凝らすと、土手の一部が窪んだようになっていて、それが後で土塁に腰掛けたような建てられ方をした天守台址だと気付くわけですが、初の本丸訪問に感激し、21mm端で全景を撮ってみたもの。

Sakura2310_011.jpg
十一枚目のカットですが、ここ佐倉城址の見どころは、あまり知名度のない天守台よりも、本丸北側、即ち水戸街道に向いた方角に設けられた、国内最大級の巨大な角馬出の遺構でランチタイムもだいぶ過ぎていたので、馬出の北に建てられた国立歴史民族博物館附設のカフェテリアで腹ごしらえでもしようと思い、角馬出の方向へ案内板に従って歩く途中に佐倉城址に木造の建物が建っていた頃の礎石(地面に置き木柱を載せる石)が整然と並べられていたので、思わず足を止めて一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_012.jpg
十二枚目のカットですが、お待ちかねの巨大馬出の検分の前に、まさに文字通り「腹が減っては戦は出来ぬ」とばかり、目の前の博物館の馬出に面したガラス張りの明るいカフェに足を運び、公共施設とはいえ、結構お高めのお値段に、内心驚きながらも、ここでしか食べられないものを、と思い「古代米のカツカレー」など戴いたのち、この横幅120mにも及ぶ馬出の威圧感みたいなものがひと目で見てとれるアングルを工夫して一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_013.jpg
十三枚目のカットですが、初の佐倉城址訪問で見るべきところは全て見終えて、まだ日暮れまでは時間が有ったので、成田の街にまで足を伸ばして参道の様子でも撮ろうか、或いは二つ先の駅からの徒歩圏にある本佐倉城址も見て帰ろうかとも思ったのですが、以外に枚数が伸びなかったので、帰り道にある、如何にも、ザ・お城!とも言えそうな押し出し感の強い模擬天守の建つ千葉城址(亥鼻城址)に寄って、もう16時近くなっていたので西に傾き始めた陽光に照らされて、オリジナルの小田原城ともまた異なった表情を見せていた天守の佇まいを一枚撮ってみたもの。

Sakura2310_014.jpg
十四枚目のカットですが、嬉しいことに、本家の小田原城は入城料として510円徴収するのですが、嬉しいというよりは、むしろ申し訳ないことに、ここ千葉城天守はタダ、考証もひったくれもない小田原城コピーの模擬天守の上、場所もちょっと市内中心部からは離れていますし、県立博物館の分館を名乗る割には、展示も地味な公民館の資料室レベルでお金を貰うには忍びないという思いなのでしょうが、これだけの建物の維持には相当なコストが掛かっているので、気持ちでもお金を払えるようにして貰えたら気分良く見学出来るのに・・・とか思い眺めた最上階廻縁からの蘇我方面の海の景色。

Sakura2310_015.jpg
十五枚目のカットですが、てっぺんまで登って、また降りてきて、係りの人にお礼を述べてから外に出て見れば、釣瓶落としの秋の日はすっかり山の端に沈みかけており、また元来た道を辿ってモノレールの駅を目指して歩きながら、ふと振り返ってみれば、築年数が建っている割には丁寧な管理が行われているため、白亜の美しい外観が保たれている模擬天守に暫しの暇乞いのつもりで振り返り、黄昏の空に浮かび上がるが如き美しい佇まいを一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、コンパクトなズームとはいえ、歪も無視できるほど小さく、シャープネス、コントラストも素晴らしいレベルでさすが、ライカの製品、と思わせる写りではないかと考えます。
でも・・・やっぱり外に出ようとすると、一本で21mm、25mm、28mm、35mmを持ち出す必要がなくなってしまう、この便利な優等生ではなく、何本もの単焦点を無理繰りカバンに押し込めて出掛けたくなるのは、やっぱり、病膏肓に入るの状態が疑いようもない、ということかも知れません。

さて、次はGW明け、ちょいと千葉の城巡りと順序は前後してしまいましたが、昨年シルバーウィークに初訪問した、ベトナムはホーチミンからの当工房謹製オール仏産レンズによるレポートを二回に亘ってお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2024/04/21(日) 22:41:09|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

Revival from a long absence~Ernst Leitz Elmarit21mmf2.8~

さて今回のご紹介は、正真正銘先々週の古河桃祭り撮影ツアーの主役で、修理を終えたばかりのElmarit21mmf2.8の試写をした結果をアップしたいと思います。
まず、当工房のElmarit21mmf2.8が、或る時期からばたっと登場しなくなり、その代わりに、不要に明るく、無駄に重い、中華製レンズTTArtisan21mmf1.4がその代役を引き受けていたのですが、そもそも、なぜ、長期の休みに入ってしまったかというと、これはカナダ製ライツレンズの宿痾というか、アキレス腱にも近い弱点だと気付いたのですが、要は、フォーカシングノブのピントリングへの固定法が、耐久性と信頼性を考えたら、まず有り得ない構造になっていて、それは、おそらくはABS製とおぼしきフォーカシングノブの中が空洞になっていて、その中央付近に一か所のみ、ピントリングから伸びる1mm程度の鉄製ビスを受け止めるネジ穴付きボスが建てられており、そのプラスチック製ボスの肉厚が2mmもないので、ノブが何かにぶつかったり、、押されたりすると、ボスが砕けてネジをビスを開放し、その結果、ノブがもげる、という現象が起きるような構造なのです。しかも、この修理、部品がないとのことdえ、銀座のライカサービス部門で断られ、川崎のKカメラでも、真鍮製の別部品への交換なら治せるかも知れない・・・との回答で諦め、暫く放っておいた、ということだったのです。
ところが、或る日、ふと閃くものがあり、まず、砕けた中央部のボスの残骸を、歯医者さんの虫歯治療よろしく精密リューターで完全に削りとり、ヘリコイドを分解してのネジ取り出し、ネジ山再生は不可能なので、空洞のノブの内部を最新型の弾性有りの接着剤にチタン合金の微粉末を添加したものを充することで剛性を与え、ネジはチタンの超細径パイプをピントリングの穴に挿し込むことで接着剤からカバーし、ノブ内部の接着剤が固まったところで、同じ接着剤のチタン合金無しを使ってはみ出さないようにくっ付けたという大胆な修理を行った次第。
では、さっそく、二年以上のブランクを挟み、弱点を克服し、新しい治療法確立にも寄与したいたいけなElmarit21mmf2.8の再デビューを逐一眺めて参りましょう。カメラはSONY7c、全コマ開放AEの露出レベル調整のみの撮って出しとなります。

Elmarit21mmf28_324_001.jpg
まず一枚目のカットですが、古河桃まつりの華であり、まさにCOVID19禍からの回復の象徴とも云える、ミス「桃むすめ」の小姐達を探し求めて会場を徘徊していたら、築山麓の本部テント前で、善男善女各位の求めに応じて、一緒に記念撮影など行っていたので、人の列が途切れ、手隙になった時に、珍しいレンズのテスト中につき、モデルさんになって頂きたい、大胆な申し入れを行い、先の7Artisan21mmf6.3Ⅱともども試写の実験台になって頂いたというもの。

Elmarit21mmf28_324_002.jpg
二枚目のカットですが、変わったレンズで撮ります、という触れ込みでお願いしていたので、一応、二台のカメラでの撮影結果を四名の小姐にご確認頂き、過疎ブログのネタにさせて貰いますよと宣言ののち、本部テント前をあとにし、すぐ目の前の地面には油菜こと菜の花が咲き、その上の桃の木もぽつぽつと咲き出していたので、しゃがみこんで、満開?の菜の花越しの桃の林という構図で試してみたもの。

Elmarit21mmf28_324_003.jpg
三枚目のカットですが、会場内をざっと眺めると、結構、桃と菜の花の競演している場所が多かったようなので、あちこちで撮ってみようと公方公園内を徘徊していたのは前回書いた通りなのですが、北側の湖沼地帯の手前というか、東に位置する神社に隣接するエリアもかなり広い菜の花畑になっていて、その周囲に桃の木が植えられている、というロケーションだったので、中央付近から今度は横構図で撮ろうとしていたら、画面内にいたいけな旅人風の小姐二名組が闖入してきたので、太っ腹にも、そのまま一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_004.jpg

四枚目のカットですが、以前から、こちらに訪問するたびに撮っていた、木立の下を縫うせせらぎが陽光を跳ね返すポイントの前を通りがかったら、時間的に丁度良い陽の射し加減になってきていたので、前はいたいけな童子達が意図せずとも走り込んできてくれて、おじさん何撮ってるの?とか好奇心剥き出しで背面モニタを覗きに集まったりしたのですが、あいにく、この日はそういった人出は殆どなく、仕方なく、寂しいシチュエーションで一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_005.jpg
五枚目のカットですが、ちょっと日陰で暗い色の被写体だったので、f6.3もの暗い開放値しかない7Artisan19mmはEVFによる精緻なピント合わせが困難であるため、断念せざるを得なかったのですが、せせらぎの傍らの木立の中には、アフリカとかアマゾンのジャングルから運んで来たの!?と首を傾げざるを得ないような奇妙にねじれ、恐竜の肌もかくやあらんばかりのテクスチャの幹や枝の外観だったので、この広角レンズの低照度域でのコントラストや解像感、そして画面内の画質の均質性を検証すべく一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_006.jpg

六枚目のカットですが、駅からのバスが着いた会場北側には、ここ古河公方公園の名前の由来となった古河公方・足利氏の館跡を取り囲む御所沼とは別の湖沼地帯があり、御所沼の周りには何故か桃の木が植えられていないのに対し、こちらには古木と思しき、かなり大きめの桃の木が岸辺に植えられていて、それが青空が顔を覗かせるようになって、花々を美しく水面に映し出していたので、これは広角の試写に最適、と閃き、足を運び、先の7Artisan19mmともどもテストをしてみたもの。

Elmarit21mmf28_324_007.jpg
七枚目のカットですが、伴走機の7Artisan18mmf6.3Ⅱ同様、距離計連動ではあるものの、このElmarit21mmf2.8もライカのレンズ群の中では比較的至近距離での撮影を得意としているので、最短距離で青空をバックに咲き誇る桃の花を捉えてみようとカメラを上に向けたところにいたいけな極小姐連れのカメらパパがやってきたので、有難く、エキストラ出演願ったもの。

Elmarit21mmf28_324_008.jpg
八枚目のカットですが、せっかく桃まつりを撮りに来たので、一番それらしい雰囲気を捉えたカットとして、花のトンネルっぽいものでも撮ろうと、足利氏の墓所址の東側辺りの桃林を散策し、さすがに大阪造幣局などの桜のトンネルみたいにゲップが出るほどの天空を覆い尽くすほどの桃の花は見つからなかったですが、そこそこの密度のところで足を止め、中年カポーが通り過ぎるところを二台のカメラで交互に撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_009.jpg
九枚目のカットですが、先に7Artisan18mmf6.3Ⅱの記事で書いた通り、完全に没入感100%モードのオーラを周囲に放ちながら相互撮影などしていた、だんだら模様の羽織を纏った新選組と、黒執事の二人組が目に留まったのですが、声を掛けて不愉快な顔を向けられても、せっかくの気分良い撮影日和りを台無しにしてしまいかねないので、桃の花を至近距離から撮る際のバックの通行人くらいの役割で入ってもらうこととし、一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_010.jpg
十枚目のカットですが、公園の中に何故か存在する「足利義氏公墓所」の碑が建つこんもりとした森を一礼して通り過ぎた直後に遭遇した、公園北側の湖沼地帯としては比較的小型な水面でしたが、岸辺には比較的高い密度で桃などの樹木が植えられ、それが、雲を押しのけて顔を出し始めた青空をバックに水面にきれいに映し出されていたので、二本の広角のお味見には最適と思い交互に一枚ずつ撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_011.jpg
十一枚目のカットですが、帰りのバスの時間を考慮すると、最後のバスは混むし、万が一乗り遅れでもしたら、駅まで2
km以上の道のりをてくてく歩くか、或いは高い迎車料金払って、駅前からタクシーを呼ばなければならないので、一本前のバスに乗る前提で、公園内の移築古民家まで全て見学するつもりで、桃まつり会場から、御所沼にかかる鋼製橋を渡り、古民家の建つ、御所址の舌状台地に移動する前に沼の北部にかかる、洒落たデザインの鋼製橋の佇まいを一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_012.jpg
十二枚目のカットですが、そういえば、前回来た時から、この公方公園成立時の治水に大いに貢献したという巨大な鋼製蝸牛のような排水ポンプが今は役目を終え、沼の北西端にちょっとしたコンクリート土台の展示場を作って貰い、その雄姿をジブリの中の機械みたいに展示してあったので、敬意を込めて、その佇まいを色々なアングルから捉えてみたうちの一枚。

Elmarit21mmf28_324_013.jpg
十三枚目のカットですが、十一枚目のカットの画面中央やや右寄りに写っていた、時代がかった鉄道橋のようなデザインの人道橋を渡り、御所沼に三方を囲まれた舌状台地の根元付近に二軒並んで移設されている江戸時代の茅葺屋根も見事な茨城県指定重要文化財の民家の前に到着し、まずは、比較的大型な左側の「中山家住宅」の内部を拝見する前に向かって左側から画面一杯に入る距離まで前進し、一枚撮ってみたもの。

Elmarit21mmf28_324_014.jpg
十四枚目のカットですが、懼れ多いことにこれだけ良好に移築・保存され、しかも毎日、庭の枯山水的な白砂の模様まで掃き目を整えるほどの丁寧な管理まで行っているのに、入場料は無料、寸志の募金箱すら見当たらない志の高さに感心し、内部を拝見、特に最低限の加工で自然木の曲がりを上手に使って、梁や柱を構築した、戦国時代からの城郭の櫓にも通じる潔い建築美に目を奪われ、足を止めて一枚頂いてみたもの。

Elmarit21mmf28_324_015.jpg
十五枚目のカットですが、もうそろそろ公園の南端から北端までの距離を徒歩で移動し、確実にシャトルバス最終便の一本前のものに乗らないと大変な末路が待っていることは明々白々だったので、時計と睨めっこ、一軒目を入念に検分したが故、そのお隣りの古民家は中に入ってじっくりと検分する時間的、もとい精神的余裕すらなく、外観だけ撮って、再会を期して、その場を後にしたもの。

今回の感想ですが、いやはや、やはりライツの21mmは良いですね、特に無理のないf2.8という開放値がいっけん、感度などあまり関係なさそうなデジタル機器で撮るにしても、日中で安心して開放で撮れますし、相当、光線状況の悪い夜間でもない限り、夜景などでも手振れに注意してさえやれば、素晴らしくシャープでヌケの良いカットをモノに出来ますし、大きさも、先端部が膨れていることに目を瞑れば、当工房の四番打者Elmarit28mmf2.8と大きさはそれほど変わらないので、操作系が同じ21mmと28mmを二本持って行って、シーン毎に使い分ける、という芸当もまた出来るようになりました。

さて、次回のご紹介はまたしても関東で行ったことの無かったお城、正確にはお城址にLeitz Vario-Elmar21-35mf3.5-4.5と旅して来た記録をご紹介致します、乞うご期待!!
  1. 2024/04/07(日) 16:59:44|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる