深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

我的沖縄 reloaded! '09 Winter

sp40_1.jpg
sp40_2.jpg
sp40_3.jpg
sp40_4.jpg
sp40_5.jpg
sp40_6.jpg
【撮影データ】カメラ:R-D1s 絞り優先AE ISO200 露出補整+1/3 全コマ開放
さて、いつもの日曜夜の更新をサボり、或る方は、な~んだ、もうネタ切れで更新止まっちゃったのかと失笑し、また或る方は、流行り病いに倒れてブログの更新すら出来ない状況なのかと憐憫の情を催し、また或る方はもしや新聞を連日騒がす一連の事件事故に巻き込まれたのでは・・・と心配して下さったかも知れません。

ところがさにあらず、いつもの年二回の沖縄訪問のシーズンになったので、急遽行ってきたのです。
しかしながら、今回は現地に着くまで全然スケジュールや行動予定が立たず、まさに最小限の装備で出たとこ勝負の旅となってしまったのも事実です。

そこで今回は、マンネリ化しつつある、那覇をベースとして、一日はバスで観光地巡り、後は那覇のモノレール、バスで動ける範囲で写真を撮るというパターンをガラリと替えて、縁有って訪問することとなった「渡名喜島」という離島渡航をメインに据えた旅行としたのです。

まず那覇に着いてすぐ、泊港に在る久米島航路フェリー乗船場を訪ねました。
乗り場と切符売り場を確認し、翌朝8時半出航のフェリーの往復切符を買い求めます。

そして、その足で、R-D1sとSpeedpanchro40mmf2改Mの予行演習を兼ね、晩飯まで、陽の有る限り街撮りを試みます。

では、その足取りを追っていきましょう。

まず一枚目。
泊港から、安里までの道の途中に「崇元寺遺跡」という史跡公園が在ることを、往きの飛行機の中の記事で偶然知って、どうしても行ってみたくなったので、泊~崇元寺遺跡~安里~壺屋というルートを設定し、かなりの距離にはなりますが、そこはそれ、リゾートキブンで街のあちこちで少しでもキョウミ惹くものが有れば、情け容赦なく、シャッターを切ります。
その中で、もう本土ではなかなか見られなくなっている、オースチンのセミクラシックカーが細かいところを見れば錆の浮きなどありますが、全体的にかなりイイ状態で佇んでいたので、一枚戴きました。
かなり輝度差ありますが、フレアにもならず、細部の特徴までかなり上手く捉えています。

そして二枚目。
20分ほどぷらぷら歩くと、崇元寺遺跡の交差点までやってきました。
安里に向かって左側、だいぶ近代化された那覇の街並みの中に、明らかに異質のオブジェが強い存在感を放って鎮座ましましていました。
戦火を浴び、戦後再建された首里城近辺とは明らかに違う、古跡オーラを放っていて、喩えれば、ちょうど、アンコールワットの遺跡群のうちマイナーなものが、高田馬場あたりに引っ越してきたようなカンジでした。
それでも、建物は不幸な戦火で灰燼に帰し、この重厚な石造りの門だけが風雪に耐え、生き永らえてきたのです。
比類無きシャープなこのレンズは、この石造物の上を通り過ぎて行った長い年月が刻み付けた表情までも捉えているでしょうか。

それから三枚目。
歴史の重みに圧倒された崇元寺を後にして、次の目的地、やちむんの里、壺屋に向かいます。
ホントは安里まで来たら、そこからモノレールに乗って、次の牧志の駅で降りて市場の横を通って行ってしまえばすぐなのですが、それでは、街撮りの醍醐味を半減です。
そこで街のあちこちに残る古い時代の痕跡を探しつつカメラに収め、壺屋に向かいました。
そんな旅人のセンチメンタリズムを知ってか知らずか、那覇の誇る最新交通機関であるゆいレールは頭上を滑っていきます。
このカットでは、無限遠に近い付近での周辺光量落ちが面白い効果を出してくれたのではないでしょうか。

続いて四枚目。
安里からまた歩くこと10分程度、やちむんの里、壺屋に着きました。ここでは、もちろん、撮りどころ満載なのですが、二大撮影スポットと言われる、「新垣家住宅」と「南風窯」の二箇所を中心に写真を撮りました。
このシーサーと石積みの壁は、その新垣家のシンボルとなっているものです。
新垣家といっても、例の国民的美女タレントの実家ではありませんので、念のため。

まだまだの五枚目。
壺屋で思う存分撮った後、余勢を駆って、牧志公設市場へ向かいます。
ここでは、もう飽きるほど市場内を撮らせて貰っているので、今回は趣向を変え、市場の周辺の路地で獲物を狙います。
すると、如何にも関西から着ましたよぉってなカンジのカップルが、沖縄そば、沖縄そばと何かの呪縛にかかったかのように足早に陽の射す方向に向かって歩いて行ったので、逆光での性能を示す意味もあり、一枚戴き。
ここでは、不意に画面に入り込んだおばぁが前ボケを示し、肝心のカップルも輪郭に光が回り込む、いわゆるダイアモンドリング現象を引き起こし、ちょっと面白い画になったのではないかと思います。

最後の六枚目。
市場でも十分撮り終え、晩飯まで宿で一休みすべく、国際通りでモノレールアクセスポイントの県庁前まで歩いて移動します。
すると、犬も歩けば某に当るの喩え通り、やってましたやってました、りゅうぼうビル前のイベントステージで地元のアマチュアバンドのフェスティバルみたいなのが・・・

ちょうど、地元出身のエクザイルとか言うグループのコピーやってるグループのステージになると、老若男女総立ちで大騒ぎ、ませたジモティの男の子のカップル2人組も、耳元で愛なんか囁き合っているようです。
大きくなって、「ガチムチの陸尺オトコがだ~ぃスキ♪」なんてことにならないよう祈るキモチでシャッター切った一枚です。
このカットでは逆光ということもあり、コマフレアがカリカリなトーンに走るのを抑えてくれたようです。

来週はいよいよ、島上陸編、Cine-Sonnar50mmf1.5にバトンタッチです。
乞うご期待!!

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2009/11/24(火) 22:40:13|
  2. Cooke Speed Pancro 40mm
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<我的沖縄 Evolution ! '09 Winter | ホーム | A leathal pancake~Schneider Cine-Xenon28mmf2 mod. for M mount~ >>

コメント

今回、とくに南国といった趣向とちがった、普通の景色が多いのでちょっと戸惑いました。
シーサーくらいしか沖縄のイメージが無く、二カット目の石つくりも、醤油等の保存用蔵位にしか見えず、全体千葉あたりで写したようなソツの無さです。
まあ、その地域に寄りかかっただけの映像ではないという「周辺から」の攻めかもしれませんし、何度も出かけている軽さはCLE+40のような気軽さと、ちょうどいいのかもしれませんね。
  1. 2009/11/25(水) 21:21:59 |
  2. URL |
  3. Treizieme Ordor #-
  4. [ 編集]

Treizieme Ordor さん
有難うございます。
良く、意図に気付かれましたね、そうなんです、離島と較べれば、那覇も所詮は大都会、しかし、東京とはやはりちょいと違うぞ♪という雰囲気を醸し出したかったのです。

それも、離島の驚異の風景を盛り上げるための序曲みたいなもんですから・・・日本の能楽で言えば、序破急の"序"を狙った次第。
  1. 2009/11/25(水) 23:14:23 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

セミ・オールドのオースチンがいきなり出てきたのには、『南の白い砂浜』をイメージしていた中で、いきなりフェイントをくらった感じでした。

こうやって拝見していると、戦争といったしがらみは完全に過去としか言いようの無い都市化がすすみ、まさに現在、「基地」といった過去の遺物=(日本国に依る)「異物」をどの様に消化するのかが切迫する課題になっている訳ですね。
その一方では、こうした地域的な騒乱の、所在の定まらないまま宙ずりに成らざるを得ない観光資源と、全国一の最低賃金県といった烙印、そしてそれらが現代の政治的世相に圧迫されてゆく実情という軋轢が、今回の誌面から浮き上がってくるようです。

全体ちょっと不安気な写真でした。
  1. 2009/11/28(土) 23:40:35 |
  2. URL |
  3. Treizieme Ordor #-
  4. [ 編集]

Treizieme Ordor さん
たびたび有難うございます。

今回の画像は、いつもの沖縄「らしくない」シーンを中心に選び、しかも、その中から、来たるべき写真展向けの秘密兵器は除いての公開ですから、宙ぶらりん感と、若干の座り心地の悪さはまさにご慧眼の通りかも知れません。

確かに沖縄県唯一の大都会である那覇では、本土からもたらされた物質文明に蝕まれつつあって、決して癒されることのないの渇きの如き、欲望が人々の心を虜にし、もはや解き放つことはないかに見えます。

ところが、どっこい、那覇からほんの60kmほど先の東シナ海上に浮かぶ孤島では、この大都会より更に低い収入でも、一日一回の連絡船が運ぶ、必要最小限の物資でも、人々は心豊かな日々の暮らしを送っているのです。

その対比を感じて戴きたく、島の様子の序曲として今週の記事は存在していると言えます。
  1. 2009/11/29(日) 00:10:12 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/tb.php/129-911e947b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる