深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Um paraíso no Mar da China Oriental vol.3

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【撮影データ】カメラ:LeicaM8 ISO Auto 全コマ開放、レンズ:1~4枚目;SpeedPanchro40mmT2.3Ser.II、5~6 uncertified 51mmf1.5、 ロケ地:竹富島
さて、桜のピークも惜しまれつつ過ぎ、いよいよ新年度の始まりです。
街中のいたるところで、いたいけな新入生、新入社員の群が時には右往左往しつつ、着実に新しい世界へ足を踏み出そうとしている姿はいつ見ても新鮮な気持ちに駆り立ててくれます。

さはさりながら、当工房は、別名"工場ひとり"ですから、何年経っても新入社員など入ろう筈もなく、相変わらず、偏屈な主任技師兼CEO一人で、今日もも老若男女が皆桜祭りに浮かれる深川の片隅で、旋盤回して、自己満足のレンズ造りに没頭していた次第。

とまぁ、ぼやき近い前置きはこのくらいにしておいて、先週の予告通り、石垣島編の最終回、竹富島で行われた、日本一早い八重山の海開きというイベントに朝一から参加した様子をご紹介します。

なお、今回はまだ未発表の謎の新作レンズの作例が出ますが、その正体は、月内に実物の写真と共に詳細にお伝えしますので、今回は謎のままということでご了承下さい。(ま、焦点距離、開放値見れば、判る方はすぐ判ってしまいますが・・・笑)

まず一枚目。
朝8時台の連絡線で石垣島の離島ターミナルから竹富島へ渡り、港からバスでピストン輸送されて、今回の海開きイベントの会場、「コンドイ浜」という目にも鮮やかな白浜に着きました。

海開きのイベントは、まず石垣島に在る竹富町役場からやって来た竹富町長の挨拶から始まり、次いで来賓扱いの石垣新市長、八重山観光ビューロー事務局長等々、一通りの挨拶が終わると、いよいよ海開きのシンボルである、テープカットが行われます。

要人がずら~っと並び、テープならぬ、細いロープにハイビスカスの花を散らした、いかにも南国らしい道具立てで、その両脇を去年のミス八重山とミス南十字星のお二方が固めます。

そのカットの直前に撮ったのがこの一枚。
大人も子供も、皆、日頃感じないような昂揚感でワクワクしながらテープカットを待つ一瞬です。

そして二枚目。
テープというか、ハイビスカスの結界が関係者によって断ち切られ、鳩は2箱ほど大空に放たれると、さぁ、日本一早い海開きです。
さすがに大人はやらないですが、自発的なのか、或いは学校経由因果を含められたのか、元気そうな子供達が歓声、奇声を上げて、碧い海に飛び込んで行きます。

しかし、このカットの面白いところは、そんなありきたりの事実ではなく、寧ろ、海の中で手に手にカメラを構え、突進してくる子供達の姿を捉えようとする、報道陣の姿です。

天下のNHKからローカルの放送局、新聞、或いはタウン誌、観光ビューロー差し回しの広告代理店のカメラマンまで、かなりの人々が待ち構えています。

いつもはテレビで見ている海開きを、後ろ側から取材風景を見たのは何故か新鮮な経験でした。

続いて三枚目。
しかし、海開きとは言え、あくまでも象徴的・概念的なものですから、遠泳をしようとか、潜ったままガマン大会やろうなどという根性の座った子供など居ようはずもなく、しかも入れるのが、遠浅とは言う浜のせいぜい20mかそこらですから、飽きてしまうのは致し方ないところ、それでも、上がって来た人々には、竹富町観光協会スタッフ手製の「初泳ぎ証明書」とか言うあまり役に立ちそうにない札を渡していました。

この3人組の中学生、可哀想にこの直後、ミニコミ誌といわず、地元新聞社といわず、取材に取り囲まれて、風の有る浜辺ではまだ肌寒いだろうに着替えさえなかなかさせて貰えなかったようです。

それから四枚目。
一番最初のカットでミスが云々と言っておきながら、今回のアップで紹介せず、写真展会場へ♪などと書こうものなら、顔を上気させて、怒り狂いそうな常連さんの顔も浮かびますので、お嬢さんたちを紹介します。

勿論、拙者かくかくしかじかの人間で、これこれこういう目的で使うので撮らせて下さい、とお願いして4人別々にアップで撮った写真はありますが、それは個人的な楽しみ、もとい写真展会場でのお楽しみとしておいて、新旧2組4名のミスが一斉に会場内の特設ステージに上がったシーンを撮ったものです。

オレンジが去年のミス八重山・南十字星、白が今年のそれぞれのミスです。

皆さん、容姿も素晴らしいがお人柄も素晴らしく、また来年も同イベントに出かけてお会いしたいなぁ・・・と儚い夢を見てしまいました。

まだまだの五枚目。
海開きのイベントは竹富町、石垣市、そして宮古市を含めた八重山地区で最大級のイベントのひとつですから、当然、演じ物が有ります。

一番最初は、竹富島に伝わる漁撈の歌舞らしく、民謡の言葉の意味はさっぱりでしたが、生演奏の三線やら太鼓に合わせてユーモラスに踊る島の女性達の姿は感動的ですらありました。

最後の六枚目。
演じ物は、何も八重山に伝わる伝統的な歌舞音曲の類いだけではなく、移民を通じて交流の深い、ハワイアンのお披露目もありました。
しかも一組だけでなく、その分野ではかなり有名な千葉のフラダンススクールの本校からも応援に来てくれたということで大人2組、更にはいたいけな子供のフラも演じられました。

しかし、何よりもバカウケしたのが、かなり難度の高いフラがクライマックスに達したその時、皆から注目される快感に目覚めてしまったかのような幼児が砂浜のステージに飛び出してきて、「琉神マブヤー」か何かの振りで踊り出したのです。

スタッフは苦笑するしかなく、会場の警備を司る筈のお巡りさんも消防団の若い衆も、海上保安庁第七管区の精鋭達、いわゆる海猿諸兄も或る者は指を指し、或る者は腹を抱えて笑い転げるだけ・・・

まさに手作り感溢れる牧歌的な良い催し物に呼んで貰ったという実感で一杯です。

東京をはじめとする大都市のイベントでは、カメラやVTRという名の武器を持ち、目を血走らせたマニア達で殺気立つのが常となっており、心を痛めていましたが、この地方のイベントでは終始、島時間の為せる技か、和やかな雰囲気が満ち溢れていて、艱難辛苦もものかわ、遠路出掛けて行って本当に良かったと実感しました。

さて、来週は久々に工房作品の紹介でもしましょうか・・・

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2010/04/04(日) 19:41:37|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

いやぁ~~~~

1枚目の写真、最高ですよ~~~~~

ミス八重山のアップ写真
個人的に欲しいので焼いといてください・・・・マテw
  1. 2010/04/04(日) 19:48:59 |
  2. URL |
  3. 山形 #-
  4. [ 編集]

天候が想わせるのか、全体の落ち着いた雰囲気が思索を拡げて行きそうな良い心地で、東京の桜もTVから聞こえる「行楽日和」とがなり立てられないで、こうした落ち着いた場面で拝みたいものです。

子どもが躍り出る場面には、海という不定形な恐ろしさと裏腹な和やかさを感じ取る事が出来、海への祈願とする女性らの神妙さと供に、現地でのこういった海に対しての行事在り方に深く思いを致す所でもあります。こうした場面に美女はつき物ですが、数多の多分薄黒い現地海美男子達が遠く海原を目指しそしてこうした美女と新たな神話をつむいで欲しい・・・、そう願わずにはいられません。


あれあれ、どういったワケか今回は写真に呑まれてしまいましたねー。カラクチ前半と甘めの後半のバランスが良さそうで、一枚目の鮮鋭さと幻影のような後半二枚の中に(象徴的に)海開きで浸かるといった海辺の場面があって、ナカナカ的確な行事紹介だと思います。途中に入っている「ミスなんとか」も、観光行事とはいっても現地の潮騒のザワメキを感じるような・・・、こういった行事に付き物のムリ難題お仕着せを感じません。

そういえばパンクロ40は意外と光量落ちが早く、これはレンズ先端ケラレじゃないのかなと、感じさえします。あとは、周辺画質が落ちるといってもマア開放ですからね・・・。
51mmf1,5の二枚目は画面的にも全く画質に遜色なく、またどちらも目に染み入るような特徴のあるピントを提供してくれています。ドチラも海を背景にした悠久な時間を感じさせてくれる場面で、こういったイベントが南方であったという記憶に鮮明な印象を与えてくれます。
  1. 2010/04/04(日) 22:52:08 |
  2. URL |
  3. trezieme ordre #-
  4. [ 編集]

やまがたさん
有難うございます。
ミス八重山って二人居たんすけど、どっちがお好み?
写真で顔立ちが判明出来る去年のミスは、タイプで言えばチェ・ジウ女史をもっと目をぱっちしにして和風にしたカンジですが、今年の最新モデルは昔懐かしの安西マリアを上品にしたカンジのちょいワイルドなタイプの小姐です・・・w

でも、もっとお好みのタイプの写真も温存してますから、山形土産の珍味と取り換えっこで>_<\☆★ぼっこぉ!!!
  1. 2010/04/05(月) 22:51:38 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

trezieme ordre さん
有難うございます。

あの島でこういう行事に立ち会うと、"島時間"の意味が判ると思いますよ。

終始和やかで牧歌的な雰囲気が支配し、いたいけな子供の引き起こしたハプニングですら、あたかも予定された盛り上げ役であるかのようにその場の雰囲気が取り込んでしまう・・・

恐らく東京であれば、額の隅に青筋の交差点浮かせた大人達が即座に子供を引き離し、物陰でお尻ペンペン、子供がひぃひぃ泣く声が風に乗って微かに聞こえてくるような・・・てなのが落としどころではないでしょうか。

それそうと、今回は実はSpeedPanchro40mmT2.3は、モノコートのSer.IIとマルチコートのSer.IIIの2本持って行ってまして、Ser.IIよりSer.IIIの方がより奥目ですが、フィルムですら距離によっては四隅にちょい影があるかなぁというくらいで、撮影に全然支障ないですから、ケラレではなく、やはりイメージサークルの問題ではないでしょうか。
  1. 2010/04/05(月) 23:00:38 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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