深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

番外編~Un autre été Dram~尾島ねぷた祭り第弐夜

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【撮影データ】カメラ:Leica M8 ISO AUTO 露出+1/3 レンズ:Cine-Sonnar50mmf1.5mod.L39 全コマ開放
はてさて、今週日曜まで更新はないものと思っておられた諸兄、或いはお祭りが二日間あったというから、もう1回アップしないと画面構成上、不完全燃焼になってしまうが、日曜の定期更新は土曜日のイベントを掲載するとマニフェスト出してる以上、絶対に週内での臨時更新有る筈だ!と睨んでいた小姐方、そう、行きがかり上、もう1回更新せにゃ収まりがつかんわぃ、と昨日夜遅くに思いつき、写真だけ選んでおいて、今日、作文と写真のアップをしているのです。

様々なレンズを交替交代使っていた初日に対し、単独行の翌15日は必勝を期して、今までドンピシャの傑作をモノにしてきた深川自慢のハイスピードレンズ、Cine-Sonnar50mmf1.5での一発勝負です。

勿論、相棒はAuto ISOモードで自動的にISO1250まで感度アップしてしまう"超能力"を持ったM8です。

この日でM8による薄暮~夜間撮影は3回目ですから、限界域ではR-D1sには敵わないとしても、今回、なかなか健闘してくれたと思います。
しかも、ヘンな話し、昼間の露出条件が良い時に対し、こういう悪条件下では、「どのレンズ使っても、M8臭い画になる・・・」、現象も適度に抑えられ、デジの持つオールラウンド性が発揮されたと思います。

では、早速作例行ってみましょう。

まず一枚目。
二日目はねぷたや山車の運行台数自体は半減し、量的には寂しい限りでしたが、その代わり、強力な助っ人が来ていました。
それは、本家・家元・元祖でもある弘前から、いたいけな小々姐達が遥々応援に駆けつけてくれたのです。
そのうち、出撃前の太鼓山車の上で目を輝かせながら、巡業の支度を進めている美少姐い目が留まりました。
そこで、下に居た世話役の方々に断りを入れ、至近距離まで近づき、何枚か撮らせて貰ったのがこの一枚、
沈む夕陽と灯され始めた白熱灯のミックスライトを浴び、みちのくの美小姐のひたむきな表情は輝いて見えました。

そして二枚目。
一枚目の小姐の反対側にも太鼓担当の小姐が座っています。つまり近づいても通り過ぎても太鼓を叩く小姐が見えるという舞台仕掛けなのです。
すっかり準備も終わり、呼吸を整え、下にいる世話役からの注意に真剣に耳を傾ける様子を一枚戴き。
この小姐の向く方向は東ですから、もう顔を照らす灯りは白熱灯とやや離れた尾島交差点のナトリウムランプだけでした。それでも、肉眼で見てもファインダを通しても、そしてレンズ、CCDを通して記録された画像でもってしても、仄かな人工光に柔らかく照らされた小姐のやや緊張した表情の素朴な美しさは充分伝わってくるのではないか、と思います。

それから三枚目。
弘前のねぷたの方々にお礼を述べ、交差点に向かって歩いていくと、また派手な演出で毎年、観客を沸かせる大澤建設のねぷた、太鼓山車の一行が出撃前の最終リハに入っていました。
そこで、混雑の合間を縫って、山車の真下まで潜り込み、出撃前の緊張した面持ちの美しい小姐の表情を一枚戴き。
こういう時は、やはりM8の1.33xの見かけ倍率も、ポートレートに優れたCine-Sonnar50mmf1.5の組み合わせで来たことの僥倖を素直に喜ばざるを得ません。
たぶん、広角では余計なものを周囲から拾うし、望遠では画面構成上不可避な前のオフフォーカス部の処理、そして低照度域でのブレの問題がありますから、この組み合わせのみが可能にしたカットあと思いました。

続いて四枚目。
交差点を過ぎ、また別のねぷた、山車の周囲でネタ探しをしていたら、居ました、居ました、丁度良いネタさんが・・・
地元のサッカー少年団の出すねぷた&山車にホームスティか何かでこちらに来ていると思しき、外国人の金髪碧眼の童子が混ざっていて、しかもなかなか日本語のスラングに長じており、相方と思しき国産童子とぢゃれ合っていたのです。
こんな草の根レベルの微笑ましい国際交流の1コマを鵜の目、鷹の目の工房主人が看過しよう筈もなく、提げてたM8をぱっと構え、さっと撮って、ニッと笑い、小さく手を振って、この小さな国際人達に別れを告げたワケです。

まだまだの五枚目。
ねぷたや山車も昨日から思う存分撮ってしまったので、スナップが無類に好きな工房主の関心は、やはり夜店に集う人々の一挙手一投足に集まります。
そこで、暫く歩いたところにあった金魚すくいの夜店で、いかにも人の好さげなおぢさんが店番していたので、一礼してから後ろに回り、おぢさん越しに金魚すくいに打ち興じるいたいけな童子達の様子を撮ってたうちの一枚がこのカットです。
では、なぜこのカットを選んだのかと言えば、他のカットでは遊ぶ童子達にピンが置かれ、おぢさんの姿はおぼろげな前ボケと化してしまっているのと、このカットでは童子達が楽しげながらも真剣に金魚と格闘するさまを見て満足そうに微笑むおぢさんの表情が肩越しに窺えたからです。

最後の六枚目。
また大通りを暫く行くと、親子でやっている夜店がありました。
お父ちゃんとまだ幼い一人っ娘の小々姐の二人きりのお店です。
しかもその営業品目がこの頃は縁日以外では殆ど見かけない「あんず飴」です。
品物が品物ですから、お店に集まるのは殆ど童子ばかり、そして、あんず飴を求めにやって来た、これも幼い小々姐達の姉妹が、自分達よりもまだ幼いながら、逞しくお店番を手伝う、内側の小々姐を見て、「偉いわねぇ・・・」とか言っていたところを後ろから頂いた一枚。

あれれれれ・・・今回のアップではねぷた祭りの筈なのに、人物写真ばっかりで、肝心のねぷたや山車の全景図が一枚も無かったですねぇ・・・でもそういうものは、太田市観光協会のHP見れば幾らでも乗ってますから、これが工房主人の見たねぷた祭りということで、何卒、ご了承下さい。

では、日曜日の定期更新をお楽しみに。

テーマ:街の風景 - ジャンル:写真

  1. 2010/08/26(木) 22:59:48|
  2. その他Lマウント改造レンズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

写真三枚目の方かっこいいですね!
同じ女なのに・・・
  1. 2010/08/27(金) 23:01:17 |
  2. URL |
  3. ミッチー #-
  4. [ 編集]

ミッチーさん
有難うございます。
そーですね、確かにキレイ、可愛いのどちらでもなく、強力な目ヂカラを持つクール(=カッコイイ)な美小姐と言えるかもしれません。

因みにこのカットの後、お礼の意味を込めて手を振ったら、この小姐もにっこりと笑顔を返してくれたのですが、笑えば、やはり20代前半の多感でシャイげな小姐というカンジではありました。
  1. 2010/08/27(金) 23:41:17 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

「所作への想い」というのでしょうか、4・5は少々違うかもしれませんが、撮影のピークとは言えない奇妙な合間を描写されています。

1・2なんて所作・時間の合間そのものですが、最後の「あんず飴」カットも主題が判りずらい奇妙なカットです。
ピントの合っている後ろ向きの二人少女から観る設定を想ってみますが、こういった設定からスナップを組み立てて行くと、従来と違う概念が生まれるかもしれません。
(ちょっと考えすぎ・・・、かも知れませんが。)




  1. 2010/08/29(日) 23:57:29 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
スナップについては、恐らく移動可能なカメラが出来、そしてフィルムの感度もASA25くらいで或る程度動くものが撮れるようになった頃から始まった撮影作法ではないかと思います。

そして21世紀の今、ここのお祭り会場のみならず、佐原でも川越でも秩父でも、最新のデジ一眼で完全武装した、装備的には5~6年も前のプロを圧倒するようなアマチュアが殺到し、それぞれの祭りのおけるハイライトシーンを一瞬たりとも逃すまいと、鬼気迫る表情で被写体を狙いすましています。

しかし、小生としては、そういう、いかにも祭りのハイライトです、クライマクスです、といわんばかりのカットは一応撮ってはいますが、敢えて外しています。

それは何故か、もしそのようなカットでベスト記事を載せようと思うのであれば、D2Hに単玉の明るいのか、EOS1DsMKIIにツァイス製のf1.4シリーズで決めていたでしょうが、今回も機材はM8の一本勝負です。

弘法は筆を選ばずとは言いますが、やはりレンジファインダー機にはレンジファインダー機の写真作法があって、それはつまり、一眼レフの"動"に対し、"静"であるべきだし、緊張感有る本番よりは、被写体も寛いでいる、本番合間の日常的な脱力感を拾うためにあると考えるからです。
  1. 2010/08/30(月) 22:12:17 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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