深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

A downtown in the core of imperial capital~麻布番外編~

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【撮影データ】カメラ:R-D1s、絞り優先AE、露出+1/3、ISO400、全コマ開放、レンズ:Astrobelrin Pantachar35mmf2.3
さて、今宵は番外編のアップです。
先般の大久保ツアーの終了後、仲間の一人が麻布での写真展に出しているというので、友誼団体メンバーにも声を掛けて、麻布へ流れ込みました。

当然、ギャラリーへの行き来にも撮影を怠ろうはずがなく、ノーファインダーでの居合い撮りを含め、今回アップした6枚かっきり撮りました。従って、若干甘ピンもありますが、どうかご容赦を。

レンズについては、素性を明らかにしないまま、座間、そして今回と作例のみご紹介していますが、そのうち、気が向いたら登場しますので、気長にお待ち下さい。

さぁ、作例のコメント行ってみます。

まず一枚目。
大江戸線の麻布十番駅を降り、会場への道を歩き出しましたが、当日は夕刻からやや曇天になってきて、4時半前後でもかなり薄暗くなっていました。
何か獲物(要は街撮りのウケそうな被写体のこと)を探して鵜の目鷹の目で徘徊していると、或る曲がり角を曲がった途端、いたいけな童子達がテーブルを囲んで、ちぃ!だ、ぽん!だやってました・・・というのは先入観からの思い込みで、何やらカードゲーム系を商う店先に設置された特設テーブルで何がしかのカードゲームに打ち興じていたのです。
てっきり、何かのフェアとかキャンペーンとかだと思いきや、休日は近所のいたいけな童子達で盛り上がっている年中行事みたいなのです。
そこで、子供が減少傾向にある都内では珍しい21世紀屋外遊び風景を記録しておこう♪という極めて崇高且つ、とりあえず一枚目のカットとしてはアイキャッチィでイイんぢゃね☆という内なる声に励まされ、シャッター切った一枚。
う~ん、写真展会場でよくよくみたら、男子ばかりで小々姐が皆無・・・これぢゃ、東北地方のその道の大家には、お褒め戴けないでしょうね。
画的には、往年の高性能レンズではあるものの、古い個体だけあって、手前の童子の青いTシャツだかの布地のテクスチャまで繊細に捉えていますが、白い帽子にはさすがにフレアというか、ハレーション起こしてしまっています。
また後ボケが先にご紹介した50mm同様、ぐるぐる傾向です。

そして二枚目。
写真展会場の帰り、相当に陽も暮れかけて、小雨もぱらつき始めましたが、まだまだ、スナップ時間です。
交差点の向こうに目つきも鋭い前衛的なファッションの小姐があたりを睥睨しながら携帯で会話中でした。
華やかなショーウィンドーに、あたかもそこから抜け出してきたファッションの小姐、撮りたいのはやまやまですが、何せ小心者の工房主は「えいやっ!」とカメラを構え一枚撮って、そそくさと離脱するなどという真似がフランチャイズの深川周辺でならいざ知らず、年に一回来るか来ないかのアウェーの麻布ではとても出来ません。
そこで、首から提げたまま、距離だけ目算で合わせて、シャッターを切りました。と、その時、猛スピードでプリウスが交差点に進入してきて、なかなか躍動感の有る都会的な画になったんぢゃね、と自画自賛した次第。

それから三枚目。
交差点を過ぎ、また駅方面に歩いて行くと、如何にも高所得の在留外国人という一家が既に街の風景と一体化して佇んでいます。
ここも、オヤヂさんに声かけて一枚撮らして貰えば良いものを、さりげなさを演出すべく、またノーファインダで一枚。
水平はちょっと怪しかったですが、ピンは結構良い線行ってて、なかなか自然なカンジの一枚になったのではないかと思います。
ここでも背の高い街路樹の幹の上の方の枝は非点収差でざわざわし始めています。

続いて四枚目。
撮ったのバレバレだったんで、ほくそ笑む家族のオヤヂさんに黙礼して通り過ぎ、ふと道の反対側を見てみれば、何か懐かしい白熱電灯の明かりを煌々と照らしたオープンエアの居酒屋的飲食店舗が目に留まりました。
そこで、点光源の描写形状と色バランスを確かめるべく、店頭に近づき、一枚頂き。
やはり古いモノコートのレンズだけあって、輝度差の大きい白熱電灯有りの画面モチーフでは、見事、フレアというか、月にかかる傘みたいな形状の光輝が出ました。たぶん、ノクチ50mmf1.2とか、N-FD50mmf1.2Lで同じシチュエーション撮ったなら、全く別の雰囲気のカットになるのだろうなと思いもしましたが。
なお、手前のスクーターはアウトフォーカスながら、それほど見苦しくは崩れていません。

まだまだの五枚目。
街撮りを一日やって、しかも二回アップするなら、1コマは小姐の写真がないと、わざわざ東北地方からも見に来てくれているおともだちに申し訳ありません。
そこで、お惣菜屋さんと思しき店舗で中老婆がおでんだかを盛り付けるのをじっと目を凝らし見つめていたツインテールもてぎの小姐の後姿を一枚頂いた次第。
ここでも、小姐のトレーナー生地のテクスチャが判るほどの解像力を発揮していますが、スポットライトが当るおでん鍋の水面はやはりハレーションを起こしています。

最後の六枚目。
写真展帰りの仲良し3人組で茶でもしばいて帰らね?ということで、ちょっと高級なチェーン店系の茶店に入ろうとしたところ、店先に"麻布のスバル"ことポルシェケイマンが露駐している・・・しかも、この時間には嬉しい、周囲や空の景色まで写り込む漆黒ぢゃあーりませんか。
嬉しくなって、早速一枚頂き。
通行人各位の目線の冷ややかだったことは言うまでもありません、なんでこんなもんわざわざ撮ってんの!?てなカンジで。
しかし、やりました。最短撮影距離でヘッドライトのエッヂにピンを置いて撮ったら、クルマのキャビン屋根と言わず、背景の街路樹と言わず、キャサリン台風が再びカムバックして猛威を振るったかの如きぐるぐる加減です。
安い得体の知れないレンズであれば、即効、戻ってから、窓の下の運河に叩き込むところですが、なにぶんお高いレンズのぐるぐるなので許せてしまうのです。

さぁ、今週末は楽しい佐原の決死ツアー・・・どんな画と物語が待っていることやら、乞うご期待。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2010/10/06(水) 23:01:09|
  2. Arri改造レンズ群
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

突然の更新で

今日は日曜日かと錯覚しましたよ~~~~笑

なんか週末は全国的に天気が良くないみたいですね・・・・・(^_^;)


ところで、麻布って行った事がないので
イメージとしては、なんか近寄りにくい町・・・なんですが
こんな子供たちが遊んでいたり
普通の店もあるんですね・・・・・・・・笑
  1. 2010/10/07(木) 20:11:54 |
  2. URL |
  3. 山形 #-
  4. [ 編集]

麻布十番といえば「はっぴいえんど」と、学生時代に友人から聞かされていましたが、その歌詞とは違い、ずいぶんオシャレな佇まいですね。(聞いた頃でも既に懐メロでしたが・・・。)

ずいぶんとコドモのたむろっている場所があったモノですね。いったい何が楽しいのか、昔はこんな場面を良く見掛けたものですが・・・。(ワタシモ、よくこんなトコに居たものです。)

外人さん親子が日常的に居る、そんな場面もこの街並みには違和感がありませんでした。
ちょっとしたスナップですが、さりげなく捉えています。

アールデコならぬジャパンデコというのか、非常にキッチュな看板があったり何だか奇妙なマッチングを見せる佇まいには驚かされます。それでも、このレンズで見ると何時もと違う雰囲気を醸しだしますね。

「外国から見る国際化した東京の街」といった変貌を、この個性ある描写のレンズは雰囲気を上手に高めていると思いました。
  1. 2010/10/07(木) 21:13:41 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

山形さん
有難うございます。
そーなんです、青山、六本木と同じ文脈で語られることの多い麻布も、そういったハイソですかした雰囲気の街並みは広尾近くの西麻布方面で、十番辺りは温泉と名の付いた銭湯が有ったり、まさに深川人でも気軽に闊歩出来る、東京の田舎です。

店先に子供達が群れているさまは、それこそ、浅草やら、月島ともそれほど大差ないカンジです。

でも、表通りには、門仲、木場辺りならインド人親子のところ、欧米人の裕福そうな一家が幸せそうに徘徊しているワケなんです。

こんど、いっぺんご案内しませうか?

そこそこのそば屋もありますし・・・
  1. 2010/10/07(木) 22:42:28 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
あれれれれ・・・一緒に行動していたはずなのに、"ずいぶんとコドモのたむろっている場所があったモノですね。"ですか?(汗)

まさに同じ"麻布"と付いても"ハイソですかした"西麻布と、"麻布十番"は新宿駅周辺と高田馬場の表通りの裏手くらいの雰囲気の違いがありますね。

でも、裕福そうな欧米人一家の姿は、一見地味な都心の"田舎"がやはり超高級住宅街を至近に擁する超一等地との隠れた素性をさりげなく物語っているようです。

何れにせよ、中心部の解像力こそ優れているものの、その描写は危ういバランスの上に成り立っているこのオールドレンズを以てすると、不可思議な都会の結界内は、肉眼で見たより更にミステリアスに映るようですね。
  1. 2010/10/07(木) 22:51:44 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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