深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

第一回Gr.K.O.M.S2写真展 写真のチ・カ・ラ~Photo will be~

写真展_01
写真展_02
写真展_03
写真展_04
写真展_05
【撮影データ】カメラ:1~4枚目;Zeiss Ikon ZM、5枚目;R-D1s、レンズ:1~2枚目;Bausch&Lomb Baltar35mmf2.3、3枚目;Cooke Speedpanchro40mmf2、4枚目;Wollensak Oscillo-Raptar2.04"f1.5、5枚目;Cine-Sonnar50mmf1.5 全コマ開放、フィルム;Kodak Ektar100、絞り優先AE
さて、今宵のご紹介は、工房附設秘宝館から何か引っ張り出そうかとも思っていたのですが、そうそう、大事なことが頭の中からすっぽり抜け落ちていたのを、本日の写真展会場の帰りに思い出しました。

それは、弊工房ブログサイトの愛読者で写真展会場に来たくとも来られない方のために出展作をサイト上で公開するということです。

今回の写真展は、いつもの会場選択とはちょっこし趣向を変え、今年の7月にオープンしたばかりという、裏通りの一軒家の一階リビングを丸々展示場にした風変わりなギャラリーをお借りしての展示でした。

その名は「Gallary Marche Jouets」、場所は信濃町と四谷三丁目のちょうど中間くらいの左門町の交差点を東に一本入った住宅街にあります。

運営のスタッフの方はフレンドリーだし、二階のダイニン&キッチンは格安でパーティに借りられるし、上手に使えば、アマチュア写真家の登竜門になるかも知れません。

さて、前置きはこれくらいにして、早速展示作品の紹介いきます。

まず一枚目。
これは、写真仲間の某ご夫妻に誘われ、神奈川県の座間市に在る、進駐軍の座間基地のフレンドシップデーというイベントに行った時のカットです。このイベントは被占領民に基地を開放し、物量豊かな米国の文明の一端にでも触れ、二度と無謀な戦争なんか仕掛けるんぢゃねーぞ、という教訓を垂れるという極めて有難い平和教育の場なのです。
会場入ってすぐ、木陰のゾ-ンで、年端もいかない美少姐二名がアイスだかを食べながら、ガールズトークなんかい打ち興じていたところを偶然発見し、普段の生活では有り得ないようなダッシュで接近し、「Hold up your hand!」と言いたいところ、ぐっと堪え「Excuse me. May I take your photo?」と語らい掛けたら、向かって右の小姐が「Yes, please!」とか言って、満面の笑顔で見つめ返してくれたので、新作レンズのシェイクダウンも兼ね、Baltar35mmf2.3を装着したZeiss Ikon ZMで捉えたものです。

このカットだけで、電車賃の往き分くらいは取り戻したラッキィな気分になりました。

そして二枚目。
我々3名は時には買い食いなんかして会場を徘徊していたら、ナチョスを売っていた売り場の裏、ちょうど水道に手を洗いに行く途中で、麻雀みたいなものをしている親子を発見しました。
何だろうと牌に目を凝らしていたら、熱い視線を感じたオヤヂさんの方が、笑顔で手を挙げ、「Hi!」とか、米国式の軽いノリで挨拶なんかしてきたので、こりゃ、何か話し掛けて、コミュニケーションなんかとらにゃ、こちらの文化的敗北で戦後の総括どころではなくなると思いまた「Excuse me. May I take your photo?」と何とかのひとつ覚えです。
すると、向こうも「Of course, yes, Pleaase!!」とかオクターブ上がった声で返事し、石立鉄男ばりのチリチリ毛髪がオシャレな童子にも、ベストの笑顔でカメラを見るよう指示し、すっかりお膳立てが出来たところで、シャッター切ったのがこの一枚。
しかし、大伸ばしして気が付いたのが、親子の二人だけでなく、その背後の人たち全員がカメラに笑顔と暖かい目線を送っていたのでした、いやはや、進駐軍基地内というか、ハワイかサイパンのチャモロの部落で写真撮ってるみたいでした。

これもあと一枚の面白い写真とどちらにしようか最後まで迷ったのですが、背景の人たちもカメラ目線で笑顔送ってくれたので、こちらの勝ち、当選でした。

これで帰りの電車賃分も出たんぢゃね、と大伸ばしして写真展会場で飾ってからしみじみ思った次第。

続いて三枚目。
場所は変わり、座間基地訪問より遡ること2週間、夏真っ盛りの沖縄を訪問した時のことです。

那覇空港について、市内、バスターミナル前の宿に向かうモノレールの中で、翌日、またその翌日と北谷美浜ビレッジの海岸界隈で大規模なフェスティバルが行われるとの情報を入手しました。
となると、大勢の人が溢れ、撮影どころではなくなってしまいます。

そこで、空港からホテルに着き、まだチェックインには間が有ったため、荷物だけ預け、目の前のバスターミナルから、いつもの名護線のバスに飛び乗り、軍病院前を目指しました。

しかし、極端といえば、極端、さすがに夏の暑い盛りでは、いつもと違って、殆ど歩いている人さえまばらです。

そこで仕方なく、そこそこの画は撮れる、アメリカンヴィレッジのレストラン街に足を向け、暫し息を潜め、獲物、もとい、被写体を待ちます。

すると来ました、来ました、好いカモ、もといモデルさんが・・・小生の佇む目の前の「Bocca della Verità」
そう、おもむろに走ってくると、真実の口にてじゃれ始めた男女つがいの童子達が居て、あろうことか、小々姐の方が、背伸びして、その口の中に可愛いお手手を差し込んだのです。

その刹那、何も考えずにファインダを覗き、たぶん仕事用のD2H並みの合焦速度でピンを合わせ、シャッター切ってました。まさに使い慣れたZeiss Ikon ZMだからこそ出来たワザです。

ほんの一瞬の出来事で、手を引っこ抜いた小々姐は、ホラ、手が有った、手が有った、ワ~ィと脱兎の如く画面から走り去って行ったのです。

これがデジなら、その場で、やっぱ上手くいったワィ、と独り勝手に合点し、すぐに忘れてしまったのでしょうが、生憎、フィルムだったので、現像してCD-R経由、撮影結果を確認し、改めてこの僥倖を感謝した次第。

まだまだの四枚目。
こちらは北谷美浜の僥倖から遡ること約2ヶ月、GW後半に沖縄に出掛けた時の話。

たまには、糸満市場でも行って、何か撮ろうと思い、バスに揺られ、ロータリー前で降りて、とぼとぼと市場まで歩いて行ったのですが、生憎というか、やっぱりというか、全然書活気が無く、閑散としていました。

仕方なく、去年の11月の写真展でもう使ってしまったネタながら、南国風情溢れる市場の芝生の庭をまたアングルでも変えて撮って帰ろうかと半ば諦め気分で歩いていたら、な、なんと、おばぁ2名とその孫が店仕舞いが一段落したらしく、芝生方面に歩いて行くではありませんか・・・

こりゃ、またラッキィ☆と思い、またモデルさんの交渉をします。

一般的に沖縄の人を撮る時、一番交渉し易いのが、小中学生の男女で、次が20代の男女、そして、おぢぃなのですが、難敵はおばぁ・・・まず断られます、牧志市場でも、外で寛いでいるおばぁ数人に、ちょっこし撮らして♪とか、声掛けても9分9厘断られます。

ここでも、やはり抵抗が強かったのですが、イイ宣伝になる、多くの人が来る、市場に活気が戻る、経済的に潤えば、基地依存体質から徐々に抜けられるようになる、ハリネズミ並みに軍備の張り巡らされた沖縄から、基地が減れば、東南アジアの緊張もほぐれる・・・だから商売繁盛と世界平和への礎とすべく、一枚撮らしてつかぁさい!とか、かなり強引に説教したら、恥ずかしいねぇ、でもキレイに撮っておくれよとかいうことになり、その結果がこのカットです。

デジタルでの撮影結果ばかりだった、Oscillo-Raptar2.04"f1.5のKodak Ektar100での珍しい作例でもあります。

最後の五枚目。
時間はずっと下って、先月の上旬、佐原祭りの最終日、前日からの雨もやっと上がり、出番を待ち構えていた善男善女達の法被姿が午後の傾き掛けた秋の陽光に映えました。

我々、撮影隊一行は残された時間を惜しむが如く、無言で鬼神の如くシャッターを切り続けました。
勿論、ここぞ!というシーンでは、祭りの社中の輪に一声掛けて入り込み、レンジファインダー機での最近接を駆使して、瞬間を収めました。

もう帰りまであと30分、というところで、粋でいなせな佐原娘の一行が、ワィワィ言い合いながら、お互いの髪型のチェックやら、髪飾りの挿し替えなんかやっています。
そこに撮らせて貰いますよぉ~とずけずけ入り込み、最短距離で、その楽しげな空気まで写し撮ろう、と試みたカットがこの一枚。

ほかにも遠近感が優れていたり、いたいけな童子達のつぶらな視線が目を引いたものが有って、実際に大伸ばしして較べたのですが、祭りというもののイメージ性を凝縮しているカンジがして、結局、佐原から選んだのがこの一枚でした。

写真展は本日が千秋楽でしたが、ご来場の皆様、この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。

次回は本隊、ノンライツRF友の会/新宿西口写真修錬会の第五回写真展を来年2月にJCII Club25にて挙行致しますので、それまでは、本ブログにてお楽しみ下さい。

テーマ:街の風景 - ジャンル:写真

  1. 2010/11/28(日) 22:00:00|
  2. 街撮り写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

おつかれでしたー。

撤収手伝えずすみません。

お客様が満足していただければ何よりです。
  1. 2010/11/29(月) 00:19:37 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

プリントでは感じられなかった、逆光での微妙な光の反射具合を二枚目に強く感じ、三枚目の跳躍する少女の肢体の伸びやかさがその光加減と共に印象的です。

ほんのちょっとの『加減』なのでしょうけれど、こういった微細な部分がとても興味深いもいのです。
  1. 2010/11/29(月) 18:26:29 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

ほら!

やっぱり、3枚目の生足に一票入っているでしょう♪・・・・w

(なんだかんだ言っても、芸術なんですよ~~~~w)
  1. 2010/11/29(月) 20:04:48 |
  2. URL |
  3. 山形 #-
  4. [ 編集]

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
最終日の日曜日は、我々に負けず劣らずマニアックなコレクション持参のコアなお客様は来られるし、金ピカレンズの展示即売会状態のG13さんは、お客様に大中判の功徳を説くし、いやはや、徹頭徹尾、マニアックな写真展でした、ご苦労さまでした。

なお、貴兄の作品はSKさんが会場から持って出られ、ご自宅の近くの宅配業者から発送して戴いたようです。

さあ、来年2月の総本山向けて、再スタート、頑張りませう。
  1. 2010/11/29(月) 23:14:06 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
写真展お疲れさまでした。
この3枚目の写真が、前々回の佐原の美人3姉妹(実は二人は従妹!)を超えるその筋の方々の評判だったので、結構プレッシャーなんですよぉぉぉ~~~
高い旅行費用かけてクリスマス時期の沖縄本島に出かけても、これを超えられる作品が撮れる保障はどこにもないし・・・あぁ弱った(汗)
  1. 2010/11/29(月) 23:17:48 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

山形さん
有難うございます。
やっぱそっち系ネタに持っていきますか・・・・w
今度、沖縄に一緒に逝きましょうよ。きっと傑作が量産出来ますよ~~~ww
何せ、向こうの童子達は男女問わず、一年中、"生足"で暮らしていますから(苦笑)
  1. 2010/11/29(月) 23:22:56 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

フィルムの良さみたいなものが出た写真でもありますね。

2月に向けて題材確認中ですが、当てが一部はずれたので、さて何を出そうか考え中です。

正月の茅ヶ崎・江の島ってのも案外狙い目かもしれませんが、さてどうしましょうかねえ、と思案中です。
  1. 2010/12/05(日) 17:49:48 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

出戻りフォトグラファー さん
再び有難うございます。
ご出張お疲れさまでした。
ご賢察の通り、今回の写真展出展作品5点中、4点までが実にフィルム、しかもKodak Ektar100のC41処理によるネガからのプリントです。
しかし、R-D1sの通称"枝常モード"での撮影も、何故かフィルムくさくて気に入ってます。

ところで、2月の写真展までは、まだまだ時間的余裕有りますから、一挙にご家族で伊豆大島でもご旅行されてみてはいかがでしょうか。
波浮港の裏通りでも、リス園でも結構イイ画が撮れれるのではないでしょうか。
  1. 2010/12/05(日) 22:57:36 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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