深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

A lot of friends on the Globe~那覇ハーリー大会'11~

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【撮影データ】カメラ:Leica M8;1~4枚目、Zeiss Ikon ZM; 5~6枚目、 Ektar100、共通;絞り優先AE、全コマ開放
レンズ:1~4枚目;Cine-Heligon50mmf2、5~6枚目;Baltar35mmf2.3 Mod.M
さて、今宵のご紹介も、ゴールデンウィークでの沖縄大冒険5泊6日の旅、二件目のイベント、那覇ハーリー大会からとなります。
このハーリー大会というのは毎年GW期間中にこどもの日を最終日とした3日間で開催される一大イベントです。

「爬竜船」という、頭と尻尾に伝説上の生物、竜の装飾を施されたカラフルな手漕ぎ船を十数人のチームで漕いで競争し、勝敗を決めるという遊びで、中国から約600年前に伝わったとされています。

毎年、GWに那覇に居たことは居たのですが、だいたい、スケジュール上、5日が出発の日になっていたし、都心から少し離れた新港までモノレールやバスを乗り継いで行くのも面倒だったので、テレビで観るだけにしていたのですが、今年は蛮勇を奮い起こし、小雨の中、会場まで足を運びました。

では、何故、会場に出掛ける気になったのか?

それはずばり、元気が出る画が撮れる!と直感が教えたからです。

先週は書き漏らしましたが、この日本国中が地震・津波被害に加え、原発事故の収拾もつかず、上へ下への大騒ぎなのに、何故、ノー天気にも、一人沖縄などへふらっと出掛けたのか???

それは、ひとつ目の理由として、「合理性の無い自粛風潮は国を滅ぼす」と信念を身を以て証し、3.11以降、観光客が落ち込んで苦境に立たされていた沖縄に少しでも手を差し伸べたかったから、そしてふたつ目は、400年以上も前から、幾多の危難を持ち前の前向きな明るさと粘り強さ、そしてしたたかさで乗り越えて来た、南の島の人達のバイタリティのようなものを画として捉え、それを自分のサイトから東北を含む全国へ発信することで、少しでも日本復興へのエールとなれば、と思ったからです。

さて、能書きはさておき、早速、作品の解説行ってみます。

まず一枚目。
5月5日、こどもの日、那覇はあいにくの薄曇から小雨のちらつく天気でした。バスターミナル前のホテルでテレビの天気予報と睨めっこ、どうやら午後は雨も一段落するというアナウンスを信じ、宿を10時半前に出発、りゅうぼうビル1階のモスバでモーニングプレートを食べ、途中、泊界隈で道に迷ったこともあり、会場には1時前に入りました。

M8とZeiss Ikon ZMの2台を首と肩から提げ、獲物を物色して歩く様はかなり不可思議だったのかも知れません。
会場に入って数十メートル歩いたら、居ました、居ました、イイ獲物、いや、モデルさんが・・・
やたら、"トモダチ"が何たら騒ぐ外国人達が居たので、至近距離に近づいてみれば、どうやら福島沖に空母で出動した「トモダチ作戦」の関係者の海兵隊員らしく、ハーリー大会にチームで出場するので、気合い確認やってた、といったことでした。

そこで、勢揃いして貰い、思い思いのポーズをとってもらって、一枚頂きました。

60数年前、今は平和なこの島で死闘を繰り広げた敵方兵士が、「神風」の鉢巻を締め、背中に「Save TOMODACHI!」とか書かれた黄色基調の派手なユニホームを着込んで笑顔を向ける様子は、かなり複雑な気持ちにさせてくれました。

続いて二枚目。

彼らに、災害対応も含め心からお礼を述べ、また会場を徘徊します。

すると、お、居たぢゃないですか・・・こういうイベントにつきもののミスのお嬢さん達の巡回が☆

早速、小走りに駆け寄り、東京から来たモンですが、一枚撮らして♪、ブログで紹介しますし♪ と完全、おねだりモードで気持ちも舞い上がり、「ハィ、お願いします」との先方当事者の了解を待たずして、カメラを構え、ピント合わせと構図の指示なんかお願いしてます。

そして、ハイ、行きますよ♪ってことでシャッター切ったのがこのカット。去年の那覇観光キャンペーンガールのお二方とはまた違った雰囲気の方で、今年の活躍が期待されます。

新垣さん、稲嶺さん、ご協力有難うございました。頑張って下さいね。ブログにも遊びに行きますので♪

それから三枚目。

お二方に鄭重にお礼を述べ、また獲物を探しに会場を徘徊しました。

港の岸壁側、そう、ちょうど、陸からハーリーが見える位置には、日除け、雨除けのため、運動会みたいなテントが張り詰めてあって、そこに、日本人と言わず、進駐軍の家族と言わず、レースの結果そっちのけのお祭り気分で、やれアイスクリームソーダだ、クレープだののべつまくなしに食べまくってます。
その中で、わた飴と苦戦している少女と目が合い、「写真さ撮ってよかんべか?」と問うたところ、本人より先に、横にひけえぇし母親が、さぁさ撮ってやって頂戴、写真撮って貰う機会なんかそんなにないんだから、え、ブログに出すの、ぢゃ、思いっきりボケかまして、ウケ狙いなさい云々とか娘に因果を含めてます。

母親の饒舌で言語明朗意味不明の指示に戸惑った少女が片手にフルーツカクテル持ったまま、わた飴を頬張るさまを一枚戴いた次第。撮った後、アナタも如何と食べかけのを千切ってくれましたが、手がベタつくと、この後の撮影に支障が出るので、「ハートのみ頂戴した、かたじけない!」と厚い御礼を伸べ、その場を足早に立ち去りました。

そして四枚目。

隣のテントは男所帯で殺伐としてはいましたが、人口密度が低いため、テント越しに、ハーリー船のレース具合いが良く見えます。

そこで、チームで出番を待つ、進駐軍の兵隊さんを手前に、遠景のボケとしてハーリー船をモチーフに配置し、いかにも、写真のお手本みたいな構図で一枚頂きました。

やはりシネヘリゴンは出自がシネレンズだけあって、会場の熱気とか、躍動感、屈強の男たちの興奮といった、光線では捉えきれないものまで、雰囲気という情報の次元で捉えているようです。

まだまだの五枚目。

会場を徘徊していたら、可憐な少女達がお店の前でなにやら楽しげな相談事をしていたので、ちょっと割り込み、東京からやってきたかくかくしかじかの者です、ブログネタにでも一枚撮らしては戴けませんか?とお願いしたところ、二つ返事で快諾、仲良しさん勢揃いで思い思いのポーズをとったところ、シャッター切ったのがこのカット。

ところが、昨日、ブログに載せようと、ネガCDをチェックして、とても大変なことに気がつきました・・・

それは、後ろのお店のお兄さんも、"ピースサイン"とカメラ目線で完全武装し、このカットに見事参戦していたのでした。う~ん、陽気さとしたたかさ、そして茶目っ気、奥が深いぞ、沖縄は・・・

最後の六枚目。

お嬢さん達に心からお礼を述べ、鼻の下伸ばしてブログの名刺なぞを渡してから、その場を後にして、特設ステージ周辺に目を向けてみることとしました。

会場では、テツ&トモとかいうヂャーヂ漫談の二人組みが軽快に自虐ネタなどで、那覇の人々の笑いを集めていました。

肩車をして、娘さんと漫談に聞き入る若いお父さんが居たので、一枚撮らしてね♪と一声掛けて、シャッター切ったのがこのカット。

この二人の微笑み、そして共に見つめる視線の先に注がれる柔和な優しさ、安らぎ、まさにこんなご時世でこその親子の絆みたいなものを感じさせてくれました。

そういった主役を盛り立てる意味で、初陣となったBaltar35mmf2.3の周辺落ちは絶妙な演出効果となったのではないでしょうか。

今回のハーリー大会行きは成果大で行って良かった!と心から思いました、勿論、今回ご紹介したネタ以外にも、写真展大伸ばしで飾りたいようなものも多数撮れました。

まさに平年より9日早い梅雨入りをものともしない沖縄の人々の心意気、そして今や生活の一部に溶け込んだ異国の朋達の友情の賜物を垣間見た気持ちでした。

来年も万難を排し、また行きたい、と心から思いました。

さて、来週は沖縄最終編、若さと活気に溢れる北谷美浜からのレポートとなります。東北の御仁との決戦に温存しておいた秘蔵写真も遂にご開帳です。

乞うご期待!

テーマ:旅の写真 - ジャンル:写真

  1. 2011/05/22(日) 21:00:00|
  2. Arri改造レンズ群
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

相変わらずの本調子で。

1・3枚目が雰囲気いいですね。
祭りの勢いがにじみでてます。

ところで、M8でも2枚目の様にバックに骨組みの様なものが入るとこのレンズボケが煩くなるのでしょうかね?
5・6枚目はエクターだと色合いが「?」となる箇所もあって、私としてはM8で撮ったものの方が色合い良く見えました。

曇天だからかも知れませんけどね。
5枚目はM8だとまた違った印象になるのかも知れないなあと思いました。
  1. 2011/05/23(月) 09:08:17 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:相変わらずの本調子で。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。

那覇のハーリーはまさに無意味な「自粛ブーム」へのアンチテーゼを超えた盛り上がりとか万民の一体感みたいなものが満ち溢れていて、とても素晴らしかったですね。

さて、まず二枚目のミスのお城さん背後の鉄塔の二線ボケですが、さすが目の付けどころがシャープですね。
このシネヘリゴン、若干曇りが認められたので、某川崎市八丁畷の協力工場で、研磨・再コートを含め、極限まで調整追い込んでから、再改造したので、解像度とボケのバランスが若干崩れ、ボケに芯が残るようになってしまったのかもしれません。

それから、エクターフィルムで撮った5、6枚目ですが、まぁ、これは曇天下なので、アンダーになった途端 にシアンに色転びしがちなこのフィルムの特徴なので、まぁ、これはこれで仕方ないかな、と。

しかし、沖縄へは機材選択が難しいですね。

色合いや、露出の的中度からすれば、R-D1系列がベストですが、しかしながら、最低感度がISO200でシャッターが最高1/2000までしかないので、開放カメラマンにとっては、昼は真っ白けっけの何写っているのか判らない画のオンパレードになってしまうのが何ともツライところであります。

R-D1系列がせめて1/4000が付いていて、最低感度が拡張でISO50くらいになれば、怖いもの無しなんですがねぇ・・・
  1. 2011/05/23(月) 09:54:44 |
  2. URL |
  3. 深川精密工房 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

2枚目が無いと、外国か米軍基地を髣髴しますよ~~~

5枚目も、一瞬、中華系アジア女子が
修学旅行に来ているかと錯覚しました・・・(^_^;)

写真としては
1枚目がインパクトがありますね♪
(個人的には、女子が良いですがw)

全体の中では、最後の写真が好きですね。
カメラ目線じゃない微笑みも良いですし
レンズの描写も良いと思いますよ~~~


ちなみに
テツ&トモの太ってる片方は山形出身です・・・・・笑
(こいつ、高校の後輩じゃん!w)
  1. 2011/05/23(月) 21:58:59 |
  2. URL |
  3. やまがた #-
  4. [ 編集]

(ヤマトンチューの「時代錯誤」な感想です。)

たまたま所有している『沖縄戦』なんて写真集に「桜花」捕獲写真があったり・・・。なにかれいう筋合いではありませんが、世代は違えどもハチマキアンちゃん達にはげんなりします。
尤も底には琉球王朝が控えているわけだし、地元のタスキ女性や金髪お嬢様が微笑ましければ、過去の出来事も改めて見流すボートの向こうに霞む「幻想の風景」だったかもしれません。
目元も印象的な、屈託も無い地元三人組少女や肩車の親子など、若い世代にとっては「今」という貴重な時間を過ごす彼らこそ「未来への架け橋」そのものですね。

「南方への誘い」こそ、残されたあこがれ!小雨の向こうに青空を望む希望だけは残して行きたいです。







  1. 2011/05/23(月) 22:14:22 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

やまがたさん
有難うございます。
実は今回の構成上、全部、進駐軍の兵隊さんとその家族だけにして、異国情緒を目一杯醸し出そうかなぁとも思ったのですが、次の写真展がいつになるか判らない今、ブログに載せるから見てネ♪とか軽々しく名刺なんか渡しちゃった手前上、どうしても人種の坩堝みたいな構成になっちゃったワケです。

しかし、ヤマガタさんが一枚目のガチムチマッチョに萌えた、とは、意外でしたねぇ・・・これは某アクリル毛髪との噂もあった柔らか生物さんへのサービスのつもりでもあったのにマテw

ま、冗談はさておき、BALちゃんの35mmはご覧の通り、フィルムでも全く問題無く使えるし、却って周辺の落ちがイイ雰囲気を醸し出しそうですし、あれれれ、門仲でスナップなんかしてたら、同じレンズの色違いをはめてるM9の御仁と鉢合わせしそうでコワイですね。
  1. 2011/05/23(月) 22:34:03 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
まぁ、黒人の子供がKKKのコスチュームに憧れて入りたがったり、ユダヤ系ロシア人がハーケンクロイツ模様の軍装品のレプリカ作って生計立ててるご時世ですから、若い進駐軍兵士達には、鉢巻自体を締めて物事に取り掛かるといった精神性や、その書かれた文字には何ら意味を持たず、ただ、日本の果敢な戦士達のカッコを真似するというだけのようです。

それはそうと、今回の一連の作品の持つメッセージ性、そこはかとなく嗅ぎ取っていただいたようで何よりです。

まさにこの若い活気に満ち溢れた少女や親子、進駐軍の若い兵隊さん達やその家族までもが織り成す、混沌とした祭りの活気や笑顔こそが、震災と原発事故に打ちひしがれて、うつむきがちな日本民族に「明日」の方角を指し示し、元気と勇気を与えてくれるのではないでしょうか。

ぜひとも、 treizieme ordre さんも、父祖の地?、フィリピンだけでなく、沖縄にもこれまで以上に目を向けて戴けます様宜しくお願い申し上げます。
  1. 2011/05/23(月) 22:43:54 |
  2. URL |
  3. charely944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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