深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Wonderful Japanese Matsuri! ~Ojima Neputa '11~

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【撮影データ】カメラ:Leica M8 ISO Auto 露出+2/3、レンズ:1~4枚目;Prominar50mmf1.4、5、6枚目;Fastax Raptar50mmf2 全コマ開放
さて、お待たせ致しました。一週間のお盆休みを挟み、満を持しての工房ブログ再始動です。
今回は恒例の「尾島ねぷた祭り」からのレポートになります。

このねぷた祭り、観光協会をはじめ、あちこちのHP、ブログにも紹介してあるので、詳細は省きますが、要は、ここ旧尾島町が、関ヶ原の合戦での論功行賞として、徳川幕府から津軽藩へ飛び領地に与えられたことが所以で、今から30数年前に始まったということらしいです。

実際に本家弘前市とは、親密な交流が有るらしく、向こうでのねぷた祭りには、毎年とはいかないまでも、旧尾島町長が挨拶に行ったり、ねぷたのコンテストには、「太田市尾島賞」といったカテゴリがあるようでした。

また、こちらのねぷた祭りにも、数年前までは、弘前で作られ、向こうの祭りで実際に使われたねぷたや太鼓曳き屋台がこちらで活躍したりしていましたし、このところ毎年、弘前から小学生だか中学生だかのいたいけな小々姐が太鼓を叩きにやって来ています。(小々姐の一人が引率者の大人に「うちらの方の拍子とこっちのが少し違うみたいだけど、どうするの?」とか質問したら、引率者は「そりゃ、こっちの子達に合わせて上げなさい・・・」とまさに大人の対応を指示していたのにはいたく感心しましたが。)

この祭りは、14、15日の二日間だけ行われ、普段は地味で歴史の流れの中に埋もれてしまったかの如き、片田舎の町、街道には、人、人、人とまるでリオのカーニバルを彷彿とさせるような活気が甦ります。

さて、前置きはこのくらいにして早速、写真をもとに追体験して戴きましょう。

まず一枚目。
祭り初日、14日の夕方5時過ぎの東武電車、そして木崎駅からのシャトルバス経由、東京からの来客、Iさんと会場入りしました。

もう4~5年近く通っているので、だいたいのパターンは読めています。そう、暗くなってねぷたの灯が宵の口の薄闇に映える直前の時間に、各ねぷた社中は、仲間内やファンサービスを兼ねて、出陣前の撮影会をやるのです。
まずはここを狙い、公私共にお世話になっている群馬銀行社中ご一行様の記念撮影大会に便乗です。

誰ですか、左から二番目と右から二番目が良い!な~んて、言ってるのは・・・

しかし、この左から二番目の女優顔の小姐はもう3年近く写真を撮らせて貰っていて、出番の合間には、缶ビールロングサイズを片手に会場を闊歩し、セクハラまがいのジョークを仕掛けてくる、男性同僚のお尻を思いっきり引っぱたいたりと、まさに「かかぁ天下」群馬の象徴的存在の美小姐であることは疑いようもない感じでした。

そして二枚目。
同じく群馬銀行社中のねぷたと曳き屋台の出陣前のツーショット写真です。
この祭りでは実行委員会や市の他、地場の有力企業も協賛・参加しており、大スポンサーの証しが、大中型ねぷたと太鼓や笛などの音曲社中を載せた曳き屋台のセット出演なのです。
そういった豪華な組み合わせの企業は、知る限り、県知事の実家の大澤建設と群馬銀行、そして、三菱電機群馬製作所の三つしかなかった筈です。
このカット、精緻に描かれた故事の図柄の極彩色ねぷたの横でバチを力強く振り上げる女衆の勇姿が、これから始まる今年の祭りへの期待を否が応でも盛り上げてくれます。

続いて三枚目。
お祭りには、屋台、露店はつきものです。
ねぷた運航の合間を縫って、そういった祭りの風物詩みたいなものにも、目を向けます。
幾つかのお店を覗いて歩いていたら、ビニールだかの透明な膜を張り詰めた浅い水槽みたいな道具立ての下から、ランプで煌々と照らしながら、透明なゴム製の人形キャラ商品みたいなものをすくって取らせる、変型金魚すくいみたいなものがあって、そこで、いたいけな年端もいかない童子が手際良くすくおうとしていたので、見とれる間もなく、シャッターを切ったのがこのカットです。
それにしても、日本の光学史に名前すら残さず消え去った、この幻の大口径単玉レンズ、開放からの恐るべきシャープさ、フレアの無さからくるクリアさというのは、本当に恐れ入るよりほかありません。

それから四枚目。
屋台の主に撮影協力のお礼を述べ、また物色しながら徘徊します。
すると、居ました、居ました、良いキャラぢゃないですか・・・
お母さんとお姉ちゃんが、景品のかかったゲームに血眼になっている谷間で、歩き疲れたか、或いは人ごみに当てられたか、いたいけな小々姐がタオルをあごの下に敷いて、ぐたぁ~と脱力しています。
それでも、ゲームの盤面を睥睨する眼光鋭く、勝負への執念はまだ棄てておらず、目の奥でメラメラと燃える勝負魂には、さすが国定忠治や大前田栄五郎といった博労の徒を産んだギャンブル好き?の土地に連綿と繋がるDNAを因果として感じてしまいます。

まだまだの五枚目。
そうそう、ねぷた祭りに行っていたのに、肝心のねぷた自身の勇姿を紹介しなくては、何のためのねぷた見物か、趣旨が判らなくなってしまいますね。
二日目、出陣前のねぷたがちょうど二台、並んだところを捉えたものです。
手前から一台目が群馬銀行の中型ねぷた、そしてその背後に控えるのが、知事殿実家の大澤建設の大型ねぷたです。大きさから言えば、三菱電機、実行委員会、そしてこの大澤建設の三つが大型に分類され、交差点など、電線があるところでは、頂上の1m強の部分の円弧が両方とも外側に折れ曲がり、線に引っ掛からないように上手くかわす仕掛けが設けてあります。

この図柄は、そもそも、東北地方に疫病が流行った時、鎮魂と厄払いを目的として、強い勇壮な武者絵を描いたのが始まりだったということですから、その伝統に則った、極めてオーセンティックなものと言えましょう。
ただ、子供達の曳くねぷたには、去年はポケモン、今年はワンピースやナルトなどという少年マンガものも何体か参加していたようです。

最後の六枚目。
二日目は、初日とは多少異なる出演ローテーションが有ったようで、前日は見かけなかった三菱電機のねぷたと曳き屋台の姿を認めました。
この大きな傘がシンボルの音曲屋台も相当な人気で、アマチュア、プロを含め、その勇姿を是非カメラに収めんと、十重二十重に取り巻き、思い思いの位置から、シャッター切っています。

三菱電機側も自分達の屋台が一、二位を争う人気の出し物ということを良く判った上での出演ですから、大通りにしばし停まったまま、笛や太鼓の実演を続け、カメラマン達にシャッターチャンスを惜しげもなく与えていました。

ただ、残念だったのが、先の5枚目と合わせ、このカットも、プロミナに較べれば、遥かにフレアのきつい、ラプタを二日目のメインレンズに選んでしまったため、真ん中のJJやViVi辺りのモデルさんやっててもおかしくないくらいの、美形の奏者があまり良く判らなくなってしまったことでしょうか。

でも、まぁ、こういう夢のような一夜は、メルヘンチックなソフトなレンズもまた一興ということで・・・

因みに初日同様、宴もたけなわになる頃、また赤城山の雷様がいたずら心を起こし、雷雲と雨をもたらしたので、このカットを撮った直後、シャトルバスで木崎の駅に逃げ帰ったのでした。めでたしめでたし。

さて、来週はどうしようかな?旅にしようか?それとも工房新作レポートにしようか? ゆっくり考えておきます。

では、また来週~~~!

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2011/08/20(土) 21:00:00|
  2. 街撮り写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

こんばんは

最近、コ-ワレンズに注目が集まっていましたが、丁度よい作例がキマシタ。



シネ・タイプほどかっきりしてはいませんが、これら50mmはハロも殆ど感じない位ですね~。へたなSニッコールや、往年のAP社念入り三枚張り合わせ(付き)50mmf1,4も負けない感じです。

ラプターは、ファスタックスだと、7タイプラプターのような柔らかさですね。ペイントされたレンズ・ボデーの印象とは個人的には全くちがいました。


それにしても、これらのお祭り写真。みなさん、視点が違うものですね。枚数が多いだけ、ここでは説明を多く出来ていますが、女性が主役といった印象を強く持った、興味深げなお祭りにはマチガイなさそうですね。

では。
  1. 2011/08/20(土) 23:37:50 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

先日はお世話様でした。
しかし、何も打ち合わせをしていなかったのに
持っていったレンズが同じプロミナー銘とは
驚きましたよ~~~(^_^;)

1枚目の写真は、左の人がなでしこジャパンの
キャプテンに似ていないでもないような・・・w

3.4枚目は、とてもF1.4とは思えないシャープな写りです。
ボケも、そんなにクセが無くて良いレンズですね。
現地でビューアーでも見せてもらいましたが
やはり、ネットの画像とは色合いが違いますね。

5枚目の写真を見て思ったのですが
フレアーは出ていますが、解像度に関しては
こちらのレンズのほうが上のような気がします。
それからカラーバランスも違いますよね。
個人的には、こっちのレンズのほうの写りが好きです♪

しかし、2日目のほうが
大型ねぷたも多いし、2日目もいきたかったなぁ・・・・
来年も時間が取れたら
防水カメラも持って行きたいですね。
  1. 2011/08/21(日) 10:12:55 |
  2. URL |
  3. やまがた #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
好みは色々とあろうかと思いますが、先入観抜きに、プロミナー50mmf1.4はグレートなレンズだと思います。
ボディが基線長の短めのレンズシャッターRFでシャッター速度も500分の1までしかなく、このレンズの性能からすれば、大八車にフェラーリのエンジン積んだくらいのアンマッチさ加減ですが、それでも、21世紀の量子化暗箱たるM8との組み合わせで、しかも解読した6ビットコードの魔力もあって、こんな説得力有る性能を発揮してくれます。

ところで、キリスト教国のお祭りを見慣れた目からすれば、尾島のねぷた祭りは「かかぁ天下」の上州流儀に換骨堕胎されただけあって、本家本元の弘前より、女性が勇壮に活躍しているようにも映るのではないでしょうか。
  1. 2011/08/23(火) 21:27:37 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

やまがたさん
有難うございます。
ホント驚きましたねぇ・・・"目玉オヤヂ"を封印したといっても持参したのが、"象の鼻"しかも、よくよく銘板を見てみれば、「Prominar」とか書いてあって、更に目を凝らせば、ヘリコイドのローレットのデザインなど、血の通った一族であると思うような特徴もちらほら・・・

しかし、このお祭り、なかなかだったでしょう。
田舎の祭りにしては規模も大きく、小姐達もなかなか気風が良く、健全なお色気を発散してて(この言い草、オヤヂか!?)・・・

来年はニコノスRSでも持って、海パン履いて見に来て下さいね♪

でも、木崎の駅で午前中から待ってる!ってのはナシで(苦笑)
  1. 2011/08/23(火) 21:32:53 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

EL-NIKKOR 5cmf2.8 NikonSマウント改!

ご無沙汰しております!むらさき茄子!でございます。
長年の夢だった・・・
ELニッコールのニコンSマウント改!手に入りました!
もちろん!私が改造したのでは無くて・・・
旋盤をお使いになる某氏の御好意で改造して頂きました。
めっちゃ!嬉しいです!!!
レンズもどうせならと・・・秘蔵?の・・・
ELニッコール 5cmf2.8!を改造!!!
若干?マウント側の作りが違うようですが、問題なく完成しました。
本日プログにアップ致しましたので、一番にお知らせいたします。
  1. 2011/08/27(土) 13:44:55 |
  2. URL |
  3. むらさき茄子! #kqgYIJQs
  4. [ 編集]

むらさき茄子! さん
有難うございます。
早速、拝見しました。
良かったですね。ただ、他人任せでのゲッチュ!よりも、ご自分で加工されれば、愛着も数十倍ですよ♪
(とか、更に深い沼の底から、おいでおいでをしてみる・・・w)
  1. 2011/08/28(日) 19:11:35 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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