深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

大人の冒険☆八重山ツアー'12 後編

taketomi_01.jpg
taketomi_02.jpg
taketomi_03.jpg
taketomi_04.jpg
taketomi_05.jpg
taketomi_06.jpg
taketomi_07.jpg
【撮影データ】カメラ:Leica M8 絞り優先AE、ISO Auto 露出±0、レンズ:1~5枚目;Cooke Speedpanchro32mmf2、6,7枚目:Cooke Kinetal 50mmf1.8 全コマ開放、ロケ地;竹富島
さて、新年度の始まり、4月1日の更新は、先週に引き続き、八重山ツアー'12から後編として、竹富島の様子をレポートしたいと思います。

今回の訪問では、19日、20日と2日間に亘り、竹富島を訪問しましたが、実は、捨扶持を貰うサラリーマンの性が抜け切れず、安くて快適な石垣島の離島ターミナル至近の宿から、毎日、連絡船で"通勤"して島の写真を撮って来たのです。

この竹富島をはじめ、八重山の離島は、隆起珊瑚の島々で暗礁も多いことから、夜間の連絡線の便はなく、基本的に日没で船は終わりです。

まぁ、いっぺんは、日帰り観光客が皆帰ってしまった、夜の南十字星輝く竹富島なんてものも経験してみても悪くはないですが、そういうのは、若いカップルの専売特許みたいな気がして、引き籠り気味の中年ヲヤヂの独り旅には、これほど似つかわしくないものはないです。

とまぁ、前振りはこのくらいにして、早速、写真を追っていきましょう。

初日の訪問は石垣島の美崎から大川にかけての赤瓦の民家などをちょっこし撮って、ランチバイキングなぞを戴いてからにしましたので、上陸時点で午後の2時は回っていたのではないかと思います。

で、まず一枚目。

竹富島といえば、赤瓦の民家と珊瑚石の塀、そして白い珊瑚の小径です。

この島と同様の佇まいは、世界広しといえど、沖縄本島から約70km西方の東シナ海に浮かぶ絶海の孤島、渡名喜島しかありません。

実は今回の二回目の訪問までは、竹富島=商業化された観光地、渡名喜島=本当の古き佳き沖縄の残る島というイメージを持っていたのですが、最後に述べるような出来事でがらっと変わりました。ここでも、やはり、渡名喜島に負けないくらい、古き佳き、素朴で親切な心は残っていたのです。

そんな竹富島のファーストカットは赤瓦の民家と珊瑚塀の曲がり角、そして観光客の心を癒すかのように咲き誇る、鮮やかなブーゲンビリアの花々です。

この島の素晴らしいところは、いたるところ、ブーゲンビリア、デイゴ、そして色とりどりのハイビスカスが咲いていて、その他、ひまわりやら、名も知らぬ花々が住民各位の丹精によって咲き乱れていて、殺伐とした都会でささくれ立ってしまった心を潤すことは間違いないでしょう。

そして二枚目。

白い砂の道をキョロキョロと被写体を探しながら歩き、五感をフルに駆使してシャッターチャンスを求めていきます。

そういった意味では、カメラ2台とバッグを提げて鵜の眼鷹の眼で歩く姿はベトナムのヂャングルを徘徊する従軍カメラマンを彷彿とさせたかも知れません。

そんな観光地とは不似合いな物色徘徊のさなか、童子の駆ける音と鬨の声が聞こえて来たので、振り向いてみれば、今、珊瑚塀から身を投げようとしているではないですか・・・

そこで、童子に撮るぞよ!と警告を発し、童子がその足を宙に踏み出した瞬間、シャッターを切ったのがこのカット。

もうちょい遅いタイミングの方が滞空感覚が溢れて面白かったかも知れませんが、居合い的スナップなんて、しょせんこんなもんです。

当の本人に撮った写真を見せて上げようと思ったのですが、着地した途端、往時のベトコン宜しく、白い砂の道を走り去ってしまったので、それは叶いませんでした。

それから三枚目。

また被写体を求め、白い砂の道を当てどなく徘徊していると、観光パンフに載ってるような佇まいのお宅が目に留まりました。

赤瓦の屋根に古風な漆喰造りのシーサー、そして門の衝立に濃いピンクのハイビスカス・・・

これは考える間もなく、シャッター切ってしまうパターンです。

それにしても、こういった余所から来る観光客を楽しませようと家の周りにも相当の努力を怠らない、島の人々の姿勢、即ち、ホスピタリティには、いつも頭が下がる思いでした。

続いて四枚目。

集落を一旦後にして、前回は結局訪問せずじまいだった、西桟橋に向かいました。

ここは、昔、西表島やら小浜島へ農作に向かう際に使った船着場だそうで、今は使われていないそうですが、その代わり、西の水平線に面しているので、夕陽が沈むのが見られるそうです。

ただ、まだ早春とは云え、陽が沈む時刻まで粘ったら、連絡線がなくなってしまい、石垣の宿に戻れず、元々、宿のキャパが少ないこの竹富島で、飛び込みで宿を乞うなどという危なっかしいことはやりたくはないですから、今回も場所の確認くらいの意味合いで訪問し、まだ陽が高い状態でその佇まいを撮ったものです。

ホントは誰も居ない桟橋が碧い海に伸びていく様子を撮りたかったのですが、やはり竹富島で一位、二位を争う観光スポットですから、それこそ早朝か、平日の連絡船が終わってしまった後の日暮れ前くらいしか、そんな贅沢は許されよう筈もなく、人々がひっきりなしに行き交う様子を見て、それならば、その人出を逆手に取ったカットを、と撮ったのがこれです。

手に手を取った若いカップルが海に伸びる桟橋を一歩一歩歩んでいく・・・その先には、海の彼方の常世の国、ニライカナイが・・・そんなインスパイアで撮ってみました。

まだまだの五枚目。

桟橋でなかなか気に入ったカットも撮れたので、また集落に戻ってみます。

前回の訪問時にも乗りましたし、今回も集落への送迎も兼ねているため、また水牛車に乗ったので、コースはだいたい頭に入っていて、今回は特に、間合い、アングルといった路上からの撮影スポットを考慮して、車上から物色していたので、太陽も西に傾き出してきた時刻、水牛車を何枚か撮ることとしたのです。

そして、待つこと数分、島に二つある水牛車業者のうち、前回、今回と利用したのとは別の業者さんの運行する水牛車が長閑に歩いてきました。

水牛車の撮影というと、轢かれないよう、かなりスリリングな荒業のようにも思えますし、このカットも32mmの広角をM8ですから、実際は42mmそこそこの画角で2m以内に寄って撮ってますから、あわや水牛のその頑丈な角で!とか想像してしまいますが、実はさにあらず・・・乗った方はよ~くお判りと思いますが、歩く速度は人間より遅く、しかも、しょっちゅう、停まってばかりいるので、結構簡単に至近距離に寄って撮れるのです。

勿論、観光で食べてる島のことですから、観光客がよほど危ないことでもしない限り、牛車の御者さんは、たいていニコニコ笑って見ているばかりです。

そう、このカットは水牛さんが、気分が今ひとつ乗らないのか、歩いては停まり、停まっては歩き、その合間に御者さんが乗客に水牛が何故こんな歩き方をするのか説明している時にちゃっかり戴いたカットなのです。

そして、当日は、17時半過ぎの船で再び石垣島に戻り、美食とお酒を楽しんだのであります。

ということで六枚目。

翌朝は、最終日でフライトが18時35分石垣空港発ということで、ホテルを11時にチェックアウトしてから、丸々一日使えます、というかヒマを持て余していました。

石垣島では時間潰すところがないし、また島内観光に出るのもアホ臭いから、そこで考えたのは、またバイキングのランチを戴いてから、16時過ぎまで一番近く、撮影スポットも多い竹富島で撮って、撮って撮りまくる!ということです。

観光旅行に来ているのに、最後の最後まで写真を撮り続けようとは、まさに捨扶持貰う勤め人の悲しい性というか、一枚辺りの旅行コストをミニマイズせん、という根のセコさかも知れません。

そして、またカメラ二台を首と肩から提げ、前日と同じような集落の中を違うレンズで撮ったらどうなるか?とか勝手な理屈を付けてむやみやたらに徘徊し、とにかくシャッター切りまくり、歩きまくりました。

で、今回のクリーンヒットです☆

前日は、カメラ2台とバッグを提げて、石造りの狭い梯子みたいなスリル溢れる「なごみの塔」にて、その命名とは正反対の相当コワイ思いをしたので、その中腹の丘からでも赤瓦の集落でも撮ろうかいな、とか思って近寄ったら、先客が居て、お母さんと娘さん2人の3人旅らしく、小生の姿を麓に認めたお母さんが、「すぐ降りますからね」と声を掛けてくれたので「いやぁ、昨日昇って、結構コワイ思いしましたから今日は遠慮しときます」とか答え、「島に泊まっておられたんですか?」とまた聞かれたので「いやぁ、石垣島から出勤対応です」とかまた答え、それから、この島のほかの観光スポットのこと、渡名喜島のことなど、梯子上のお母さんと話をしていたら、一足先に降りていた、長女と思しき、眉目秀麗なうら若き乙女がヒマそうにしていたので、挨拶代わりに赤瓦の集落をバックにしてモデルさんになって貰ったということです。

その時は気付かなかったですが、キャノンのパワーショットの大きめのデジカメをしかも両吊りにしているということは、かなり写真にも関心お有りだったのかも知れませんね。

もし、メールか、このブログのコメント欄の「管理者だけに表示を許可する」でメアド教えてもらえれば、モデルさんになって貰った、ほんのお礼代わりにこのオリジナルのJPEGファイルお送りしますね。

最後の七枚目

お嬢さんに拙ブログアドレスの載った名刺なぞお渡しして、お別れし、また集落撮影の旅に出ました。

気温が上がってくると、ひとつ面白いことに気が付きました。

そう、わざわざコースなぞ覚えなくとも、匂いを辿れば、水牛車の辿るコースは判る、ということです。

水牛は、歩きながら立ち止まり、小水をすることがあるのですが、原則、御者さんは赤いバケツで受け止めることとなっているのですが、それでも多少は取りっぱぐれがあるようで、この南の島の白いコーラルサンドの道でも、10分おきに水牛車が通る道は、本土でも田舎の畜産農家の牛舎の辺りで漂う芳香を嗅ぐことが出来るのです。

そこでもうちょい面白そうなアングルで撮ってみようぢゃまいか?とか考えながら歩いていたら、曲がり角を通り過ぎる水牛車を見送る幼子と若いお母さんの後姿が目に留まり、これを好機と一枚戴いた次第。

なお、先の見目麗しい女性もこの親子も、申し合わせたように紫色のTシャツなんか着ているワケでなく、ピーカンの南の島では、赤外線が溢れ返ってますので、それをM8のセンサーが拾っちゃって、色がマゼンタ被りしちゃったというだけの話です。

やはり、牧歌的な風景は、後ボケでもなかなか風情があって宜しいのではないかと思います。

こんな風景がグルグルと回ってたんぢゃ、目も当てられませんしね。

そんなこんなで、3時半過ぎまで島のあちこちを鵜の目鷹の目で周り、最後に集落から港へ向かう道のたもとにあるカフェ「願寿屋」さんで、お茶しようと寄ったら、チーズケーキセット600円という極めて魅力的な貼り紙に目を奪われ、おばぁブレンドの島ハーブティと二種のチーズのチーズケーキを頼んだら、そのケーキは子供の頃から慣れ親しんだ、群馬県、栃木県に出店がある、地方ではかなり有名なお菓子教室とケーキショップをやっている「とちのみ」というお店の看板ケーキと極めて近い作りで、思いがけず懐かしい味に巡りあい、そして、ほのぼのとした気分で港への一本道を歩いていたら、途中で小雨がぱらつき出し、まぁこの程度の雨なら「春雨ぢゃ、濡れて参ろう」でもイイかな、とか思いながら、なおも歩き続けたところ、道の反対側、ちょうど港方向の車線から来た軽ワゴンが徐行し、窓を開け「港行くんなら、乗ってって!」とおぢさまが声を掛けてくれたのです。

思いがけない親切にクルマに載せて戴いてからも恐縮していたら、「イイんだよ、気にせんで・・・島に来てくれた人は、みんなお客さんだから・・・」と云われ、久々に人様の暖かい心が身に沁み、前回、すっかり観光地化してしまった島、と思った自分の先入観を恥ずかしく思った次第です。

ということで、今回の八重山ツアーは前回2年前の初訪問と較べれば、海開き大会こそ参加出来ませんでしたが、波照間島には上陸出来たし、眉目秀麗な小姐のスナップも撮れたし、正味、倍は楽しめたのではないか、と思いました。

さぁ、来年は新石垣空港の開港も有るし、海開きはまた石垣島近傍の島に戻ってくるでしょうし、今から楽しみです。

愛読者の皆さん、ハワイも、サイパン、グアムもプーケットも良いが、観光+心のふれあいってことなら、やっぱり沖縄の島々ですよ♪

さて、次回のアップは工房作品、技術の集大成ともいえそうな意欲作のご紹介です。

あまりのショックに、このところ引き篭もり気味?の、東北地方在住某強フレアレンズ愛好家が悶絶しなきゃイイですが・・・笑

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2012/04/01(日) 22:00:14|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<An expected original optics by F.G.W,G.~Fukagawa Extra AnastigmatIII 50mmf1.8~ | ホーム | 大人の冒険☆八重山ツアー'12 前編>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/tb.php/266-d946e192
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる