深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Fragmente eines Traumes von Astronomen~Astroberlin Pantachar35mmf2.3mod.M②~

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【撮影データ】カメラ::R-D1s 絞り優先AE ISO200、全コマ開放、ロケ地:成田市
さて、今週の更新は、先週に引き続き、Astro-berlin Pantachar35mmf2.3改Mによる、成田祇園祭り'12レポート後編行きます。

まだまだ参道は長く、道草しながらの彷徨は当てどなく続いて行きました。

そこでまず一枚目。

また、参道脇の休業駐車場を利用した露店的飲食スペースでは、老若男女がひっきりなしに参集離散して、活気溢れることこの上ありません。

そんな賑わいを横目で眺めつつ、通り過ぎようとすると、キャラクター系のセルロイド?お面を頭の後ろに引っ掛けて、ダベッている、いたいけな女子高生小姐一個分隊約半数が目に留まりました。

そこで、お~ぃ、NRT48予備軍のお姐さん達よ、ちょいとお願いが有って、お面かぶってるとこ写真撮らして、と軽い気持ちでお願いしたら、一瞬沈黙・・・ウ、受ける!花の女子高生にお面かぶって写真撮らせてくれってよ!?とかバカ笑いして、こんなひょうきんなパフォーマンスです。

シャッター切った後、確かに画期的で面白い!とか呟いたら、ぢゃ、オレもオレもと小姐達のスマホンやら携帯やらコンパデジやらで、同じようなカットを何枚か撮らされました・・・とほほ。

ここでは、若いファンキーな小姐を前にして、オールドレンズも年甲斐もなく張り切りすぎたのか大暴れ、背景はぐるぐる、四隅も流れ気味で、だいぶお行儀の悪さが目立ってしまいました。でも楽しそうな雰囲気は120%伝えてくれてますから、これはこれで良しとしましょう。

そして二枚目。小姐達にお礼を述べ、参道を歩き続け、やっと本山の麓まで辿り着きました。

しかし、去年と多少様子が違っていて、参道にもその付近にも山車も手古舞も居なかったのに、本山下は人が溢れ帰り、中央階段の利用制限を行って両脇の側道の石段を登るよう案内していたりして、何かおかしいなとか思いながら、せっかく来たのだから、本堂にでもお目見えしてから戻るか?と思ったのがラッキーで、何と本堂前の広場に全ての町会の山車と曳き手、手古舞社中が勢揃いしていたのです。

その一堂に会した姿は圧巻としか云い様がありませんでした。

そこで、オーバー露出になるのは覚悟の上で絢爛な山車と荘厳な五重塔の組み合わせで一枚戴いたのがこのカット。

同じ仏教建築なのに、浅草をライツやツァイスのレンズで撮っても、ここまで煌びやかで華やかには捉えられなかったでしょう。

ここでは手前左隅のアウトフォーカス部の流れがやや気になりますが、この発色、臨場感はそれを補って余りあるものではないかと思いました。

それから、三枚目。

去年は初見参だったので落ち着いて山車の姿までは仔細に鑑賞出来なかったのですが、地理的にも至近で文化的にも交流が緊密な筈の佐原の大祭で曳行される山車と成田の山車とは、形がだいぶ違い、屋根のてっぺんにお人形さんを、社内にはお囃子社中(下座連)を乗っけて市中曳き廻しを行うということくらいが共通点で大きさもカタチもかなり違うのです。

個人的な見解としては、少なくとも、山車、屋台に関しては、佐原は孤高の存在で、遥か遠い江戸のDNAを色濃く残し、川越、栃木、そしてここ成田は江戸末期か明治以降に京都の祇園やら、岸和田のだんじりなどの影響が入って来たのではないか?とも思えました。

そこでもう一枚、別アングルで山車を撮ってみたのがこのカット。

どうも、屋根の上で粋でいなせな男衆が見た目も熱く、威勢良く、扇子なんぞを采配代わりに振り回し、男気を競う姿は先般放映が終了したカーネーションのだんじりを彷彿とさせました。

ここでもハイライトはオーバー覚悟での開放撮影ですが、画像処理ソフトでちょっと照度を落としたくらいで、何とか人様にはお見せ出来るくらいにはリカバー出来たと思います。

しかし、やはり四隅の流れ、特に前ボケ部はこういうダイナミックな構図だと目だってしまうのがやや残念です。

続いて四枚目。

山車の次は手古舞社中です。

本堂前の広場の周辺、五重塔の麓辺りを徘徊していたら、ちょうど、髪を結い直していたお姐さんが居られたので、さすがに通りすがりに、ばしっと一枚撮って知らばっくれて離脱するといういつものヒットアウェー戦法は使う気になれず、横に控えていた、いなせ小姐軍団の1人に話しかけ、許可を貰い一枚戴いたのがこのカットです。

背景の見苦しいぐるぐるはおいといて、どうでしょうか。佐原や川越の粋でいなせで凛とした女衆にも勝るとも劣らぬキリっとした雰囲気が後姿からも滲み出ているのではないかと思いました。

まだまだの五枚目。

手古舞社中のお姐さま方に鄭重に御礼など述べ、少し境内の様子など撮ってから、登って来たのとは反対の階段を通って下ることにしました。

すると、何が幸いするか判らないのが人生、の喩え通り、階段を降りかけてすぐのところで、祭り装束でじゃんけんしながら、勝った方が何歩か進む、という超古典的なフィールド遊戯をやっている小姐達が居ました。

こういう時は撮ったもんがちです。

通り過ぎるフリをして、じゃんけんの手を出した刹那、予め目見当で合わせていた距離を構えながら微修正し、シャッター切ったのがこのカット。

まんまとしてやったりです。

斜め後ろで見ていたデジ一眼下げたご老人の写真愛好家?の方が、え、今の撮れたの?とか驚かれたのが、何よりの賛辞でした。

馴れれば、レンジファインダー機はAFの最新デジタル一眼レフにも匹敵するスナップでの必殺兵器である、という持論を図らずも証明出来たのでは、と思いました。

更に六枚目。

下でニコニコ顔で一部始終を見ていたお母さんに黙礼してその場を後にし、そろそろ深川へ戻ろうと、元来た参道を戻り始めました。

すると、参道のまだお寺に近い、鰻屋さんとか、老舗旅館の佇まいを残す飲食店がならぶ一角で、フィリピン人と思しき家族連れがニコニコ楽しそうに語らい合いながら通りを眺めていました。

一旦通り過ぎたのですが、どうも、子供と目が合ったような気がして、踵を返し、リーダー格と思しき女性とそのお子さんを交互に見つめながら、精一杯の笑顔で以て「May I take your picture?」なんて声掛けてみたら、「Oh! シャシンですか、ドーゾ、ドーゾ」とか大喜びされて、皆さん、勢揃いして、とっておきの笑顔でレンズを見つめ返してくれたのがこのカット。

撮り終えて、お礼を述べてその場を後にしようとしたら、リーダー格の女性が何かしら聞きたそうにお仲間うちで話していたので、何でございましょうか?と伺ってみたら、「どこの新聞社?」とかイタイこと聞いてきたんで、「すんまへん、新聞ぢゃなくて、個人のブロガーさんね♪」とお断りを入れた上で名刺などお渡ししました。

マダム、ご覧になっています?もし、メールもらえれば、このカット、大伸ばし出来るようにデータ加工してお送り致しますよ♪

最後の六枚目。

草の根レベルでの国際交流によって何か心の中に暖かいものを戴き、足取りも軽く、参道を辿って行きました。

道半ばも過ぎた頃、またしても、面白い光景に出くわしました。

そう、浴衣をばしっと着こなした、子連れ?の若い小姐が、パブの中の白人の壮年男性2人、身振り手振りも交え、軽妙な英語で談笑していたのです。

まさにこの姿こそが、伝統有る門前都市、宿場町だった成田が国際空港の開港とともに、極めて先鋭的な国際都市に進化したことの象徴なのではないでしょうか。

今回の感想としては、やはり日曜の遠出だったとは云え、来て良かった・・・いや、寧ろ、前回の土曜日とは異なるお祭りの姿をじっくりと見ることが出来、却って良かったのではないでしょうか。

しかも、今回は次の週に控えた、「佐原夏の大祭」のリハの目的も有りましたから、望外の成果ではなかったかと思います。

さぁ、工房主が愛してやまない佐原の町の夏の大祭、初訪問のレポートは来週、再来週の二週間に亘って渾身のアップ致しますので、乞う御期待。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2012/07/16(月) 22:13:47|
  2. その他Lマウント改造レンズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

5枚目がベストショットじゃないですかね。

祭りへの入り込み方が流石だなあと毎回思うのですよ。
あっしが撮ると、遠くから眺める程度のもので終わってしまうので。

それはそれとして、光のまわり具合といい被写体への距離といい、5枚目が自分は一番良いカットだなと思いましたよ。

ただ、6枚目のような家族写真とか撮ろうとすると、どうしても四隅の流れが気になってしまいますね。
このレンズ、どちらかというと日陰のスナップシューティング向けなのかなと、今回の作例を見ながら思った次第です。

R-D1sのCCDの限界もあるのでしょうが、光が入りすぎると、このレンズの弱点みたいなものが出てきているのかなと思いましたよ。

あっしもこういうの撮りに行かないとなあと思いつつ、まだ落ち着かないですわ。仕事が。
コンパクトのS100でスナップショットが精々であります。ではでは。
  1. 2012/07/22(日) 10:56:02 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #liuN1Pm2
  4. [ 編集]

Re:5枚目がベストショットじゃないですかね。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。

そうですね、祭りみたいな場って、いったん、何かのきっかけで入り込む間合いみたいなモノを体得しないと、声掛けて撮るのも、至近距離でエイャっと撮ってから、ほぉら撮っちゃったよ♪とかそれをきっかけに話すチャンス作るとか、なかなか難しいんですよね。

でも、例えば、ヘンなハナシ、日本人よりイベント好きで、撮ったり撮られたりが好きな外人さん達との交流で、フォトグラファー度胸を鍛えるって手もあるのではないかと。

それはそうと、このPantacharという4枚玉、なかなか挙動不審の玉で、APS-CサイズのCCDでかなり一杯一杯の危なげな描写をしたと思えば、そのスリリングなイメージサークル周辺の特性が銀塩モノクロ写真ではえも言われぬフレーバーになったりして、お行儀良く破綻の無い兄弟機Gausstacharとは大違いで面白いですよね。
  1. 2012/07/22(日) 17:01:34 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

暑さが伝わる

暑さが伝わるオーバー露出ですね?
これも結構よか風情が出ていると思いますが!
でも何時もながら良き絵を撮りますね?
  1. 2012/08/02(木) 17:53:56 |
  2. URL |
  3. hiro #xPR/ZykM
  4. [ 編集]

Re:暑さが伝わる

hiro さん
有難うございます。

M8とか、R-D1sみたな"旧式"デジカメを長いこと使っていると、いつの間にか無意識に機種の癖みたいなものに馴染んでしまい、かなりフィルムっぽい画が撮れるようになってくるんですよね、自然と。

しかし、機械の補整が出来過ぎの最新ミラーレスではどうなのでしょうね。
  1. 2012/08/03(金) 23:18:08 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

おひさしぶりです。

わたしは、このところ、これくらいの収差を楽しめるレンズが丁度よさそうな気分です。
色の出かたも良好だと思いました。
  1. 2012/08/05(日) 05:51:20 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます
御無沙汰しています。

或る意味、収差がきつい、"暴れレンズ"ってのは、お祭りみたいな聖俗入り乱れ混沌としたシチュエーションでこそ、その真価を発揮するのかも知れませんね。

それから、色の出方、今日、お昼過ぎに洲崎神社の夏祭りを45分一本勝負で170枚弱、R-D1sで撮りましたが、M8に比べ、艶っぽいですよね。

画素数、高感度のノイズ、フレーミングの怪しさ、欠点満載の落ちこぼれデジRF機ですが、時折見せてくれる、こういった艶やかなパフォーマンスに、なかなか引退勧告出来ない自分が居ます。
  1. 2012/08/05(日) 23:22:10 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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