深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Il DNA è stato lasciato alle spalle il più denso di Edo~佐原夏の大祭'12②~

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【撮影データ】カメラ&レンズ:1~5枚目 M8+Bausch & Lomb Baltar50mmf2改L39 絞り優先AE ISO Auto、6,7枚目;Epson R-D1s+ Leitz Summicron50mmf2三代目 絞り優先AE ISO200 全コマ開放
さて、今週も予告通り、佐原夏の大祭'12の最終日、7月14日の日曜日朝からの行動に沿って、作例を見て参りましょう。

根がリ-マンな工房主は、土曜日の晩はまだ山車の巡航が続いていたにも関わらず、所定枚数撮ったのと、早いハナシ、疲れちゃったので、8時台の電車で成田に引っ込んでしまい、晩飯もそこそこに当日、乱写?した1200枚超にも及ぶカットのレヴューとピント、構図上、あまり宜しくないカットを篩い落としていったら、結局、夜の12時過ぎになってしまい、宿名物の大浴場に漬かってから1時半過ぎ就寝、そして翌朝は10時40分の成田線銚子行きで佐原へと出勤したのでした。

まず一枚目。

今回初体験の夏祭りとは云え、もう5年以上にも亘り事有るごとに訪ねている佐原の街のことですから、11時過ぎに駅に着き、駅のロッカーに荷物を預けて、そこから撮影ヨーィドン!!となっても、平然としたものです。

小野川エリアへの最短ルートを通って、注意深く周囲を観察し、また祭囃子に耳を澄ませて被写体を求めて徘徊していたら、朝の本格稼動前?と思しき坂田の金時と姥の山車の社中に出くわし、その周囲でお祭りの四方山噺に華を咲かせる、曰く有りげな男女?が目に留まったので、勇壮な山車と赴き深い歴史地区を背景に一枚戴いたのがこのカット。

ピンは女性の帽子に合わせていますが、被写界深度内の布製品、人の肌等の質感再現性、そして何よりも背景から浮かび上がるが如き、シャープでクリアな描写は、さすがUSゲルツがボシュロム向けにOEM製造した逸品と思わせる高性能ぶりですが、ただ、背景の金時、姥親子?は流れが認められ、少々残念な結果となってしまいました。

そして二枚目。

横を通りがてら、モデルさんになって頂いたお三方には黙礼をしてその場を後にし、ふと小野川の方に注意を向けると、ボボボボ~というエンジン音とともに、和船がお客満載で近づいてくる姿が目に留まったので、加速装置オンのサイボーグ009よろしく、カメラ2台とバッグを風になびかせ、川べりの水面に近いテラスまで駆け下り、近づきざまに一枚、通り過ぎざまに一枚と連写を浴びせたうちの一枚がこのカット。

ここでは、娘???船頭さんの菅笠にピンを合わせたのが、船の動体予測AFとはならず、その背後の人物の背中に合ったカタチになってしまいましたが、ここでもやはり被写界深度内ではシャープでクリアでそれこそ船のエンジン音、水を掻き分ける音までが聞こえてきそうな臨場感ではないでしょうか。

また、手前のアウトフォーカスゾーンの柳の葉のボケ具合いも極めてナチュラルで鑑賞の妨げとはならないと思いました。

それから三枚目。

船が通り過ぎ、カタチが見えなくなってから、再び川沿いの道に上がり、忠敬橋方面に歩いていたら、祭り装束の童子達が川沿いのベンチに腰掛け、山車の稼動の合間、息抜きをしている様子でした。

そこで、近寄りざまに「一枚撮らしてね」と声をかけたところ、まともなリアクションを示したのが、この将来有望と思われる美小々姐だけで、しっかりカメラ目線くれています。

その美小々姐の意を汲み、御好意をしっかりと戴いたのがこのカット。

ここでもアメリカ産まれのシネレンズは、将来楽しみなこの美小々姐の外見だけでなく、気立ての良さ、度胸の良さといったものまで、シャープでクリアな描写性能で垣間見せてくれたのではないかと思いました。

なお、この小々姐、相当、写真馴れしているらしく、菅原道真公ゆかりの山車の周辺での撮影で手古舞社中を撮った写真のうち、写っていたカット全てで笑顔と目線くれていました(笑)

続いて四枚目。

ベンチの童子達に撮影協力のお礼と、熱中症には気を付けて小まめに水分摂れよ、回転体である山車の車輪には気を付けろよ、お腹壊すから冷たいものの食べすぎにも気を付けろよ、とか一昔以上前の「八時だょ全員集合!!」の加藤茶宜しくおせっかいなことを述べ、爆笑の渦に包まれ、その場を後にしました。

そして約数10メートル歩いたところで、菅公山車の社中の佐原囃子の手古舞が始まりました。

ここでも、まだ朝早い時間で地元民各位しかギャラリーは居ないですから、かなり自由にポジション出来たので、ぱっと見て、踊りのキレの良さそうな女性がご本尊さまである山車をバックにポーズを決めてくれている構図を狙ったのでした。

ここでは、女性の凛とした横顔にピンを合わせましたが、距離の関係か、指先まで緊張の糸が張り詰められている扇を持つ右手の美しい仕草まで充分に捉えられました。

背景の菅公山車はぐるぐるこそ出ませんでしたが、シャープなレンズの反作用とも云える、僅かな芯を残したざわざわ感ある後ボケになってしまったのはやや残念でした。

更に五枚目

踊りが終わってから、モデルさんになって貰った小姐に黙礼してその場を後にし、川沿いの道を香取街道に出ました。

するとここでも威勢良く掛け声掛けて山車を曳く小姐達が居て、前日、ヲヂゐさまカメラマンに取り囲まれ、「アタシ、結構撮られること多いんスよね、目立つし・・・」とか、物怖じせず、豪胆にもミニ撮影会を仕切っていた
ブロンズ髪の粋でいなせな小姐の姿が目に留まったので、さすがに演技中の声掛けは憚られたもの、横を並んで歩きながら、カメラ構えて物欲しそうな目線を向けていたら、笑顔でウンと頷き、シャッターチャンスを何回か作ってくれたので、ご厚意に甘えました。

そのうちのベストショットと思われるのがこのカットです。

健康的で気立ても気風もイイ佐原女の晴れ姿が、大きな掛け声とともに甦るようなカットとなったのでは、と個人的には思いました。

しかし、背景の露店の中のくじ引きだかの景品が芯の残ったボケでグズグズ気味なのは、ちょっと残念だったような気もします。

まだまだの六枚目。

ブロンズの小姐に黙礼をて、その踊りの列からは離脱し、通りを西の方向に進んでみました。

すると、山車曳き最中ながら、小休止をイイことに親御さんだか大人に貰ったパイナップル串を旨そうに頬張る小々姐の姿が視界に入ったので、小走りに駆け寄り、「それ旨そう!食べてるとこ撮らしてね!!」とか強引に頼み、え、こんなカンジ!?とか首をかしげながら食べてるとこを戴いたのがこのカット。

因みに撮影が終わり、ハィ有難うございました、とか云ったら、お粗末サマでした・・・とか言い返されたのには少々面くらいましたが・・・

このカットはR-D1sとSummicron50mmf2三代目の組み合わせですが、M8とBaltar50mmf2.3とはまた違ったシャープで臨場感の有るカットになったのではないでしょうか。

ただ、背景で少し距離が離れたところの藍染の法被の文様のボケが芯の有るざわざわ系になってしまったのは御愛嬌かも知れません。

最後の七枚目。

この将来有望な演技派小々姐に心尽くしの御礼を述べその場を後にし、夕刻まで大通りこと香取街道周辺でシャッターチャンスを求め徘徊していました。

そこでも、かなり至近距離で楽奏中の山車とすれ違うことが何回かあり、ただ至近距離で下座連の演者をどアップ撮影しても面白みに欠けるので、適当な背景が写り込むシーンを求め、何回か行きつ戻りつし、それこそ何十カットも試しました。

このカットはその中でも背景の屋根、演者との間合いといった構図、そして屋根越しの人物を撮る時に苦労しがちな露出の問題もAEロックを駆使し、かなりイイ案配に撮れたと思った一枚です。

ピンは鼓の皮部分に合わせましたが、この時点では酷使によるR-D1sの距離計の狂いで、だいぶ前ピンとなってしまっていて、怪我の功名と云ってはなんですが、たまたま目線くれた手持ち無沙汰の笛のヲヂさまの顔に何となく合っています。

ここでも、シャープなレンズの性なのか、どうしても背景は芯が残ったざわざわ系になってしまっています。

さて、今回の佐原夏の大祭に泊り掛け2日間に亘るロケでしたが、う~ん、羨ましいぞ・・・こんな老若男女から旅の異邦人まで一緒になって楽しめるお祭りなんてそう何処でも有るもんぢゃなし、しかも、何を隠そう国の重要無形民族文化財なのですから。

さぁ、秋の大祭に向けて、益々精進せねば。

来週は、たぶん、工房附設秘宝館のコレクションを利用した、夏祭り系のネタ行こうと思ってます。乞う御期待。

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2012/07/29(日) 21:10:06|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

いつも見事

ヴァルターの特徴遺憾なく発揮されていますね。
どうも私にはこのような画像が撮れないので作り物に傾倒しやすい意向があります。

でも頑張ってヴァルターの100mmでも作り上げて撮影にチャレンジします。
  1. 2012/07/31(火) 17:54:28 |
  2. URL |
  3. hiro #xPR/ZykM
  4. [ 編集]

Re:いつも見事

hiroさん
引き続き有難うございます。

バルターはプラナーにもスピードパンクロにも、写実性という観点からは負けていないのに、まだまだ人気が追いついていないですね。

みんなでもっともっと作例挙げて、地位改善して上げないと・・・

まぁ、みんなそれぞれに得意な被写体を撮って、レンズの味を引き出せば上出来なのでは。

100mmのバルターの写り、特に被写体の周囲からの浮き上がり感、そして、ボケの味について、激しく期待しちゃってイイですか???
  1. 2012/07/31(火) 22:25:07 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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