深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Fantastic & Fanatic~栃木祭り'12(前編)~

さて今宵のご紹介は、またまた予定変更、ニ年に一回という、関東三大山車祭りの一角、さてどん尻にひけぇしは・・・といった趣きの栃木祭りからのレポートを二週に亘ってお送り致します。

実は、去年も同時期にふらりと訪れたら、秋祭りの狭間の年、深川で云うところの「陰祭り」の年で、山車の展示やら、歩行者天国こそあれ、盛大なお囃子やら巡行などはなく、随分と地味なお祭りだなぁ・・・という印象しか持っていませんでした。

ところが、夏過ぎの東京駅構内の宣伝ポスターによれば、今年が二年に一回の本祭というではないですか。
あまり期待せずに初めて出掛けて、望外の収穫に恵比須顔の鹿沼祭りの例もこれ有り、今回はお仲間に声を掛けて俄か撮影クルーを組み、出掛けたという次第。
では、早速実写例をもとに昨日の行動を追ってみましょう。

まず一枚目。

駅から降り、まずは3名で腹拵えをしてから、メインストリートを閉鎖した会場エリアに乗り込みました。感覚的に申せば、会場の広さは、佐原の3分の1程度、石岡、鹿沼と較べても半分くらいしかないようです。

ただ、その濃密な結界で繰り広げられる一体感溢れる一大ページェントに旅人は皆、魅了されるのですが。

会場エリアに入ってすぐに山車があり、その前でお化粧直しをしている小姐が目に留まりました。

そこでお化粧直しが一段落した頃合を見計らって、母君に卒璽ながらとお声を掛け、このように山車の前で幸先の良い写真を撮らせて戴いた次第。

カメラはX-Pro1で絞り優先AE、レンズはCine-Xenon28mmf2での開放撮影です。さしもの最高シャッター速度、4000分の1を誇るX-Pro1もこのピーカンでは少しオーバー気味の露出になってしまったようです。

母君、もし当ブログをご覧になって戴いていたら、メールでも頂戴出来れば、この画像データお送りしますので、どうぞご遠慮なく。
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二枚目は、会場の中を進んで云ったら、電線地中化の残滓である柱状トランスの覆いである黒い木囲みに腰
掛けて一息ついていた小姐を目ざとく見つけ、早速出演交渉、祭りの雑踏をバックに一枚撮らせて貰ったものです。

カメラはR-D1sの絞り優先AE、レンズはCooke Kinetal50mmF1.8、開放での撮影です。

そこそこの逆光気味だったので、R-D1sの二重像を合わせるのが結構難儀しましたが、まぁ、何とか及第点のピントレヴェルと思い、アップした次第。やはり、デジタルデジタルしているX-Pro1と較べると、フィルムくさい描写をするR-D1sには捨てがたい魅力を感じてしまいます。
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三枚目は会場のまだ入口に近い辺りでじゃれていた祭り装束3人組を見つけ、またしても、ハードネゴの出演交渉。山車の横に立ってもらい、三名揃って記念撮影スタイル。

カメラはX-Pro1で絞り優先AE、レンズはCine-Xenon28mmf2での開放撮影です。ここでも、R-D1sによるカットと較べると何となく発色やコントラストが、少々どぎつ過ぎて、デジタルくささを感じてしまいます。
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四枚目は山車の休止中に金棒曳きの小姐が道路の真ん中で所在なさげに立ち尽くしていたのをこれ幸いにモデルさんに勧誘、贅沢なことに天下の往来のど真ん中でプライベート撮影会のノリで一枚戴きました。

カメラはR-D1sで絞り優先AE、レンズは同じくKinetal50mmf1.8での開放撮影です。

個人的には当日の昼の部のベストショットではないかと思いました。
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五枚目は、会場の相当奥の方まで進んだ時、山車同士の囃子合戦、いわゆる「ぶっつけ」の騒擾を抜け、少し落ち着いた頃、突如遭遇した、「矢田亜希子」似の超絶美小姐の金棒曳きさんです。

カメラはR-D1sで絞り優先AE、レンズは同じくKinetal50mmf1.8での開放撮影です。

工房主の120%個人的好みにかて加え、この超絶美小姐、なかなか観光行事の演者の立場というか、行事の趣旨の根幹まで熟知しておられるようで、カメラを向けると、謎を含んだ笑顔と視線のレーザービームを放ってくるのです。もう完全のメロメロ、やられてしまいました。再来年も是非またお会いしたい!!
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六枚目はあまりのインパクトに立ち尽くす工房主の前をさまざまな町内の山車社中が金棒曳きの小姐に率いられて
通り過ぎて行き、やっと正気に戻った頃、目の前を過ぎようとした一行をレンジファインダー機の特技、抜き打ちの一撃を浴びせて撮った一枚。

カメラはR-D1sで絞り優先AE、レンズは同じくKinetal50mmf1.8での開放撮影です。

まさにシネレンズの面目躍如といった趣きの有る、被写体の浮かび上がり感、そして端正なバックのボケではないでしょうか。
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七枚目は会場を何回か往復する際、獅子頭を旗印とする町会の社中がいたいけな小姐達の一個小隊くらいの部隊だったので、またしても声を掛け、獅子頭の大きさが判るように、周りに立ってよ♪とか適当にリクエストし、知らばっくれて撮ったのがこのカット。

カメラはR-D1sで絞り優先AE、レンズは同じくKinetal50mmf1.8での開放撮影です。

しかし、バレバレでしたね、この目線、ポージング、ピース、どう見ても自分達が主役でしょ♪と見切られているのがありありと窺えるカットになってしまったようです。あぁ恐るべし、栃木の年少小姐・・・
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最後の八枚目は、ちょっと趣旨の変わったカットになりますが、昼間はデジタルくさいとか、言いとこ無しだったX-Pro1のクリーンヒットなので公平を期すべく、ご紹介しようと思いアップした次第です。

ここではレンズは夜間戦闘用のSpeedpanchro40mmf2に換装しています。もちろん、開放での撮影です。

陽もとっぷり暮れた18時半過ぎにはあちこちで、山車の周りに人が集まり、思い思いのアトラクションを繰り広げています。
偶然というか、好運にも、かなり条件の良いライティングで、連達の域に達したと云える様な踊りを繰り広げるおかめ男の踊り狂う様を捉えたうちの一枚です。

被写体ブレしていますが、このブレが却って、この夜の熱狂した栃木の空気そのものを表しているような気がしました。いやはや、秋も深まったというのに栃木の夜は更け、熱気は増すばかり・・・てなカンジでした。

この後、工房主と同行者の「シネ用レンズを楽しむ」の主人、hiroさんは21時前に会場を後にし、宿営地の小山へ向かったのでした。

さて、来週は日曜日の朝から16時までの行動を写真と共に追って行きましょう。乞うご期待。
tochigi_08.jpg

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2012/11/12(月) 00:03:07|
  2. 街撮り写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

お疲れでしたー。

5枚目はさすがの描写力、そして狙い目が素晴らしい。
撮った後興奮してましたものねえ。
ああいう逸材を発見できるのも祭りの面白さの一つかもしれません。

それにしても50mmと28mmで挑まれてましたか。
今回データを見直すと、28mm位ならもうちょっと余裕持って撮れたかなと思うものもありましたので、次回は28mm近辺のレンズも用意しませんとねえ、あっしも。

それと最後のおかめの写真は臨場感ありますね。
いや躍動感かな。
今年のベストショットの一つなんじゃないですかね。

ところで、7枚目の写真は珍しく獅子舞の頭と少女たちのバランスがどっちつかずになっているような。

6枚目が5枚目と並ぶ端正な顔立ちで映るだけに、どうもこう物足りなさが。

それにしても、迫力ある祭りでしたね。

  1. 2012/11/12(月) 21:39:06 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:お疲れでしたー。

出戻りフォトグラファーさん
有難うございます。そしてお疲れさまでした。

いやはや、初日は、同じ首都圏の地方都市って整理で、鹿沼や佐原モードで行ったら、なまじっか東京に近いだけあって、想定外に自己主張されちゃって、断られたケースも有りましたが、二日目には、完全に現地モードにアジャスト出来、hiroさんともども、百発百中、声掛けまくり、撮りまくりでしたぞ。

何せ、神明宮で神楽舞を見物したあと、土蔵の塀際に腰掛けて、おやつだか食べてた極小姐二人が双子みたいだったので、撮ってみませう♪ってことで、撮らせてネ~とか云って、ピ-スして撮り終ったら、横から、同じ衣装着た同じような年恰好の極小姐が飛んで来て、「XXちゃんも撮ってよぉ~」とかおねだりされたので、改めて3名入れて、少しバックして撮り、有難ね、バイバィ♪~とか手を振りつつ歩き去ろうとしたら、若い親御さんから、「どうもすみませんねぇ・・・」とか声を掛けられ。深々と頭を下げたりされちゃったようなことも有ったわけです。

で、6枚目はですね、真ん中の桐島カレンの幼少時代みたいな小姐のあまりの愛くるしさに撮影のカンが鈍ったということにしておきましょう(苦笑)

最後のおかめの舞は、X-Pro1でのこれまでのベストショットに間違いないと思います。低照度域での動きに弱いミラーレスの弱点をまさに逆手に撮った描写となりました。

でも、ホント楽しかったですよ、撮ってる時もメシ喰ってる時も帰りの電車の中のミニ酒盛りも・・・

来年は是非ともフル参加のご検討を・・・
  1. 2012/11/12(月) 23:06:04 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

栃木秋祭り

こんにちは 写真一枚目の母君です 母ではなくて室町手古舞の衣装とメークを担当しております 今年からこの仕事が代変わりをして私くし早乙女になりましたとても緊張した 三日間でした その他の写真も拝見させていただきました とてもいいショットばかりで感動しました 次回二年後の秋祭りは手古舞の先頭を歩く本手古舞さんの写真を撮ってみてください 次回見えた時には是非室町衣装担当の早乙女に声をかけてくださいませ 
  1. 2012/11/13(火) 08:52:30 |
  2. URL |
  3. 早乙女 真由美 #-
  4. [ 編集]

Re:栃木秋祭り

早乙女様
当日はどうも有難うございました。

また過分のお褒めを戴き重ねて感謝申し上げます。

しかし、母君と勘違いするとは、無礼千万、大変失礼を申し上げました。

傍目には、さばけた性格ながら愛情溢れた母親が年頃のお嬢さんの初陣にテキパキとお化粧を施しているようにも見えてしまったのです、いやはや面目有りません(汗)

来年の陰祭りにも伺いますが、再来年の本祭にも、もちろんお邪魔するつもりであります。

その節は、必ずお声掛けさせて戴きます。

華やかなお祭り風景の一瞬、一瞬を切り取り、貴地域の観光PRにもお役に立ちたいと願っています。

何せ、本当のことを申せば、深川産まれの深川育ちみたいですが、本当の産地はご近所、群馬県の太田なもんで・・・

これからもどうぞ宜しくお願い致します。
  1. 2012/11/13(火) 22:53:20 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

冷え込んだ中、栃木まで遠征とは御苦労様でした。

写真の方は、御仲間や関係者の方からのご観覧もあるので、今回は特にレンズに偏って眺めさせて頂きました。

まずcine-xenon28mmですが、スカイライトのフイルターで補正するという昔のフイルター指南書を思い出す様な青みです。先日OHが上がった私の同35mmも青味が強い傾向があるので、メーカーの色傾向というのは間違いなさそうですね。

人気のKinetalは、逆光での色変化が大きく、とても繊細な色感受性があるのでしょうか。37.5mmなどは多少の逆光でも、もっと踏ん張る気がしますが、背景の画像崩れを拝見しても、特に50mmは16mmムービーサイズの影響を受けているようで、不思議な柔らかさを伴った描写が面白いです。speed-panchroに比べて二線ボケも感じませんし、とても個性的なcooke二大シネ用レンズの大きな個性を更にこの50㎜に感じさせられます。

40mmは、シリーズはわかりませんが、やはり暗部にも十分トーンが廻っていて、それでいて色再現が強いので、最近のカメラについている暗部補正との相違とかでの興味は尽きません。
レンズの描写傾向があまりに繊細だと、たとえば極端なハイ・スピードレンズがそのピントの浅さゆえ返って使い辛いという弊害もあるでしょうし、そのように使う側の用途を考えてみれば、おしなべて専門家用途のレンズという要点を掴んでいないとならないかも知れませんね。(最近、絶大に大衆化した時代のペンタックス・タクマー時代の標準レンズをテストに使っていて特にそう感じました。)


撮影サイズとかマウントとか多くの難問はありますが、cineレンズは謎解き多く面白いです。また、今回栃木の祭りを動画でみたら、山車同士の対面という最前列での少女達のやり取りも、こうした趣向は初めて拝見できましたし、どことなく『草合わせ』のような、とても面白かったです。






  1. 2012/11/14(水) 18:29:13 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。

今回はレンズ選びには相当気を配ったつもりだったのですが、う~ん、R-D1sの距離計が後ピン(距離計コロが押し込まれ過ぎた状態)気味になっていたのを見逃していて、少々イイトコ無し状態だったのは否めません。

でも、やっぱり、レンズの味みたいなものはそれなりに出ていて、自分でもさもありなんとは感じていました。

次回の栃木は・・・と言わず、来年の成田から始まるお祭りツアー一緒に制覇しましょう、太田尾島のねぷたもありますしね。
  1. 2012/11/19(月) 22:43:43 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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