深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

可以拍照嗎?Returns!~台湾熱撮ツアー①~

さて今宵のご紹介は予告通り、満を持しての台湾ツアー2013春からのご紹介となります。
今週から三週にかけて一挙に現地での撮影活動をアップ致します。
まずは、旅のあらましですが、4月の27日から4泊5日で空路台北に入り、台北駅隣の西門駅からほど近い木賃宿を拠点として、前回の旅以降、研究を重ねた台湾国内というか島内の撮影スポットを巡りました。
九份、高雄、淡水、どれも一般観光客とは違った視点からのスナップを敢行しました。勿論、国境を越えた「声掛け撮影術」もフル活用です。
では、さっそく、現地での行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、西門駅至近の路地裏にある木賃宿にチェックインし荷物を置いて、まずは初日の時間の有効利用策として考えていた故宮博物館へ向かう途上で、挨拶代わりにロコガール緒姉に声掛けて撮ったものです。
機材はM8+Apo-Componon40mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。
ホント、言われなければ、日本の小姐と判らないくらいファッションも垢抜けていますが、ただ大きな違いは、サービス精神旺盛なところ・・・日本から写真撮りに出て来たのさぁ、とか英語で説明したら、こんなカンジでノリノリで撮影に応じてくれたのです。この気立ての良い小姐2名の撮影が今回のこの島での幸先良いスタートになったのでした。

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二枚目のカットは同じく初日の故宮博物館への移動途中の西門エリアのカフェの店頭でTVゲームに熱中する地元童子に対し、老犬が「おぃおぃ、兄ちゃん、TVゲームのやりすぎはアフォになるぞよ!」とか戒めているかのような風刺の効いたシーンに出会ったのですかさず撮ったものです。
機材はM8+Apo-Componon40mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。
時刻は17時半も回ったころで、いかな南の島、台湾とは云え、陽も傾き曇天も相俟って人工光源が勝ってきた頃ではありますが、頼みのM8はここでもそこそこ正確なオートホワイトバランスでこのコミカルなシーンをあますところなく捉えてくれました。

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三枚目のカットですが、同じく西門の路上、と或る電子機器商店(AVショップとも言う)の店頭で???かのロスのカメラ見本市でポラロイドが発表したというミラーレスもどきに良く似たレンズ交換式?のコンパデジみたいなモノの体験キャンペーンみたいなイベントをやってる小姐にいつものフォトエクスポのノリで一枚撮らしてよ♪と声掛けて撮ったもの。
機材はM8+Apo-Componon40mmf2.8による絞り優先AEでの開放撮影です。
ここでは完全にハロゲン光下での人物撮影になってしまっていますが、ボケの汚さには目を瞑るとして、さすが
ドイツ製カメラにドイツ製レンズの組み合わせ、台北の路上を横浜のフォトエクスポ会場であるかのような華美なシーンをプレゼントしてくれました。もっとも、M8構えて、個人撮影会状態の小姐にお世辞云いながら、こっち向いて笑ってとか首をちょい曲げてとか細かな注文付けて撮ってたら、周りに見物人の垣根が出来ていたのは相当こっ恥かしかったですが・・・

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四枚目のカットは、翌28日に11時過ぎのバスの乗って1時間半近くかけて訪問した台湾屈指の観光地「九份」の目抜き通りというかアメ横内部みたいな「基山街」で、「伝統的魚丸湯」と銘打って、名物の魚介類のミンチを団子にして、清湯スープで食べさせる食堂の店頭で撮らせて貰ったものです。しっかり帰りには寄って味見しましたが。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8の三代目の絞り優先での開放撮影です。
「九份」と言えば、鄙びたレトロの街というイメージでしたが、いやはやその人出たるや、週末のアメ横か、浅草仲見世並み、まさにここでは程好い広角であるElmarit28mmf2.8が、間合いを十分に取れない狭い場所での、光線状態も宜しくないシーンのスナップに信じ難い神通力を発揮してくれたのです。

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五枚目のカットは先ほどの狭い通りから抜けて少し開けたところで、お土産物屋さんだかのチラシを配っていた、いたいけなロコガールの小姐に声を掛けて、撮らせて貰ったもの。
これだけの人出が有りながら、写真撮らせて♪などという酔狂な申し出を行った者は皆無だったらしく「好!」とふたつ返事でOKの上、「ちょっと待って」(という意味の中国語なのでしょう・・・)と言って、後ろ向いてポケットのスマホを鏡代わりに髪を揃えて、ややはにかんだ笑顔での撮影となりました。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8の三代目の絞り優先での開放撮影です。
向かって左手の海側に開けた方向から陽光が射し、こういう観光地の雑踏で黙々とチラシを配る健気な小姐の姿がとても良く捉えられたのではないかと自分では思いました。

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六枚目のカットはチラシ小姐にお礼を述べ別れてからまた、商店が処狭しと並ぶ迷路のような「基山街」の小路を歩きながら、被写体を物色しながらキョロキョロしていた小生と目が合った極小姐が居たので、お店の中に居た、オモニとアヂュモニに声掛けて撮らせて貰ったもの。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8の三代目の絞り優先での開放撮影です。
さすが、お店で衆人環視のもと、お料理手伝ったり、場合によってはお店番なんかもするのでしょう。なかなか聡明そうな極小姐で、さすがに中国語ではムリなので、「この極小姐は将来、賢いし、器量良しの素敵な娘さんになるだろうね」とかオモニに英語で言ってみたら、意味が判ったのか、表情を読み取ったのか、嬉しそうに「謝々!」とか云って送り出してくれました。

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七枚目のカットは「基山街」を抜けた「九份」の街のほぼ頂上?付近にあるお店で、飲食店兼土産物屋のようなコンセプトにも関わらず、やれ金魚は居るわ、鳥籠は吊るして有るわ、犬猫は店内を自由に闊歩するわの、日本的衛生感では到底受入れ
難いカンジのお店で番頭格?のワン公が呼び込みに出て来て、その営業戦略にまんまと嵌まった現地カップルがワン公と一緒に記念撮影をしている様を背後から戴いたもの。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8の三代目の絞り優先での開放撮影です。
背景となった「九份」の街の名物の石段や赤い提灯もさることながら、カップルの兄ちゃんの方が使っているカメラが日本製のマイクロフォーサーズというのが興味を惹かれました。

Taipei_009.jpg
八枚目のカットは同じく「九份」のメインストリートとも云われる「豎崎路」を下る途中、街で一番有名な?「阿妹茶酒館」の前で一人でiphoneだかで記念撮影しようとしていた「チェ・ジウ」似の香港小姐に声掛けて、シャッター押して上げた際、話しをして一枚撮らせて貰ったもの。
機材はM8+Elmarit28mmf2.8の三代目の絞り優先での開放撮影です。
背景に空が入ってしまいましたが、M8は珍しく適正露出で「チェ・ジウ」女史を捉えています。またボケてはいますが、この「豎崎路」の雰囲気も掴めるカットになったのではないでしょうか。

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九枚目のカットは、午後遅くに陽も傾き出した頃、雨も降り出したので行きの台北からの直行バスに代え、瑞芳の街経由、台湾国鉄で台北に戻ることとして、バス停で待つこと30分以上、やっと来たバスに飛び乗り、着いた瑞芳の駅で電車まで時間が有ったので街を徘徊していた時に撮った地元の極小姐の姿です。
機材はX-Pro1+Canon N-FD 50mmf1.2Lの絞り優先での開放撮影です。
実は、この極小姐、駅前の露店街を撮影していた時、或るお店の中でかいがいしく働く極小姐が居たので、お客越しに屋台の中を何枚か撮っていたら、ファインダーからその極小姐が消え、いつの間にか路上に立っていて、じっと小生を見上げていました。
黙って写真撮っていたので、文句でも云いたかったのかなとも思いましたが、見つめる表情から心中を窺うにそうではなさそうで、モノは試しにと、この極小姐の前にかがんで同じ目線で「你好、小姐 可以拍照嗎?」と笑顔で聞いてみたら、「是 好!」とこの上ない笑顔で答えてくれたので、急遽モデルさんになってもらったもの。
毎日、毎日、田舎の街で屋台の手伝いばかりして写真など撮って貰ったことが無かったので余程嬉しかったのかも知れません。
こういう突然の出会いが有るからこそ、旅写真はやめられないのです。

さて 来週は3日目の高雄~旗津島編をお送り致します。乞うご期待。

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2013/05/05(日) 23:58:20|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

これってISOはオートにされてますか?

お疲れです。
台湾ツアー、圧巻ですね。
M8+エルマリート28mmが今回の台湾ツアーの色彩に合っているのか、背景も含めて見飽きません。
特に7~8枚目は気に入りました。
中国らしい色彩とか空気感が良いですわ。
それと比べるとアポコンパノンを使った1~3枚目はボケがうるさすぎてちょいと?マークが出てしまいます。被写体を選ぶ気がしますね、このレンズ。
2枚目みたいな構図だと絞り解放でもそんなにボケはうるさくない様なんですが・・・。

9枚目のカット、X-Pro1+FD50mm/1.2Lと言う組み合わせですが、往年の観光旅行のポスターを彷彿とさせる仕上がりで、再来年辺り行きたくなりますね。それまでにそろそろ発表されるであろうX-Pro2を入手したいものです。
それとやはり国産ガラス製レンズは外しが少ない気がしますね、こういう写真を見ると。

来週再来週の台湾熱撮ツアー②、③も楽しみです。
  1. 2013/05/06(月) 20:06:28 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:これってISOはオートにされてますか?

出戻りフォトグラファー さん

有難うございます。

そうです、ISOもホワイトバランスもオートです。
ただ、ちょっとアンダー、オーバーの場合は画像処理ソフトで明暗はいじりますが。

それはそうと、今回のレンズ選択に関しては、渡航前の週にかの大久保の名人宅へ伺うことがあり、その際、「おら、九份さ行ぐだよぉ」とのお話しをしたら「それなら、28mm以下の広角が必要ですね、あそこでは常に近接戦ですし、光線状態も難しいですから、機材は良く考えて持って行った方がイイですねぇ・・・」との的確なアドバイスを戴き、6ビットコードの助けに拠らずともかなりの確度で露出を当てられることが経験則で判っていたM8+純正広角で臨んだ次第です。

それからCanon N-FD50mmf1.2Lによる瑞芳のいたいけな極小姐のポートレイトですが、これも今までであれば、絶対に持ち出さない機材だったわけですが、やはりX-Pro1により続々と再評価されつつつある往年の国産レンズの底力を試すべくカバンに潜ませて行ったのが、この健気な極小姐の「私を綺麗に撮って!」という願いと共鳴し、こういった画に結実したのではないかと思います。

今年の夏以降のお祭りシーズンは国産の大口径単玉+X-Pro1で撮り歩いたら楽しいかとも思いました。
  1. 2013/05/06(月) 22:12:09 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

うーん。
私が使っているのは45mmf/4なのですがやはりシアン(波長520-500nm)が強いように思えます。と、それはデータシートに書いてあるのですが40mmf/2.8はむしろ、430-380nmあたりが極端に弱いのでそれがモロに出てるかなーという印象です。このSchneiderのレンズで人を撮ると、中々に難しい色になるので私は、人を撮るときは、どうしようかな...と、結局持ち出さない事が多いです。

Elmaritのほうが、人肌はよさそうです。

写真としては、七枚目が一番好きです。
カメラマンの足もちょっとかわいいですしw
  1. 2013/05/11(土) 23:42:49 |
  2. URL |
  3. JY #mQop/nM.
  4. [ 編集]

JYさん
有難うございます。

確かにこのレンズ、光線の読みが難しい上に背景が距離によってぐちゃになるので、街撮りには最新の注意が必要かも知れません。

しかし・・・今回の旅を全てLeitz純正レンズで固めてしまったら、確かに被写体と構図さえ決めてしまえば、開放であろうと1~2段絞ろうと、全く隙の無いカットが撮れるのではないかとも思いましたが、それでは自分的には面白みが無いのではないかと思ったのです。

要は人と違う機材を使う・・・という拘りと、それでも傑作をモノにしたい、という写欲とのせめぎ合いなんですけどね。

でも、骨董的見地からは比較的評価が低い3代目のカナダ製Ermarit28mmf2.8がM8との組み合わせでここまでの働きをしてくれるとは嬉しい誤算でした。

ところで7枚目の兄ちゃんの乙女チック?な足運びを見逃さないとは、やっぱり目の付け所が違いますね・・・笑
  1. 2013/05/12(日) 23:14:07 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

工業化激しい台湾は、バナナは既に過去の風物詩になってしまいそうですが。
ずいぶんモダンな街で、日本人でもこれなら雑踏に紛れて行けそうですね。

エルマリートも、バルター35㎜と比較するとずいぶんとクリアーな画質で、とても豊富で賑やかな色を映し出すようです。M8との組み合わせがよかったのでしょうか。

暖かいお国柄を思わせるのはどちらかというとバルターという感じでソチラが好みですが、現地の服装はどうも寒暖の差が激しい様子です・・・。

  1. 2013/05/14(火) 01:02:04 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
台湾の木賃宿に4日も泊まって居て、ローカルのテレビなど観ていると思うことがあります。

それは、身近な喩えでは、カッコイイ兄貴や姉貴のマネをしていつも背伸びしている、やんちゃな弟妹のような存在がまさに台湾なのではないかということ。

例えば、国産のサッシのCMが有ったとすると、最大のウリは「日本製のパーツを使っている」ということ。
これだけで高性能、信頼性と云った記号を与えられたことになってしまうのです。

また医者なども日本の医大を出ているのは、相も変わらず勲章のようになっていますし、今回も日本の東京から台湾のいたいけな美女を撮りに来た、と言ったら、二つ返事でOK!てな具合なのです。

従って、街行く人々も街の装いも日本の大都会とそっくりでしかり、本家本元の日本人が一人歩いていても何の違和感も無い、ということなのです。(前回も同国人を誤爆しましたし・・・)

それはそうと、今回、M8に三代目エルマリート28mmf2.8はベストマッチだと思いました。

今まで、このレンズはR-D1sのボディキャップ代わりに填めたままでいたのですが、今回、初のM8との組み合わせで、あまりの使い良さ、吐き出す画の質の良さに改めて驚かされた次第です。

なお、服装のバリエーションですが、このシーズン、台北と高雄では気温差がだいたい3~5℃くらいありますから、たぶんその影響も大きいのではないかと思います。
  1. 2013/05/16(木) 00:23:39 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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