深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

潮来花嫁さんは~♪ 2013

さて、今宵のご紹介は、工房新作秘密兵器の紹介というより、活躍ぶりからご紹介することにして、毎年お邪魔している、「潮来あやめ祭り」での実戦テストでの実写結果をアップ致します。
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まず一枚目のカットですが、会場中央付近の木陰のベンチで浴衣を着て親御さんと一緒に寛いでいた極小姐のお姿です。
声をお掛けしたら、快く撮影に応じて戴き、しかも、ステージママよろしく、お子さんに、やれカメラの方向いてネ♪とか、ハィ笑ってネ♪とか、まさに至れり尽くせりのご協力ぶりで、ご好意に甘えて持参した機材2台で撮らせて戴きました。
で、このカットは独断と偏見で選んだ、X-Pro1+CanonFL58mmf1.2というこのところのお気に入りコンビでの開放撮影です。
木陰とは云え、浴衣も幼子の白い肌もかなり照り返していますが、鑑賞を害するようなフレアは殆ど認められません。
保護者の方、もしこのブログなられておりましたら、メール戴ければ、ほんのお礼代わりにもう一台で撮った二枚とも、お店プリント可能な画像ファイルでお送り致します。

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二枚目のカットはお子さん連れのご家族にお礼を述べ別れ、14時から「花嫁舟」が出航する埠頭の様子を確かめに云って、水の都、深川では100年近く前に絶滅したとも言われている和船「ザッパ舟」が数隻舫いてあったので、嬉しくなって背景の太鼓橋を入れて撮ってみたもの。
機材はEOS50D+Rokkor58mmf1.4改EFの絞り優先での開放撮影です。
実はEOS50Dは当日が初陣で工場出荷ままのパラメータなので、お気に入りのEOS20Dよりも何故か描写がぎこちないカンジがするのはやむなしかもしれません。(このブログ書きながら直しましたが・・・苦笑)

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三枚目のカットは「あやめ祭り」に来て、本来主役である筈の可憐な植物の咲き誇る姿を撮らずして何の写真ブログたるや!との思いから、早速、Rokkor58mmから、去年の反省を踏まえ「花嫁舟」対策に導入した中望遠「Karenar135mmf2.8」で撮った画です。

実はこのレンズ、金曜日の新宿中古カメラ店巡回の際、良くある、レジ横の見切り品コーナーみたいなところに置き去りにされていて、誰にも顧みられることがなかったのですが、エレメントは傷もカビもなし、鏡胴も少し使った形跡を残すのみで、ただプリセット絞りが開放ままということで、捨値で叩き売られていたということでした。

ダメ元で買ってきて、夜の2時過ぎまで修理して、翌朝、EOS50と初陣同志でコンビを組んだ結果がこれです。

元が古いM42でf2.8の開放を誇るため、若干の口径食はやむを得ないですが、この描写、まさにレンズの恩返しではないかと思いました。

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四枚目のカットは、この手のイベントには必ずつきものの、「潮来あやめ娘」の"チームA"の艶やかなお姿です。
機材はX-Pro1+CanonFL58mmf1.2の絞り優先AEでの開放撮影です。
ピーカンの下、フードも無しで50年近く前の国産レンズがここまでの性能を発揮するとは、夢にも思いませんでした。
尤も、別のもっとマニアックで生半可な気持ちで覗いてはイケナイとの下馬評もある別の掲示板で、夕暮に江ノ島で撮影した白人カップルのカットを掲載した翌日に新宿の中古カメラ店じゅうのFLのf1.2計4本全てが姿を消した、という事実があるだけに、或る程度の性能は予測していましたが・・・
因みに「チームA」という所属は工房主が勝手につけたもので、程なく、もう一組の3人組とチェンジしたので、最初に遭遇した組を便宜上「チームA」と呼んだに過ぎません(笑)

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五枚目のカットは太鼓橋に登って、上から会場俯瞰図でも撮ろうかいな・・・と思った矢先、橋のたもとでドンヂャラほィ♪てなカンジでおばぁがいたいけな極小姐にカップ麺のような、具沢山のカップ味噌汁のような不可思議な食事を与えているのが目に留まったので猛ダッシュで駆け寄り頼んで撮らせて戴いたカットです。
機材はEOS50D+Karenar135mmf2.8の絞り優先AEでの開放撮影です。
ハィ、こっち見て笑ってね♪とか云ったら、私は撮らないでね、と云ったおばぁが、「あれまぁ、この子ったら、カメラ目線で、まぁ食事してるとこの写真にぁならんね」とか素直な感想を述べられておりました。

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六枚目のカットはそろそろ花嫁舟の出航時刻も近づいてきたので、再度、埠頭を点検しに行った時、たまたま見掛けた「娘船頭」さんと、ベテランの初老船頭さんとの交歓の図です。
機材は同じくEOS50D+Karenar135mmf2.8の絞り優先AEでの開放撮影です。
この素朴で健康美に溢れる「娘船頭」さん、別のマニアックな掲示板サイトに斜め後ろからのカットを上げたら、某東北地方の裕福な独身男性が見初めたようですから、案外、「娘船頭」転じて「潮来花嫁」となり、北前船で奥羽地方へ輿入れする日も近いかも知れません(笑)

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七枚目のカットは、やっと主役登場「潮来花嫁」さんの登場の姿です。
BGMは勿論「潮来花嫁さんは、潮来花嫁さんは、舟で行く~♪」で、前後を行くご両親もこのBGMに合わせて流される、プロのナレータによる、「花嫁さんのこの日への思い」の朗読にホロリとしていたようです。
機材はまたしてもEOS50D+Karenar135mmf2.8の絞り優先AEでの開放撮影です。
去年は40mmより短い玉しか持って来なかったのですが、やはり今回はKarenarの恩返しか、とても良いものを見せて貰いました。
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八枚目のカットですが、いよいよ乗船、そして前川を大利根に向かって漕ぎ進む、花嫁舟の勇姿を河岸から撮らえたものです。
機材はここぞとばかりのEOS50D+Karenar135mmf2.8の絞り優先AEでの開放撮影です。
いつも常用する50mm以下の玉では、こういう動体も余裕を持ってピント、構図、或いは露出補正まで出来るのですが、今回の花嫁舟ではまさに舟が主体で舟が進む河岸の風景を撮るわけではないので、かなり気合いを入れて撮りました。
が・・・よくよく考えてみれば、EOS50DはM8やX-Pro1などとは較べものにならない連写機能、オートブラケッティング機能が有ったワケですから、それを使えば、いかな初体験の135mmf2.8のMFでも、労せずして良い画が撮れた筈でした(苦笑)

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九枚目のカットは、無事、利根川に出て、花婿さんとの遭遇箇所まで無事辿り着いた花嫁舟を見てから、観客一同、やれやれとか、イイ結婚式だったね!!とか好き勝手なことを云いながら三々五々に堤防から戻る途中、なかなかイケてる親子連れ?の方が視界に入りまして、しかも撮影の好都合なあやめ畑の中の浮橋の上を歩き出していたので、卒爾ながら、と声をお掛けして一枚撮らせて戴いたもの。
機材はX-Pro1+CanonFL58mmf1.2の絞り優先AEでの開放撮影。
因みにお二方の関係をお伺いしなかったので、お母さんと娘さんなのか、お姉さんなのか、良く判ってません(笑)
もしこのブログご覧戴いておりましたら、メールでも戴ければ、お約束どおり、ほんのお礼代わりにお店プリント出来るよう画像ファイルをお送りしますので、どうぞご遠慮なく。

今回の感想としては、やっぱり、太平洋側の茨城、千葉の方々は陽気で気さくでイイなぁ・・・何故か黒潮の繋がりか、台湾の親切な人達を思い出してしましました。これから夏~秋とお祭りお邪魔しますよ~!!

さて、来週の予定は、やっぱ工房の秘密兵器?ですね、これ行きましょう♪ ということで、乞うご期待。

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2013/05/26(日) 19:58:44|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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メイド・イン・ジャパンのパワー

を感じる様な作品群ですね。
ロッコール、カレナーともに安定の映りですし、キャノンFLレンズは現行のLレンズに手が届かなくても十分満足できそうです。

ところで、佐原のあやめまつり行かれましたか。
こちらは行こうか迷って浦和の鰻祭りに行ったので、あやめまつりを見に行けばよかったなあと思いましたね。

それに初夏の日差しが良い感じで入ってくるので、色合いも自然で良い感じです。

日曜日寝ているよりも外に出て一枚でも多くこういう情景を撮らないとなあと思いました。
  1. 2013/05/29(水) 12:33:45 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re;メイド・イン・ジャパンのパワー

出戻りフォトグラファーさん
有難うございます。

今回、国産の陽の当たらなかった・・・というより不遇なレンズ達と一緒に撮影という共同作業を行って、どれについても共通した思いがあります。

それは、どのレンズも、時代とボディに恵まれなかったということです。

ロッコールについては、AE,AF化の錦の御旗の元、産みの親である製造会社に見棄てられ、また生半可に短いフランジバックだったがために他のボディ、デジタルを含めても露命を繋ぐ場すら与えられず、そのため、リセルバリューが実質ゼロとなり、安いが為に中古としても顧みられない、そんな悪循環で放っておかれたのだと思います。

またカレナーについては、ホント、造りもしっかりそてますし、程度も描写も百点満天上げたい出来なのに、輸出向けオンリーの一山百円レンズと一緒くたんにされ、売値が付かず、大切にされないので、マイナートラブルでも適切なメンテが行われず、まだまだモノとしての性能は100%近く発揮出来るのにも関わらず、いつの間にか実質的には産廃扱い・・・こんな不遇を託っているのです。

ましてやキャノンのFLなんて・・・まさにNFDが赤鉢巻のLシリーズが世に出るや否や、それ以外の旧レンズはまさに忘れ去りたい過去の沁みとばかり、全く省られることなく、捨値同然の値札が付けられ、キャノンコーナーの隅っこで肩身狭い思いをして過ごしてきたのでしょう。

でも・・・デジタル機器は、そんな偏見やらしがらみやら余計なフィルターは一切お構いなしにレンズ性能をストレートに出してきます。

実際、経験上から申し上げれば、FL58mmf1.2は同条件で撮れば、おそらくN-FD50mmf1.2Lとも拮抗し得る描写性能を発揮するでしょうし、ロッコールは今のαの玉と較べても勝るとも劣らない描写性能を発揮出来るはずです。

まだまだ、こういった不遇な玉達に待遇改善の場を与えていきたいと思っています。

ところで、佐原のあやめ祭りですが、どうしようか迷っています。

花嫁舟の運行が10時半と早く、写真撮るための良きポジション取りには最低でも30分は前に会場入りしていなければキビシイので、金曜からの前泊になってしまいますが、う~ん、あの狭い会場でそこまでする価値があるかどうか・・・
  1. 2013/05/29(水) 23:11:29 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

国産の、現在でもそれほど困難なく購入できるかつての一眼レフ用レンズ特集という事ですが、経済性もあって、わたしも値段次第では直ぐに購入してしまいます。あとは国産で廉価なのフルサイズミラーレスカメラが発売されれば、直ぐにフルイメージの画像を確認できるのですが・・・。

キャノンのsuper-canomatic lens r は、FL時代のブルーやパープルが入ったコーティングに比べて、ねじ込み式距離計時代・50mmf1.2時代のコートとそっくりです。(残念ながら58mm1.2は所有していないので、1.8を参考にしました)
ですので、光の入射加減でかなり色変わりする気がします。
FDのSSc時代では光の加減を考慮しないでも万能に近く使え、旧くなるにしたがって、モノクロ時代ならシャープカットフイルターでコントラスト加減を図ればよいのでしょうけれど、(デジタル)カラーでは、斜光や日陰の影響をまともに受けてしまうようですが。

ライカMほど高価でないフルサイズミラーレスが発表されれば、ほどなくこれらの旧世代のレンズ達も更に究明され、多くの趣味人たちにも現行レンズには無い程よく柔らかいコントラストと、レンズそのものの作りの良さや、撮影条件を微妙にくみ取る光への更なる感受性を養うのは間違いないでしょう。

かつてニッコールレンズ1960年代の宣伝文句に、たしか、『人の心を写すニッコールレンズ』とかいうようなキャッチコピーがありました。朝鮮戦争やカンボジアでの戦争を経過した時代を、どこかに彷彿させます。
最近の、多分レンズ生産の主流に成りつつある意味平板な防犯カメラ用レンズに対抗して、解像力だとか国際競争力だとかのスペックだけに依らない、撮影者と被写体との共同作業場を取り持つ様なレンズ研究が再開されればよいなあと、思います。

(なにしろ、ヨーロッパにはペッツバール・タイプという写場用レンズ製作の歴史が長くありますが、国産ではテッサーコピー以降の製作歴史しかありません。この点についてもかの国の歴史の厚みを考慮する必要は多分にあるとは思います。私がかつて一時期留まっていた写場には、ただ飾りのためのアンソニータイプカメラがあり、実際にはお粗末ながらRB67のセコールが使われていました。でも、チーフカメラマンの気合はホンモノでした・・・。蛇足)
  1. 2013/06/02(日) 17:05:36 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん

有難うございます。
ただ、”国産の、現在でもそれほど困難なく購入できるかつての一眼レフ用レンズ特集”という意図で構成したワケでもなく、たまたま今回、テストしたかった機材と中望遠域が活躍出来そうなシチュエーションだったので、機材選択の目的とが一致したまでせす(苦笑)

そもそも、Rokkor58mmf1.4はまだまだ入手性は良いとしても、Calenar135mmf2.8やら、CanonFL58mmf1.4などは先日のICSでもまともな玉は一本も無かったですし、都内を探し回ってももはや一本見つかるか見つからないかという珍品に昇格してしまっています(笑)

先般お話しした通り、CanonFL58mmf1.2はレンジファインダ機用の50mmf1.2をミラーボックス付きの一眼レフボディに適合させるため、バックフォーカスを最低限伸ばす必要があって、光学系の変更を加えましたが、基本設計は5群7枚のズマリットタイプで変わっていませんし、どちらも硝材自体が青の波長帯を吸収し易いランタン系と思しき新種ガラスを多用しているので、透過特性を補完すべく、淡いブラウンゴールド系のアンバーコートが目立つのです。

ところで、このまま順当?に行けば、銀塩フィルム/印画紙は早晩絶滅し、8mmフィルムやらΒビデオなどと同じ運命を辿るのは目に見えていますが、それでも、その目たるレンズ群は時代を超えて生き残るのです、これから50年でも100年でも。

そういった前提では、どんな記録メディアでも、味を主張できる、高耐久性のレンズの開発は、マーケッティング的にも有意義かも知れませんね♪
  1. 2013/06/03(月) 23:06:34 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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