深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

可以拍照嗎? Reloaded!~台北ツアー'13夏①~

さて、恒例の日曜夜更新から一日遅れての今回のアップは予告通り、美しき麗しの島「フォルモサ」こと台湾ツアー'13初夏からのご紹介になります。
訪問したのは7月第2週の3連休に有休を一日くっ付け、3泊4日で行きは成田⇒桃園、帰りは松山⇒羽田というヘンテコな非対称系の便で出かけ、前回泊まった西門駅近くのLio Hotelの本館、ここは台北随一のカメラ店街のど真ん中に位置するのですがここをベースキャンプとして中2日間、みっちりと撮った次第です。
機材はカメラがM8とX-Pro1の2台体制、レンズは中日第1日めはM8にCLE用M-Rokkor40mmf2(1~11枚目)とLeitz Summarit50mmf1.5(12~13枚目)だけで撮っています。
まず中日第1日目は、到着日の夜半から朝方にかけての上陸台風の影響で台湾国鉄が全線運休の中、逢いたい人が居たので九イ分麓の街、瑞芳へ何とかバスで辿り着いたのですが、肝心のお店が休みで逢えなかったため、仕方なく、警察署前から再びバスに乗って、今回は出掛けの駄賃とばかり、九イ分のやまひとつ奥地の金瓜石まで出かけ、しかるのち、九イ分まで下り、日没まで過ごしたワケです。
では実写結果を追って見て参りましょう。

Taiwan_001.jpg
まず一枚目のカットですが、瑞芳駅前のアーケードを徘徊していたら、或る店舗前のコイン遊具で遊ぶいたいけなヂモテーの極小姐と目が合ったので、すかさず横に控えていたオモニに「ネイハオ、カーィ、パイディヤオマ?」などと声掛け、快諾して貰ったので撮らせて貰ったものです。
逆光で極めて悪い光線条件下でしたが、画像処理ソフトで露出を修正し、何とか採用出来ました。

Taiwan_002.jpg
二枚目のカットですが、アーケードの外の車道上でも露店みたいなものが数多く出ていたので、その中で焼き物と揚げ物を商っていた屋台を斜め横から一枚頂いたものです。
日中から路上に色とりどりの屋台が並ぶさまは日本人の感覚からすれば、ちょっとした縁日キブンですが、タイ、香港、そしてここ台湾と極めて日常的なアジアの原風景なのかも知れません。

Taiwan_003.jpg
三枚目のカットですが、色とりどりの屋台を眺めながら、たまには話し掛けられたりして駅前を徘徊していたら、シャボン玉なんざエンジョイsながら、横目でこっちにガンつける、ちょっとトッポい小姐が居たので、声掛けて、撮らせて貰ったもの。
シャボン玉やってるところを撮らせてけろ、と極めて平易な英語で頼み、シーとか云っていたのに、いざカメラ構えたら、ほ~ら、こんなポーズつけて、ご自慢オのちょいグロ系のTシャツと相俟って可愛さ100倍ですね。

Taiwan_005.jpg
四枚目のカットは、金瓜石の終点バス停についてから、いつものズボラな当てずっぽう散策撮影で、観光ルートとは正反対の方向にある集落の生活通路に迷い込んで、ふと素敵な色彩の住宅群が目に留まったので一枚頂いたもの。
時間を経た渋いレンガのトーンと背景のカラフルなトタン板の外壁の配置が如何にも中華民族の集落的で面白いと思いました。

Taiwan_006.jpg
五枚目のカットは九イ分まで戻る前にせめて唯一の観光施設である「黄金博物館」の敷地、或いはタダで見せて貰えるエリアまでは行ってみようと思い、その裏手に広がる観光ルート?の階段通路で下から偶然上がって来た一家を捉えたもの。
一応、観光地とは云え、台北からはかなり離れた山あいの集落のこと、子供から大人までネイハオ!とか挨拶交わしながら通って行き、牧歌的な素朴さを発揮してくれました。

Taiwan_007.jpg
六枚目のカットは金瓜石からまたしても艱難辛苦の挙句、やっとバスで辿り着いた九イ分で、メインストリートである堅崎路で営業していた数少ない店舗の店番の小姐に声掛けて撮らせて貰ったもの。
アジアの他の観光地であれば、タダでさえ台風影響でお客が少ないのですから、写真撮ったんだから、何か買ってってよ、とか云ってくるところですが、この小姐、タオシェとかお礼述べて立ち去ろうとしたら、涼しげな声でタオシェと返してきました。こうなると、是非、また来て何か買って上げねば!という気になってしまいます。まさにこれが千客万来、商売繁盛の秘訣なのかも知れません。

Taiwan_008.jpg
七枚目のカットはいつもの3分の1以下の人出というメインストリート上で犬のオブジェを背に休憩している犬とガラスのショーケースに映る己が姿にうっとりする小々姐の図です。
この犬、よくよく見てみたら、前回、急な石段が有名な基山街の階段をそろりそろりと慣れた足取りで下ってくるところを捉えた地廻り犬でした。

Taiwan_009.jpg
八枚目のカットは堅崎路を登り切った辺りでもうひとつのメインストリート基山街と交差するところで、軽食など食しながら休憩、及び歓談していた一家が居て、一番のおちびさんと目が合ったので、こういうグループでは一番発言力の強いアヂュモニに話しをつけて一枚撮らせて貰ったもの。
つぶらな瞳であまりにも真っ直ぐ見つめられたもので、世俗の垢にまみれ、生活に疲れた中年男はファインダ越しに思わず照れてしまった気がします。

Taiwan_010.jpg
九枚目のカットは台風一過のおかげもあって、奇跡的に人通りが途切れた基山街の石段をバックに古いバス停標識のオブジェと夜になったら灯が点る赤提灯を撮ってみたもの。
しかし、この次の瞬間には、観光客が迸る間欠泉のごとく階段上を埋め尽くしたので、まさに平日の早朝くらいしか撮れない貴重なカットを土曜日の夕刻に撮れたと言えます。

Taiwan_011.jpg
十枚目のカットは基山街をちょい戻って中腹でモデルさんを探していたら、ブルースリー没後40周年ということもあってか、カンフー服に身を包んだ渋いヲヤヂさんが下って来たので、すかさず一枚頂いたもの。
普段の土曜であれば、もっと階段上に観光客が溢れていて、この白いカンフー服のヲヂさんも埋もれてしまったでしょうが、当日はまさに主役級の存在感でした。

Taiwan_012.jpg
十一枚目のカットは基山街を下った映画館前のちょっとした広場に在る店舗前で、いたいけな小姐が年食って横着さを身に纏うゴールデンレトリバと戯れていたので、声掛けて撮らせて貰ったもの。
実は声掛けたら、本人より先に画面右端にちょいと顔覗かせている姉の方が「え、ライカぢゃね、せっかくだから撮って貰いなよ♪」(推定)とか口利きをしてくれたのでこんなコミカルなカットになった次第です。

Taiwan_013.jpg
十二枚目のカットはこの一帯に在る有名な茶楼の赤提灯をはじめとしたイルミに灯が点ったのを合図として、レンズを夜景用のLeitz Summarit50mmf1.5に装け換えての撮影です。
このカット、正直、フレアが目立つため、Samsungのスマホンで撮ったものよりダメかなぁとか背面モニタで見たときは思ったのですが、この浮世離れした観光地の夕暮にはこれはこれでアリなのかも、と思った次第です。

Taiwan_014.jpg
十三枚目のカットは再び来た道を辿って、台北へ戻るバス停まで移動する途中、堅崎路の或る商店、たぶん食べ物屋さんではなかったかと記憶していますが、そのお店の店頭で店番していた幼い姉弟の姿が目に留まったので、傍らのオモニに声掛けて撮らせて貰ったもの。
風景ではフレアどころかハイライトでのシルエットにパープルフリンジまで出てしまいイイとこなしのこの老レンズではありますが、強いハロゲンラランプに煌々と照らされた幼子の姿はここまで美しく捉えることが出来たのです。

さて今回の瑞芳~金瓜石~九イ分編はいかがだったでしょうか。

来週は、後編として中2日めの市内~淡水~八里~市内編をお送り致します。

ずいぶんと沢山の方々が撮影に協力してくれましたが、ここでの掲載可能な枚数には限りがあるので、相当悩んでのセレクションです。乞うご期待!!

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2013/07/21(日) 20:03:29|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

実は1.9以下のF値のレンズは須くポートレートレンズとして設計されていたのでは?

Charley944さん
お疲れです。

始まりましたね台湾旅行記。
首長くして待っておりました。
しかし、今回の作例や最近の1.2級レンズの作例を見るにつけ、1.9以下のF値のレンズは元々ポートレートレンズとして設計されていたのかなあと思う様になりました。

11~12枚目の作例が良い比較になりますが、11枚目の遠景写真はソフトフォーカスっぽい仕上がりが赤ちょうちんにはどうも似合わない感じに見えるのに対し、12枚目のポートレートでは対象となる小姐の肌の色から目のつやまできれいに映し出してます。
これが同じレンズで撮ったものだと言うのですから驚きですね。案外このSummiluxは室内ポートレート撮影、それもスタジオ撮影向けとかそっち方向で作られていたのかなあと言う気がしてきます。
12枚目の作例も、小姐の後ろの背景にフリトレーのポテチの様なアルミ袋がなくダンボールとか木の板で固められていればよりすっきりした様な気がします。
なんかこうアルミ袋っぽい背後の何かのおかげで微妙にボケがうるさくなっているのがなんかこう、惜しいなあと思うのですよ。

これに対して、M-Rokkor40mm/F2は標準レンズと言って良いくらいに、良く映ってすっきりくっきりした仕上がりですねえ。微妙に黄色味が強い気がしますけれども、おそらく古いレンズをつける以上セッティングは調整必須でしょうから、それが6~9枚目辺りで強調されてしまったのかなあと思うのですよ。
ただこれも台湾らしい空気感だったように、むかーしむかし台湾に育ての親と旅行した自分は思うのであります。

で、台湾撮影に持って行ったレンズはおそらくこれだけじゃないはずだと思うので次週以降も楽しみにしてます。
  1. 2013/07/23(火) 21:14:14 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

こんばんは。

むかしライカCLロッコールは持ってはいましたが、カラーポジも撮りましたがやっぱりコントラストが高く、モノクロだと絵が作りやすそうな感がありました。

今回のカラーだとズミクロンの柔らかさが心地よいです。(もうわたしも「旧式の人間」なのでしょう・・・)

それにしても、f1.5というのは試作品なのでしょうか?
  1. 2013/07/23(火) 22:01:36 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

Re;実は1.9以下のF値のレンズは須くポートレートレンズとして設計されていたのでは?

出戻りフォトグラファーさん
有難うございます。
お待たせ致しました。安くて良質の思ひ出を供給してくれるアジアの良心、台湾からのレポート第一弾です。
まずはお詫びが・・・下のG13さんのコメントで慌てて確かめたのですが、実質的には同じなのですが、12枚目と13枚目はSummiluxぢゃなくて、その前のSummarit50mmf1.5でした、申し訳無かったです。
背景までは、中華系の日常空間では難しいのですよ・・・写真撮ってたら、被写体の後ろどころか、前も平気で通り過ぎて行く人がいるような文化圏ですからねぇ・・・苦笑

それから色加減ですから、個人的には青カブリ系が許容出来ないので、どうしても暖色系にシフトするよう、色温度設定を低めにして彩度も加減しているのですが、タングステン光がメインの九イ分で夕暮れの傾きかけた陽光とのミックスライト下では、薬が効き過ぎてしまったかの感も無きにしもあらずでした。

次週・・・ブィブィ行きますよ、南国の夏の風情炸裂で行きます♪

それからタイトルでのギモン投げ掛けですが、まぁ、サクラ印のモンスターレンズの働きぶりをご覧なってから結論付けても遅くはないでしょう、というのが当面のお答えです(笑)
  1. 2013/07/23(火) 22:41:35 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
うちにはCL M-Rokkor40mmf2とCLE M-Rokkor40mmf2の2本ストックが有りますが、今回の旅のお供はCLEのWヘリコイド付きの光学系自体もやや長い方のタイプです。

描写傾向については、持ち主の好みと何を撮るか次第ですが、やはり、原色が支配する南国台湾ではコントラストが高く発色がキツめのこの玉、結構ハマッているのではないかと思うのです。

どちらかと云えば、Summarit(Summicronではありませぬ)50mmf1.5の甘い描写の方がお好みということであれば、まさに目の前のレンズ沼の奥行きは深いのではないかと思います、くれぐれもご用心召され(苦笑)
  1. 2013/07/23(火) 22:47:36 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

再び御邪魔いたします。
(ズマリット50mmf1.5はOHして一度だけnex5で使って、再びお蔵入りです。フイルム時代には絞りで豹変する描写に驚いていましたが、意外とデジでは難しいです。)

仔細に街並みを拝見させて頂きましたが、前半は原宿で後半の階段あたりは江の島辺りを想像してしまいました。

キレイなバイクは経済成長の明るさを思わせ(比国もそうですが)、これからの流通を担う若者たちの前途を占うようです。
また、ちょっとした裏道が、過去の現実の残り香的な、世代交代の時を知らせるようです。

九イ分の階段は、外国語(日本語)が多いのに気か付きますが、ガイジンがこういった看板で気軽に現地へと溶け込める誘導になっているようで、これを日本で置き換えてみるとなかなか興味深いものです。(といっても、もう一方では全く異邦人を寄せ付けないような、何処かにある「過激な台湾街」にも惹かれます。)


ある程度の短い焦点距離と解像力とコントラストがないと街並みの情報を見ることができないので、やはりそのあたりが実際的なレンズの選択になるのでしょうか。

時々は、こうして海外に身を置いて日本を見るのもストレスからの解消になりそうですが、ワタシは大抵は日本へ直ぐに戻りたくなってしまいますが。

944さんは、今回は特に現地での良好な滞在だったようですが、世界中どこでも精神的な居住地にでもできれば、今日的には万々歳なのでしょうけれど、それは過去の滞在経験の集積からなのでしょうか、羨ましい次第です。


そういえば、滞在地でのカメラ屋さん街の情報などは如何でしょうか。中華圏といってもヤマハのように古くから日本企業も進出していますし、といっても映像産業自体に隆盛がなければ、観光客相手の使い切り商品か中国製といったところが相場でしょうけれど。
このところは、台湾製のアダプターもそこそこ出回っていますが、タイ国のように(最近はネットでもアダプター介しての作例を見ることができ始めましたが)現地に現地生産の商品でも出回ったら面白いのでしょうけれど、当地ではいかがなものでしょうか。




  1. 2013/07/24(水) 13:55:09 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
再びのコメント深謝申し上げます。

九イ分辺りはイイですよ、金鉱の枯渇に伴い、一旦は衰退した人里離れた山奥の集落が、ふとしたきっかけ、ここでは映画の舞台となって、その映画が台湾の人々の心の琴線に触れ、訪れる人が増え、日本の有名アニメのモデルとの話しが広まってのちはアジア屈指の観光地となった・・・何か日本の地方の疲弊、或いは衰退してしまった地方都市再生への示唆に満ちているような印象も受けました。

それはそうとして、ほんの2~3年前までは国内オンリーでせいぜい八重山列島滞在が関の山だったのが、このところ近場とは云え、海外で快適な滞在を経験しているというのはとても不可思議な印象を受けられるやも知れませんが、そもそも、高校入学してすぐの夏、実質一人での夏休みを通してのサンフランシスコホームステイに始まり、バンコク駐在自在も、今の職場での欧州ドサ廻り営業にしても、まさに頼みの綱は自分の危機管理能力のみ、という状況下で、世界中の何処でも生活し、写真を撮るという限定的特殊サバイバル能力が身に付いたのかも知れません。

高校時代はペンタME、バンコク時代はライカR4s、欧州ドサ廻り時代はヤシコンT2という頼り甲斐の有る相棒も居たことですし。

なお、台北博愛路のカメラ店街で遅くに戻って来ても開いていたのが、「Samyang」の代理店と「福連達」の特約店だけだったので、他は全然覗いてもおりません。
でも、ネットにより、人気カメラ、レンズ情報は一夜のうちに世界を駆け巡りますから、安い掘り出しものを期待しようなどと「とらたぬ」を決め込んでも、どつぼにはまって、時間のムダのような気もします(苦笑)
  1. 2013/07/28(日) 00:05:12 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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