深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

日本の夏!!~富ヶ岡八幡宮夏の大祭陰祭2013~

さて、今宵のご紹介は予告通り、お盆前に行われた、深川八幡こと富ヶ岡八幡宮の夏の大祭陰祭2013から、「子供神輿連合渡御」の各シーンをお送り致します。
先週アップしたPETRI V6黒での各カットは8月10日の宵祭前のヲーミングアップ的なものだったのですが、今週のものは、翌8月11日にレインボーブリッヂならぬ永代通りを8時半から11時半まで封鎖し、その中をいたいけな子供達が担ぐ神輿が50基以上、練り歩くという壮大なイベントでした。
ところで、こんなお天道様が燦々と輝く、昼の日なかにやってるお祭りが何故、「陰祭」なのかと云えば、そう、ここ富ヶ岡八幡宮の夏の大祭は遥か江戸の昔より、主に経済的な負担の観点からと思われますが、3年に一を本祭とし、その間を補助的な陰祭したのです。
従って、去年が本祭であったことから、今年、来年と陰祭となるわけです。
今回の機材は、不意の水濡れも用心し、且つ、AE/AFの一眼並みの速度と精度で撮れることから、予備機扱いのR-D1sとその相方レンズCLE用M-Rokkor40mmf2での絞り優先AE、開放撮影です。
では、早速、実写結果を見て参りましょう。

Fukagawa_001.jpg
まず一枚目のカットですが、永代通りは、琴平通りとの交差点から西が閉鎖されていたので、足早に神輿が揉み合っている、富岡二丁目辺りに移動し、そこで炎天下、健気にも重い神輿を担ぎ、周りの能天気な大人達に好き放題水掛けられながらも、元気一杯、お勤めを果たさんとする良い子達を撮ったものです。
このカットでは良く判らなかったですが、体温と陽光の熱で薄っすらと湯気が立っていたのには驚いてしまいました。
家に戻ってすぐ確かめたところ、このカットでもR-D1sの距離計がかなり後ピン気味になっているのが判り、う~んと唸ってしまいました。尤も、神輿本体にピンを合わせたと云えば、そう見えなくもないので、実のところは作画上での問題にはならないとは思いますが。

Fukagawa_002.jpg
二枚目のカットは富岡一丁目の神社の並び辺りがベストポジションのようだったので、そこで通り過ぎる神輿で表情の良さげな童子を置きピンで撮ることにして、早速、「撮るよぉ~」とか声掛けたら、横の親御さんが肩叩いてこっち向くようにセットしてくれたので、一枚戴いたもの。
このカットを撮る頃には気温は35℃を超えていたと思われ、到る所で水を掛けまくられたいたいけな童子達には、汗と水滴がそれこそ真夏の陽光の下の真珠の如く輝いていて、とても眩しく、そして美しく見えました。
ここでは、ファインダ内の二重像を見切りでシャッター切ったらしく、狂いの影響は出ていません。

Fukagawa_003.jpg
三枚目のカットは、神輿の傍らを乳児を抱いた極小姐が若いオモニと寄り添って歩いていたので、すかさず声掛け、オモニはぢゃ、アタシは横で見てますわ♪ということで幼い姉妹のスマイルショットとなったもの。
お祭の日の燦々と輝く陽光の下での幼子の屈託ない笑顔は、遥か遠い昔の晴れがましい故郷の祭の日の思い出を甦らせると共に、未来の少子高齢化による国力減衰などというネガティヴな懸念を打ち消してくれるような気がしました。

Fukagawa_004.jpg
四枚目のカットはまさに毎年、放水陣地が築かれる、富ヶ岡八幡並びの店舗前で、先ほどまで楽しく語らい合っていた若いアガシとアジョシのうち、アジョシの方が、神輿の移動に合わせて離れて行ったので、赤いシャツ着たアガシが景気付けにバケツ一杯の水をその後姿に掛けた瞬間を撮ったもの。
ホントはこの次の瞬間、冷たい水を背中から掛けられたアジョシはびっくりしてちょっとマヌケな表情で振り返るのですが、一枚撮っては巻き上げねばならないR-D1sのこと、掛ける瞬間にまさに一枚を駆けたということです。

Fukagawa_005.jpg
五枚目のカットはオモニ同士が井戸端会議ならぬ、路端会議に打ち興じている傍らでガールズトーク?に没頭していたので、社中全体に「ごめんくなんせ、お祭なんでおんや、写真さ撮らしてけろ♪」とかあまちゃんばりに声掛けてみたら、いつものお侍言葉以上に大受け、ほら、あんたら、せっかくやから撮って貰い!!てなことでみんな勢揃いで一枚戴いた次第。
お四方は得意満面でモデルさんになってくれていますが、その背景では、のちほどその正体は明らかになりますが、物凄い勢いで水柱が上がって、辺り構わずみんな濡れ鼠と化す修羅場が控えていたのです。

Fukagawa_006.jpg
六枚目のカットは写真を撮る背後からいきなり冷や水を浴びせられ、振り返って見れば、横の、例の放水陣地からもはや無差別でホースで放水していた際、誤爆されたものであろうと判断し、その無差別放水による水滴の飛び交う様を捉えたものです。
大事なデジカメにも水が掛かってしまいましたが、場が場なので怒るに怒れず、一枚撮ってから苦笑いしながら、愛機R-D1sをハンケチで拭いていたら、横で見ていた禰宜さんが歩み寄って来て、「これも縁起のうち、きっとイイこと有りますよ♪」とか声掛けられて、ま、いっか☆と撮影を続けたという次第です。

Fukagawa_007.jpg
七枚目のカットは、熱演する神輿担ぎのいたいけな童子達を冷やして上げるのが目的なのか、それとも単に冷たい水に驚く表情を見るのが楽しいという愉快犯状態なのか判らないですが、これは!と思った童子を捕まえては、丁寧に頭からじゃぶじゃぶと水を掛けていたので、その罰ゲームさながらのシーンを一枚戴いたもの。
こういう瞬殺系のカットはまさに構図とピンが一発で決められるレンジファインダー機ならではと思いました。ここでも、結構アバウトに二重像を合わせていたおかげで、距離計狂いの影響は出ていないようです。

Fukagawa_008.jpg
八枚目のカットは五枚目のカットで被写体の背後で何やら巨大な水柱が上がっていた正体、東京消防庁による放水です。
初めて見た時は目を疑いました・・・だって、本職の火消しが火事でもないのに、消火栓に繋いだホースから景気良く水撒いているのですから。
勿論、東京は利根川水系ダムの水位低下で給水制限のさなかではありましたが、ここ深川の祭では、誰も、水のムダ使い、税金のムダ使いなどとヤボなことを抜かす輩は皆無です。

Fukagawa_009.jpg
九枚目のカットは神輿担ぎに疲れたのか、そっくりの顔の幼い姉妹がオモニ、アヂュモニと店舗の前に腰掛けて休んで居たので、祭装束決まってますなぁ、一枚撮らしてね♪と声掛けたら、ぢゃ、アタシ達は避けてますから、宜しくお願いしますね・・・とか、あらまた幼い姉妹を残し画面から退場、かろうじて画面向かって左側にオモニの花柄パンタロンだけが友情出演、という図です。
あはは、ここではまたR-D1sの距離計狂いの影響がモロ出て、前の小々姐の目でピンを合わせたつもりだったのに、あら不思議、後ろの、より眼力の強い極小姐の方の目に合ってしまったようです。

今回の感想は、去年の本祭はまさに江戸三大祭のひとつとして、関東一円は言うまでもなく、遠く海外からも多くの観光客を集める一大イベントですが、今年の陰祭はむしろ人出もほどほどでコンパクトな村祭のようなテイストで、演じる者、撮る者の距離も短く、より一体感と昂揚感の有るお祭りではないかと思いました。

さて、来週は工房作品のご紹介行ってみましょう。何が出るかはお楽しみ。乞うご期待。

テーマ:日本の祭り - ジャンル:写真

  1. 2013/08/18(日) 19:40:47|
  2. 街撮り写真
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  4. | コメント:4
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コメント

クロスレンジで叩き込んでますねえ。

今回は愛機R-D1s+MRokkor40mm/2.0(CLE)でしたか。
もう晴天時の昼間はR-D1sを壊れるまで現役で使うってことで良いんじゃないですかね。で、夕暮れからX-Pro1にシフトって感じで。
600万画素のCCDでも光量さえあればこういう写真撮れるわけですし、カラーバランスも絶妙ですものねえ。
どうせならこのエンジンをX-Pro2辺りに積んでもらいたいものですが。

今回はどの写真も祭りの臨場感いっぱいで圧倒されました。中でも2・6・7枚目はいかしてますねえ。
こういう場面だと、自分ならリスクを考えてPowershotD10に流れてしまいがちですが、R-D1sならではのシーンを捉えてますね。
7枚目なんて、NEX-7なら距離を謝ったらアウトなシーンですもの。まさに愛機故に捉えた1カットじゃないでしょうか。

それにしても距離計の狂いの話をされてましたが、見ていると気になったのは最後の9枚目だけですね。これ多分レンズが1.4級だったらかなりの狂いになっていたのではないでしょうか。

自分も日曜日にMCRokkor28/3.5を使いましたが、ギリまで寄らないとぼけてくれないので、慣れた55mmの距離で撮影すると多少の距離感のずれはカバーできましたからねえ。それはそれで28mmらしくない画になったわけですが。

こういう祭りを撮りに行けるって良いですねえ。
自分も頑張らないと。
  1. 2013/08/19(月) 21:47:07 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

うわ、いい写真だらけで。
しかもこのレンズ、私も使ったことあるのですがたしか、ボケのコントロールが難しかった気が。私には手に負えず、放置してしまっていたりします。個体差かなー。こんな綺麗には写らないです。
  1. 2013/08/20(火) 09:57:29 |
  2. URL |
  3. JY #1Nt04ABk
  4. [ 編集]

Re:クロスレンジで叩き込んでますねえ。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。

まさにご慧眼の通り、R-D1sはやはりカラダの一部になってしまったようなもんなので、やせ我慢して予備役になど落とさず、天寿を全とうさせた方が自分の精神的にも良さそうです(笑)ていうか、冬のボウナスまで残ってたら、R-D1xでも新品で買っちゃおうかなぁ(苦笑)

これはR-D1sに限らず、M8でもM9でもM-Eでも同じなことですが、RF機のOVFって、見たまますぐに、ハィ撮るよ、てカンジで気軽にしかも素早く撮れることが、こういう視覚的に馴染み易い?画が撮れる要因なのではないかと思いました。

某掲示板でもM橋さんが、そろそろ距離計で連写したい云々云われてた気持ちも判よーく判ります。

来月からお祭シーズンです、決死隊組んで、まずは関東三大山車祭先鋒の石岡祭行きまう♪
  1. 2013/08/20(火) 23:30:02 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

JYさん
有難うございます。

ご存知かと思いますが、このM-Rokkor40mmf2って、外観は殆ど同一なのにも関わらず、CL用(傾斜カム)とCLE用(Wヘリコイド+平行カム)と云う、光学系が大幅に変更されてる2タイプが有るのですよねぇ・・・

うちにも両方有りますが、このCLE用の玉の方が、設計も硝質もだいぶ新しいので、画面全体の均質性や、ボケのマイルドさといったあまり商業的にはPRし難い部分で改良されているのではないかと思いました。要は万人向けの味付けに変わったということでしょう。

ただ、よりぢゃぢゃ馬的なキャラのCL用の玉の方が、スィートスポットは狭いですが、若干コントラストが高く、赤の発色が先鋭的なので、上手く使いこなして上げられれば、個性的でドラマチックな画が撮れるのでは、とも思いました
  1. 2013/08/20(火) 23:37:50 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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