深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Go West!!~琵琶湖周遊の唄2013(前編)~

さて、まずは恒例?の予定変更に対するお詫びから。
またしても、3連休、旅に出るのを忘れていて、前週に「工房作品を紹介します♪」とかいい加減なことを云いながら、せっかくの新鮮な旅行ネタをムダにしよう筈もなく、予定を変更し、今週、来週と近江八幡、長浜、彦根と三日間に亘り、デジ、フィルム計600枚にも及ぶカットから厳選し、二週間に亘りご紹介致します。
今週分として、2日の到着直後に訪問した近江八幡、翌3日の長浜までをお送り致します。
機材はオールX-Pro1の絞り優先AE、レンズは1から8枚目まではBausch&Lomb Baltar35mmf2.3No_Coated、9~14枚目までがCooke Speedpanchro32mmf2改M、15枚目は謎の57mmf1.2、全カット、例の如く開放撮影です。
では、現地での行動を追いながら実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、13時半過ぎに彦根のホテルにチェックインし、それから東海道本線の電車で向かった先は近江八幡、そこで馴染の「たねや」さんの「日牟禮茶屋」でゴーヂャスなランチを戴いてから最初に撮った、今回の旅の正真正銘の一枚目、店先の井戸にかざったあけびと鉄瓶の図です。
ここの店先の井戸には、山村貞子ならぬ、季節の風物詩がさりげなく置かれていて、いつも心和ませてくれます。

Biwako13_002.jpg
二枚目のカットですが、いよいよ、日没迄の二時間、気合いを入れての撮影開始、とばかり、日牟禮八幡したを流れる八幡堀とその周辺の和風建築群全景を撮ったもの。
この日、11月2日はあいにくの曇天でしたが、この時の流れが止まったかのような風景には陽光燦々と降り注ぐ情景よりも、午後の傾いた陽光が雲の合間から射し込むくらいがちょうど良いかも知れません。

Biwako13_003.jpg
三枚目のカットですが、先ほどのカットの画面奥、中央左手が、観光施設としての八幡堀の終点なのですが、そこの観光船の船着場の様子を撮ってみたもの。
瓦ミュージアムの和風建築と木造船っぽい屋形モーターボートがなんとはなしに時代劇の世界に迷いこんだかの如き錯覚を覚えさせてくれる、お気に入りの撮影スポットです。

Biwako13_004.jpg
四枚目のカットですが、船着場の奥から、二枚目のカットを撮った、八幡橋方面を屋形モーターボートの屋根越しに撮ってみたもの。
午後遅くの傾いた陽光が静かな水面にたゆたうさまがとてもおだやかな気分にさせてくれるような気がしました。

Biwako13_005.jpg
五枚目のカットですが、船着場のベンチで暫しぼぉっと時の移ろうままに任せていたら、突如、瓦ミュージアムの通用口から、紛れもない二本差しのお侍様が足早に歩み出て来たので、不謹慎にもカメラのファインダを覗きながら追尾し、程よい背景で回りに現代人が居なくなった頃合いを見計らってシャッター切ったもの。
本当のところは時代劇のロケかなんかだったのかも知れませんが、あまりにも着慣れていて、そしてあまりにも風景に融け込み過ぎていたので、一瞬キツネにつままれたかのようなキブンを味わいました。

Biwako13_006.jpg
六枚目のカットですが、戻って来た船が再び出航するらしいので、歩いて追跡しながら写真撮ることとし、八幡堀が西に向かい、左手、即ち北方向にほぼ直角に曲がる付近が景色も開けるので、ちょい先行の上、待ち伏せて一枚戴いたもの。
辺りは風致地区同然に見渡す限りの和風建築、そして秋色に染まった木立の景色が暮れ行く秋の装いの如く、水面にも写り、それは過ぎ行く船のさざ波で揺らいでいました。

Biwako13_007.jpg
七枚目のカットですが、船を見送ってから堰堤を暫し歩いていたら、不思議な少女が走り回っていて、小生の傍らをバラの香りを振りまき通り過ぎ、それから堰堤の上に駆け上がって、大きな倉庫を改造した店舗か食堂方面に駆け去ろうとしたところを撮った3枚のうち一枚。
なぜ不思議な少女かと言えば、写真を撮ったあと、気づいたのですが、3枚が3枚とも、足が地に着いていない・・・偶然のいたずらにしては大胆過ぎます。ホントは人の形をした天使だったのかも(笑)

Biwako13_008.jpg
八枚目のカットですが、八幡堀伝いの散策も終点近くについてので切り上げ、池田町地区に在るヴォリーズの設計したという洋館街を久々に見物し、駅へ戻る途中で角の店舗兼住宅を撮ろうとしたら、飛び入りして来た旅のサイクル小姐ごと写った写真。
さすがのX-Pro1もf2.3のレンズではこの明るさでは1/125分まではいきませんでしたから、こんな期せずして動きの有るカットが撮れたという次第。

Biwako13_009.jpg
九枚目のカットですが、到着二日目、撮影予定地の長浜へ向かう彦根の駅で、電車を待ちながら一心不乱にメール打ちに没頭する小姐が居たので、旅情あふるるカットとして一枚戴いたもの。
この日は夕方から大雨になるとのことで、朝の10時過ぎでもホームは結構薄暗く、f2のレンズでも、1/160程度しかシャッター速度稼げず、電車はこんな被写体ブレ状態でした。

Biwako13_010.jpg
十枚目のカットですが、目的地の長浜に着いて、目指した先は黒壁スクエア、そこでいつも撮らせて貰ってる、ガラス工房さんの中庭へ抜ける通路のディスプレーを一枚戴いたもの。
ここでは、庭先からの天然光、天井からのハロゲンスポット、そして青いガラスのオブジェ越しの蛍光灯の灯り、色々な色温度、角度からごっちゃ混ぜになっていますが、さすがX-Pro1、かなり、目で見たカンジに近い雰囲気に描写しています。

Biwako13_011.jpg
十一枚目のカットですが、ガラス工房の中庭から隣接する古民家カフェへ続く通路に飾られた絵画額縁、そしてガラスのオブジェを撮ってみたもの。
32mmf2のレンズでも、手前から二枚目以降の画はなだらかにボケ始めており、背景の家屋の姿は油彩のようなボケとなっています。

Biwako13_012.jpg
十二枚目のカットですが、黒壁スクエアの中心部の交差点に面した観光案内所兼物販店の店先で、年配のお父さんがいたいけな赤子をあやしていて、ちょうど、ニッコリと笑った時、通りがかった工房主と目が合ったので。これは撮って欲しいのだ!と勝手に判断し、傍らの父上に、ほぅら笑った、笑った、イイ笑顔ですねぇ、一枚撮らせて貰いますよ、とか声掛けたら、はじめは驚き、ほぅら、撮ってくれるんだってよ、笑って、笑って!と云うノリでおやぢさんが横であおりながら撮ったもの。
こういう色白の赤子は露出が難しいんですよね・・・普段なら、EVFでもさっと撮って、ハィ有難うございました、とか瞬時に済んでしまうところ、露出補正なんかしながら、結構真剣に露出合わせて撮りました。

Biwako13_013.jpg
十三枚目のカットですが、今回の旅でのきれいどころ、やっと登場てなカンジで、黒壁スクエア地区から更に奥へ進んで大通寺という古刹へ通じる道の途中にある、昔ながらの鉄鍋仕込みのお豆腐屋のちょい手前の電信柱の傍らで一心不乱にメールしていた美形の小姐が居たので、すかさず、卒爾ながら、と声かけ、豆腐屋さんの前まで移動して戴き、メールしているお姿を撮らせて戴いたもの。
このサイズのカットではあまり良く判らないかも知れませんが、絣のもんぺ上下に黒髪で切れ長の涼しげな目元のかなりの美形の小姐でありました。

Biwako13_014.jpg
十四枚目のカットですが、大通寺からの参道の途中になかなか雰囲気の良いお店が在ったので、ちょうど、反対側に停まっていたメカニカルなものの象徴である、バイク越しに撮ろうかと思っていたのですが、垢抜けたカンジの小姐がオモニと思しき年配女性と共に歩ってきたので、急遽、ピンを置く位置を変え、この小姐ご一統様を撮らせて戴いたもの。
しかも、今回採用した理由はと言えば、こんな垢抜けたルックスを誇りながら、通りざまに「あ、入っちゃった、ゴメンなさい」とかわざわざ詫びを言われたのです。こっちは心の中で「いえいえ、飛び入りモデル大歓迎ですよ、有難う!!」と感謝の言葉で一杯でしたが。

Biwako13_015a.jpg
十五枚目のカットですが、再び振り出しに戻る、とばかり黒壁スクエアの中心の交差点付近に戻って、レンズを変えて、被写体を探していたら、お、居ました、居ました、人力車のお兄さんが・・・ってことで、一枚撮らせて貰いますよ、あ、そのまま、自然に撮らせてね、とか結構細かい注文つけて、暫く横で間合いを計って、エイヤっとばかりに撮った一枚。
早速、兄さんに見せたら、へ~これデジカメだったんんですね、てっきり古いフィルム使うヤツかとばっかり思ってました、でも、背景ボケてきれいに写るんですね~と。

さて、次回更新は予定では二日目、再び、彦根に急遽とって返し、彦根お城祭りで鬼神の如く撮りまくった中から厳選したもの、そして最終日の彦根城エリアで撮った渾身のカット?からお送り致します、乞うご期待!!

テーマ:旅行の写真 - ジャンル:写真

  1. 2013/11/04(月) 23:50:28|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

これも三者三様で。

琵琶湖周遊楽しまれたようですね。

何となく初日の方が日差しがそれなりに出ていたからか、良い色合いの写真が多い様に思います。
5枚目とか6枚目の水面の映り具合とかいいですよね。
スピードパンクロの方は12枚目と10枚目が良い感じの色合いでしたけど、それ以外は何となく白が強い気がするのであります。露出補正とか弄ってないと思うので、曇天の日だとへそ曲げるレンズなんですかね。

で、これらを見た後の15枚目は色合いと言い、見え方と言いすっきりしていて良いですね。
今回の琵琶湖周遊ならこのレンズが一番合うのかなあと思いましたよ。
  1. 2013/11/09(土) 19:50:38 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:これも三者三様で。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
今回のレンズセレクションはまさに異種格闘技の様相を呈しており、ノンライツのライカマウントレンズから、シネレンズ、そして、日本の最盛期の一眼レフ用スーパーハイスピードレンズまで、それなりに楽しんで戴けたのであれば幸いです。
今回の更新ではまだフィルムの現像は上がってませんでしたが、次回の更新ではレンズの描写の違いに加え、デジとフィルムのテイストの違いもお楽しみ戴ければ、と思います。
  1. 2013/11/09(土) 23:34:14 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

国民の休日とはこうした展開があるんだな~と、連休を正確に費やすことができる御仁ということで、うらやましい次第です。(まあ、サラリーマンの日本代表選手みたいなお勤めということでしょうから…。)



バルターは、ノーコートでも、それなりにシットリと被写体を掴むんだなと、関心しました。ちょっと濃いめに仕上げれば、とてもシックな色もこうした場所にはぴったりだと思います。

しかも、思いがけないいにしえの光景も呼び起こすかのようで、歩く侍や朽ちかけた土壁など、まるで映画村のような趣ですね。

とくに今回は、パンクロのカリカリした様子と対比できるので、ノーコートレンズの使い方を学ばされる思いです。



パンクロは、人物被写体の細密感は気持ちいいものの、コントラストが高いのが難しそうですね。

被写体背景にある豆腐屋さんの軒先も興味深く、吊るし柿のようなものや、朽ちかけたような錆びたトタン外装も、わたしはむしろ地域名産があるようなオシャレなカフェとかガラス細工屋さんよりも、こちらの豆腐屋の方に地域の雰囲気を感じるものです。

この点では、バルターのペンキのブリキ看板のある建築小物店らしき建物の描写よりも、パンクロ撮影での圧倒的な細密情報量に惹かれます。


最後のカットは、てっきりミノルタの色かと思いましたが、ミノルタにはこうした焦点距離が無く・・・。

それにしても、ハロも無く良く写るものですね。そして、もっと暖色かとも思っていましたが、表情も豊富なようで、使い込むものですね。

わたしも売掛金が入って余裕ができれば(自営のツラさ)、手持ち分をはやくOHしたいものです。
  1. 2013/11/10(日) 12:18:29 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
今回の異種格闘技の趣きのレンズ選択による琵琶湖東北岸の旅からのレポート、それなりに楽しんで戴けたようで何よりです。
山椒は小粒でも何とか・・・を具現したかのようなシネレンズから、国産標準レンズではおそらく最大級で、現代の通用する超高性能を誇るモンスターハイスピードレンズまで、その持てる性能をそれなりに発揮してくれたようです。
貴兄に於かれましても、せっかくのお宝を持ち腐れとせず、是非ともOHを施し、活躍の場を与えて上げられるようお勧め申し上げます。
この歴史を超えた銘玉は、きっと倍返しで恩返しをしてくれると思いますよ。
  1. 2013/11/10(日) 23:29:50 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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