深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Return into Folmosa 2014 summer②

さて、今宵のご紹介は予告通り、台湾滞在三日目に訪問した大渓の街の様子をお送り致します。

まずは、大渓の街について。この街は台北からは、在来線である台湾国鉄の高雄方面の路線に乗り、各駅停車で30分弱
ほどのところにある桃園駅、そう国際空港がある街の駅で降りて、更に駅の玄関口の反対側へ回って5分弱歩いたところに位置する桃園客運のバスターミナルからバスに乗り換え、約50分ほどの距離にある山あいの街です。

日本が統治する前からも、奥地からの木材の集散地として、水運で栄え、また日本が統治した時代には、バロック調の建築が街の至るところに建てられ、華やかだったようです。

ただ、台湾の他の観光地よろしく、その繁栄の源泉だった川が次第に土砂の堆積により船舶の運航が難しくなってくると、戦後のモーダルシフトによる陸運化で街は次第に寂れ、それが台湾自体の経済の隆盛に伴う全島の観光リソーズ再発見の中で、他の古蹟同様、注目を浴び、休日ともなれば、その風情有る街並みを尋ねに国内はもとより、メインランド、日本、韓国、そして欧米からも観光客がひっきりなしに訪問するようになって、再び街は賑わいを取り戻したのだとか・・・

では、当日の行動に沿って、撮影結果を見て参りましょう。カメラはX-Pro1、レンズはCooke Speedpanchro32mmT2.3Ser.II改Mでの全コマ開放、絞り優先AE撮影です。

Daisi_001.jpg
まず一枚目のカットですが、街に着くまで、全く予想もしていなかったのですが、何と、年に一回に「関帝生誕祭」という賑やかなお祭りの日で、バス停に着く前から、チャルメラみたいな怪しげな音の笛やドラ、そして爆竹の音が聞こえていたのですが、音のする老街へ足を踏み入れたら、辺り一面中華色ワールド、その象徴的な被り物を、古い建物をバックに一枚撮ってみたもの。

Daisi_002.jpg
二枚目のカットですが、日本のお祭り同様、こちらでもお囃子を奏でる屋台みたいなのが、パレードの数箇所に嵌め込んであるのですが、ちょうど休憩していた一台を仰ぎ見れば、いたいけな極小姐が暑さと演奏の疲れからなのか、壇上から、年甲斐も無く、遠い目をしてぼぉーっとしていたので、下から一枚戴いたもの。

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三枚目のカットですが、素敵な装いの街を眺めながら歩いていたら、トンボ切りや演舞を行う京劇チームのお囃子を奏でる屋台一行に行き当たり、休み中だったようなので、ここで責任者に声を掛け、正面からまず一枚撮らせて貰いました。

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四枚目のカットですが、その京劇チームの一名がたもとの商店前の椅子に腰掛け、ポカリスエットかなんか呑んで寛いでいたので、話し掛け、モデルさんになって貰ったもの。撮った後、先ほどの責任者がやって来て、今日はお祭りだからイイけど、コイツはうちのトップスターだから、普段ならお金貰うとこだよ、と破顔しながら云われ、肩なんか叩かれました。

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五枚目のカットですが、もうちょい話しながら撮っていたかったのですが、まだ街全体を見ていないので、後ろ髪を引かれる思いで京劇チームに別れを告げ、また通りを奥に進んで行くと、商店の軒先で閻魔様かなんかデフォルメしたブキミ系の被り物被った役者さんが販促活動のアトラクションみたいなことやってて、ヂェラートみたいなものを面白おかしく子供達に勧めていたので、その様子を一枚戴いたもの。

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六枚目のカットですが、お祭りと云えば、盛大な花の飾りつけが付き物と云うのは、万国共通ですが、それでも、日本とはまた異なった、ちょい間違えば、お葬式の祭壇みたいに巨大な、トラックの荷台に造り付けられた盛花壇を、街の古めかしい建築をバックに一枚撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、一応は普通っぽい街の様子も撮っておかねば、と思い、向きを換え、お囃子屋台も移動式盛花壇
も被り物もないエリアの商店街の佇まいを一枚撮ってみたもの

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八枚目のカットですが、この老街の通りを奥を目指して歩いていたら、遂にお祭りの爆心地である、関帝廟前まで着いてしまい、そこは歩道も車道も商店前もなく、物凄い人だかりで、前を通り過ぎ、その先に進むなどということは到底考えられず、仕方なく、手前左手の関帝廟裏へ続く路地へ足を踏み入れたのですが、そこが前日の金瓜石の廃集落や前回訪台時に撮影しに出掛けた鹿港以上に風情の有る路地裏が広がっており、まず入ってすぐの地点で一枚撮ってみたもの。

Daisi_009.jpg
九枚目のカットですが、これ幸いにと、偶然見つけた素晴らしい路地裏を撮りながら、時折すれ違う地元民のお年寄り各位に挨拶なんかしながら徘徊してたら、或るご老人から流暢な日本語で、こんな薄汚い裏通り撮りにわざわざ日本からやって来たのか、とか半ば呆れ加減で聞かれたので、むしろこういう風情の有る街並みは日本にはもう殆ど残っていないから価値が有る、と説明したら、ぢゃついて来て、と案内されたのがこのエリア、で一枚戴いたもの。本人にはしっかり出演辞退されましたが・・・

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十枚目のカットですが、先のお年寄りの案内で、ところどころ撮影しながら無事関帝廟の反対側へ通り抜けることが出来、しかも反対側には多少、演じ物を見物出来るスペースが残っていたので、そこから、何がしかの寸劇を演じている様を一枚戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、関帝廟での演じ物を少し楽しんだのち、また奥へ向かって歩いて行ったら、川へ降りる渓谷みたいな小径に出たので、その入り口の木陰でダックスくんと涼んでいた小姐に声を掛けてモデルさんになって貰ったもの。

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十二枚目のカットですが、渓谷へ降りる道の上のちょっとした広場にも関帝の眷属?と思しき霊廟があり、そこでも何がしかの演じ物が行われ、暑いさなかでもあったのに地元民各位が熱心に見物していたので、その出し物の合間にヲヤヂさんとやぐらの中段に座って見物していたローカル小姐の二人組に声掛けてモデルさんになって貰ったもの。

Daisi_014.jpg
十四枚目のカットですが、昼メシもまだだったし、何より、老街にはエアコン効いてて休める場所がなかったので、バスを降りる前に見当つけておいた大通りのマクドへ行こうと思い、また元来た道を引き返そうとしていたら、ちょうど、商店の軒先で仲良く記念撮影している欧米からの小姐トリオのゲストが居たので、これまた遠慮なく声掛けてモデルさんになって貰ったもの。

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十五枚目のカットですが、老街の入り口付近まで戻ったら、祭りの主力部隊は奥へ進んでしまったのか、或いは何か演じ物の端境期なのか、そこそこ閑散としていて、比較的、普通人に近い様相の被り物が路上に放置されていたので、これ幸いにとばかり、古い建造物をバックに記念撮影させてもらったもの。

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十六枚目のカットですが、まさに嵐の前の静けさ、とはこのことで、実は神様になった関羽の眷属達が爆竹の鳴り響く中をパレードして勇気と神通力をデモする、といった趣旨の演じ物が控えていたようで、その準備等でスタッフが出払っていたようなのでしたが、只ならぬ銅鑼や鉦の音に振り返ると、ご覧の通り、鬼神達?がお付きの人間を従え、旧市街を颯爽と歩いて来るので、その雄姿を一枚戴いたもの。

今回の感想ですが、う~ん、やっぱり、台湾は奥が深い・・・殆ど知り尽くした気になって、このところ、マカオだら、ハノイだら浮気しまくら千代子状態でしたが、やはり半年に一回は訪問し、もっと人や場所との出会いを大切にしていきたいと痛感した次第。

さて、来週は久々に秘宝館でも行きましょうかね、乞うご期待。
  1. 2014/08/03(日) 22:29:45|
  2. 旅写真
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  4. | コメント:2
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コメント

昔見たGR21のカタログの様な。

丁度お祭りの日だったのでしょうか。
お面の立体感や色合いが良いですね。

しかも京劇役者の写真まで撮ってこられるとは。

意図しなかったにせよ、台湾のお祭りに出くわしたのは幸運なんじゃないでしょうか。

お面の形とか見ると、沖縄離島のミルク神のお祭りを想起しますね。
案外源流は似ているのかもしれません。

ただ、ここまで派手な色彩は台湾とか南方ならではと言う気もします。
こういうの見ていると自分も久々に沖縄に行きたくなりますね。
あるいは台湾も。
家内を説得するかなあ??
  1. 2014/08/06(水) 21:12:16 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:昔見たGR21のカタログの様な。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
そして昨日は嵐の中の会場巡回、おつかれさまでした。
そうですね、南方の溌溂とした太陽の下では、物の色彩自体が、内地とは違うみたいです。
ただ、暑さと直射日光が相当きついので、エアコンの支援無しではせいぜい2.5時間が作戦行動の限界でしたね。
  1. 2014/08/11(月) 09:31:06 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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