深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Born in Singapore, but its performance may be more than expected~Voigtraender Colour Ultron 50mmf1.8~

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さて、今宵のアップは、久々の遠距離ロケによるお披露目、秘宝館に新入りのVoigtlaender Color Ultron50mmf1.8をご紹介致します。

まず、このレンズの氏素性ですが、ドイツの最古参のレンズの名前こをついていますが、産まれは南十字星輝く南国の港町、昭南島ことシンガポールで1974年頃、ローライのコストダウンの一環として設立されたローライシンガポール工場で産まれました。
構成は6群7枚の後群1箇所のみ貼り合わせ、特徴としては、「凹ウルトロン」と呼ばれるように最前面が平らになっているタイプのマルチコートも美しい宝石のようなレンズです。

今まで気になっていたのですが、なかなか買えるようなシチュエーションに巡り合えず、先般のICSのHタカメラのブースで有名な遺跡の二つ名を持つ著名人の方から買い求めさせて戴いたという奇遇の玉でもあります(笑)

では、さっそく、当日の行動の沿って、実写結果を見て参りましょう。ロケ地は古河もも祭り2015、カメラはX-Pro1、全コマ開放での絞り優先AE撮影です。

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まず一枚目のカットですが、古河駅から期間限定のシャトルバスに乗って、会場入り口に着いてから、屋外ステージの見える会場内に向うと、まず目に入るのが、この導水路の巨大な鋼鉄製バルブゲートで、後ろも開けていますし、2mくらいでの描写性能と後ボケ見るのにちょうど良いので毎年撮っているもの。

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二枚目のカットですが、屋外ステージで熱唱するヲヤヂバンド各位の前を通り抜け、露店と丸テーブルが並ぶお祭り広場
を通り過ぎ、まず向ったのが、巨大な築山で、さて、どう攻めようかいな、とか麓から山頂方面を眺めていたら、いたいけな極小姐が奇声を上げながら駆け下りて来たので、目の前の木のところを通り過ぎる刹那を狙って捉えたもの。
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三枚目のカットですが、実はこのローライ製の一眼レフ用レンズ、最短が45cm以下のようなので、せっかくの桃祭りということもあり、築山のちょい先、観光協会屯所近くの桃畑で、全体的にはせいぜい3分咲きというところだったのに、見事な鼻を咲かせていた枝もあったので、それを最短距離付近で撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、観光協会屯所横のちょっとしたスペースの芝生上で、いつも大道芸みたいなイベントやってるのですが、今年は紐を使って、ボビン状のものを自由の操るという兄さんが陽気に演じていて、こういう催しにはほぼお約束の最前列のいたいけな極小姐の姿を認めたので、その極小姐にピンを合わせて芸人の兄さんを後ボケとして撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、おなじみ恒例のミス桃娘、正しくは華娘の小姐にお願いしてモデルさんになって戴いたカット、まず一枚目は観光協会HPによれば、「藤原夢子」さんという21歳の大学生の小姐で、特技は回転寿司を36皿食べることとのことで、工房主は個人的には食の細い女性よりは、溌溂と美味しいものをお腹一杯笑顔で食べる小姐に憧れちゃうので、ポイント高かったです。

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六枚目のカットも華娘の小姐のカットで、こちらは、同じく観光協会HPによれば、「米澤早紀」さんというやはり市内在住の21歳の大学生の小姐で、趣味がとても渋く、神社の朱印集めだとかで、こんな美しい"歴女"が出没したら、さぞや、神社仏閣も、日本人/中国人比率が改善されるのではないかとも秘かに思った次第。

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七枚目のカットは華娘シリーズ最後のカットで、「大塚きらら」さんという20歳の市内在住の大学生の小姐で、 去年は気付かなかったのですが、かなりの固定ファン?が居るらしく、他の華娘の小姐各位が声掛けたら、気軽にモデルさんになって貰えたのに、何と、4名もの先客が、バカみたいに大きなデヂ一眼にディフューザー付きのストロボなんかつけて、前回撮った時のプリントなんかご本人に持たせて撮っていたので、その後にモデルさんになって貰ったもの。

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八枚目のカットですが、ゴーヂャスなモデルさんナノ撮影会の興奮も醒めやらず、観光協会屯所付近の桃畑内を散策していたら、桃の樹の下を緩やかにカーブしながら流れるせせらぎが目に付いたので遠方の桃の群生をバックに一枚撮ってみたもの。

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九枚目のカットですが、次なる撮影スポットせせらぎのほとりに立つ、手漕ぎポンプで遊ぶ童子達を撮らせて貰おうと、歩いて移動していたら、木立の切れ間から降り注ぐ陽光がせせらぎの表面で照り返し煌き、その背後のヂャブヂャブ池ではいたいけな童子達が無心に遊んでいる姿が微笑ましかったので、その光景を一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、お目当ての手漕ぎポンプが無粋な木枠に囲まれて、それで戯れようという健気な童子達の姿も皆無だったので、仕方なく、池の辺りを散策しようと歩いていたら、去年は全く気付かなかった、池のほとりの石碑に「浄円坊の池」と書いてあって、その石の質感が何となく背後の池の水面や遠景の桃畑とマッチしていたのでややローアングルから一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、園内で遊具の有る辺りであれば、いたいけな童子達の遊ぶ姿でも撮らして貰えるだろうとの読みで、築山の北側を通っていたら、大きな樹の下で枝でブランコしている、プチヂェーンと、雄叫び上げて走り回るプチターザンみたいな一行が居たので、その場から樹の佇まいもろとも一枚撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、遊具の有るエリアのちょい手前の桃畑で幼い兄妹の写真をスマホンで撮っている若いヲヤヂさんが居たので、時候の挨拶なんかしながら近寄って、珠玉の如きお子様がたをモデルさんに差し出してけろ、とお願いしたところ、兄さんは、イヤダぁぁぁとか奇声を上げて逃げ出し、妹さんの方も、何云ってんぢゃ、このヲッサンはという雰囲気でまぢまぢと工房主を眺めていたのですが、「お嬢ちゃん、お願いだから一枚撮らしてよ、とっても可愛いんだから」とか慣れぬお世辞云ったら、ヲヤヂさんが、ほれ、大人をあんまり困らすなよ、と苦笑いで説教し、まぁそこまで云うなら仕方無いわね・・・というカンジでモデルさんになって貰ったもの。

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十三枚目のカットですが、時間も15時半近くになって来たので、そろそろお江戸にも戻る仕度せにゃということで、もう一回観光協会の屯所寄って、お礼と再会を期したエールでも送ろうと、屋外ステージ北の水路付近を歩いていたら、柳の木の下に渋い赤黒チェックのネルシャツ着こなした渋いロマンスグレーのオヂサマがしゃがみ込んで、しきりに水面のメダカなど眺めているご様子だったにですが、その遥か彼方を、シックに和服なんか着こなした妙齢のご婦人二名が通り過ぎて行こうとしたので、急遽、ヲヂサマからご婦人二名にピンを切り替え一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、屯所で挨拶をしてさぁ帰ろうということで、元来た道を歩いていたら、公園内の南側にある、ミニ築山上でいたいけな童子がヒーロー戦隊もののマネなんかして、こけつまろびつ元気に芝生で戯れていたので、その様子を一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、確かにこれだけのピーカンだと、開放値f1.8の玉を開放で使うのは、いかな最高速度1/4000でもちょいきつく、だいぶ露出オーバー気味になり、結果としてコントラストと彩度が稼げなかった気もしましたが、このリベンジはたそがれの下町辺りで実施すれば、またこのレンズの違った一面も見えるのでは、ということでした。

さて、来週は古河桃祭りの裏番組というか、伴走機による絢爛豪華なカットをお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2015/03/22(日) 17:59:04|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

QBMf1.8プラナーと同じかと思っていましたが、微妙にレンズカーブが違うとは知りませんでした。

それにしても、4枚目に見られるような描写に悩み、個性的な前後ボケという感は、あります。(二線ボケと丸みのある輪郭ボケ)

人物には割合とキツそうなピント芯という気もしますし、もとより全体明るめな露光が対象を希薄な雰囲気にしているのか、です。

描写の人物では好みの様子なので(変な日本語です)、違う意見の方も間違いなくあるだろうvoigtlanderなので、もちろんプラナーf1.8と違った個性は間違いなくあるでしょうから、よくばりなら二本所有させてしまうでしょう。
10,11のような風景ですと、今までの批判とは違い、ブツ的な被写体を際立たせる面白い描写だと思います。これを人物に応用できれば、それはそれで興味深そうです。

とくに、11の樹木など、ねじ繰れた枝の生命観をとても良く表現していると思います。どのようなピント芯の表現を、これだけレンズ前群の分離ガラス群が造り上げているのかと、プラナーf1.8との比較も含め、興味深々です。

やっぱり、voigtlander銘は、一筋縄では往かないですね、といった面白さだと思いました。(はい、ホシイです。)

  1. 2015/03/23(月) 20:19:55 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordreさん
有難うございます。
実は、中身を入れ替えたHFTコートのプラナー50mmf1.8も持っていますが、そちらは、当然のことながら、ヤシコンのプラナー50mmf1.8と殆ど同じで、な~んだ、良く写るぢゃないか、ちゃんちゃん♪で終っちゃうようなレンズで、富岡のDNAが完全に押し込められたカンジで、あまり使おうという気もしなかったのですが、こちらは、今回は露出オーバー気味でしたが、夕暮などの低照度で人工光源と残照のコンビネーションライトで撮ってみたいという衝動に駆られるような出来だと思います。
なお、11枚目の樹の佇まいですが、実際に眼で見えていたのは、寧ろシルエットロマンス系だったのですが、実際に吐き出された画は、あたかも、カールツァイスの上得意のロードオブザリングで描かれたあやかしの国の大木のそれのようで面白いと思いました。
  1. 2015/03/23(月) 23:29:15 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

やはり設計年次の差が・・・

先ほどのT2Sonnarと比べるとこちらはあっさりした映りになりますね。
HFTコーティングなのでしょうからもっとこって入りした映りになるかと思いましたけど、そうでもないのですね。
T2Sonnarと同じ構図で撮られていたので、比較が楽しかったです。
銀座の中古市でCharley944さんがスキップしながらGさんから購入したシーンを思いだし、あのシーンを撮影しておけばよかったと思いましたです、はい。
  1. 2015/04/04(土) 21:10:30 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:やはり設計年次の差が・・・

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
そうですね、硝材とコーティングの差、そして鏡胴内部の内面反射対策は新しくなれば、なるほど有利ですから、同じツァイス系の設計でも70年代半ばと80年代後半の出来では、隔世の感有り、コントラスト、彩度の差となって表れるのでしょう。
でも、こういったカントリー景色では、しょせんは味の範囲に収まるものではないかとも思いますが(笑)
  1. 2015/04/06(月) 22:45:40 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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