深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Paradise located in Gumma pref. approx.190km away from Tokyo~四万温泉ツアー'15.June~

さて、今宵のご紹介は、またしても予告を反故にし、勝手に企画を換え、木曜晩に発作的に山のいで湯に行きたくなって、カメラ一台と高性能MFズーム一本、大口径単玉広角一本に限定したストイックな装備で週末出かけた四万温泉ツアー(と云ってもいつも通りの独り旅ではありますが・・・)からお送りすることと致します。

ここ四万温泉は、高校まで暮らしていた群馬県にありながら、何故か、東毛と呼ばれる太田、館林地区とは没交渉に近く、前橋以北の渋川、沼田の経済圏にかろうじて属し、そして気候的には三国峠を隔てた新潟県の南魚沼に近いということで、沢渡温泉に来た時に車で街並みを眺めたくらいしか記憶がなく、嬉恥ずかしのお泊り旅行は実は今回が初めてだったのです。

今回は東京駅から9時発直行バスで12時15分過ぎに四万温泉の終点に到着し、宿に一旦荷物を預かって貰い、カメラバッグのみ持って、チェックイン時間までズームで撮りながら時間潰し、昼飯食べてから宿に入り、温泉浸かって、本読んで、ひと寝入りしてメシ食べに出る時にまた明るい玉に換装したカメラを持って行ったという第一日め、そして翌日は10時のチェックアウト時に宿出る時から、またバスに乗る直前までズームで撮るという行動でした。惜しむらくは行程のかなりの時間が降雨に見舞われたということ。

機材はX-E1にLeica Vario-Elmar28-75mmf3.5-4.5(1~8枚目、12~15枚目)、もう一本はVoiktlaenderのC-Nokton35mmf1.4C(9~11枚目)です。

では、早速、行程に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、宿から四万グランドホテルというか、その裏に在るという旨い蕎麦屋を目指す途中、街道と並行して流れる四万川に掛かる古風な鉄橋をいたいけな若いカポーが「増水したら水しぶきとか掛かって迫力あるよなぁ・・・」とか暢気なセリフ吐きながら脳天気に渡っていったので、その浮き浮きした後ろ姿を一枚戴いたもの。

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二枚目のカットですが、四万グランドホテル裏に在るという石臼挽きの旨い蕎麦屋はすぐに見つかって、さぁ、長いバス旅の後、写真なんかも撮ってて、腹さ空いたべ♪ということで、いざお店に入ろうとした刹那、なかなか風情の有る通りであることに気付き、そこへちょうど、鼻歌なぞ歌ったいたいけな若いカポーなんかお手々繋いでやってきたので、画面に収まって貰い、一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、美味しい舞茸天せいろなんざ戴いてから、まだチェッキンまで時間有ったので、温泉街の上の方へ上ってみることにしたのですが、歩き出して赤い橋の手前の古い木造店舗兼住宅の前に差し掛かった時、別に狭い歩道を蛇行歩行してるぢゃなし、ベルなんざ鳴らされる謂れはないのに追い抜かしざまに盛大に鳴らす手合いが居たので振り返れば、いたいけなでお転婆そうな極小姐、通り過ぎざまに木造建造物の前で一枚撮ったもの。

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四枚目のカットですが、先のいたいけなお転婆極小姐が若い観光客のカポーとなにやら親しげに交歓していて、その相方の坊主頭の童子が手持ち無沙汰気味だったので、「おぃ、坊主、写真撮るから、愛車ですっ飛ばして来いよ!!」と笑顔で声掛けたら、観光地の童子には珍しくシャイで跨ったまま、なかなか下って来ないので、「お姐ちゃんの方が飛ばしっぷりかっけぇぞ゙!!」と挑発したら、エ”~そんなことないよぉ~とか云いながら渋々下ってきたところを、ホレ来た、と一枚戴いたもの。

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五枚目のカットですが、宿泊する新湯地区とその上のゆずりは地区との間は民家も商店もない林間の道路が続きますが、その冬場の凍結対策の滑り止め砂を入れた箱がイイ案配に錆びて朽ちかけ、そしてその横にマーガレットみたいな可憐な花が咲いていたので、とてもシュールなシーンと思い一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、途中で雨がぱらつき出してきたので、傘も持っていなかったことから、一旦撤退することとし、また元来た道を引き返していたら、ランチを戴いた蕎麦屋のある繁華街?の通りを上品そうなおばぁが利発そうな孫娘の極小姐と手を繋いで歩いているのが目に留まったため、追い縋りざまに後ろ姿を一枚戴いたもの。

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七枚目のカットですが、写真、しかも路地裏撮りやってると、どうしても商店と商店の隙間とか異様な神経で以て被写体を探してしまう習性が抜けないのですが、先ほどランチを戴いた蕎麦屋の横の路地に陽に焼けて殆ど赤色の抜け切ったような番傘が広げて傾けられているのが視界に入り、ついつい撮ってしまったもの。

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八枚目のカットですが、宿に戻る途中、街道の下を並行して流れる四万川の河川敷にも駐車場やミニ公園みたいなのがあるのが見えていたので、そこを歩いて宿を目指したのですが、一転俄かに掻き曇った雨雲で空が暗くなって、遠雷聞こえるなか、妙に真新しい子供の遊具が山並みを背景に妙に存在感を発揮していたので、セミシルエット的に一枚撮ってみたもの。

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九枚目のカットですが、宿で一休みしてから、晩飯を食べに出る時間となって、雨も小康状態になったようなので、再びグランドホテル裏の繁華街?を目指して歩いている際、昼間も通った積善館に明かりが灯り、赤い渡橋の上に浴衣姿の若い女性客が傘さして立ち話しなんかしていたので、これ幸いと借景で一枚戴いたもの。

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十枚目のカットですが、昼間通り掛かった際は、ずいぶん古風で地味な鉄の歩道橋だなぁと思ったその橋が仄かにライトアップされて、妙に雰囲気ある佇まいをしていたので、雨に濡れた橋表面の反射も相俟って、大口径単玉の威力発揮とばかり、乙な夜景を一枚戴いたもの。

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十一枚目のカットですが、ホントは雨で増水した川にかかる濡れた鉄の橋なんか渡るもんではない、と頭の中ではアラーム出ていたのですが、どうしても対岸の幻想的な電球の森を一目で良いから見たくなって、ついつい、轟音を上げて流れる剥き出しに近い鉄橋を足早に渡り、幻想的な電灯の森に一箇所だけ赤いつつじの一種と思しき高山植物が雨に濡れ妖しく光っていたのを撮って、そうそうに尻尾を巻いて撤退したもの。

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十二枚目のカットですが、翌朝は8時半に起床し、温泉地お約束の朝風呂なんか一発決めてから、テレビなどうだうだ見て時間調整し、宿を出たのですが、まずは腹ごしらえとばかり、グランドホテルのハローキティカフェで何か食べようと歩いて向う途中に、街でもう一軒のおっされぇ~なカフェが在るのですが、そこの店頭のデスプレーがなかなか決まっていたので一枚戴いたもの。

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十三枚目のカットですが、ハローキティカフェで腹ごしらえのあと、いよいよ東京へ戻る前に四万ダムの水面を見ておきたかったので、またしても積善館の前を通りがかったら、居ました、居ました、伊豆高原とか箱根まんまのリゾートキブンを持込んで実演している、いかにも東京近郊から都心のオフィス通って、都会のOL演じてますよ、って風情の小姐二人組が、また別のリゾートキブンの小姐に撮ってくまさい!とか頼んでたので、それを横から一枚戴いたもの。

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十四枚目のカットですが、考えてみれば、遠巻きに建物を見たり、写真撮ったりするだけで、近くには寄っていないのに気付き、蛮勇を奮い起こし、赤い渡橋を渡って、敷地に入ってみれば、外から眺めているのとはまた違うアングル、構図でのカットが閃き、雨に濡れたつつじのような高山植物の花をモチーフとして、積善館の古めかしい別館の佇まいをぼかして撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、新湯温泉街外れの赤い渡橋手前で、なりはゴツイですが、いかにも優しそうな目をした若いヲヤヂさんが、産まれたばかりの赤子をおばぁと一緒にあやしていたので、卒爾ながらと声を掛け、ブログ用ということで、写真撮影に協力おをお願いし、二人掛りで笑わん殿下の赤子を微笑ませてくれた、希少カット。

今回の感想ですが、やはり、鄙びた温泉への一人旅には、こういうミニマム装備もたまには良いと思いました。何せ、カメラ二台を提げて、レンズもカバンに売るほど抱えてる状態だと、やはり、機材の選択・・・という迷いが入り込みますから(苦笑)

さて、次回は今回延期になった工房作品の手直し版の成果行こうと思います、たぶん・・・乞うご期待!!
  1. 2015/06/21(日) 23:16:00|
  2. 旅写真
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  4. | コメント:2
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コメント

コンパクトな旅レンズの組み合わせで。

夜景を35mm単焦点にして、日中はズームレンズってのも良い組み合わせですね。
FDのLレンズだといかにも、になってしまうところバリオエルマーにしたってところがCharley944さんらしいです。
開放でも無理のない開放値なので、変な破たんもないですし、色も良いですね。
Xシリーズでバリオエルマーって相性良さそうですねえ。自分も値段安いので一本見つくろうかな?

自分も旅写真撮るときはこれくらいシンプルなシステムで行かないといけませんわね。あれもこれもってやると重くなるばかりですし。

今回は3,4,9,13、15枚目が好みでした。
人が入ると生活感みたいなものがにじみ出てくるので良いですねえ。
  1. 2015/06/27(土) 15:40:06 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:コンパクトな旅レンズの組み合わせで。

出戻りフォトグラファーさん
有難うございます。
今回は、写真はついで、温泉でのリフレッシュがメインのつもりだったので、ミニマム装備としましたが、それが、却って「レンズテスト」に陥らず、目に見える最小限の事象を比較的高画質で切り取るって云うお散歩写真の本質に戻れた気がするのですよ。
そういった意味では、顔本等へのレポートでは利便と速報性という観点から、スマホンのカメラにこれからも頼らざるを得ないと思いますが、撮影メインではない旅には、こういった軽装のほうが、潔いカットが撮れるような気もするのですよ。
まぁ、せっかくの撮影チャンス山積みの海外やら国内でも離島などへの旅行では撮影第一なので、厳選した機材を持てるだけ持って行くというスタイルは変えようもないでしょうけど。
  1. 2015/06/28(日) 19:23:40 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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