深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

我們去看了復活的秘密節~世良田之祇園節2015~

さて、今宵のご紹介は、先週末に訪れた、上州太田は世良田村の「世良田祇園祭り2015」からのレポートをお送り致します。

まず、このお祭りですが、ざっとご説明しておくと、徳川家発祥の地と云われ、家康ゆかりの東照宮も有る世良田村に約450年前から伝わる山車祭りだったのですが、地方の大都市周辺の農村にはありがちな過疎化や山車の老朽化で、戦前は神田、秩父と並び、関東三大祭りに一角にも数えられる由緒ある盛大なお祭りだったのが、戦後、特にオイルショック以降は細々と露命を繋ぐ程度のまさに秘祭となってしまい、それが、4~5年前から古老達が中心となって、いたいけな童子達に笛や太鼓を伝授し、また県や太田、伊勢崎といった周辺の市町村からの人的、経済的支援もあり、山車も8台完全復活したことで、遂に今年は「レインボーブリッヂを閉鎖せよ!」ではなく、「国道354を閉鎖せよ!」ということで、国道を締め切っての大々的な運行が復活したのです。

一般的に云えば、群馬県の人間は、江戸の下町っ子的な気質に似たところがあって、宵越しの金は持たねぇとばかり、妙に気前が良かったり、何よりも祭り好きで、こと上州南部の人間は、何でも祭りにしてしまいます(笑)

太田では精力的に周辺の市町村との統合を進めたこともあり、「太田祭り」、「世良田祇園祭り」「尾島ねぷた祭り」「太田市花火大会」「献上松茸道中」と夏、秋は5回も清水市長、阿部ともよ県会議員皆勤、大澤県知事任意参加の大イベントやってて、市民からは税金のムダ遣いだ!とお叱り受けるどころか、出られる祭りには全部演者として出てやろうという猛者も結構いるくらいです(笑)

ところで、今回の機材ですが、17時始まりの宵から夜祭系と下調べしていたので、サブ機であるX-E1にXF-Fujinon23mmf1.4RとCanon FL 58mmf1.2改M(非連動)の2本を持って行きましたが、やはり、35mm換算の23mmでは人物中心でのパンチの効いたカットはムリなので、2~3枚撮ってギブアップ、すぐに、日没後の登場予定だったCanonにバトンタッチしたということです。

従って、今回は全コマ、X-E1にCanon FL 58mmf1.2改M(非連動)の絞り優先AE開放撮影となります。

では、当日の行動に沿って、実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、17時とは云え、まだかなり陽射しが強い中、西陽を浴びての山車の出陣でしたが、ほんのりと日焼けしていかにも健康そうな面持ちの小姐が山車の上で小太鼓を一生懸命に叩いていたので、下まで歩み寄って、同じ太田市のお祭りの山車の上で太鼓を叩いた大先輩として応援したい気持ちを込め、シャッター切ったもの。

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二枚目のカットですが、複数の山車のお囃子が混じる中でも、すぐに技巧の高さが判る笛の音が聞こえて来たので、その音のする方向へ歩いて行くと、目つきの鋭いスキンヘッドの初老の男性が辺りを睥睨し、また半眼で首を振りながら巧みに演奏を行っていたので、真下まで近寄り、何カットか撮らせて貰っていたら、何か話しかけてきたので、やべっ叱られちったかな、勝手に撮って?とか少々ビビッたのですがさにあらず、この伊達者の不良っぽい初老ヲヤヂさんは小生のカメラが気になって仕方がなく、演奏の合間に手を止め「それ、ライカ?ずいぶん高そうなレンズだね!」と聞いて来たのでした。これに対し「富士のミラーレスにキャノンの古いレンズ改造してくっ付けてんですわ」とか云ったら驚きながらも満足そうな表情で頷いてくれたのでした。

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三枚目のカットですが、今回の祭りの祭神である「八坂神社」の境内から祭りのメイン会場である国道354まで複数の山車が出陣していくので、そのうちの一台の佇まいを庫裏と言うか社務所をバックに一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、国道354に出る前に、神社から出てすぐの、東西に走る村道みたいなちょいと広い道に数台の山車が停車し、出発前の準備を行っていたのですが、ちょうど南西方向から射す夕陽に、山車の上で無聊を託つ、いたいけな童子の無垢な横顔を照らし、とても美しく感じたので一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、こちらはいたいけな童子達が無聊を託つ山車の一個東側に停車していた屋台の上で、これからの小太鼓演奏の準備でしょうか、汗が吹き出るものお構いなし、なんべんもバチを握っては振り上げ、そしてまた戻して握り直しては手許を凝視する・・・こんな極小姐なのに、その真摯な眼差しはまさに小さなプロとも云うべきで、ファインダー越しにエールを送りたくなった一枚でした。

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六枚目のカットですが、小さなプロ演者の鎮座まします山車のまたその東隣、何処かで見たことのある装束だなぁとか思ったら、翌8月のお盆期間中に盛大に開催される「尾島ねぷた祭り」の装束に、しかもご丁寧に髪飾りまで同じものを付けた、しかも一昨年、写真撮らせて貰ったことが有ったような小姐がここでも山車で、演者やっていたので、嬉しくなって、下まで近寄り一枚戴いたもの。

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七枚目のカットですが、村道の山車は一通り撮り尽くしてしまったので、一足先にメイン会場入りした別地域の山車を追って、国道354に向い、その路上で、開会式前の空き時間を友達同士でガールズトークの真似事でしょうか、山車の上の小々姐達が何かしら話しながら、キャッキャッと喧しく盛り上がり、身をよじって笑い盛り上がっていたので、至近距離まで近づき、一枚戴いたもの。

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八枚目のカットですが、開会式を前に国道354上には殆どの山車が集まって来ましたが、開会式が30分以上遅れたこともあって、いたいけな童子達は、すっかり手持ち無沙汰気味で学校の昼休みの仲良しさん同士のおしゃべりモード全開、退屈もものかわ状態で、愉しそうだったので、山車の側面に近寄り、その様子を一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、国道354の祭り本部からやや離れたところに山車を停め、初老メンバー中心に演奏の最終リハーサルを熱心に行っていた社中が居たので、近くまで歩いて行って、その練習の様子を前の山車の様子も入れて一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、また本部近くまで戻って来たら、先ほどの村道でたむろしていた山車が全て集まって来ていて、やはりここでも、最終リハーサルをやって、音合わせなんかしていたので、山車の上でもひときわ目を惹く、これまた尾島ねぷた祭り共通?コスチュームのいたいけな美小姐の近くまで歩み寄り、下から一枚撮らせて貰ったもの。

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十一枚目のカットですが、運行前の山車が集結しているところをカメラ提げて歩いていると、色々なシーンに出会うもので、山車の上のバリバリ祭り装束の小々姐に年恰好からしてお姉さんでしょうか、鉦や太鼓の演奏が喧しく、言葉がなかなか通じないのか、巨大な握り飯のようなカタチを手によるゼスチャで示し、何か訴えかけていて、それを今にも転げ落ちんばかりに身を乗り出して。聞き出そうとしている様子が面白くて一枚戴いたもの。

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十二枚目のカットですが、どの屋台でも主戦力はいたいけな童子達なので、遅れに遅れた運行開始迄の時間潰しに大人達は腐心しているようにも、傍では見受けられましたが、さにあらず、童子達の頭も心も、大人が思うほど硬くはなく、ちょっとした空き時間にも、友と語らい合い、また手許のちょっとした小道具で遊び始め、極めてしなやにか時を過ごしているように見えたので、その様子を一枚戴いたもの。

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十三枚目のカットですが、運行前の各山車を巡って、シャッターチャンスを求めていたら、翌月の尾島ねぷた祭りの別々の社中の装束着た小々姐が同じ山車の上で極めて愉しそうにプチガールズトークに打ち興じているのが妙に新鮮で、これまた近くに歩み寄り、一枚戴いたもの。

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十四枚目のカットですが、或る山車の近くまで来て驚いたのが、まだ年端もいかない、おそらく小学校低学年と思しき極小姐が、山車の向こう正面に当たる小太鼓座に据えられていたことで、あぁ、これは親御さんが、姉妹の上の娘さんが演者で出るので、同じ装束着せて、山車の上で記念撮影でもしてるんだろう、便乗して撮らして貰おうと思い至近距離に寄ってみれば、なんとこのいたいけな演者がスターティングメンバーで叩き始めるとの世話役の方のご説明・・・これは凄いと思い、下から声掛けたのですが、なかなか向いてくれなかったので、きっ、と前の山車を見据えた瞬間を狙い一枚戴いたもの。

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十五枚目のカットですが、何回か横を通る時、かなりの美形の小々姐が居ることは目に留まっていたのですが、演奏の練習に熱が入り、また運行準備で村会世話役の方々も山車の周りをかなり行き来してせわしかったので撮れなかったのですが、市長その他来賓挨拶等開始セレモニーが終わり、運行前準備も一段落したので、くだんの山車に近寄り、この450年にひとりくらいの極美小姐に声掛けて、やっと一枚撮らせて貰ったもの。

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十六枚目のカットですが、陽も暮れて、運行開始となり、それぞれの山車に灯りが灯り出したので、そろそろ引き揚げる潮時からと思い、国道354のメイン会場に並び、お囃子を奏でながら曳行を待つ山車の様子を引いて一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、実質40年以上途絶えた状態になっていた、故郷の由緒有るお祭りの復活の場に立ち会えて、とても嬉しかったのと、頼りのAF大口径単玉が全く使い物にならない祭りのシーンでも、無銘に等しく市中では不人気なれど、Canonの誇る伝説のスーパー大口径レンズはまさに同じように復活の時を待っていた秘祭の様子を余すとこなく捉えることで、その大役を十分過ぎるくらい果たしたようです。

さて、次回は田舎のいで湯の街の様子のレポートか、或いは深川オリヂナルレンズのレポートか、さぁどっち、良く考えておきましょう、乞うご期待!!
  1. 2015/08/02(日) 22:40:39|
  2. 旅写真
  3. | コメント:2
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コメント

祭りの時には58㎜の方が迫力でますね。

charley944さん
お疲れです。

23㎜だと全体像は把握できますが、迫力という面では距離的に厳しそうですね。
そうなると58㎜(換算で85㎜附近ですね)での撮影になるのは仕方ないかと。
むしろ余計なものを切り捨てて主題を浮き上がらせることになるのですね。
参考になります。

昼景ですと開放1.2のフレアが目立ってしまいますけど、夕暮れ時からは全く気になりませんし、8枚目からの勢いの良さに目が行きます。
祭りに自分も参加した気になりました。

ここのところ週末は家の片付けとかWi-Fi設定とか家の買い物ばかりで中々カメラを持ち出すことも出来ないのでイメージトレーニングにも役立ちました。

落ち着いたら自分も撮りに出かけないとなあ。
  1. 2015/08/03(月) 00:18:33 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:祭りの時には58㎜の方が迫力でますね。

出戻りフォトグラファーさん
有難うございます。
そーなんですよ、今回は山車系のみの一定以上、被写体とのクリアランスが保障されていた祭りだったので、23mm(35mm相当)は主題を明確に出来ないため、結果的に役立たずになってしまったのですが、これが、仮にF2クラスで24mmから70mmまでのズームでもあれば、話しは全然別の展開になっていたのではないかと思いました。
勿論、先月の成田や佐原みたいな至近距離で手踊りの小姐達や山車の綱引きを行ういたいけな童子達をフレームに収めるようなシチュエーションであれば、23mmf1.4で十分だったのでしょうが・・・
ホント、いつまでも、アウェーでの撮影にはレンズ選びが頭痛の種でもあり、また旅の醍醐味でもあります(笑)
  1. 2015/08/07(金) 00:01:38 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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