深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Get buck to Pusan port~Pusan Tour'16.Mar.II~

さて、今宵のご紹介は、予告通り、釜山滞在時の安東河回村への日帰りツアーからお送りいたします。

まずは、数年前、日暮れ前ギリギリの時間に何とか辿り着き、駆け足で見て回ったここ、河回村についておさらいしましょう。
ここ安東河回村は釜山から高速バスで約2時間半の安東市郊外バスターミナルから更に市内バスで30分強の位置にあり、ソウルからもほぼ同じような所要時間で訪れることが出来ます。

この村がユネスコ世界遺産に登録されたのが、2010年7月、同じ両班の村、慶州郊外の良洞民俗村と同時の登録となりました。

ここの特徴はいうまでもなく、築数百年という李氏朝鮮時代からの茅葺屋根の韓屋がそのままの状態で居住に供され、動態保存されていること、そしてこんな一回り30分も掛からない小さな集落だというのに、李氏朝鮮時代は両班や学者、そして近代では韓国を代表する世界的金属加工メーカー豊山金属の柳一族、そして、韓流スターの中でも日本でトップクラスの人気を誇る、リュ・シオンの出身地ということです。

今回は前回の失敗をもとに相当早めに釜山を出て、しかも今回は途中の地下鉄のトラブルなどもなく、14時過ぎには集落に入ることが出来たので、かなりゆとりをもって観て、撮ることが出来ました。

では、当日の行動に沿って実写結果を見て参りましょう。

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まず一枚目のカットですが、入村料徴収ゲートから村の入り口まで送ってくれたシャトルバスを降りてすぐ、この前はじっくり見られなかった対岸の芙蓉台(プヨンデ)を川越しに眺めようと村の外周道路を歩き出してすぐ、異国に咲く可憐な紅梅に心を惹かれ、花をモチーフに農村の風景を撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

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二枚目のカットですが、紅梅の咲く農道の上を通る堤防上の道がかつての韓流ドラマ「冬のソナタ」に登場する並木道みたいにそこはかとなくイイ雰囲気だったので、ペ氏とチェ女史みたいなカポーが通るのを待っていても埒があかないので、遠方に人が現れたのを潮目に一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_003-1c.jpg
三枚目のカットですが、堤防上の道で眉間にしわ寄せて、写真を撮りまくっていたら、かなり流暢な英語で、アイポンのシャッター切ってくれないかと話し掛けてきた中国人の小姐が居たので、何枚か撮って上げるからモデルになって頂戴、と交渉の結果、2本のレンズで撮ったうちの長い方の結果。
カメラはX-E1、レンズはCanonFL58mmf1.2、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_004-1.jpg
四枚目のカットですが、モノホンの小姐はここが初めてということだったので、しばらく一緒に歩き、説明なんかして上げたのですが、堤防から降りて集落に入ってすぐの民家の庭先に在った、物置と思しき歴史的建造物がなかなかイイ雰囲気を醸し出していたので、一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_005-1.jpg
五枚目のカットですが、小姐を村の中心部の友達との待ち合わせ場所まで連れて行ってから別れ、再び単独行に戻り、まずは前回手薄だった北村地区を回ろうと探訪を始めたら、まだ冬の時期だったので、伝統的なキムチ製造、保管用の陶器製の大甕が民家の塀の脇に置いてあったので、これ幸いに背景の家屋ともども一枚頂いてみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_006-01.jpg
六枚目のカットですが、実はそれほど韓国の建築様式、しかも李朝以前のものに詳しくない工房主にとっては、建物も練塀も個々にはみんな似たように見えてしまうのですが、それでも、建造物の配置や背景の山々の様子によって、通りの表情は違いますので、それで撮る気のモチベーションが維持されるということなのですが、手前の家屋の壁兼塀の先に別の家の塀とまた別の家の長屋門みたいなものが見え、遥かな青空の下、山が見えると言うことでなかなか画になると思い撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_007-1.jpg
七枚目のカットですが、暫くは同じような家々が並ぶ退屈な農村だなぁ、とか平日の観光客がまばらな時に出かけて行って、ずいぶんと身勝手な感想を抱いていたのですが、それでも、真面目に風景写真を撮る気になって、家々を詳細に検分してみれば、それなりに細部を凝った造りになっていて、25mmのパース効果など上手く使えばそれなりに無人の村落でも画になるかなぁ、とか思い、民家の軒先に寄って古風な木枠の窓なんか入れて撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_008-1.jpg
八枚目のカットですが、前回はとにかく時間がなくて、めぼしいところしか回れなかったので、村落の南方面は全くの手つかずだったのですが、伝統的な韓屋形式を取り入れたキリスト教の教会が村の南はずれの川沿いにあると案内板には書いてあったのと、尖塔が少し見えたので、そちら方面に向かって歩き出したら、かなり大きな屋敷なのか、長い塀だけが続き、その先に青空と朝鮮半島らしい険しい山の稜線が見えたので一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_009-1.jpg
九枚目のカットですが、常々人にはよく言っている、「人生、たまには振り返って見ることも必要」をふと思い出し、来た道を振り返って眺めれば、塀と韓屋がなかなか良い配置で建っていたので、これ幸いにと一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_010-1.jpg
十枚目のカットですが、長い塀の終わるところが、そのまま村落の東南の境にもなるのですが、その塀もその終わりのところで開けており、庭の中が眺められるようになっていたのですが、伝統的な韓屋が二棟、ちょうど90度の位置で建てられており、庭にはキムチ用の大甕、そして敷地の背後には、芙蓉台が望めるという、なかなか素晴らしい住環境を拝見出来たので、一枚頂いてみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_011-1.jpg
十一枚目のカットですが、あいにく教会が敷地が閉まっていて入れてもらえなかったので遠巻きに眺めるだけにして、また集落の中心部へと戻ることとし、南村方面へ歩いていたら、なかなか立派な門構えの韓屋があったので、門前からその威容を一枚頂いてみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_012-1c.jpg
十二枚目のカットですが、小さな村落なので、東西南北を撮りながら歩いて回っても、だいたい1.5時間もあればお釣りがくるぐらいで、前回、なかなか面白い画が撮れた、神社みたいな役割のご神木を祀る村の中心部の聖域のようなところへ行ってみようと思い、足を運んだら、見事、勘が的中、ほぼ人とすれ違うことの少ないこの村落の中で、子供連れの若い家族が居て、カメラを2台下げた工房主が入って来たら、待ってましたとばかりにアイポンとX-E2を渡して来て、家族の集合写真撮って欲しいと、たどたどしい英語で頼まれたので、撮って上げるから、その代わり、お子さんが願い事の紙を結ぶところを撮らせてね、と交渉成立、モデルさんを提供して貰ったもの。
カメラはX-E1、レンズはCanonFL58mmf1.2、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_013-1c.jpg
十三枚目のカットですが、家族から丁重なお礼を述べられて聖域を後にし、そろそろバスの時間を考え、安東バスターミナル行きバス停の在る、村落の東側エリア辺りで撮ろうかと思い、移動していたら、朝鮮半島固有のトーテムポール的な魔除けの木彫り人面柱が風雪に晒され、得も言われぬ佳き風合いを醸し出していたので、これも長い方の玉で撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはCanonFL58mmf1.2、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_014-1.jpg
十四枚目のカットですが、トーテムポール群のほど近くにも当然のことながら、伝統的な韓屋とそれを囲む練塀はあまた存在しているのですが、時間も16時を回り、陽も西の空に傾き出して、光線が低くなってきたので塀や建物の陰影が来た時とは異なった風合いとなってきてイイ案配となったので、近くの家々の間で青空を背景にセミシルエットとなった木を入れて一枚撮ってみたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_015-1.jpg
十五枚目のカットですが、村落の東の入り口付近に在って、高い塀もなく、比較的建物の様式などが良く見てとれる韓屋が在ったので、敷地に入れて貰い、軒先から至近距離で家屋の様子を一枚撮らせて貰ったもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_016-1.jpg
十六枚目のカットですが、これも村落東側のエリアに位置する韓屋ですが、低い塀越しに匂い立つ白梅が咲き誇り、その先には、屋根の両端が跳ね上がった瓦屋根の韓屋の威容が見て取れたので、これ幸いにと塀越しに一枚頂いたもの。
カメラはX-Pro1、レンズはZeiss Biogon25mmf2.8ZM、絞り優先AEでの開放撮影です。

Andon_16_017-1c.jpg
十七枚目のカットですが、そろそろバスに乗って安東市のバスターミナルに戻ろうと、バス停に向かって歩いていたら、着いてすぐに堤防の上の道から村落に歩いて来た畑の中の道をこの村に滞在しているらしい二人組の小姐ないし、アガシが背筋をピンと伸ばし、二人脚の上げ下げまで揃えたかの如くぴったりと並んで歩いていたのが面白かったので、その様子を長い方の玉で撮ってみたもの。
カメラはX-E1、レンズはCanonFL58mmf1.2、絞り優先AEでの開放撮影です。

今回の旅の感想ですが、前月のソウルと合わせ、出来るだけ、現地の食べ物を食べ、現地の言葉で会話するようにしましたが、やはり、韓国の老若男女の心根は初めて新入社員時代に同期社員3名で旅した30年近く前のソウルとそれほど変わっておらず、概して不器用ですが、初心で気の良い人達が片寄せ合って暮らしている、心地良い旅先ではないかと思いました。また数日間の休みが取れたら、息抜きに出かけてみたいと思っています。

さて、来週はやや古新聞気味かも知れませんが、3/26に出掛けた古河のもも祭り2016から珍玉を使っての撮影レポートお送り致します、乞うご期待!!
  1. 2016/04/03(日) 19:16:24|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

言うほどビオゴン悪くないですね。

charley944さん
お疲れです。
気乗りしないレンズだったからでしょうか。
エルマリート21㎜の時は「これ一本で何でも撮る」って感じで突き進んでいたのに、ビオゴン25㎜ではそこまでの様子もなく、人物はFL58/1.2で撮影されたのですね。

とは言え、すっきりした写りで流石ネオクラシックレンズの最優の一つだなあと思いました。
換算で35㎜相当のレンズなだけに、これで3枚目とか12枚目を撮ったらどうなるのかなと思いました。
  1. 2016/04/04(月) 23:03:10 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:言うほどビオゴン悪くないですね。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
そうですね、悪い悪くないという物差しではなく、要は、ファインダ覗いた時から、撮影結果までの非日常感、強いて言えば肉眼からの視覚の拡張程度があまりにも少なく見たままノーマルなので、ドラマチックな感動もドラスチックな刺激も少ないので、海外のとっておきの景色をこれで撮って良かったんかいな?と軽く後悔することがある、ということです。
因みに3枚目は当然Biogon25mmf2.8でも撮らせて貰ってますのでのちほど顔本ででも限定公開しましょうか。
しかし、12枚目は距離的に囲いの中へは入っていけないし、相手が子供なので、幾ら親から了解貰ってるったって、あまり注文つけると気が散ってしまうので、58mmだけしか撮れなかったのですよ。
  1. 2016/04/06(水) 00:02:05 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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