深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

City & islands with flood of colors~Hong Kong Tour'16 Apr.②~

さて今週のご紹介は香港ツアー'16春二日目の訪問地、これまで何十回も香港エリアを訪問したことがあったにも関わらず、今回が初訪問となった「長州島」探訪記をお送り致します。
この「長州島」という島は、大嶼山(ランタオ島)の南東部に位置する離島でありながら、香港有数の観光地で、日本で云えば、江の島界隈の雰囲気や賑わいを想像して頂ければ、当たらずとも遠からずではないかと思います。
ただ、個人的には、台湾の「旗津島」とか同淡水の「八里」辺りのアジア的水辺の繁華街的雰囲気満載という印象を持ちました。
この「長州島」へのアクセスは唯一、香港島上環のフェリーターミナルから直行連絡船が出ていて、ヂェットフォイルを使った高速便と焼玉エンヂン?客船の普通便の二種類があり、料金も時間もさほど変わらないので、すぐに出るという普通便に乗ったら50分ほどで島の船着き場へ着きました。
船着き場の目の前が島一番の目抜き通りになっていて、沖縄の離島のように街が高台に在って、船着き場周辺が閑散としているということはなく、商店の前に物販の露店や民宿の受付屋台がところ狭しと立ち並び、まさに東南アジアのバイタリテーそのものを目にした思いでした。
尤も、島自体の大きさは歩きでも2時間掛からず一周出来るほどなので繁華街もそれほど長いワケでもなく、写真を撮ろうとすれば、もう一本奥の生活路地に入り込まねばならないのでした。
話は前後しますが島にはお昼前に着き、お昼を挟んであちこち、時には観光客や島の子供たちにも声を掛けて撮影し、裏通りの食堂で至極のローカル色豊かなランチなぞ頂き、その後、16時半の帰便まで、優雅なお茶タイムをすることもなく一心不乱にひたすら撮り続けたという次第。
ここでやっと機材の話ですが、前日の北角エリア同様、ライカジャパンで平成の大修理後、初の撮影旅行ですから、M8と日中スナップに最適のSummaron35mmf3.5Lで丸々一日、例によって例の如く絞り開放AEで撮り通したのでした。
では、さっそく、5/2当日の行動に沿って撮影結果を見て参りましょう。

HK16_015-1.jpg
まず一枚目のカットですが、船着き場の目の前の繁華街を通り過ぎ、まずはおトイレでも拝借しょうと案内板を頼りに島の西方向に歩いて行ったら、童子達の遊び声が響き渡る裏通りがあったので、そこに目を向けたら、突如、いたいけな姉妹が凄まじい勢いで嬌声を上げながら走って来たので、とっさに腰を落としピンを合わせシャッター切ったもの。

HK16_016-1.jpg
二枚目のカットですが、カメラを持ってキョロキョロと挙動不審の観光客モード全開で目抜き通りを徘徊していたにも関わらず、年端もいかない欧米からのバックパッカーもどきの若者達からは旅慣れた老練の旅行者に見えるのか、小姐の方が港付近に向けてシャッター切っていた工房主に話し掛けて来て、香港のよもやま話なんかも少々しながら、記念撮影して上げた代わりに一枚撮らせて貰ったもの。

HK16_017-1.jpg
三枚目のカットですが、島の目抜き通りに面した店舗兼住宅のこじんまりとした佇まいを収めようと、しゃがみ込んでローアングルに構えて、エキストラというか通行人が来るのを待っていたら、腰が痛くなる寸前にちょうどイイ、リゾートファッションに身を固めた若い夫婦者がベビーカーなんぞ押しながら通りがかったのでこれ幸いにと通り過ぎた刹那シャッター切ったもの。

HK16_018-1.jpg
四枚目のカットですが、エリア全体が海岸線に囲まれている香港と云えども、開発が進みすぎて、なかなかこういう漁村風の港周りの風景を撮ることは叶わず、寧ろ、良く行く台湾の淡水とか、旗津島、或いは今年3月に訪れた韓国は釜山のような牧歌的な雰囲気を漂わせている、この離島の海沿いの風景に感じ入るものがあって一枚撮ってみたもの。

HK16_019-1.jpg
五枚目のカットですが、島の内部、高台方面へ向かって裏通りを徘徊していたら、低層住宅が立ち並ぶ、島民住宅団地みたいなエリアの中央部にささやかな公園みたいな開けた場所があって、そこでちょっと見た目はイカツイですが、優しい笑顔でいたいけな極小姐である娘さんに鉄棒なんか教えていた若いヲヤヂさんが居たので、声を掛けて撮らせて貰ったもの。

HK16_020-1.jpg
六枚目のカットですが、島の高台から別の方角の海岸伝いの道路に出て、昼飯でもどつぼった店で食べようかと思い、島の目抜き通りを目指していたら、その途中にある地元民相手の商店のようなお店の前で、いたいけな極小姐がご自慢のシャボン玉を辺り構わず発散していたので、そのご乱行ぶりが面白かったので、遠巻きに一枚頂いたもの。

HK16_021-1.jpg
七枚目のカットですが、その目抜き通りへ戻る道すがら、海水浴場みたいな浜辺を通ったのですが、その海岸伝いの道の傍らに、空の色、いや海の色を意識したのか、水色のペイントを施された武骨なコンクリート塀が在ったのですが、その前に陣取って、ファッション雑誌風のオシャレ系ポートレを撮ろうと試みている韓国人アガシ二名が居たので、そっと背後からお裾分けよろしくその様子を一枚頂いたもの。

HK16_022-1.jpg
八枚目のカットですが、目抜き通りに程近い観光?広場近くの露店街では、観光客、地元民を問わず、平日だというのに結構な人出で、ちょうどお昼過ぎで、皆さんお腹が空いたのか、適当に露店、屋台の類いから飲食物を買い求め、バクバク、ゴクゴクやりながら、そぞろ歩きする姿が印象的だったので、ちょいとイケてる小姐二名を引き連れてるちょいとイカれてるっぽい兄ちゃんが来たので、抜き撃ち的に一枚頂いたもの。

HK16_023-1.jpg
九枚目のカットですが、目抜き通りの東の端付近に合流出来たので、その華やかながらも牧歌的な様子を撮ろうと、獲物を探していたら、ちょうど辛子色の外壁もオッサレ~なカフェ?の店先で、昼の日中から、豪快にビールなんかをラッパ呑みしている小姐達が居たので、一枚撮らして貰うよ、と声かけたら、断るでなく、喜ぶでなく、何処となく気のない返事だったので、普通に一杯やってる風情で一枚撮ってみたもの。

HK16_024-1.jpg
十枚目のカットですが、江の島でも、パリでも、釜山は甘川洞文化村でも、はたまた大阪の天王寺動物園前でも、若い人々、特に今後、将来を誓い合おうという奇特なカポーが集まる場所には、鍵をフェンスにぶら下げるという不可思議な施設が在って、ここでも、いたいけな若者達が健気にもマジックで何か書いた後、フェンスに鍵を掛けていたのですが、珍しいことに中学生くらいの小々姐二名が、よせばイイのに他人様が書いた愛の賛歌?をスマホで撮っては、真顔で見て、次の瞬間、ケラケラ笑い出すという道徳的にはあまり好ましいとは言えない行いで盛り上がっていたので、その様子を一枚頂いてみたもの。

HK16_025-1.jpg
十一枚目のカットですが、島の目抜き通りに出たはイイですが、なかなか腰を落ち着けて、しかもリーズナブルなお値段で旅愁溢るるローカルフードを食べさせてくれそうなお店がなかなか見つからず、船着き場から向かって東側から再度、島の中央部へ向かう商店街へ入り、そこで地元民相手のレストロンを探すこととし、歩きながら、その生活道路の様子を一枚撮ってみたもの。

HK16_026-1.jpg
十一枚目のカットですが、同じくお食事処を探しながら、ひたすら鼻と目、そして第六感をフルに動員し、生活道路を徘徊していたら、暫くして、いかにも地元民相手のマーケットのような賑やかな商店街のような通りに出たので、その様子を振り返りざまに一枚撮ってみたもの。

HK16_027-1.jpg
十二枚目のカットですが、マーケットみたいなところがなかなかアジア的な風情に溢れていて、興味深かったので、食事もそっちのけで辺りを踏破していたら、19世紀の台湾辺りとか、澳門辺りにありそうな、石造りと漆喰の組み合わせのような重厚な建造物が裏通りに面して建っているのを見つけたので、嬉しくなって、通行人が来るのを待ち構えて一枚撮ってみたもの。

HK16_028-1.jpg
十三枚目のカットですが、無事、地元民相手のスーパーマーケットに面していたレストランでご当地名物の蝦雲吞麺とウバ茶葉の効いたホットミルクティなぞ頂き、さすがに離島かつ名だたる観光地ということもあって、宿の在る北角エリアのローカル食堂並みとはいかないまでも、少なくとも香港島や九龍の繁華街の観光客目当ての広東料理のレストランなどよりははるかに安いお値段で、心に沁みる美食を頂き、キブン良くなってお店から出てすぐ近くのちょっとした広場で、いたいけな極小姐をセルフ輪タクの車台に乗せて、記念撮影しようとしているフランス人パパが居たので、声かけて一緒に撮らして貰ったもの。

HK16_029-1.jpg
十四枚目のカットですが、港近くでは観光客相手のみならず、地元民相手の商店も少なからず存在していて、その店先で、品定めをするでなく、値切りをするでなく、広東語固有のゲコゲコ聞こえる発音で店主のお婆とあーでない、こーでないと四方山話に花を咲かせるベテラン主婦層各位と店主のやりとりを少々離れたところから一枚頂いてみたもの。

HK16_030-1.jpg
十五枚目のカットですが、島の東部には有名な鍾乳洞や奇岩が所せましとならぶ景勝地があるということなので、腹ごなしも兼ねて、近くまで行ってみようと思い、目抜き通りを再び東方面に舵を切って歩き出したら、前から、いたいけな極小姐にペダルを漕がせて、その他大勢は鼻歌キブンでゴキゲン乗車体験という、地獄絵?のようなセルフ輪タクがやって来たので小走りに近寄り、写真撮ってイイ?とお婆ぁに声かけたら、キレィな北京発音でトォウーィx2と破顔しながら応えてくれたのでお言葉に甘え一枚頂いたもの。

HK16_031-1.jpg
十六枚目のカットですが、軽登山の真似事までして鍾乳洞の近くまで行ってはみたものの、かなり急な狭い坂道、ちょうど江の島の稚児が淵へ下る坂道をもっと狭く急にしたカンジのところに人が鈴なりで動かず、しかも時折、下から、鍾乳洞帰りの観光客が上がって来て、離合すると云う、修羅場と化していたので、あっさり諦め、海岸線の奇岩だけ見物し、目抜き通りへ戻る途上に島東部の漁港沿いの道の様子を撮ってみたもの。

HK16_032-1.jpg
十七枚目のカットですが、船着き場の手前のちょいと大き目の広場の傍らにセルフ輪タクが停めてあり、またしても、いたいけな我が子の成長写真に励む若いヲヤヂさんが居たので、ブログに出した後で送って上げるから、と甘い言葉を囁き、娘さんの成長を記録するという大役を買って出たもの。

今回の感想ですが、パワーアップした力強い描写もさることながら、極めてクリアで視度に寛容なレンジファインダと相対的に被写界深度が広い割にはかなりシャープなSummaron35mmf3.5Lの組み合わせで、途中レンズ交換することも、相方のX-Pro1の出番を仰ぐこともなく、一本勝負で丸々一日撮り切れました。

さて次回は、5/3のマカオ、ここでも、これまで訪問していない島部の旧市街の様子も交えレポートしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2016/05/15(日) 19:51:15|
  2. 旅写真
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<City & islands with flood of colors~Hong Kong Tour'16 Apr.③~ | ホーム | City & islands with flood of colors~Hong Kong Tour'16 Apr.①~ >>

コメント

今回はOH後のM8という興味が大きかったですが、画像の出来具合に驚きました。

ズマロンは、ちょっと前までLとm3用のMの二本ありましたが、今はわけあってLしかありませんがモノクロで重宝しています。

今回のM8での画像は、Lズマロンが新製品で復活したかの様な再現で驚きました。

35㎜でf3.5というと、一眼用だと暗くてどうにも成らない感はありますが、ライカ用で距離計連動なら、コンパクトさと被写界深度の深さでもって、こうした背景を見せるドキュメント風な画像ではとてもマッチしていると思います。
おまけに、f2.8ズマロンの様なハロもない硬質な描写で、ポジ時代では特に緑色の色傾向が偏っていた気がしたところもデジでは全く気に成らないし、線の太かったモノクロの印象は、エッジの効いたカラーに変身した様です。

気に成ったのは、IRフィルターの問題ですが、ライカ社では不要とアナウンスしているのでしょうか?今回の撮影での是非も聴きたいです。

最近はM8は値下がり気味の様で、楽しみが増えました。
  1. 2016/05/21(土) 00:05:05 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

どこを弄ったのでしょうね?

charley944さん
お疲れです。
本当にこれ以前と同じM8なんですか?
別物としか思えない映像なのですが。

レンズとの相性も良い感じですし、この前のウルトロン28㎜でも迫力ある映像でしたから、修理のついでにどこかライカジャパンが調整したのではないかと思う次第。

こうも変わるとびっくりですね。
  1. 2016/05/22(日) 22:09:53 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
有難うございます。
そうですね、今回のOH、特にライツレンズを使った時の効果が大きいような気がします。
まだ、関東カメサOH後のSummicron50mmf2(DRのレンズヘッド使ったもの)とか、Summarit50mmf1.5とかElmarit28mmf2.8とかいろいろと楽しめそうです。
ところで例の黒色が小豆色ないし赤紫に化けるIRの悪戯ですが、今回、かなり直射日光強い条件下で撮りましたが、目立つ変色は無かったようでした。
もしかしたら、先方の判断で、UV/IRカットフィルタは何かしたのか、出た当時でもメモリ、CPUには余裕在りましたから、ソフト的にどうにかしたのかも知れません。
いずれにせよ、M8のアップグレード前の1/8000有るものをOHして戦力化するのも面白い選択だと思いました。
  1. 2016/05/22(日) 23:10:52 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

Re:どこを弄ったのでしょうね?

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
契約条件では、ボディ外装、ファインダ、シャッター幕、そして撮像素子以外は必要に応じて交換・・・と謳っていましたから、ソフトはいじり放題、TTLセンサーからUV/IRカットガラスまで、相手の裁量は極めて大きいのですね。
確かに10万円近い出費は痛かったですが、この復活ぶりであれば、大納得、やはりデジでもライカは一生モノと感心し直しました。
  1. 2016/05/22(日) 23:14:58 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/tb.php/476-e9613f49
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる