深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Sober mentre lente di talento~Topcon Simlar5cmf3.5~

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さて今宵のご紹介は予告通り、工房附設秘宝館から国産の古玉。但し、あまりに数が多く、アダプタ探すのも面倒くさいので、防湿庫の中をざっと見て、まだ登場していないのが何本(何十本?)かあるので、適当にスナップに都合良さそうな50mmクラスのを何本か掴んでバッグに放り込み、そのまま浅草に出掛けて撮ってきたうちの一本です。

このC.Simlar銘のエルマータイプの3群4枚のレンズは1953年から1954年の間にしか製造されなかった結構数の少ないもののようで、しかも輸出が中心だったらしく、国内には1954年のTOPCOR銘になってから数が出回るようになったようです。

実は、キャノン、ニコンは50mmはf3.5からf1.2ないし、f1.1まで持ってますし、ライツも同様ですが、トプコンは50mmクラスしか持っていない上、それもf2.0とこのF3.5の2本しか無いのです。

でも、たまに取り出して遊ぶと地味ながら素晴らしい端正な描写で目を愉しませてくれるので、大切な古玉のコレクションの一部です。
では、さっそく、このところ国際的な観光地と化した浅草の土曜日の賑わいを御年63才の古玉を通して見て参りましょう。
カメラはX-Pro1、絞り優先AEでの開放撮影です。

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まず一枚目のカットですが、地下鉄から地上に出て、まず一番目に立ち寄る雷門付近で、このところ常態化している、中国人小姐、或いは中国人カポ-の浴衣ペアルックの記念撮影ですが、なかなか着こなしも決まった和風の小姐をちょっとMr.Boo風の如何にもカメヲタっぽい兄ちゃんがしゃがみこんで下から何某かの指示を中国語で飛ばしながら撮っていたので、「対不起♪」とか声かけて、兄ちゃんの頭の斜め上から一枚頂いたもの。

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二枚目のカットですが、浅草でのいつもの定点観測スポット、仲見世から、美人茶屋「あずま」さんの横を西に入ってすぐの扇屋さんの店頭の江戸風団扇の図で、中央奥の風神の模様にピンを合わせて撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、団扇の試し撮りを終え、では浅草寺方面へ向かおうか、と仲見世に戻ったら、優しそうな目をした髭面の初老の白人男性が孫娘と一緒に土産物屋店頭で地図なんか見てたので声かけてモデルさんになって貰ったもの。

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四枚目のカットですが、如何にも着付けは見様見真似でやってしまいました、という風情の東南アジアからのゲストの浴衣小姐が仲間と仲見世を冷やかしながら歩いていたので、中国人と見当を付けて声を掛けてみれば、全然通じず、横の家族と思しき大姐が、苦笑いして「Sorry. We are from Thailand.」とか云ってくれたので、それでは、とタイ語でお願いして一枚撮らせて貰ったもの。

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五枚目のカットですが、仲見世を歩き切って宝蔵門から浅草寺境内に入ると、まずはいつもそこそこイイ画のチャンスが転がっている、手漕ぎポンプの界隈に足を運んだのですが、親に奉仕の精神を褒められ、すっかり水奉行と化したらしき、いたいけな中国人童子が、来る人来る人に水を振る舞っており、花も恥じらう同郷の小姐グループのうち一名が嬉しげに手などを洗っている様を一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、手漕ぎポンプの次は、これまた境内での定点観測ポイントである、お神籤売場へ向かい、やたら姦しい中国人小姐のグループが意味が判ってるのかどうか判りませんが、お互いに籤の中身を見せ合ったり、或いは手で持ってるところをアイポンで写したりしてやたら盛り上がっていたので、その様子を後ろからそっと一枚頂いたもの。

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七枚目のカットですが、ここもお御籤売場の周辺ですが、スカイツリーが見渡せる神籤結び棚の前にて、結んで、ハイ!サヨナラする前の籤の中身をもう一回二人で読み返して、うんうんと頷き合う、これまた中国人カポーの様子を背後から一枚頂いたもの。

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八枚目のカットですが、本堂に一応、形ばかりのお参りなどして、さぁ、お茶タイムだ♪と元来た道を辿ろうとしたら、手漕ぎポンプの前で、労働奉仕中の中国人童子がそろそろ、その若い力にも限界が来たのか、それとも褒めてくれる筈の親御さんがスマホンでメールだか、顔本だか始めちゃって自分を顧みてくれなくなったのでモチベーション低下したからなのか判りませんが、相当ヘタった表情で水を振る舞っていたので、その様子を一枚戴いたもの。

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九枚目のカットですが、過酷な労役の場と化した手漕ぎポンプ場から宝蔵門方面に目を転じると、これまたいかついカンジのヲヤヂさんが、幸いなことに自分にはあまり似ていないいたいけな小々姐の娘さんが自らの大切なおやつであるアイスクリームだかヂェラートだかのコーンを欠いてはドバトに分け与えていたので、我が娘とは云え、その優しさに心打たれ、目を細めている様子を一枚頂いたもの。

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十枚目のカットですが、仲見世も美人茶屋「あずま」さんの辺りまで来てしまったので、ここらでもうちょい声かけて撮らないとな、とか内心思って辺りを見回していたら、通り掛かった、タイガーウッズの妹さんっぽいタイ系米人の小姐が「あら珍しいレンズで撮ってるわね、アタシもカメラマンなのよ♪」というカンジで話し掛けてきてくれたので、ぢゃ一枚行きますかと、モデルさん役やって貰ったもの。

今回の感想ですが、うーん、テッサー/エルマータイプは奥が深い・・・また数が出回っていないこともあり、国産のノンライツレンズの中でも知名度はそれほど高くはない地味な玉ですが、なかなか楽しいスナップの時間をプレゼントしてくれて、侮れない銘玉ではないかと思った次第。

さて次回はたぶん、旅行先からの旅情溢るるカットをお送り出来ると思います、乞うご期待!!
  1. 2016/06/26(日) 15:45:04|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

3,4,8枚目が良いですね。

charley944さん
お疲れです。
浅草撮影行かれたのですね。
YTYTさんも週末行っていたようですので、行くだろうなと思いました。

このレンズ、一件何の変哲もない作りに見えますが、そこはトプコン、中々良い写りですね。
人気があるのもわかりますわ。
しかもその割に値段も手ごろで。

トプコンって今の人には眼科検診の時の機械しかピンと来ないでしょうけど、昔はこういうレンズを作っていたのですよねえ。

コシナがこれのリメイク出さないかな?
  1. 2016/06/28(火) 22:32:10 |
  2. URL |
  3. 出戻りフォトグラファー #aYDccP8M
  4. [ 編集]

Re:3,4,8枚目が良いですね。

出戻りフォトグラファー さん
有難うございます。
このエルマーコピーのレンズ、だいぶ前に佐原夏祭りで使ったことがあったのですが、R-D1sとの相性の関係でしょうか、それほど彩度、コントラストとも目立っておらず、まぁ、すっきりしたテッサータイプの写りだなぁくらいしか思わなかったのですが、さすがX-Pro1、旧式化したとはいえ、色のダイナミズムも線の力強さも目を惹く成果で、もしかすると、今後X系列は埋没して忘れら去られた銘玉の発掘ツールとなるかも知れませんね。
でも、コシナは例の57mmf1.4の復刻で痛い目に遭ってるようですから、まず手を出さないでしょうね。
比較的程度が良さそうなものを買い求めて、川崎市八丁畷でレストア考える方が現実的でしょう。
  1. 2016/07/01(金) 23:23:14 |
  2. URL |
  3. charley944 #yjwl.vYI
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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