深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Shake down of neo-old lens contained for 17years~Tamron Macro-Tele Zoom28-70mmf3.5-4.5

Tamzoom28703545.jpg
さて、先週は実家の用事がことのほか長引き、夕方の帰京した時はぐたっとしてしまい、結局ブログの更新をサボってしまったのですが、今週はキブン一新、数か月前に防湿庫の奥底から発掘された、未使用のTamron Macro-Tele Zoom28-70mmf3.5-4.5のご紹介いきます。

このレンズはタイから復員してすぐに、Canon FDマウントのカメラ群の常用レンズとして、もはや新品で交換レンズが入手できなくなっていた純正の代わりとして買い求め、常用機として使うはずだったEFにつけておくはずだったのですが、何回修理をやっても、低速域の電子シャッターが不安定でとても安心して使えないため、ボディの方は捨て値で叩き売って、パートナーを失ったレンズの方は哀れ、防湿庫の底で永い眠りに就いたまま、持ち主の忘却の彼方に置き去りにされてしまったのでした。

ということで、何せ買われたのが今から17年近く昔のことですから、当時の資料など残っていよう筈もなく、ただ判っているのが8群8枚の構成で非球面や特殊ガラスは全く使われていないということ。
この当時、例のライカ社のヴァリオエルマー28-70mmf3.5-4.5にOEM供給されたという某Σ社の同スペックのズームをはじめとして、各メーカー純正を含めて、この焦点域/開放値はかなり多く、一般的なものだったと云えそうです。
今回はFDマウントのデヂタルボディなどないので、X-Pro2にアダプタ経由はめて、土曜日の午後遅くの浅草で試写してみました。
全コマ開放での絞り開放AE撮影となります。

Tamzoom2870_001.jpg
まず一枚目のカットですが、メトロの浅草駅から地上に上がってすぐの定点撮影スポット、雷門前広場ですが、いつも元気な薄着の兄ちゃん、姐ちゃん車夫・車婦各位がたむろしているので、極力、普通の会話をしていそうなところを狙って、シーンを探していたら、ちょうど、車夫の兄ちゃん同志がじゃれ合って楽し気にはしゃいでいたので、雷門を背景に一枚戴いてみたもの。

Tamzoom2870_002.jpg
二枚目のカットですが、同じく雷門の名物、松下電器の名入りの大提灯下での記念撮影を楽しそうに行っている、中国人グループの側面に回り込み、背景を通る他の通行人各位も入れたカットにチャレンジしてみたのですが、何せF値の暗めのレンズでISOAUTO/Lowモードで撮ってしまったために後ろを通る黒人の女性のご尊顔が流れ、ピカソの「泣く女」そっくりになってしまったという奇遇の画。

Tamzoom2870_003.jpg
三枚目のカットですが、雷門を後にし、仲見世を歩くこと30秒程度、次なる撮影スポット、仲見世西側の側道に面した扇子屋さん店頭の図柄団扇を、いつものように上から二段めのひょっとこの目にピンを合わせ、背景に藍染の暖簾なども入るように構図を決めて撮ってみたもの。

Tamzoom2870_004.jpg
四枚目のカットですが、ここも仲見世上の貴重な定点観測スポット、美人茶屋「あずま」さん店頭で、いたいけな女給さんが、もうもうと湯気を上げる大釜から、おそらく冬仕様の熱い黍団子か何かを引き上げるところを、ズームの特典である、望遠域を活かし、店先の外国人中心のお客さんの頭の隙間から一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_005.jpg
五枚目のカットですが、同じく仲見世を宝蔵門方向に歩くこと、更に30秒程度で次なる定点観測スポット、メロンパンの販売店の店頭に到着、折よく、着物姿のタイ人小姐2名がそのメロンパンを発注し、包装して貰うのを待つ間、手持無沙汰のご様子だったので、側面に回り込んで、横顔を一枚戴いてみたもの。

Tamzoom2870_006.jpg
六枚目のカットですが、更に仲見世を宝蔵門方向に歩いて行くと、伝法院通りと交差する手前辺りで、急に視界が開け、宝蔵門の偉容が目の前に広がるので、年末年始のお定まりのの宙に浮かされた縁起物の吊り看板にピンを合わせ、午後の陽光を鈍く照り返すチタン屋根も美しい宝蔵門を背景として一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_007.jpg
七枚目のカットですが、人混みでごったがえす仲見世で、ふと横に目を転じてみれば、如何にも中南米から観光に参りました、との雰囲気を色濃く漂うわせるダウン姿の若い父親が、向こうのお国の子守歌でしょうか、スペインやポルトガルのそれとは明らかに違うメロディを低く口ずさんで、いたいけな乳児をあやしている姿が目に留まったので側面から一枚戴いてみたもの。

Tamzoom2870_008.jpg
八枚目のカットですが、伝法院通りとの交差点で、東方向に目を転じれば、天気がとても良い上、冬特有の湿気が少ない大気のおかげで、スカイツリーのテクスチャが肉眼でもくっきりと認められる状態だったので、望遠端の無限でちょうど上ったばかりの月も入れて一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_009.jpg
九枚目のカットですが、仲見世の商店街もそろそろ途切れ、宝蔵門前の広場に出ようという辺りで、スペイン語を話す小姐が明らかに別の国の小姐二名を案内し、結構似合った着物なんか着こなし、仲見世をそぞろ歩きしてきたので、覚えたてのスペイン語で声かけて、モデルさんになって貰ったもの。

Tamzoom2870_010.jpg
十枚目のカットですが、ムチャスグラシャスとか声かけて、いたいけな小姐三名組と別れようとしたら、ふと袖を引いて、プリーズ、プリーズとか声かけてくる者がいて、恐る恐る振り返ってみれば、テリー伊藤みたいな雰囲気の男の外国人観光客がオレも撮ってと、自らの顔面を指差し、プリーズプリーズ、フォトミー、プリーズとか言ってるんで、OK,OKと云ってカメラ構えたら、こんなおどけたポーズしてくれたもの。

Tamzoom2870_011.jpg
十一枚目のカットですが、仲見世のエンド、宝蔵門前広場まで歩き切ると、そこでは、いつもの通り、いたいけな国内外のグループやら、カポーが道端のフェンス沿いに佇み、スマホンなんか二人で覗き込んだり、デヂカメの撮影結果の相互確認なんかやっていたので、これも定点観測のひとつと割り切って、望遠端で一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_012.jpg
十二枚目のカットですが、宝蔵門下を潜り抜ける人物でも望遠端で狙おうと思い、通り過ぎる人々の姿をファインダを覗いていたら、程なく中国からと思しき若いカポーが現れ、ちょうど、その小綺麗な小姐の方が満面の笑顔でこちらを一瞬向いたのでその瞬間を狙って一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_013.jpg
十三枚目のカットですが、当日は写真展案内DMハガキのデリバリがメインで撮影は従であったため、境内での撮影も程々に切り上げ、ハヤタカメラボに向かう途中、小粋な江戸文化の発信源である、旧「暮六」という小割烹のお店の店先の小さな庭園のもみじがイイ案配に赤くなっていたので、庭を背景に一枚撮ってみたもの。

Tamzoom2870_014.jpg
十四枚目のカットですが、無事、案内DMハガキをお届けして次なる目的地に向かう途中、すっかり陽も落ちた観音通りを歩いていたら、灯の点った煎餅屋さんの店先の雰囲気が得も言われぬ佳き雰囲気を醸し出していたので、ちょうどお客が入って来たのをチャンスとして一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、うーん、なかなかイイぢゃないですか・・・デッドストックとは言え、約17年前の普及品のズームが最新最強のミラーレスと組むと、ここまで働けるとは。

そうそう、まだシグマの同じようなスペックのKマウントのヤツも埋蔵されてったっけな・・・新年にかけて発掘してみようかな。

さて、次回は年内最後のアップとなろうかと思いますが、暮の浅草寺周辺から今戸、花川戸にかけての風景・人物を古レンズで撮ってお送り致しましょう、乞うご期待!!
  1. 2016/12/11(日) 22:00:21|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<Snap around the downtown of Tokyo'16.Dec. | ホーム | Marriage beyound difference of time~Contax G Biogon21mmf2.8~>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/tb.php/502-a0f346aa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる