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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Rebirth of hardluck optics gifted ~Petri Auto CC 55mmf1.4 FD-remounted~

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て今宵のご紹介は予告通り、久々の工房作品、2月になってパーツストックを整理していて、不意にキーパーツを発掘し、落雷の如き閃きで図面を引くこともなく、一気呵成に製造してしまったという、まさに衝動的作品、Petri CC Auto 55mmf1.4改FDマウントです。
このレンズは、改めて説明する必要が無いほどコアなマニア各位には有名かつ垂涎の的で、5群7枚、す即ち、よくある4群6枚のプラナータイプの対称型の一番後ろのエレメントを2枚に分けて、球面収差を緩和したと云われる贅沢な設計で、後玉の直径自体も、何とキャノンのN-FD50mmf1.2Lよりも更に一回り大きいという画期的なスペックなのです。
しかしながら、このレンズが相方として恃みにしたPetri FTは残念ながら、耐久性、信頼性という観点から、この隠れ銘玉の性能を100%引き出すには至らず、この特異なマウントのレンズを何とかだましだまし実写に持ち出せる、という程度の役割しか果たせていなかったというのが偽らざる実感でした。
では、マウント改造して他のボディに移植するか?となると、特殊なスピゴットマウントと43.5mmという、ショートフランジバックで知られるキャノンEOSのEFマウントよりも更に0.5mm短いフランジバック、そう、ちょうどミノルタのSRとか、MDとかMCマウントと同一値なのですが、ミノルタとて物故メーカーに等しく、まともにフィルム撮影出来そうな機種はX-1のプロフェッショナルファインダ付きくらいしか思い浮かばないのでボツ、これより短いミランダ、コニカARも同様の理由でボツとし、唯一残ったのが国産の雄、キャノンFDマウントということで、今回、たまたまメーカー純正の中間リングセットが発掘出来たので、前に閃いたアイデアがフラッシュバックし、即実用化したということだったのです。
改造といっても、もう再生産はされないし、何よりも状態の良い個体は年々減って、マニアの間ではう奪い合い状態というのが実態の貴重な玉ですから、本体を切った張った、穴を開けるのも惜しかったのので、オリジナルのマウント固定穴をそのまま使い、FDマウントアセンブリと固定出来る、可逆改造ととしたのです。従って、愛用の黒のV6につけたい時はビス6本を外して元のマウント金具を付けるだけで、ハーィ元のペトリマウントに早変わり!ということです。
もちろん、強度はオリジナルの2mmビスを全て軟鋼製のものから高強度鋼のものに換装し、耐久性と信頼性を上げ、無限、光軸調整には工房内製のコリメータを駆使し製造しました。
では、当日の行程に沿って実写結果を見て参りましょう。
ロケ地浅草、ボディはCanonN-FD OD、フィルムは富士カラー100ネガによる全コマ開放マニュアル撮影です。

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まず一枚目のカットですが、深川は木場から浅草に出るには運賃、時間からして日本橋乗り換えの銀座線が一択のルートにつき、最初のカットはどうしても雷門周辺スタートとなってしまいがちですが、そそこはそれ、春節の時期に突入したこともあって、中華圏からのゲストも大勢訪れてくれている雷門の松下電器寄贈の大提灯の下でおどけて記念撮影する観光客各位のお姿を一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、ここも定番の撮影スポット、観光客の間ではもはや浅草名所のひとつに入っているんぢゃまいか?とも思えるくらいいつ行っても人だかりが絶えない、仲見世通り「美人茶屋 あづま」さんの店頭にて、甘酒やらきび団子などを実演販売している小姐店員さんのかいがいしく働く姿を湯気越しに撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、「美人茶屋 あづま」さんで定番の撮影を終えると、次なるターゲットはすぐ裏の側道との交差点に建つ扇子屋さんの軒先に掲げられた大和絵モチーフの手作り団扇ですが、当日はこの辺りも結構な人出で、店先で撮影ポジションを確保するのに結構難儀した一枚。

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四枚目のカットですが、新機軸として、扇子屋さんの少し奥手に新規オープンした「蒟蒻せっけん」をあ商うお店で実演販売を行っている看板娘のお嬢さんにレンズテストに協力して、ブログで宣伝しますから、とお願いしたところ、快くモデルさんになって頂いたもの。場所的にはやや不利ですがこんなき気立ての良いお嬢さんが店番するお店はきっと大繁盛すると思います。

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五枚目のカットですが、気立てと泡立ちの良いせっけん屋さんの両お嬢さんにお礼を述べ、また仲見世通りに戻って宝蔵門ほ方面を目指して歩き出したら、ちょうど舟和で買い物を終えたと思しき小姐二名が成人式を彷彿とささせるような、いわゆる観光客相手のレンタル着物とは一線を画すような見事ないで立ちで前を歩いていたので、商店街をバックに後ろから1枚戴いてみたもの。

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六枚目のカットですが、仲見世通りを不審者宜しく草餅色の巨大な古めかしいカメラを片手にストラップ巻いて持ちながらきょろきょろしながら歩いていたら、程なく伝法院通りとの交差点に達して、こここでも着物ルックの小姐がそこそこ居たので、交差点の忍者のお店の前に立ち尽くし、これは!と思った小姐が通り過ぎざまに後ろ姿を一枚戴いたもの。

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七枚目のカットですが、同じく仲見世と伝法院通りの交差点で、ここからは南方向に向かって仲見世通りの商店街の裏側が見通せるので、これも遠近感が出てて、画としては面白そうなので、前を歩く団体が或る程度の距離まで離れたところで一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、再び仲見世通りを歩き出すとすぐに目の前に宝蔵門のチタン製屋根の偉容が目に入りますが、ただ漫然と通りの溢れる観光客と宝蔵門をモチーフに構図撮っても、画としては面白くもなんともないので、画面のアクセントになり得るような人物が通りがかるのを待っていたら、リュックを背負った中国人の兄ちゃんがカノジョの手を引いて通り過ぎて行ったので、これ幸いにと1枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、程なくして宝蔵門に到達し、そのまま境内に足を踏み入れると、まずは第一定点観測スポットである手漕ぎ井戸の方に視線を走らせましたが、この寒空の下、誰が好き好んで冷たい水なんか汲み出して手を洗おうものか、閑散として人っ子一人居なかったので、次なるポイント、お神籤売り場に足を運ぶと、ここは通年不動の人気で、居ました居ました子供用のレンタル着物に身を固めたいたいけな中国人極小姐が意味を知ってか知らずか、お神籤を棚に括りつけていたのでその姿を1枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、次なる定点観測スポットである巨大焼香場の香炉周りは当日、人だかりが凄まじく、近寄るのも艱難辛苦の状況だったため、作戦変更、その横にある手水場で参拝前に身を清めようという敬虔な善男善女の姿を戴くことし、ここでも中国人一家が楽しそうに手を清めていたので、その姿を向かい側から1枚戴いてみたもの。

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十一枚目のカットですが、境内はほぼ撮り尽しの感無きにしもあらずだったので、また観光客が一巡ししそうな頃合いを見計らって出直すべく、いったん、奥山方面から六区へ抜けることとし、今は亡き観音温泉に面した出口から西参道に出て、六区の通りを北に向かい、花やしき通りに入った辺りで大道芸人のヲヂサンが紙芝居なんかやってたので、ちょいと失礼とばかり通りすがりに1枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、花やしき通りをモデルさんを物色しながら歩いていたら、ちょうど、着物にレース手袋、ロシア帽というちょっと捻ったファッションでしゃらりしゃらりと八文字歩きに近い歩行をする小姐二人組が目に着いたので、これはきっとレイヤーさんだ!と確信して声を掛けたら見事ビンゴ、モデル撮影バイトが終わったので帰る途中でした、ということで快くオマケの無料撮影にお応じて貰ったもの。

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十三枚目のカットですが、花やしきの前の番屋みたいな佇まいの建物の前で、中国人小姐が仲間とはぐれたのか、電話したり、スマホンで画面を大急ぎでスクロールしたりと大忙しだったのですが、何となく、その平昌辺りに居てもおかしくはないような、可愛いウィンターファッションの小姐が場違い感あアリアリの番屋の前に立ち尽くしている姿が面白くまた愛くるしかったので通りざまに1枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、辺りを一回りし終えて、また奥山方面の一本北の門、影向堂前の道から本堂横に出て、そこからまた本堂前まで歩いて行ったら、いたいけな日本産小姐が五重塔をバックに満面の笑みで自撮りなんかしていたので、そのお姿を前から1枚戴いてみたもの。

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十五枚目のカットですが、巨大焼香場はまだ黒山の人だかりでその人の輪に割り込んで、煙を身に纏おうとする善男善女の笑顔を撮ろうなどと云う大それた目論見は出来ようはずもなく、仕方なく、再びc手水場に目を転じれば、居ました、居ました、外国人観光客のグループが交代で手を清めていたので、一番目立つ、それこそ大輪の花の如きオーラを纏った白人小姐が前に出た瞬間を1枚戴いてみたもの。

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十六枚目のカットですが、そろそろ次の予定もあり、フィルムも3枚かそこらを残すのみとなったので、また宝蔵門下を通って仲見世通りを戻ることとし、近くまで来たら、ヒップでホップなカンジの黒人のブラザー達が大股で歩いて来て、おもむろにこの使い方が判るかとか、SONYのRX100MKIVかVを差し出してきたので、もちろん判るよ、ということでEVFをポップアップし、記念撮影して上げたお礼にモデルさんになって貰ったもの。

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十七枚目のカットですが、宝蔵門を潜って仲見世通り方面に出るとすぐ、気立ての良さそうな韓国からのアガシ二名組が、自国でのオリムピックもものかわ、日本の方が大好き!と云わんばかりにお互いの全身で喜びを表現した写真の撮りっこをしていたので、器量良い方のアガシの番を待って一枚戴いてみたもの。

今回の感想ですが、何せフィルムを使うのが3年ぶり以上、まして、露出計無しのオール人力で撮ったのはもう5年ぶり以上ですから、ほぼ全てのコマでオーバー露出となっていましたが、それでもフィルムの寛容性に助けられて何とか、レンズの描写は把握できるような実写結果になったのでは、と思いました。今度はモノクロにチャレンジしてみようかな。

さて次回はまたLeica M(TIPO240)使って、何かオールドレンズのフルサイズ描写の味見してみましょう、乞うご期待!!

  1. 2018/02/11(日) 17:04:25|
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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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