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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

An amazing miniature optics from G.B.~Dallmeyer25mmf3.5~

Dallmeyer25mmf35.jpg
まずは、拙写真展も無事、千秋楽を迎えることが出来、一部の熱烈なファン各位ともお話しをする機会も得まして、まずまずの収穫ではなかったかと思いました、皆様、改めて心より御礼を申し上げます。

さて、今週のご紹介は、久々のヴィンテージレンズ、しかもこれまでにないチャレンジングな試みということで、一年弱前に英国から届いた時、あまりの小ささにバレルレンズを注文した筈なのにこんな豆粒みたいなもん送って来やがって!と立腹と失望、そして改造しても画面の中央部しか結像しない、いわゆる鍵穴写真の「家政婦は見た」状態の写りしかしないのでは、加工工程が丸々ムダになりますので、暫く防湿庫で眠らせておいたのですが、
7月に香港行った時、ふと、新界の街角で降りて来たインスピレーションがあり、ホテルで簡単に機構図の肝だけメモし、帰ってから機構図と使える部材を選定、本格的な加工はお盆明けから始めて、やっと先週、完工したので、昨日、築地で試写してきたという次第。

比較的エレメントの状態は良かったので加工前に分解はしなかったのですが、反射面が大小で8面ありましたので、おそらくはスーパーシックスないし、オーピック型なのではないかと思われます。
絞り無しの真鍮直管型鏡胴、直径は約12mm、後玉の口径は8mm弱というところでした。
まぁ、f3.5とはいえ25mmでAPS-Cをほぼカバー出来るのですから、テッサー、トリプレットということはまず考えられないでしょうし。

では、さっそく実写結果を見て参りましょう。
カメラはFujiX-Pro2、全コマ開放(というか絞り機構無し)、絞り優先AEモード撮影

Dall_mini_001.jpg
まず一枚目のカットですが、築地に着いたのはもう14時前ということだったので、まずは腹ごしらえとばかり、穴子料理の銘店「つきじ芳野」で穴子重を戴き、しかるのち、波除神社前を通って場外の一番西の通路を歩い歩いていたら、アジア系の女性二名を同伴して歩いていた黒人兄ちゃんが両手を広げ、足をクロスして立って「Hoo!」とか絶叫していたのが目に留まったので、即座に駆け寄り、出演交渉、モデルさんになって貰ったもの。

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二枚目のカットですが、次いで、その通路を挟んで東側の場外市場の商店街を眺めれば、ちょうど、午後の西日が商品展示た棚に射し込んで、イイ案配のライティングになっていたので、スパイス屋さんで物色中のヲッサン二名を入れて店頭回りを撮ってみたもの。

Dall_mini_003.jpg
三枚目のカットですが、再び獲物を探し、西側通路を歩いていたら、たまたま談笑中の外国人カポーと目が合い、いわゆる微笑み返しをしたら、こちらの得物に目線を走らせているのが判ったので、歩み寄って、かくかくしかじか、80年以上も前に英国で製造された豆レンズをデヂカメ用に改造して性能テストしているので、協力してくれるか?と聞いたらノープロブレム、面白い!ということで、モデルさんになって貰ったもの。

Dall_mini_004.jpg
四枚目のカットですが、せっかく築地にやってきたので、色鮮やかなエビ、カニの類いも至近距離で撮りたいとか思い、場外市場を東西に走る買い物ロード的通路のうち北から二番目のものに足を踏み入れ、まずは雑踏の様子を空を入れて撮った撮ったら、イメージサークルの大きさも把握出来るのではないかと思い、通路真ん中に仁王立ちで置きピンで一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、東西通路を東に向かって50mもいかない辺りに店頭に解体したばかりの本マグロの頭を店頭展示している寿司屋があり、気味悪そうに遠巻きに眺めて通り過ぎる観光客入れば、至近距離に近寄り、インスタ用かなんかにドアップで撮影する者、わざわざしゃがんで並んで記念撮影する中国人一家居たりして、そこそこ活況だったので、傍らで待ち構えて、辺りの様子を一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、同じ場外の東西通路を歩いて半分を越した辺りの店先で、順番を待っていた、白いTシャツを着た髪の長い買い物客の小姐の髪が、ちょうど目の前でそよ風のいたずらで舞い上がったので、反射的にシャッター切ってみたもの。

Dall_mini_007.jpg
七枚目のカットですが、いつも買わないのに、築地に試写に来ると、頼んで撮らせて貰っているお店で、顔見知りの店員さんが居なかったのですが、店頭の様子をちょっと撮らせてね、と店番の兄ちゃんに声かけ、あ、カメラ意識しないで自然な様子でね、とか厚かましくもリクエストしてエビ、カニを背景に一枚撮らせて貰ったもの。

Dall_mini_008.jpg
八枚目のカットですが、同じエビ、カニ系のお店で兄ちゃんにありがとね、と声かけて立ち去ろうとしたら、店頭で韓国人のアガシ2名がカップ入りのタラバなんか食べながら、「マセッソヨォ♪」なんて連発していたので、通り過ぎざま、そっと横からその微笑ましい姿を戴いてみたもの。

Dall_mini_009.jpg
九枚目のカットですが、場外の東西通路も晴海通りに近い辺りまで来て、晴海通りから西へ一本目の南北つ通路の角にある、大イタチだかなんかの剥製が目印の乾物屋の店頭で、子連れ狼宜しく、次から次へと試食する童子を横目に、果敢に流暢な日本語日本語を駆使して、値切り切交渉をしていた中国人ヤンママ母娘の様子を撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、15時近くになってくると、場外内部のお店もだいぶクローズし、それを見越したかのよようにランチタイムも過ぎたお客の波は徐々に退き始めてきたので、比較的飲食街の密度が高い、門跡通りs商店街、即ち場外の北側の幹線道路に面したアーケードに出ようと西側通路に再び出て見たら、居ました、居ました、カメラ吊るした、モノ判りの良さそうな外国人カポーが結構な数居たので、まず手近なお二方に趣旨を説明してモデルささんになって貰ったもの。

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十一枚目のカットですが、場外の西側通路から門跡通り商店街のアーケードにアクセスし、モデルさんを求めてあちこちに視線を走らせていたら、吉祥寺のハモニカ横丁宜しく、昼なお暗い通路の奥に煌々と照らされたカウンター飲食店があり、結構、頻繁にお客が行き交っていたので、その様子を入り口から1枚撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、通路から再び門跡通り商店街のアーケードに戻ろうと踵を返し、表に出たとたん、いきなり、ファンキーな出で立ちの外国人小姐カポーに呼び止められ、この辺りのでハッセルのセコハンのアクセサリとか、フィルムなんか買えそうなところは無いかとか聞いてきて、マニアックなカメラ提げてるから、そそういうの詳しそうだと思って、とのことだったので、新宿西口と中野のフジヤカメラ行ってみれば、とか教えて上げてから少々立ち話して、ところでそのレンズ?とかおもむろに聞いてきたので、じゃ撮ってみようね♪といいうことでやっと撮らせて貰えたもの。

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十三枚目のカットですが、同じく門跡通り商店街のアーケードを本願寺方面に歩きながらモデルさんを探していたら、いきなり、焼け跡の工事現場の仮設囲いの窪んだ辺りで、竹の縦笛なんか吹いている白人小姐が居て、目線走らせたら、また目が合っちゃって、向こうがニコッと笑ってきたので、こちらも微笑み返し、このまま黙って通り過ぎるのも大和男子の名がすたるとばかり「もしかして、小姐はインドで名高いヘビ使いか?」とか思いっきしキツめのギャグかましたら、かなり大げさなジェスチャで否定し、後ろのナップザックにはコブラじゃなくて、カメラが入っているのよ、しかもアナコンダより長い長いフイルム巻いたヤツが・・・とか器用に返してきたので、ここでも雑談少々し、モデルさんになって貰ったもの。

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十四枚目のカットですが、そういや、ここんところ、きちんとしたカメラの広角レンズで本願寺の荘厳な建造物全景を撮って無かったっけな、とか思い出し、今回の玉は25mm、即ち、APS-C換算でも38mm程度だから、門のところからなら入るべ、ということで、試してみたら、余裕で入り、光の平行度が高い無限でのイメージサークルも良く判ったという一枚。

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十五枚目のカットですが、日比谷線から茅場町で東西線に乗り換え、お買い物をすべく乗り込んだ中野で、何とお目当てのフジヤカメラのヂャンク館が遥か彼方のブロードウェイに引っ越してしまったということで、図らずも移動途中にスナップすることとなり、築地では試せなかった至近距離での試写を行うべく、通り掛かりの氷川神社祭礼の提灯を一枚撮ってみたもの。

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十六枚目のカットですが、フジヤカメラ東側の裏通りも新目白通りに近い辺りには、かなりディープな建造物がまだ現存しており、その中でも店の外観、看板がレトロ臭ぷんぷん、しかも背景には青空と共に中野サンプラザの白い威容が入るという光景を目にしたので、嬉しくなって、一枚撮ってみたもの。

Dall_mini_017.jpg
十七枚目のカットですが、その中野奥の時代に取り残されたような一角で、それでも個々のお店は個性を競おうしているかの如く、外観のデスプレイには心配りを忘れておらず、アメリカンテイストのカフェバーのようなお店の屋根からスパイダーマンが這い降りてくるという、浅草仲見世が見たら、おお同志!とか手を差し伸べてきそうな光景が有ったので、店の前まで足を運んで見上げて一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、いやはや、人は外観では判断出来ないとは云いますが、レンズもさもありなん。
この頃、手慰み程度に色々なエレメント組み合わせて創作レンズと称する無手勝流レンズを作りますが、どれも、直径、長さとも、この豆レンズの数倍はありますが、ここまでの性能のものは作れません、しかも小さいののみならず、前の持ち主曰く、おそらくはWW1とWW2の間くらいに造られた製品じゃないかと、とのこと、いや今回はその写りを目にすることが出来、自分で何でも加工出来る有難みも感じた次第。

さて、次回は外出予定が無かったら、失敗作?のソフトフォーカスレンズでも試写してみましょうかね、乞うご期待!!
  1. 2018/09/09(日) 22:01:19|
  2. X-mount改造レンズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ええ感じの写真多いですね。
遠慮しないで、思い切って撮ってる感じが伝わります。

この場所も、あと数ヶ月なんでしたっけ。
  1. 2018/09/12(水) 13:18:54 |
  2. URL |
  3. YT #JyN/eAqk
  4. [ 編集]

YTさん
ありがとうございます。
そうですね、今回はこの珍レンズに大いに助けられたと思っています。
声掛けても、この珍しい御年80才のレンズの写りをテストするためだ!見てみたいっしょ♪とか小心者の拙者も大胆になれたし(笑)
  1. 2018/09/12(水) 23:32:10 |
  2. URL |
  3. Charley944 #E6kBkVdo
  4. [ 編集]

描写の良さに驚いていましたが、ダブルガウスらしいということで、もしかしたら同じくとても小さなアストロのガウス・タッカー25㎜辺りと類縁かなと思いました。

小さなレンズでダルメイヤーなら、25㎜f1,9ないしはf1,8のペッツバールタイプが有名ですが、同社の25㎜f2,9のトリプルアナスチグマットよりも精細な雰囲気があるのが、ダブルガウスを思わせるといったところでしょうか。
  1. 2018/09/18(火) 11:17:23 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordre さん
コメ有難うございます。
このレンズ、正真正銘、前後のエレメントの大きさ、曲率が同一で、ヘリコイドに前後入れ替えて付けても実焦点距離が全く同一なので、反射面数もさることながら、まさにマイクロプラナーというのが正確な表現ではないかと思いました。
写真ではわかりづらいかも知れませんが銘板の刻印、エナメル塗装、バレルの真鍮の加工、どれをとっても、この数倍の大きさを持つ光学系と遜色ないですし、写りに至っては、ご覧の通りです。
今回の久々の大当たりに気を良くして、また安くてもチァレンジングな個体を電子湾の夜釣りで釣り上げたいと思いました。
  1. 2018/09/19(水) 23:01:59 |
  2. URL |
  3. Charley944 #E6kBkVdo
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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