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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

An amazing optics we've never experienced ~Voigtlaender VM Nokton50mmf1.2asph. ~

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さて、今週のご紹介は予告通り、9か月もの間、待ちに待ったスーパーレンズをボウナス払いという禁じ手を使い、遂に入手出来たので、栃木祭りに持ち出し、シェイクダウンテストを行った結果をレポート致します。

まずは、この"Voigtlaender VM Nokton50mmf1.2"のあらましを簡単にご説明したいと思います。
発表は今年年初のCP+2018のコシナブースにて、突如、彗星の如く現れ、現状でも評価の高い、50mmf1.1と35mmf1.2、そして前年の11月に発表された40mmf1.2をも脇役と化し、非球面を採用した50mmf1.2という、いわばヴィンテーヂレンズのどストライクゾーン目がけて100マイル超の剛速球を投げて来たかの如き、鮮烈なお披露目となりました。
ただ、その時点では発売時期未定の参考品扱い、やっと今年の夏も過ぎようとした9月中旬に発売となり、ここで6群8枚のWガウスとも言えない奇怪な構成のスーパーレンズが市販されたわけです。

当工房ではこれまで、海外遠征を中心に不動の4番打者として、CanonL50mmf1.2改が必ず登場し、こと、LeicaのMデヂタルとのコンビでは傑作をモノにしてきたのですが、現在は、神奈川県内某所でOH中につき、比較が出来ないのが極めて惜しまれるところであります。

では、当日の行動に沿って、さっそく、実写結果を見て参りましょう。
カメラはLeica M(TIPO240)、全コマ開放による絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、栃木祭りのメイン会場である大通りの会所に設けられた架台の上には、毎回恒例の金漆塗りの対の獅子頭が置かれていて、それが当日、天気も良かったので、結構、盛大に照り返していたのですが、新品レンズの特権として、中の汚れや曇りもなく、かつ今回は深いフードをかけていたので、あえて、この難題にチャレンヂしてみたもの。

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二枚目のカットですが、お昼前後の時間は演者である各町会の社中各位も観客もそれほどの出ではななかったのですが、それでも控えめながら運行している各町会の山車には、その先達を務め、華を添える、金棒曳きの小姐各位が務められているわけで、獅子頭を撮り終えた時、背後をちょうど通り過ぎようとしていたので急遽、向き直って一閃浴びせたもの。

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三枚目のカットですが、今回、三回目の登場ではありますが、それぞれの最近接域でのクセを見るべく、大通りの会場入り口に近い辺りに位置する、元肥料商の店頭に置かれた黒塗り人力車の車輪とその荷台に置かれた、おそらくはかすみ草と思しき鉢植えをモチーフとして撮ってみたもの

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四枚目のカットですが、大通りのそこかしこに点在する明治期から昭和初期にかけての店舗兼住宅の街並みの前を、何組かの町会の社中がそのご自慢の山車と共に通り過ぎて行きましたが、どの町会の組みでもやはり、見どころは先達の小姐各位のカラフルな衣装と、一糸乱れぬチームワークで振り下ろし、シャラーン♪と鳴らす金杖の音ですが、ちょうどやって来た町会の先達組をモデルにその様子を一枚戴いてみたもの

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五枚目のカットですが、大通り上で、たまたま、目の前の町会の社中が一時休止し、いたいけな童子達からなる先達や山車の綱曳きも小休止、周囲の友垣と他愛もない歓談にうち興じたり、伴走するお親御さんからおやつや湯茶の補給を受けたりしていましたが、ちょうど上空に報道機関のものと思しい取材用のヘリコが飛来して、それを眺める先達の小々姐の姿が目に留まったので、これ幸いにとい一枚戴いてみたもの。

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六枚目のカットですが、町会の山車の周りを写真撮って歩いていたら、カメラに興味を持ったのか、或いはひとかどの写真家、或いは報道機関の取材とばかり思ったのか、如何にも減れの姿を撮って欲しそうに、つかず離れず、いたいけな童子がこっちを見ながらうろうろしていたので、声を掛けてみたら、嬉々としてモデルさんになってくれたもの。

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七枚目のカットですが、あちこちに小休止中の山車が停車している大通り上は、まさにこの種のレンズテストには格好のシチュエーションではあったのですが、何せ1/4000までしかシャッター速度が無いM(TIPO240)には、まれにみる好天の陽射しはなかなかツライものがあって、ちょっとでも日向で反射率や白色度の高いオブヂェが被写界に入ってしまうと、飛び飛び大会になってしまうので、慎重に探していたのですが、たまたま停車中の山車の中はそれほど明るくもなかったので、演者の小ど々姐に声かけて一枚撮らせて貰ったもの。

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八枚目のカットですが、ここまでで、なかなか至近距離で人物のポートレを路上で撮る機会が巡って来ず、そこはかとなく焦り出してはきたのですが、辺りを見回してみれば、自分の町会の山車が小休止中でヒマこいて、姉妹でダベっていた先達の金棒曳きの小々姐と極小姐の二人組が目に留まったので、声かけてモデルさんになって貰ったもの。

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九枚目のカットですが、そうこうするうちに、少しずつではありますが、山車も運行を始めたようなので、当然のことながら、路上の床几なんかにどっかと腰を据えて、化粧直しなんかしていた先達の金棒曳きの小姐各位にも出動命令が下るわけで、先に別のレンズで撮らせて貰った小姐ではありますが、一枚撮られるのも、二枚撮られるのも同じとばかり、再び横顔を一枚撮らせて貰ったもの。

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十枚目のカットですが、町会社中の山車の先達にはそこそこ美形の小姐を揃えたがるのが、適材適所の原則にも敵い、また専門性の高い演奏技能を求められる山車上の下座連には、ヴェテランのヲッサン、ヲヴァハンが据え付けられるというのが、佐原、鹿沼、そして川越と転戦してきて、自明の理の如く理解していた話ではあるのですが、ここ栃木では、AKB某の「木崎ゆりあ」を彷彿とさせるが如き美形が登場していたので、工房主のみなず、同行の他二名も狙って撮ろうとしていた事実に笑ってしまったもの。

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十一枚目のカットですが、大通りの一番奥のどん詰まりの辺りでは、何故かテープが道幅一杯に広げられ、その向こう側には、色鮮やかなお揃いの法被を着た、女性らしき存在が大勢、出待ちをしていいたのですが、或る程度、近寄ってみれば、普段はお掃除とか、仕出屋の調理、或いは薄暗い夜のスナックのカウンター奥で神秘的に棲息している女性店主のような雰囲気の、要は顔のシワをパテならぬおしろいで塗り埋めた上、下塗り、中塗り、上塗りの輪島塗の漆器もかくやあらんばかりの厚塗り大姐軍団勢揃いだったので、そのマネーヂングをしていた、いなせな法被の爺様の後ろ姿だけ撮らせて貰ってほうぼうの呈で逃げ出す前の一枚。

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十二枚目のカットですが、お揃いの極めて派手な法被に、高田馬場の仇討ちに加勢しに行く堀部安兵衛か、はたまた赤城の山も今宵限りと手下に大見得切って別れを告げる国定忠治か、と見まがうが如き襷掛けに、著しく堅そうなカツラなど被った老婆軍団を撮るのも、撮った後の写真に使い道が無いので眺めるだけにしておいて、その先達を務める、如何にも気立ての良さそうなスキンヘッドの爺ちゃんの笑顔が素晴らしかったので、モデルさんになって貰ったもの。

Nokton50mmf12_013.jpg
十三枚目のカットですが、昼飯場所を探すため、また元来た道を辿っていたら、スタンプラリーみたいなものの世話役兼、進行係みたいなお役目を担う、時代劇衣装、カツラに身を固めた男女が目に留まったのですが、この瓦版屋に扮した兄ちゃん、先輩格?の浅草のデブの草餅売りの桜金造もどきななんかと比べれば、極めて自然な振る舞いと何よりも笑顔が良かったので、傍らから何枚か撮らせて貰ったうちのベストショット。

今回の感想ですが、うーん・・・やっぱ新しい超高性能レンズはイイですね。クラシックな佇まい、そう、姿恰好はベンチマークとしたらしいCanonL50mmf1.2に何処となく似通っていますが、この開放からすっきりシャープでコントラストも発色もまさにデヂタル時代の作品造りにも十分耐えうる高性能さ加減で、先に期待満々で買い求めたUltron35mmf1.7asph.にも一歩もひけを取らない21世紀の銘器と思いました。

さて、次回は11月の連休を利用して訪れた鞆の浦~尾道、姫路の街の様子を二回に亘ってお送りししたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2018/12/02(日) 20:47:36|
  2. 深川秘宝館
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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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