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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Amazing restoration of lost optics ~Petri AC Oricor 45mmf2.8 mod. by F.G.W.G.~

Petri_orikor45mmf28.jpg
まずは、本日、無事千秋楽を迎えた拙写真個展、ご来場の皆さまには心より御礼を申し上げます。
さて、今週のご紹介は、予告通り、想定外の革新レストア技術を織り込んだ、工房新作レンズのお披露目行きたいと思います。
肝心のブツというか、修理不能ということで、あちこちの中古カメラ屋のジャンクコーナー、或いはヤオフクなどで叩き売られていて、誰も一顧だにしないPETRIの中級レンジファインダ機PETRI 35F2.8 の目、PETRI AC ORICOR45mmf2.8をレストアし、フジFXマウント化したものを今回はご紹介致します。
まずこのレンズの氏素性ですが、1954年にペトリカメラ株式会社から発売されたPETRI35の後継機、というかマイナーチェンジ版である翌1955年発売のPETRI35F2.8に装備された固定式レンズであるテッサータイプの3群4枚構成の光学系で、入手した個体を始め、ニコイチ用に幾つか物色したり、サイトでも調べたところ、最後群の凹凸貼り合わせの凹が風化により、白濁、或いは発粉してしまうような状態で撮影に供せられなくなったケースが殆どで、個体差はあれ、ニコイチは不可能と考えていたのですが、それでもボディから簡単に外れる鏡胴をいじくっていたら、或る早朝、ふと降りてきたモノがあり、テッサータイプであれば、系と度数さえだいたい合えば何とでも結像は可能、というものでした。
そこで、某インダスタの修理用のエレメントはそれこそ何十個も在庫ありますから、一番新しい、70年代終わりの、傷、カビなく、エレメント透過光に色がついて見えないものを選って、採寸の上、内外面ネジのインタープラグを削り出して製造し、それを介して某インダスタの最後群を装着し、何とか光学系をでっち上げ、試写に出て、その性能にぶったまげた・・・という次第です。
では、さっそく、実写結果を逐次眺めて参りましょう。
ロケ地は浅草寺周辺、カメラはX-PRO2による絞り開放、絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、深川から浅草へ地下鉄経由到着すると真っ先に足を運ぶ定点観測スポット其の壱が、雷門前広場となりますが、この時は、休日で天気もそこそこ、気温もそれほど冷え込みがきつくなかったので、いつもの海外勢に加え、国産小姐各位も浴衣みたいな着物に身を包み、雷門をバックに記念撮影していたので、遠慮がちに後ろ姿でも戴こうと思ったら、シャッター切った瞬間、こちらを向いて出演頂いたもの。

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二枚目のカットですが、中国からの観光客一家が童子達を交代で持ち上げ、何の御利益があると伝えられているのか知るすべもありませんが、何故か、雷門下に吊るされた大提灯に触りたがり、またそれを記念撮影しては盛り上がっていたので、カメラマン役の若いヲヤヂに声かけて、一緒に撮らせて貰ったもの。

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三枚目のカットですが、ここも浅草エリアでの試写、或いは仲間内の撮影ツアーでは必ず立ち寄るこことになっている定点観測スポット、仲見世通り始点から目と鼻の先に位置する「美人茶屋 あづま」さんの店頭で、きび団子やら甘酒の実演販売をしている小姐の精勤するお姿を撮らせて頂こうと、東南アジアの観光客各位に紛れ、最前列でちゃっかり一枚撮らせて貰ったもの。

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四枚目のカットですが、仲見世通りは「美人茶屋あづま」さんの位置する角を西に曲がれば、側道との交差点に建つ扇屋さんの店が目に入り、そこの店先に飾られた大和絵の手作り団扇がやはり定点観測スポットになっているので、今回もひょっとこの鼻先にピンを合わせ、通りまで背景に入れて一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、扇屋さん店頭での、半ばルーチンと化した団扇撮影を終え、再び観光客でごごった返した仲見世通りに戻ってすぐの土産物屋さんの店頭では、またしても中国からの観光客一家が、浴衣みたいな着物に身を包み、髪の毛までそれらしく拵えて、付近の散策途中でしょうか、土産物屋のちょいと愛くるしいキャラクター商品の展示に張り付きで、同じ人民公社の童子達への土産ででも物色しているのでしょうか、真剣な眼差しで商品の品定めしている姿を一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、同じく仲見世通りはお隣りの土産物屋さんの店頭では、東南アジア、或いは中国でも稀有のハローキティの真正品の愛くるしいグッズ類が所せましと陳列されており、やはりご御幼少のみぎりから英才教育を受けておられるのか、親から与えられたオヤツ頬張りながら、汚れた手でいじられるのを極度に警戒している店側の人間の目もものかわ、好奇心と物欲に突き動かされた極小姐がハローキティグッズを我が物にせんと親に自己主張を始めるまさにその習慣を一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、同じく仲見世通り上の東南アジア、中華圏からの観光客で賑わう、ファンシーな土産物屋さんの対角線上には、大人好みでどちらかといへば、実用に振った路線の箸だとか、手ぬぐいだとか渋めの江戸小物系を商う店が位置しており、そちらには自分で使うのか、或いは日本人をはじめ、東洋人はナイフ&フォークが上手く使えないので、木の棒2本で何でも挟んで食べるという奇妙な風習がある、とかインスタに上げるためなのか、いたいけなうら若い西洋の小姐が何かぶつぶつ言いながら箸を物色していたので、通りざまに外から一枚戴いてみたもの。

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八枚目のカットですが、仲見世通りをこれはと思うシーンを撮りながらそぞろ歩きしても、あっと云う間に伝法院通りとの交差点、宝蔵門が大きく見える辺りに着いてしまいますが、ふと目の前をこれまた浴衣みたいな着物に身を包み、六区方面にしゃらんしゃらんとそぞろ歩きしていた国産小姐二人組みが歩いて行ったので、追いすがりざまに後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、伝法院通りにも物販店のみならず、食べ歩き出来るような小吃のお店が複数商っていて、その店頭で、なかなかイケてるファッションの中国人小姐のグループが目に付いたので、至近距離までアプローチして後ろ姿を一枚戴いてみたもの。

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十枚目のカットですが、伝法院通りとホッピー通りの交差点南西には、そこそこ有名なみたらし団子を商うお店が有り、そこがいつもいたいけなうら若い小姐各位が行列して贖っていたので、今回もs写真写りとノリが良さそうな小姐二人組が買い終えるの待ち構えて、至近距離撮影したかったので、横顔入りで買ったばかりの団子5兄弟を撮らせて貰ったもの。

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十一枚目のカットですが、伝法院通りから仲見世通りには戻らず、そのまま花やしき通り経由、奥山から浅草寺境内に戻ろうと考え、ホッピー通りを北上したら、まだ陽が残っているのに、あちこちの居酒屋のオープンテラスというか路上不法占拠の屋外席で一杯ひっかけ、オダなんか上げてる兄ちゃん達が目についたので、モノは試しにとカメラを向けたら、ワケ判らん英語で写真撮ってケロみたいなことをピースしながら愛敬振りまいていたので、お言葉に甘えて一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、花やしき通りの花やしきゲート手前で、スマホン片手に自撮り二人前を試みていた、オランダからという小姐二人組に声かけたら、まさに渡りに船、とばかりに背景替えたりして何カットか頼まれたので、そのお礼にとモデルさんになって貰ったもの。

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十三枚目のカットですが、奥山エリアから浅草寺境内は本堂西側エリアにアプローチしてすぐ、今度は日本人小姐二名がちょい似合わない大き目のキャノン製一眼レフで、シャッター切ってくれる人を探していて、カメラ提げて如何にも写真撮りに来てますよ系のオーラを漂わせる工房主を観音さまのお導きと考えたのか、目が合ったら、あのぉ、一枚お願い出来ますか?ピントとか面倒なことはなないですから・・・とか云ったので、はいはいと三脚とレリーズ代わりを務めたお礼に一枚モデルさんになって貰ったもの。

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十四枚目のカットですが、これも浅草寺境内の本堂西の石造りの橋のたもとで、ヘッドホンから流れる歌舞音曲の類いに合わせて目を閉じ、指を弾きながら体をスイングしてリズムを取ってる、70年代のソウル系RB兄ちゃんみたいな白人バックパッカーが居たので、曲の合間を見計らって声かけて一枚撮らして貰ったもの。

Petri4528_015.jpg
十五枚目のカットですが、ここもレンズ性能評価のベンチマーク化しつつある、本堂向かって左手に建つ、巨大雨水桶の上縁の外周に刻印された緑地に赤の文字にピンを合わせて、ほぼ無限の位置に立つ、スカイツリーを背後に撮ってみたもの。

今回の感想ですが、若干、像面湾曲が距離によっては目立つのと最後のカットでもはっきりと認められるように撮影条件によっては、非点収差が大暴れし、背景が野分の如くぐるぐる渦巻くので、レンズのクリアランス等、改善の余地は残っているのかもしれません。
さて、次回は今年初のお祭り系イベントへの遠征、甲府は「信玄公祭り2019」に泊りがけで出掛けた撮影結果を2回に分けてお送り致します、乞うご期待!!
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  1. 2019/04/14(日) 16:59:05|
  2. 旅写真
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コメント

ペトリのテッサ―タイプといえば、別冊の写真工業くらいしか実写を見たことが無かったですが、このレンズシャッター機のテッサ―タイプは、線が細かく見えます。

フルサイズでないから何とも言えませんが、周辺が若干荒れ気味になっているようなので、ペトリらしい軟らかさとちょっと違うような気もしますが。

もっとも、M42の45㎜f2.8の実写と比較しようにも、部屋をあら捜ししないと雑誌を見ることができません。もっとも、frickerで見ることが出来るなじみの少ないpetri2.8ACはハロがありクリアーな画像が少ないものの、意外としっかりした硬派なテッサ―という様子ですね。

***

ペトリのm42・45mmも高価ですし、ましてや実写も殆ど見かけないので、このあたり、ペトリテッサ―への貴重な証言になるとは思いました。
  1. 2019/04/17(水) 00:19:12 |
  2. URL |
  3. treizieme ordre #-
  4. [ 編集]

treizieme ordreさん
有難うございます。
今回は移植パーツであるインダスタ50の後玉を据え付ける位置、即ち前玉との正確なクリアランスを計測せず、適当に固定し、そのままでっち上げた光学系で無限とって、後群より後ろに伸びているレンズ固定式RF機の鏡胴部品のため、やむなく富士FXマウントとしましたが、これが被写体との距離により周辺が流れる原因かなと思っています。
ただ、オリヂナルとて中心部の解像度上げるためには、開放時の周囲の像面湾曲には目を瞑ったとも考えられ、これはこれで良いと割り切って使ってます。
ま、ソ連の絶版レンズと物故メーカーの愛の結晶みたいなもんなので、これはこれで良しとしませんか?(笑)
  1. 2019/04/18(木) 23:53:30 |
  2. URL |
  3. Charley944 #zdvXpt9s
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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