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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Rebirth of impressive optics among plenty of parts~Jupitar8 mod. collapsible~

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さて、今宵のご紹介ですが、予告通り、外出自粛中ではありますが、家の中では作ったばかりのレンズのテスト&最終調整は出来ないので、やむなく、徒歩で回れる範囲、即ち、”三密”状態に陥るリスクを排除し得ない公共交通機関の利用無しでロケハンし、他人様との会話は勿論のこと、距離も3m以内には立ち入らないよう、最新の知見かつ細心の注意を駆使し、試写を行って参りました。
結論から申してしまえば、今回の光学系、たまたま発見された戦前のゾナー5cmf2.0の沈胴鏡胴どんがらに工房内には空気の如く存在しているソ連製光学系パーツの状態の良いものを選って組み上げましたが、金物の形状や前玉、中三枚貼り合わせ、後二枚貼り合わせの相性により、固有焦点距離が51mm前後から、49mm程度迄縮まってしまうため、今回も内鏡胴の固定位置を物理的に下げられる限界迄下げても、若干、無限が出なかったので、一旦、バラしてしまいました。
そして、在庫の中から、組み合わせ、分解が比較的容易な固定鏡胴タイプのものをテストベンチに使い、無限が出て、近距離でも像面湾曲や非点収差による周辺の暴れが比較的少ない組み合わせを12枚の無傷の前玉と貼り合わせで傷なく、変色少ない中三枚貼り合わせ7本、そして無傷かつ、この種類では持病の後二枚貼り合わせのうち周辺バルサム剥がれが出てないもの5本を組み合わせ、他の固定鏡胴3本と並行して組み上げました。その結果はまた別途レポートすることとさせて戴きます(←こんな時期なので、ネタ小出しで引っ張ります(笑))
では、さっそく当日の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはα7RIIによる全コマ開放、絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、当日は、いつも清澄白河方面へ移動するのに使う、東富橋から永代通りを横切って、そのまま墨田区役所経由墨堤へ続く三ツ目通りの裏通りを通ってではなく、ランチを門仲駅付近で摂ることとしていたので、永代通りを門仲交差点、即ち清澄通りとの交差点まで歩き、そこを北に折れて歩くこと15分弱で清澄庭園前に出るのですが、その道すがら、仙台堀川に架かる橋の袂の小屋の縁台に腰を下した旅の先達、芭蕉翁の銅像を一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、仙台堀川を超えると、いつもは森下発で門仲方面へ戻って来るルートの見慣れた景色、つまり、清澄庭園沿いのモダン長屋の姿が遠目に見えてきて、手前の商店街も何となく見慣れた景色で目的地に近づいているのを感じさせてくれますが、自粛を受けてシャッター降ろした薬局の軒下で、いつもは気に留めなかったオレンジ色のニクいヤツことサトちゃんのダンボ的乗り物がイイ案配に日陰でテカっていたので、向こうから歩いてくる通行人をバックに一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、サトちゃんダンボから暫し歩くと、いつもの見慣れた、モダン長屋の佇まいが目の前に広がり、ここの定点観測スポットのひとつである、クラフトビールを売り物にしているという、このご時世の自粛ブームもものかわ、昼からビールを店頭販売している店先で煌々と照らされた裸電球型LED電灯と金物製で素朴な雰囲気の「BEER」看板を一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、同じく延々と続くモダン長屋の真ん中より、清澄白河交差点よりの辺りにある、ここも白い木枠の大きなガラス窓と白い木板を百葉箱みたいに打ち付けた外壁が印象的な独立系ブティックの前ですが、やはり、このご時世、右へ倣えの不要不急の商店は自粛ということでお店を閉めており、それでもちら見しながら通る通行人各位は居るので、5分ほど、目の前の横断歩道横の信号柱のもたれて、被写体を待って、シャッター切ってみたもの。

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五枚目のカットですが、ここも、モダン長屋の閉まっていたブティックの2~3軒ほど、清澄白河交差点方向に位置する、若者向けの美容室で、いつも全面ガラス張りの開放的な店構えの店頭に、これまた、日本製とは思えないようなキッチュな色使いのフレームに、不似合いな幅広ショルダのリボンタイヤを履いたスポーツ自転車がもたれ掛けられていたので、これ幸いにと有難く一枚戴いてみたもの。

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六枚目のカットですが、自粛自粛とは言いながら、元々、それほどメジャーな観光名所でもない、ここ清澄庭園付近では、人通りはこれまでとそれほど変わりはなく、ただ大きな違いは、マスク装着の通行人がほぼ100%に近く、正面からは写り込んで欲しくないので、通り過ぎた瞬間以降、構図を考え、丁度いい大きさまで遠ざかる頃合いでシャッター切らねばならないことでしたが、いたいけな20代半ばのお散歩カポーがお手々繋いで仲睦まじく前を通り過ぎて行ったので、有難く一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、ここモダン長屋付近ではいつも通り、そこそこ撮れるものだなぁ、とか感心しながら、次なる目的地である清澄庭園を目指して、入口がある庭園北側へ面した通りに曲がると、いきなり後ろから走ってきた、いたいけな極小姐がコケそうにでもなったのか、いきなり工房主の足に飛びついてきたので、すわっ日中からバイオハザードか!?とか前日夜中に観た映画を思い出し恐る恐る斜め後ろ下に目を向けたら、若いヲヤヂさんが小走りやってきて、済みません、歩けるようになったばかりのもので・・・と恐縮して引き取り、では手でも繋ぐのかと思いきや、ほら行くよ、と歩き出しちゃったので、とまどいながら、その後をテクテクついてく極小姐の姿を撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、清澄庭園の入口まで到着し、様子を伺ってみると、門扉は固く閉ざされ、一枚の貼紙が・・・要は都の緊急事態措置を受け、5/6迄閉演、とのことで、仕方なく、その隣にある、無料であるためか、天気の良い園内が大入り満員の活況状態の清澄公園に足を運んでみれば、あろうことか、テントなんか立てて、中でまったりと集・近・閉を楽しむ手合いが散見され、ここはヤヴァィと思わせるもの十分だったので入口付近から一枚撮って早々に退散したもの。

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九枚目のカットですが、この界隈の次なる定点観測スポットである万年橋へ向かい、歩き出すと、清州橋通りに出た辺りで、道の向こう側にずいぶんとレトロで凝ったタイルをふんだんに使った外装のビルが目に留まり、しかもご丁寧なことに社名の看板というか表札はぶ厚い銅製の金物で、その上にはこれまたレトロなデザインのランタンみたいな照明器具が掲げられていたので、即座に道を渡り、至近距離から一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、同じく清州橋通りに面していて、ちょうど、万年橋へ続く道への曲がり角に建つマンションの一階に位置する、カフェバーのようなお店のエントラス横の飾り窓の古めかしい雰囲気の薄黄色のステンドグラスがいつも見事なので、中のお客さんや店員さんが外を向いていない瞬間を狙って、至近距離から一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、清州橋通りとの交差点から歩くこと1分強で、安藤広重も葛飾北斎もその人気の作品集で描いた、小さいが格で云えば、日本橋、永代橋、両国橋などと肩を並べる名所で、現在の鋼製橋も、昭和5年に震災復興の一環として架け替えられ、しかも今年は、何と架橋90周年ということで、是非ともその優美ながら力強い姿を撮りたいと思ったところに、奇跡的にマスクもせず、美麗な姿の若いカポーが現れたので、橋が呼び寄せたご縁と思い、有難く一枚戴いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、短い橋なので徒歩でも20秒も掛からず渡り切ってしまうので、反対側から橋の優美な鋼構造を眺めていたら、またしても別の若いカポーが元気にジョギングなんかしながら通り過ぎて行ったので、丁度良い大きさに収まる辺りで、後ろ姿エキストラ出演お願いしたもの。

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十三枚目のカットですが、万年橋を渡り、次なる目的地、小高い人工の岡の上に設けられた芭蕉翁の可動式銅像と清州橋の全景を撮ろうかと思ったのですが、何と、こんな風通しの良い丘の上の施設まで、芭蕉記念館の付属施設ということで、道連れ自粛閉館、仕方なく、辺りを撮って、お茶して深川に戻ろうと、だいぶ前にたまたま、この辺りを歩きまわってからスカイツリーまで移動した時に通りがかった、黒塗りの木塀と鉄製タンクなどの店頭オブジェが魅力的なカフェバーを再発見したので、店先の渋いバイクをモチーフに一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、清澄通りに再び戻り、大通りに沿って歩くこと5分程度で森下交差点に到着、そこを東に向かって新大橋通りを通るのが深川への帰り道のルートなのですが、東富橋へと繋がる区役所前通りの手前で、ちょうど建物が解体されて次の計画が動く前の空き地越しにちょうどイイ案配に色褪せた藤色のモルタル外壁とその真ん中に設けられた薄緑色の錆びた鉄扉がイイコントラストだったので、足を止めて一枚撮ってみたもの。

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十五枚目のカットですが、いつものアプローチルートである区役所前通りへと曲がり、ひたすら南へ歩くと、白河、三好、平野、そして仙台堀川を渡ると見慣れた冬木町に到達するのですが、今回、ちょうど光線加減も良かったので、たまたま兄ちゃんが通りかかったのをチャンスとして、仙台堀川に掛かる鋼製橋である亀久橋の様子を一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、適当に組んでも、ゾナーってイイですね、金物のクリアランスの加減で30m程度を無限とした見切り発車での試写でしたが、開放でここまで撮れれば、作品造りに使うぢゃなし、スナップのお供としては、十分、及第点上げられるのではないでしょうか・・・もう跡形もないですが。

さて次回は、Stay Home WeekのGW、無人の街へ試写に出掛けようと思いますが、はて、何をお供にしましょうか・・・来週末迄に考えます、乞うご期待!!
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  1. 2020/04/26(日) 21:56:49|
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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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