さて、今宵の更新ですが、予告通り、房総半島真っ只中、君津市は久留里の山里にひっそりと佇むお城を訪ねSpeedpanchro28mmf2改Mと旅してきた様子を、と思ったのですが、それ以前、いや京都訪問直前に週末二日間かけてその前座とも云えるような、郷土資料館として建てられた千葉市ど真ん中と久留里城ご近所に建てられていた天守閣を、これまた渋いCanonNFD20-35mmf3.5Lをお供にX-Pro2で撮ってきましたので、お付き合い下さい。
まず二日間の簡単な行程ですが、5月GW明け後二週目の週末、その次の週は会社の一時帰休を利用して、京都旅行へ出掛けるというのに、フラフラと出歩く癖がまた出て、関東近傍のお城を気軽に見て回ろうと思い立ち、まずは一番手っ取り早い千葉市のお城を見物しようと考え、ランチを千葉駅で食べる前提で、11時近くに家を出て、12時過ぎに着いた千葉駅の駅ビルでエスニックフードを戴き、なかなか良い気分で、都市モノレール真下から出ている市バスに乗って、20分ほどでお城のすぐそばのバス停に着き、バス停から見える白亜の天守閣を目印に小高い丘をぐるっと北西から南東へ回り込む格好で本の丸?へ到達し、そこから入場無料の天守閣へ登城、中を見物してから、周囲を見て回り、雨が降り出してきたので、傘をさして、すぐ近くの県庁前モノレール駅まで移動、千葉駅に戻って、お茶とイチゴパルフェなどを戴き、その日は深川へ帰宅。翌日は、9時台に工房を出て、やはり千葉駅経由、外房線でまずは上総一ノ宮へ移動、そこから大原行きに乗り替え、いすみ鉄道の大多喜行きまでの時間があったので、駅から徒歩5分ほどの生活道路沿いにある、寿司の名店「房寿司」さんで地魚握りを戴き、また駅まで戻り、いすみ鉄道に乗って30分ほどの距離にある大多喜駅まで移動し、そこから渓谷沿いの道を歩くこと20分弱、やっと天守閣に辿り着き、見物してから、今度は重文の薬医門と大井戸を見るコースをとるべく、超ショートカットの本の丸下の大多喜高校へ下る階段を通り、駅まで戻り、また同じルートで千葉へ移動、またしてもお茶して深川に戻ったもの。
では、早速、二日下のお城どっぷりツアーの様子をお楽しみ下さい。

まず一枚目のカットですが、千葉駅から乗った市バスが最寄りのバス停に着いてから下車し、車中から見えていた、小高い丘の上の白亜のどことなく小田原城に似せたカンジの白亜の天守閣を目指して緩い坂道を時計回りに登っていくと公園の入り口があり、そこを南に回り込むと、木立の間から、結構端正な、小田原城の弟分みたいな白亜の層塔型天守閣が現れたので、嬉しくなって足を止め、一枚撮ってみたもの。

二枚目のカットですが、しかし、今年に入ってからも小田原城二回、松本城、そして松前城と外観復元天守閣と現存天守閣を見慣れてしまっているので、何処となく、作り物感漂う模擬天守閣への違和感、それもディテールの話なのですが、そもそも天守台の石垣が低すぎる、打込接ぎを意図したはずの石が薄く削がれ過ぎていて、タイルみたいに見える云々感じてしまい仕方なかったのですが、そこはそれ、こういう遊び心に溢れた建物を建てた心意気に免じて、登城者視線で石垣と軒下周りを撮ってみたもの。

三枚目のカットですが、かなりの距離からも確認出来るように、この天守閣は最上階の外周を巡れる展望台になっていて、安全対策上、高欄があり、しかも何を考えたのか、それを目立つ赤に塗っているのがリアリティを損なう主因になっているのですが、それ以上に、その高欄から軒下までの高さを金網が覆っていて、まさにお子ちゃまの遊び場であるデパートの屋上然としているのを目にして内心がっかりしかけたのですが、当日は風が強く、危うく吹き飛ばされそうなカンジになったので、外に出られる構造上やむなしかと思いつつ、競合他社であるJFEの蘇我工場方面を金網越しに撮ってみたもの。

四枚目のカットですが、外周展望回廊と高覧があるのは、お手本となったと思われる小田原城が史実に反し、外観復元の唯一の相違点とまで云われまがら敢行したため、やはり街の発展を訪れる者に見せたいという為政者の想いを、元々は木造の砦くらいしかなかったであろうと云われるこの猪鼻城址エリアに建てられた模擬天守閣が排除しようはずもなく、しっかり真似して、入場無料の眺めの良い観光名所となったものですから、その回廊越しに景色を撮ってみたもの。

五枚目のカットですが、そろそろ空模様も怪しくなってきて、本の丸周辺の土塁やら何やらも見てから帰りたかったので、早々に下まで降りて、登城口前のドンキホーテみたいなカンジの千葉常胤殿の像をあとに、正真正銘の遺構という戦国時代初期の土塁を目指して歩き出した頃、雨が降り出そうと云うのに、妙にテンション高いトークの城女子と思しき妙齢の女性二名組とすれ違ったので、お城正面を背景に一枚戴いてみたもの。

六枚目のカットですが、翌日は前日よりも1時間半近く千葉駅を通過し、外房線で上総一ノ宮駅を目指し、そこからまた大原駅行に乗り換え、いすみ鉄道への乗り換え時間を利用し、ランチを食べてから駅に戻って、結構な数のてっちゃんが集まり、それ以上に地域の人々の生活に密着したローカル交通機関なのだなと感じたのですが、出発前に電車の前で友達夫婦と記念撮影をして上げた若い夫妻に見送り風景を撮らせて貰ったもの。

七枚目のカットですが、「鶴瓶の家族に乾杯」と「今夜もさだまさし」の相乗り企画の追加ロケということで、一両貸切の急行列車を見送り、発車までまだ時間があるため、誰も乗っていない車両内部の写真を撮って構わないとのことで、点検・清掃中の車両に入れて貰って、無人の客車の内部を超ローアングルから撮ってみたもの。

八枚目のカットですが、工房主の乗る電車の発車直前に上総中野方面からの下り電車がホームに到着し、何故か、レゲェとかR&Bとかそっち系の若い家族がホームの端からその電車を出迎えようとしていて、特に末っ子の極小姐は「雀百まで踊り忘れず」ではないですが、巧みに腰を使ったゼスチャで電車到着の喜びを表現していて面白かったので後からチャッカリこんと一枚戴いてみたもの。

九枚目のカットですが、大多喜駅に着いてから、お城の在る場所を確認すると、駅から20分ほど渓谷沿いの山道を歩いた先の小高い丘の上にあるとのことで、暫く線路伝いに歩き、200mほど進んだ辺りで右手に折れ、山道へと進み、ずっと左手に渓谷を見ながら歩いていたら、大多喜高校手前で遥か彼方に赤い橋が架けられているのが見えたので足を止め、空と渓谷の緑、そして赤い橋を収めて一枚撮ってみたもの。

十枚目のカットですが、駅から天守閣への渓谷沿いの山道を歩いていたら、大多喜高校を過ぎて100mほど上に行った辺りで天守閣方面の案内板が出ていて、右に回り込む登り道に入ったのですが、曲がってすぐの右手、即ち本の丸の北東下に当たる位置の谷の斜面にかつては茅葺屋根が葺かれていたであろう、入母屋造りの見事な大屋根の建物を中核とした小集落があったので、これも面白いと思い、足を止めて一枚撮ってみたもの。

十一枚目のカットですが、赤い大屋根を超したら、右手に案内板が出ていて、いよいよ模擬天守閣である「千葉中央博物館大多喜城分館」へのアクセス路に入り、木立の中の緩い曲がりくねった坂道を登っていくのですが、遥か先に途中の駐車場から降りてきたと思しき若い夫婦に子供2名の家族連れが、ハイキング宜しく歌など歌いながら山道を登っていたので、後から一枚撮ってみたもの。

十二枚目のカットですが、山道を歩くこと正味20分弱、やっと層塔型3重3層天守閣のそびえる本の丸エリア、というか博物館敷地に足を踏み入れ、登山道からは更に敷地内を反対時計周りに50mほど歩いた先にある、入り口から登城することになるのですが、鎧集団がお出迎えする入り口の長屋みたいなところを過ぎた辺りが最も天守閣の全貌が見て取れるので、広角の威力を活かして一枚撮ってみたもの。

十三枚目のカットですが、内部を見物すると、やはり定番の刀、槍、鎧、そして鉄砲が実物のみならず、その途中工程からカッタウェィまで置かれていて、これは松本城も小田原城も、それこそ北限の松前城まで共通した展示なので、きっと城郭マニアってのは刀剣マニアとか火縄銃、甲冑ファンも兼業してるんだろうなぁとか思い、外に出てから、大多喜高校方面へと下る前に振り返って、別の角度から天守閣の偉容を撮ってみたもの。

十四枚目のカットですが、往きの長い山道とはうって変わって、本の丸北東から大多喜高校を目指して下る坂道は考えられないほどのショートカットで、帰ってからGoogleEathでもって調べてみたら、なんと往きの3分の1以下の距離で、一日で大多喜城、久留里城を見て回るような時には、この道で往復するのもありかな、と思いつつ、高校敷地内の大井戸、そして薬医門(二つセットで県指定史跡)を見て回り、門の袂につつじが咲いていたので、古めかしい重厚な佇まいの門をバックに一枚撮ってみたもの。

十五枚目のカットですが、来た道とはうって変わって人里にすぐに戻れる下り坂を通り、歩くこと10分弱、あっという間にいすみ鉄道の線路を跨ぐ踏切のところまで戻ってきて、雨がぱらついてはきたのですが、傘をさすほどではなく、電車までの時間、城下町を見て歩こうと思い、まずは、大手門の横に電車が停車しているという、城郭マニアとてっちゃんが手に手を取って、「アイゴー!」と感涙に噎び泣きそうな風景を撮ってみたもの。
今回の感想ですが、いやはや、産まれた時から首都圏に暮らし、実際に大喜多町のお隣は君津市にも2か月ほど暮らしたことがあったにも関わらず、千葉市のど真ん中、そして房総半島のほぼ中央にこんな立派なお城があることを知ったのは今年に入ってからで、ホント、灯台もと暗し、というのは本人の関心次第なのだな、と思った次第。
さて、次回は6月最後の一時帰休を利用して訪問した京都穴場観光ツアーから二回にわたってお送り致します、乞うご期待!!
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- 2021/07/04(日) 16:51:35|
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