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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

A myth of optic classified into apochromat②~Kinoptik.Apocromat5cmf2,od.M~

さて、今週は、予告通り、今までフルサイズ機で以て、イメージサークルサイズから、周辺の画質まで調べてこられなかったMマウント化アリフレックスレンズの体力測定結果のうち、キノプティークアポクロマート50mmf2をご紹介したいと思います。
このレンズも前回のApo-Cine-Heligon同様、フィルム及びM8でのAPS-Hフォルマットデジまでの試写結果は上げていましたが、今回、初の裏面照射CMOSによるフルサイズデジでの実写いきます。
カメラはSONYα7cによる絞り優先AEでの全コマ開放撮影となります。
なお御参考までに初登場時のKodak Ektar100EX24mによる実写結果の記事のURLを挙げておきます。
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/blog-entry-33.html

ではさっそく今回の浅草での実写結果、逐次眺めて参りましょう。

Kinoptik50mm_001.jpg
まず一枚目のカットですが、浅草で試写すると、雷門周辺から始まって、「美人茶屋あづま」さん、その裏手の扇子屋さん店頭の大和絵団扇、そして仲見世を流して、浅草寺には宝蔵門から入り、手漕ぎポンプを経て、お御籤売場、手水場、それから境内、花やしき横を経て、奥山の常盤堂プレゼンツの風車の弥七モニュメント前というのがお定まりなのですが、ちょうどシネヘリゴンの試写が終わったので、レンズ交換し、ここを折り返し点として撮ってみたもの。やはり、シネヘリゴンより若干コントラストが低めで、背景は二線ボケと距離計連動メカ後付けによる口径食が見てとれると思います。

Kinoptik50mm_002.jpg
二枚目のカットですが、風車の弥七モニュメント前から、だいたい自撮系小姐が多数徘徊している、花やしき方面へ歩いていくと、大衆演劇場横の路地にシネヘリゴンでモデルさんになって貰った方々とは別の組の小姐二名組が、ネコ耳みたいなのを付けて、献花をバックに可愛い系を追求したカットの自撮りに勤しんでおられたので、その様子を路地入口から一枚戴いてみたもの。
ここでは、ちょっと油断して、最前群レンズがかなり銘板に近い位置に開口しているためか、背景の明るい壁面が写り込んでコントラストが低下する現象を起しています。

Kinoptik50mm_003.jpg
三枚目のカットですが、再び境内経由、仲見世を通って、雷門方面へ戻り、お茶して深川に戻ろうと、風車の弥七モニュメント前に差しかかったら、シャッター押してくれそうな人を探してキョロキョロしていた小姐二名組が目に留まったので、半分親切心から声掛けて撮って挙げたのち、古い改造レンズの試写に協力して、とお願いしてモデルさんになって貰ったもの。
ここでは前の小姐のまつ毛にピンを合わせるべく、α7CのEVFの最高倍率を使いましたが、このカットで判るくらい、全体的にコントラスト低めの画面中で、前髪からおでこの皮膚の質感まで4K画面?と思うくらいの解像しています。

Kinoptik50mm_004.jpg
四枚目のカットですが、浅草寺の境内の戻り、午後の遅い太陽がオレンジ色の陽光を総チタン葺きの宝蔵門の屋根に照らし始めた頃合い、ちょうど、いわゆる黄昏時の一歩手前くらいの時間帯だったので、このレンズが苦手な白い光源が被写界に不用意に入り込みことも少なくなってきたので、
宝蔵門をバックに何組かの振袖を着た小姐が談笑していたのを幸いに一枚撮ってみたもの。
宝蔵門の屋根瓦にピンを合わせましたが、前ボケになる手前の小姐二名はなだらかにボケて、それなりに画になった気がしました。

Kinoptik50mm_005.jpg
五枚目のカットですが、浅草寺境内、本堂前を一礼して横切ると、ここも定点観測スポットであり、夕陽が射し込む頃合いになると、ちょうど良い光線の当たり具合、色合いになるので狙い目なのですが、ちょうど、神籤を鋼線を渡した朱の木枠に結ぼうとしている小姐二名組が居たので、後から結ぶところを一枚撮らしてね、とお願いしてモデルさんになって貰ったもの。
ここでは、手前向かって左の小姐の白い和服を夕陽が煌々と照らしていますが、EVFで見ても、撮った画像見ても、それほどコントラストを落とすようなハレーションにはなっていません。

Kinoptik50mm_006.jpg
六枚目のカットですが、宝蔵門を潜り、仲見世に出て、撮りながら歩いて雷門を目指していたら、原宿の竹下通りから転戦してきたかのような場違いの身なりで闊歩していく、いたいけな小姐二名組が前方、即ち雷門方面から歩いてきて、いったん立ち止まって、関西弁で何かを語らい合ったと思ったら、伝法院通りを西に向かって歩き出したので、交差点から街並みを背景に歩き去る後姿を一枚戴いてみたもの。
被写体がかなり早歩きしていたので、EVFのクロップ拡大モードを使っている間が無く、低い0.5倍程度の画面でピンを合わせたため、若干甘めですが、それでもシネレンズならではの、主人公二名の背景からの浮きあがり感は見てとれると思います。

Kinoptik50mm_007.jpg
七枚目のカットですが、伝法院通りと仲見世の交差点から、雷門はまさに目と鼻の先、息を止めても歩いて到着するくらいの距離ですから、程なく雷門の手前に到着し、まだちょっと枚数が足りない気がしたので、仲見世の東の並びの裏通りを眺めてみると、居ました、居ました、地面にXンコ座りして、スナック上の食品を頬張っている兄ちゃん達が・・・と思ったら、これまた原宿辺りからの遠征組と思しきカポーが視界に入り込んできたので、飛び入り参加願ったもの。
北方面とはいえ、空と西日を照り返す建物の壁が入り込んで、画面のハイライト部はかなり多かったのですが、仲見世の朱の建物の暗部も、原宿組の兄ちゃんの服のシワも繊細に描写しています。

Kinoptik50mm_008.jpg
八枚目のカットですが、再び仲見世の路上に戻り、雷門のちょっと手前の人形焼屋さんの軒先に視線を走らせると、これまたシノワズリ柄の和服に女子柔道チャンピオンの吉田某女史を彷彿とさせるような気合の入った編み込み髪の小姐を含めた三名組の小姐が人形焼を買い求めようと店頭に並んでいたので、有難く後から一枚戴いてみたもの。
ピンは編み込み髪の小姐のうなじに合わせてみたのですが、これまたEVFの最大倍率でもボヤけない凄まじい解像力でした。ただ背景の蛍光灯は二線ボケと口径食が見てとれると思います。

Kinoptik50mm_009.jpg
九枚目のカットですが、雷門の全景を入れて通りの様子を撮ろうと思い、舟和さんのメロンパンかなんかも売ってる仲見世の物販店の辺りまで戻り、EVF覗いて構図を決めようとしていたら、ちょうどいたいけな和服姿の若いカポーが真昼間から人目も憚らず、お手々繋いで歩いて来たので、目の前の土産物屋に入ろうとしたところを有難く一枚戴いてみたもの。
画面の1/4強、上部が空が入ってしまいましたが、陽は西に傾きつつあり、カメラのAWBでオレンジに転ぶのを補正していたようですが、そもそも光束自体が弱いので、苦手なハイライトによるフレアというかブラーによる全体的コントラスト低下も被写体の識別困難化も起らなかったようです

Kinoptik50mm_010.jpg
十枚目のカットですが、残念ながら、仲見世「美人茶屋あづま」さん裏の扇子屋さんが、ちょうど店先の大和絵団扇を陳列した台をしまうところだったので、まさか買わないのに撮るから待って!とも云えず、為すすべもなく見送り、もうひとつの定点観測スポットのオブジェ系、万年風鈴を撮ることとし、店先で記念撮影していた親子連れが去ったあと、斜め下から一枚撮ってみたもの。
中央のギヤマン製風鈴側面にピンを合わせましたが、ここでは前後の風鈴はそれほど著しい崩れもなくキレイにボケており、配光範囲が極めて狭いLED照明灯の特性なのか、そこそこ強めの白色光源が写り込みましたが、意外や意外、照明器具周囲が滲む程度で画面内への影響は僅少でした。

Kinoptik50mm_011.jpg
十一枚目のカットですが、ギヤマン風鈴の撮影結果を背面LCDモニタで確認し、これは結構ヤルなぁと思い、背景に空を入れて、まだまだ周囲の残光を照り返し、金色に燦然と輝く、故松下幸之助翁寄進の雷門下大赤提灯底部の鍍金金物の卍模様を撮ってみたもの。
結果、やはり金色金物の色合いを出すべく、露出補正を+0.7程度にしてしまうと、北西方面とは云え、太陽が西にあるため、空はそれなりに明るく、ましてや鏡面仕上げに近い金物からの反射も加勢しますから、フレアというかゴーストに近いパターンが写り込んでしまいました。

Kinoptik50mm_012.jpg
十二枚目のカットですが、雷門も潜り、そろそろ上がりにして、道中、どこかでお茶とスィーツでも楽しんでから、ファミレスすらまともにない深川まで戻ろうかと思った矢先、如何にも初々しい感満載の田舎の高校生チックな和装のカポーがアニメの主人公みたいな嬌声上げて記念撮影なんかし始めたので、兄ちゃんの肩越しに参加させて貰ったもの。
ピンは小姐の前髪というか目に合わせていますが、意外や意外、開放にも関わらず、前ボケになる、兄ちゃんの菱形チェックの着物の柄も余裕で識別出来ますし、提灯底部の「松下電器」の銘板の文字も視力0.7くらいの人間が眼鏡なしで見た時くらいの識別は出来、それほど崩れないでボケることに驚かされました。

今回の感想ですが、やはり、アポクロマートレンズはドイツ製もフランス製もきっちりピンを追い込めば、解像力が凄いですね、ただ、同じようにシャープながら、画面全体のコントラストやオフフォーカス部のボケの現れ方、こういったところで、画面全体の作画傾向としては、正確無比で写実主義のドイツレンズと芸術志向のフランス製レンズという哲学の違いが出ているのでは、と思いました。

さて、次回は、満を持して訪問した四国お城巡りツアー第二弾、3泊四日の旅、2回か3回に分けてお送りします。レアな改造シネレンズでのお城撮影結果もありますので、乞うご期待。

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  1. 2022/04/03(日) 19:24:53|
  2. Arri改造レンズ群
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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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