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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Joyful trip to see Japan's tradition from Fukui to Nagoya '22 Sept.①

さて、今回の更新は、予告通り、出張先の大阪から戻った週末に、満を持して旧玉をお供に名所旧跡を巡った北陸~名古屋ツアーからご紹介したいと思います。
まずは簡単な行程ですが、9/15(木)の夕刻の新幹線で、東京駅から米原経由、20時過ぎに福井に入り、9/16(金)は三連休の週末のお約束事で有給休暇を貰っていたので、朝からJR九頭竜線経由、越前大野町に入り、そこで駅前から巡回バスに乗って、お城の建つ小高い山の麓の観光センターである結ステーション停留所で降り、登城口からアクセスし、RC造の模擬天守閣ながら、本物の城郭の中に建つ建物の持つ雰囲気はなかなか良好で、思う存分建物の内外を検分した後、再び麓でバスに乗り、越前大野駅からいったん福井市内に戻り、駅前で海鮮丼など頂いてから、今度は、第三セクター鉄道である「えちぜん鉄道」で50分ほどかけて三国町まで移動、実に25年ぶりに訪れた、北前船で栄えた面影の残る港町を散策し、夕暮れ前に再び「えちぜん鉄道」に乗って福井駅まで戻り、駅前でお茶してから、宿への通り道でもある福井城址に寄って日暮れまで撮って、裏手の濠端に建つ宿に戻った、というのが初日9月16日の行動。
では、当日の行程に沿って実写結果を逐次眺めて参りましょう。

北陸_名古屋22Sep_001
まず一枚目のカットですが、福井駅から田園風景を縫って進むJR九頭竜線で辿り着いた越前大野駅に降り立ち、事前に調べておいた情報に従い、駅前ロータリーのバス停からお城の最寄りバス停である結ステーションまで乗車し、そこで降りて、目の前の小高い山の頂きに建つ、こじんまりとした天守閣を目指して歩くこと約10分で天守閣の建つ本丸へと辿り着きますが、その手前、木立に囲まれて佇む本丸門の偉容を一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_002
二枚目のカットですが、本丸門をくぐって本丸へ足を踏み入れ、武具蔵跡、そして、平和な令和の御代を象徴するかの如く、色とりどりの錦鯉が泳ぐお福池を過ぎると、大天守とは渡り櫓で連結された小天守石垣の下を通って、天守台に設けられた石段への道に出るのですが、ちょうど、小天守主要部と大天守を下からギリギリ収められるアングルを通ったので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_003
三枚目のカットですが、本丸広場に出て、いったんずーっとバックして、大小天守がちょうどバランスよく収まる地点を探り出し、野面積みのワイルドな石垣で作られた頑丈そうな天守台の上に、浜松城を思わせるような、だいぶ余裕を持たせたとも言えなくはないですが、少々、サイズ余り感のある小ぶりな天守が、先ほど下を通った小天守を従えて、ちょこんと載せられていて、これが妙に青空に映えていたので、有難く一枚頂いてみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_004
四枚目のカットですが、入場料を払い、中に入って一階、二階、三階と登っていくと四階はRC造天守のお約束通り、展望台になっていて、屋外の回廊から周囲の景色を眺められるようになっているのですが、ここ越前大野城は山間の狭い平野に立つ小山の頂上なので、周囲の山々も平野の街並み、田畑、そして川の流れも手に取るように見てとることが出来、特に小天守屋根越しの景色が秀逸だったので、記念に一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_005
五枚目のカットですが、すっかり麓の景色も最上階外壁、屋根付近の造作も十分堪能出来たので、日の暮れる前に三国港、福井城址まで見てしまいたかったので、早々に下城しようと思い再び、最上階の屋内に戻り、そうだ、このRC造天守最上階屋内の造作も資料として撮っておこうと思い、隅からシャッター切った瞬間にステテコ姿みたいな観光客のヲッサンが飛び入り参加してしまったもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_006
六枚目のカットですが、越前大野駅行の市内循環バスは登城口向かいの結ステーション駐車場奥から出ることは調べてあったので、降りて来てから、まだ多少時間があったので、ここでうどん、そば、或いはソースかつ丼の類を食べてしまおうかとも思ったのですが、とにかく、地方では次の移動の交通手段の近くでの食事が時間ロスを回避するための鉄則なので、駅前まで移動してから食べようと思い、敷地を散歩していたら、素敵な舞台セットから湧き出る名水を発見したので、復元された土蔵群をバックに一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_007
七枚目のカットですが、結ステーションは北前船の寄港地である日本海沿いの古い港町の商家を模したかの佇まいを持つ、40メートルもの木造平屋建てという建造物でその特徴である吹き抜け廊下の軒先には、季節ごとに、大野町の風物をPRするオブジェが展示されるとのことですが、この時には、この地方特産の染物のような涼やかな模様の布が吊り下げられ、高原のそよ風に揺らいでいたのを一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_008
八枚目のカットですが、越前大野駅から再びJR九頭竜線の電車に乗って、福井駅まで戻り、駅ビルの中の金沢出自の八番ラーメンが母体という居酒屋ランチでなかなか旨い海鮮丼など頂き、今度は180度正反対の方向に伸びる「えちぜん鉄道」で25年も前の記憶を頼りに大歓待して頂いた骨董品店を訪ねようと、終点の「三国港」港まで乗ったのでしたが、お目当てのお店の在る市街地は、そのひとつ手前の「三国」駅だったので、仕方なく、港の景色を眺めながら、一駅戻る時に撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz summaron35mmf3.5による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_009
九枚目のカットですが、三国町の旧市街というか町の中心部の通りは、さすが200数十年も北前船で賑わい、豪商、分限者が軒を並べた往時の隆盛の面影をそこかしこに遺していて、まさに江戸の太平の世が富をもたらした街並みなのだなぁ、などと感心しながら歩いていたら、お目当ての骨董品店の近所で城郭もどきの重厚な漆喰塀の寺院に遭遇したため、記念に一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz summaron35mmf3.5による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_010
十枚目のカットですが、ここも三国町の目抜き通りの、骨董品店の店先を過ぎ、もう三国駅に近い辺りの店舗兼住宅が建ち並ぶ一角で、長浜の黒壁スケア付近とか、金沢の三つの茶屋街辺りで見かける、正面には格子をはめ込み、屋根の下には下野という軒と屋根の間の小屋根、そして家と家の間の防火隔壁であるうだつを高く上げた、いかにも古めかしい木造二階建てが並んでいたので、足を止めて一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz summaron35mmf3.5による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_011
十一枚目のカットですが、あと数百メートルで「えちぜん鉄道」の三国駅に辿り着くという辺りで、左右の古めかしい伝統建築群を眺めながら、時折シャッター切って、歩いていたら、如何にもヒマそうな男性のお年寄りに、いかにも好奇心むき出しで話かけられ、ライカなんか下げて街並み散策なんか、ずいぶん高尚な趣味だねぇとか言いながら、さっき散歩していたら、結構、画になる構図あったから、一緒に来てみるかい、ということで、手でも引っ張りかねない勢いで案内して貰った街角で一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz summaron35mmf3.5による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_012
十二枚目のカットですが、陽も西に傾きかけた三国町を後に、また「えちぜん鉄道」に乗って、福井の町を目指し、駅に着いてから、そういえば、今日は、モーニングで紅茶を一杯頂いたきりで、全然、この時刻までお茶を楽しむということをしていなかった、ということに気づき、朝のお店と同じ改札脇のチェーン店系カフェでお茶とスィーツなどを頂いて小休止したのち、駅からは5~6分の徒歩圏にあり、濠と石垣に囲まれた本丸の殆どが県庁や県警などの官公庁に占められ、「世界最強の県庁」などと皮肉られる福井城址に向かって歩き、お濠端まで来たら、いたいけなローカル女学生がやってきたので、後姿ながらエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_013
十三枚目のカットですが、正面の大手門方面から通り抜けてしまえば、裏門のあった橋の袂に建つホテルには最短なのですが、翌日は、早めに名古屋に移動したかったので、この日のうちに福井城址の復元遺構のキモである、廊下橋と山里口御門の復元建造物を通ってから本丸内の天守台などの遺構を確認すべく、幅広く立派なお濠越しに、まだ真新しい廊下橋を撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_014
十四枚目のカットですが、大手門の辺りからは徒歩3分もかからず、山里口にかかる廊下門への入口へと到着し、下半分が、まだ白木の肌合いを残した下見板張り、上半分が漆喰仕上げの土壁という構造で、2018年3月竣工という真新しいものながらも、伝統的な建造物が持って生れた重厚感を漂わせており、これが薄暮の水面に写る姿もなかなか美しかったので渡る前に一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M240、レンズはLeitz Elnmarit28mmf2.8による絞り開放AE撮影となります。

北陸_名古屋22Sep_015
十五枚目のカットですが、橋を渡り切ると、すぐに石垣に囲まれた狭い空間、城郭建築の用語で言う枡口虎口という場所に出て、外部からの侵入者の勢いを削いでおいて、進行方向左側、目の前の山里口御門の格子窓から弓矢や、鉄砲で敵勢の殲滅を図るというなかなか物騒な役目の施設なのですが、実際は、こんな狭い枡口ではそれほど効果は期待できそうにないので、あくまでシンボルだったのではとか、往時に想いを馳せながら撮ってみたもの。

さて、次回は名古屋周辺の知名度は低いものの、なかなか面白い城跡を見つけたので、M240とクラシックレンズで撮ったレポートをお送り致します、乞うご期待。
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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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