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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Joyful trip to see Japan's tradition from Fukui to Nagoya '22 Sept③

さて、今回の更新は、予告通り、名古屋編最終回、西尾城のあとに回った、旭城、最終日出発前の名古屋城内の様子をお送り致します。
まずは簡単な行程のご紹介ですが、9/18は午前から午後にかけて、先週ご紹介した西尾市の西尾城を巡り、いったん名古屋市内に戻ってから、ランチを挟んで、金山経由、名鉄線で旭市に入り、徒歩で15分弱の旭城へ向かい、小一時間ほど城内、周囲を見学してから、名古屋市内に戻り、その日も名古屋泊、翌19日の午後遅い新幹線で帰京する予定だったので、その時間ギリギリまで名古屋城の内部を散策してきた、というのが、この回のあらまし。
では、さっそく二日間の行程に沿って、実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラは、Leica M(TIPO240)、レンズは1~5枚目がLeitz Summaron35mmf3.、6枚目以降はElmarit28mmf2.85による、全コマ絞り開放AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、旭駅からスマホンの示す地図に従って歩いていくと、駅周辺の店舗が建ち並ぶエリアから住宅街を抜け、10分も歩くと、そろそろ刈り取り時期も近い田んぼの彼方に、それらしい、層塔型の四層四階、連結型に区分される、比較的真新しい模擬天守が小高い丘の中腹に佇んでいたので、足早に至近距離まで駆け寄って、入場無料の城内に上げて貰う前に一枚撮ってみたもの。

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二枚目のカットですが、鉄筋コンクリート造の模擬天守は外観はお城そのものですが、中に入ってしまえば、普通のビル、しかもエレベータがついておらず、しかも上の階に行くに従って、だんだん狭くなってしまい、一般的なストレートな構造のビルに比べ、著しく使い勝手が悪い建物以外の何物でもないのですが、ここ旭城は、尾張平野のど真ん中にあって、しかも山の中腹にあるので、展望スペースとしての景色は抜群、ちょうど、刈り取り前の郷土愛に溢れた田んぼアートが見えたので、一枚撮ってみたもの。

Nagoya22sep_003.jpg
三枚目のカットですが、ここ旭城の模擬天守は、古戦場に在った簡単な砦のようなお城の痕跡だけでは観光資源としてはインパクトが小さいため、真似易い大垣城辺りをパクッて、それなりに立派な模擬天守を建ててはみたのはイイですが、工房主のような病的マニアはとっては、天守よりもその裏山に明らかな土塁跡の残る本来の城跡の方が興味をそそられ、最上階で田んぼアートの裏側に見えた、本来の城跡にかけつけ、本物の土塁跡を一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、天守裏側の山のあちこちに残る、土塁のお城の痕跡を堪能しながら、ふと考えたのが、なかなかドローンでも使わない限り、至近距離のアイレベルで天守を見るなどということは不可能に近いので、いったん、古城跡を降りかけたのですが、思い直して再度斜面を駆け上り、先ほど天守最上階から見た土塁の上から、これが本物の天守じゃ、火縄銃で十字砲火浴びてズタズタだぜ、とかひとりごちながら一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、それなりにお金かけて作られたというた割には、あちこちツメが甘く、期せずしてツッコミどころ満載となってしまった、なんちゃって天守閣に別れを告げ、最上階から眺めた黄金色に稲穂越しに、遠目の外観としては悪くはない、この愛すべき、落ちこぼれ天守の一番美しいアングルを探し、田んぼの中の畔道を歩いて、探り当てた必殺の一枚。

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六枚目のカットですが、翌日は駅前のホテルを10時前にチェッカウトし、荷物を預かって貰って、地下鉄を乗り継いで「名古屋市役所」駅に移動し、金鯱横丁経由、名古屋城址公園に入城、名古屋支店には2年半近く居たのに、実は来たことが一回、しかも職場の人間と缶ビール吞みながら、夜桜見物しながらそぞろ歩きした程度だったのですが、新型コロナ以降、国内の城郭巡りの一環として、既に5回程度訪問しており、今回も本丸を目指して歩きながら、その南西に在る、貴重な現存建造物である南西隅櫓の勇姿を一枚撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、市役所駅からのアプローチだと、本丸表二之門という内堀に掛かった石橋の先にある門を潜って、本丸への入ることになるのですが、残念なことに資金不足なのか、或いは、もともと、不足気味の文化財修復技術者の手配が追いつかないのか、国指定重文にも関わらず、あちこち漆喰壁が崩れて、中の土壁が露出していたり、金物が錆びて落ちるがままにしておかれたりと暗澹たる状態なのですが、とりあえずは潜る前に一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、本丸表二之門を潜って、本丸内部に入っていくと、左手は天守閣と本丸御殿の在るエリアへと繋がっているのですが、右手の巨大な石垣の間を通り抜けていくと、加藤清正が据え付けたという伝承のある巨石の前にこれも国指定重文の旧二之丸東二之門という立派な門が本丸と二之丸の境界を示すように建てられており、特にこの門の特徴である「高麗門」形式という、開いた状態の門戸を雨から守るための独立した支柱付の屋根が後面に設けられている構造が良く判るアングルで一枚撮ってみたもの。

Nagoya22sep_009.jpg
九枚目のカットですが、市役所方面からのアプローチだと、本丸の広大な敷地内で大小天守の手前に建つ、復元本丸御殿の鍍金金物も真新しい絢爛豪華な玄関周りを、ちょうど、建物の屋根の隙間から、天守閣の緑青に覆われた銅板屋根が見えたので今回が二回目の内部見学の前に足を止めて一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、ここ名古屋城本丸御殿は、他の御殿、例えば二条城や川越城、或いは掛川城に残る御殿とは異なり、先ほどのカットで正面に見えた、ちょうど昔ながらの銭湯の入口の如き、表玄関からではなく、その向かって右奥に位置する見学用出入口から中に入り、基本的に写真撮影は自由なので、二条城とは比べるべくもないものの、一般的な寺社仏閣と言った、木造伝統建築の廊下よりはずっと広く、また天井も高い、まだ白木に近い状態の廊下の様子を一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、さすが往年の徳川御三家筆頭の尾張家の居城だけあって、将軍の京での居城となる二条城内部の調度や壁画に匹敵するような、狩野派渾身の筆遣いを再現した襖絵が描かれており、なんと実物は別途倉庫に保管されていて、太平洋戦争時の空襲で天守、御殿ともに灰燼に帰した時も無事で、ただ、温度・湿度制御の関係から、オープンな復元御殿に置いた状態での公開は文化財保護の観点からNGなので、ここには精巧なレプリカが展示されているとのことで、遠慮なく一枚頂いてみたもの。

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十二枚目のカットですが、御殿の内部をぐるっと一通り巡って、外に出てみると、先ほど内部を見学ししてきた復元本丸御殿の一部、現在は売店に供されている、往年の奥台所を転用した本丸御殿ミュージアムショップの部位が小天守の前に迫り出してきており、ちょうど、大天守、小天守、一部とはいえ、御殿の、豪華復元三点セットが揃ったので、面白いと思い、一枚撮ってみたもの。

Nagoya22sep_013.jpg
十三枚目のカットですが、前回は同伴者が時間に追われていたので、横を通りながら、ちら見しただけだったのですが、ここ名古屋城も、姫路城、岡山城などと同様に、天守台の石垣を保存修理するための工事を行う際、基礎部分の強化、具体的には、埋めた胴木と礎石ではどうしても不同沈下を避けられないので、これらに変わって、石街内部を鉄筋コンクリート構造に変更することにより不要となった、オリジナルの礎石を天守台とは別の場所に全く寸分の狂いもなく並べて展示しているのですが、ここ名古屋城でも同様に展示されており、その上をいたいけな小々姐が飛び回っていたので、有難く一枚戴いてみたもの。

Nagoya22sep_014.jpg
十四枚目のカットですが、ここ名古屋城は昭和20年の名古屋大空襲で天守閣、本丸御殿をはじめ、貴重な歴史的建造物が数多く灰燼に帰してしまいましたが、幸運なこと、本丸を囲む石垣上の三つの隅櫓、即ち、南東、南西、そして北西の櫓が苛酷な戦火を逃れ、今の世に江戸期のまま残されており、その中でも最大の北西櫓、別名、清州櫓は、国内で12棟しか現存していない三階櫓のうち、熊本城の宇土櫓(実質的に五階建ての天守相当)に次ぐ高さで、元は清須城の天守閣を移築したという説もあるくらい立派な櫓なのですが、いつもはお濠越しに表面ばかり見ているので、裏に回って、至近距離から一枚撮ってみたもの。

Nagoya22sep_015.jpg
十五枚目のカットですが、そろそろ、新幹線の時刻から逆算し、遅めのランチを摂ってから、駅前の宿に預かって貰っている荷物を引き取る行程を考えれば、お城を後にしなければならない時間になってきたので、まだまだレンズを交換し、或いは、おもてなし武将隊の面々の登場を待って、何枚か撮らせて貰ってから帰りたかったのですが、後ろ髪引かれる思いで、南西櫓と遥か後方の大天守の偉容を収めて暫しの暇乞いの一枚としたもの。

今回の感想ですが、やはり、ライカにMFのレンズをつけてのお城巡りはとても優雅な気分にさせてくれますし、実は、この福井・名古屋ツアーの翌月に出かけた京都周辺でのお城巡りツアーの最中に愛機M(TIPO240)のメタルフォーカルプレンシャッターが謎の故障、幸いにして、一番多い、金属羽根のメカニカルクラッシュではなく、駆動部分の不調による露出制御不能で、高価な撮像素子のダメージ・交換という、それこそX-Pro3かα7cが新品で買えてしまうくらいの大惨事は回避できたのですが、一カ月以上かかった修理から戻り、やはりEVFで構図から露出から水平までカチッと決めてシャッター押すミラーレス機とは異なる面白さが味わえる、と思いました。

さて、次回は赤い鶴の恩返しで東北地方に週末四日間出かけて参りますので、一週スキップ、その翌週はVario-Elmar21-35mmで一本勝負を挑んだ下越地方の名城の様子をお送り致したいと思います、乞うご期待!!
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  1. 2023/03/12(日) 16:30:39|
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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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