深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

深川精密工房第一号改造レンズ レチナクセノン改L39

xenon.jpg
さぁてお立会い、親の因果が子に報い、可哀相ななぁ、この子でござぁい・・・古今東西見回しても、こんな不恰好なレンズないよ! ってことで、ここらで、洗練された?深川精密工房の作品群が出来る前、そう工作機械もボール盤しかなく、ネジ孔を穿つことくらいしか出来なかった初期の頃の作品を紹介致します。
これは、レチナIIについているクセノン50mmf2のシャッターハウジング&絞りユニットごと、ジャンクボディら取り外し、ジュラルミンのパイプでフランジバックを調整して、キャノンのL39ヘリコに合体させたものです。
工作自体はちょいと器用な人なら思いつくでしょうが、実は作った当時、開放でも8mくらいから無限はばっちりピントが来るのですが、どうも近距離が合わない・・・おかしいなと思い、新規に拵えたLマウントピント基準機で見てみると、ピント面と二重像の合致が近距離になるとずれてくる・・・で、ものの本で調べたら、実質焦点距離が47mm程度しかないということが判ったので、レンズ繰り出し量とカムの繰り出し量が一致しないのを補整するため、初めて、斜行カムの加工にチャレンジし、何とか成功した記念すべき第一号レンズなのです。
このクセノンも、さすがにシュナイダー時代に天才トロニエ博士が世に送り出した変形ガウス型の傑作の一族だけあって、不恰好ですが、開放から写りはシャープでコントラストもほど良く、隅々まで破綻無いあっさりとした色ノリの画を描き出してくれます。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2008/01/09(水) 23:33:45|
  2. その他Lマウント改造レンズ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<Cooke Ental 2"f3.5改L39 | ホーム | オリジナルノクトンと深川ノクトン>>

コメント

確かにちょっと不恰好かも知れませんが、Lマウントの究極の1本マクロプラズマート5cmが、こんな形状でしたよね。
それに、本来破棄されるべきジャンクを救出して甦らせた功績も、加味されなくてはいけません。
シュナイダーのレンズは、あっちこっちいろいろなカメラに付いていたりするせいか、過小評価のような気がします。
このレンズも、以前ご紹介の"Cine-Xenon"とは違うものなのでしょうか。
絞りとシャッター銘表記部分のクロームの美しさに、この第1号レンズを愛する気持ちがこもっているように感じました。
  1. 2008/01/10(木) 01:54:36 |
  2. URL |
  3. 中将姫光学 #-
  4. [ 編集]

中将姫光学さん
コメント有難うございます。
写真では見づらいんですが、レンズヘッドの部分を、ジュラルミンのパイプに固定するのに90°等間隔のイモネジ使ってたり、部分部分をクローズアップしたら、工事現場の足場パイプ組のミニチュアみたいです(笑)

ところで、Cixne-XenonとこのRetina-Xenonとは違うものでしょうかとのご質問ですが、全く別物と考えて下さい。

喩えは宜しくないかもしれませんが、同じ3500CCのフォード製V型8気筒の頭上双軸式多弁エンジンでも、乗用車用とF1用のものは全く別物であるように、要求基本性能が全く違い、それがコストにも現われていますから。

まず、シネ用は要求される解像度が数倍高く、画面全体の画質均質性、色バランス、色の鮮鋭度(シネレンズは基本的にアポクロマート)、そしてヘリコイドの材質、精度・・・全て動画とはいえ、十数メートルのスクリーンに映し出される画を撮るのですから、基本的に全てオーダーメードで性能追求第一のコスト度外視の造りとなっています。

それに反して、Retina-Xenonは量販を前提としているので、あくまで市場で受け入れられる範囲のコストを上限として、35mm版カメラの通常の使用法を想定し、双方の折り合いをつけて、高性能を志向したものなので、生れ落ちた時から、同じレンズ形式とはいえ、全くの別ものなのです。
  1. 2008/01/10(木) 09:51:55 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

かっちょいいじゃないですか

前板が綺麗なので、ご謙遜ながら十分格好いいと思います。ライカBみたいに拘束じゃない(ううう)高速シンクロできますし  ^^ 
ちゃんと焦点距離に気が付いて傾斜カムを切られたところが流石です。
栴檀は双葉より、ですねー  ^^ 
  1. 2008/01/19(土) 10:45:38 |
  2. URL |
  3. lensmania #RGJnsXQk
  4. [ 編集]

有難うございます♪

れんずまにあさん
コメント有難うございます。
残念ながら、シャッターはもう壊れていたんで、レンズユニットを本体から外す時、中のメカもキレイさっぱり取り去ってしまったのですね・・・従って、シンクロ機能も低速シャッターもなし。

でも、先般もビタミン剤さん、aruiraxさん、情報の庭師さんがたと、横須賀、横浜撮影ツアーに行った時、クセノン付きのご自慢のロボットロイアル36が例のフィルム切れ起こし、その後、使用不能になった時、コイツをつけた、ニッカIIISは期待以上の働きをしてくれました。
  1. 2008/01/20(日) 00:30:17 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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