深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

極我的琉球①~深川秘宝軍団上陸す~

ryukyu.jpg
ryukyu01.jpg
ryukyu02.jpg
ryukyu03.jpg
ryukyu04.jpg
【撮影データ:画像3を除く全てZeissIkon ZM スーパーセンチュリア100、画像3 R-D1S 全コマ開放】
さて、実は昨日が当工房紹介ブログの一周年記念日だったのですが、あいにくの土曜日、新宿写真修錬会のミーティングと重なってしまい、更新はその翌日の今日に持ち越されてしましました。
その一周年企画として、二週に亘り、昨年末、周囲の心配と嘲笑をものともせず、ただひたすら休みを消化するためと、季節外れの安い旅行費用に釣られてフラフラと渡航した沖縄での撮影行をご紹介致します。
まず、今週は秘宝館コレクション紹介の打順ですから、まぁ、既出のものもあり、現行販売品もあり、普及量販品まであり、必ずしも秘宝のタイトルを付けるのも如何なものかという躊躇いもないではなかったですが、来週の奇跡のレンズの前菜として、一挙にご紹介。

まずは旅程をざっと述べますと、12月の20日早朝に羽田を立ち、お昼前には那覇空港に降り立っていました。
それから、15時からのチェックインのところを12時過ぎに超アーリーチェックインさせて貰い、宿に荷物を下ろして、定番の首里金城町界隈のお散歩です。だいたい初日は首里城界隈、国際通り、牧志公設市場近傍を徘徊し、夜、ご馳走を食べて酒呑んで寝てしまうってパターンです。

そして、翌21日は密かに師と仰ぐI編集長殿のお気に入りの糸満公設市場の探索に路線バスで出掛け、日曜日で閑散とした市場で申し訳程度に何枚か撮って、またバスで戻り、ホテルで一息着いてから、今度は識名園の探検に出掛け、またそこでレンズ替え何枚か撮って、バスで戻り、また国際通り界隈でお茶なんかしながら、スナップまがいのことやって、また牧志市場行って、また夜はご馳走食べて飲んで爆睡。

次の22日は運良く紛れ込んだバスツアーで前から巡ってみたかった沖縄の古城址のひとつ、座喜味城址、琉球村等を巡り、夕刻に戻り、また何かに誘われるが如く、国際通りに彷徨い出て徘徊&スナップ、また夜は呑んで喰って爆睡。

最終日の23日もフライトがなんと夜8時発ってんで、丸々一日遊べるパターンだったんで、朝から路線バスでコザ(沖縄)市までのこのこ出かけて行って、無人島に近い寂れた街で何とか写真を撮って、ミスドだったかマクドだったかでお茶して、那覇市内にまたバスで戻り、キブンを入れ替え、泊港界隈で夕刻まで地元のやんちゃな小坊主達と交流しながら写真を撮り続け、夜のフライトで羽田経由、深川に戻って来たって寸法です。

で、今回の機材は、飛行機での移動にも関わらず、今回画像に写っている、ボディが2台、銀塩がZeiss Ikon ZM、初のデジってことでR-D1S、レンズは市販のものでは、Lキャノン35mmf1.5、Lフジノン50mmf2.8、エルマリート28mmf2.8、そしてMビオゴン25mmf2.5です。このほかにシェイクダウンテストを兼ねて、工房の新作のスペシャルレンズも同行していますが、こちらは来週ということで。

前置きが長くなってしまいましたが、作例を見ていきましょう。

まず一枚目。これは、何故か気に入っているスポットのひとつ、首里金城町の石畳で、滞在初日に徘徊していて、中腹に有るあずま屋で弛緩し切ったカップルを撮ろうと思ったら、ジモティの愛くるしい女子中学生達がワイワイガヤガヤ部活帰りに通りがかったので、すかさず写し込みました。

しかし、さすがに一流タレントを多く輩出する沖縄のこと、カメラ2台といかにもそれらしいバッグを提げた小生を目ざとく見つけ、「え~、何かの雑誌の取材すかぁ・・・」とか、「東京のプロカメラマンの人ですかぁ・・・」とか聞かれ、実はしょぼいブロガーです、すんまへん、と答えた途端、笑いを誘い、興味半分、からかい半分で少女達のヒマつぶしの良いネタにされてしまいました。

このショットはLキャノン35mmf1.5の開放で2000分の1秒でシャッター切っていますが、程好い解像感と柔らかな色のノリで、屋根も相当ハイライトでしたが、飛んでいません。
今回の滞在中でお気に入りの一枚です。

次いで2枚目は22日に出かけた琉球村での1コマです。
この琉球村は沖縄の古い家屋を県各地から移設し、沖縄の伝統的な生活スタイル、文化ともども展示しているテーマパークです。

はっきり言って、かなりしょぼいですが、それでもお気に入りスポットで、バスツアーに行くとき、ここが入っていないと、やはり選ぶのに躊躇してしまいます。

ここでは、石垣島の伝統的産業として、水牛を使った砂糖キビ絞りの実演販売をやってますが、その全体像を、2台用意していたボディのうち、ビオゴン25mmf2.8を嵌めたZMで捉えたものです。
地面は照り返し、樹の枝で葺いた作業場はシャドーになっていますが、どちらも際どい露出バランスで捉えています。
また開放から、画面の隅々までシャープで歪みは皆無、信州産まれとは言え、伊達にCarlZeissを名乗っているのではないことが判ります。

しかし、この時、カメラを構えファインダを覗いて目を疑ったのが、真ん中付近で黙々とまどろむが如く作業に励んでいたおばぁが、おもむろにカメラ目線になり、ピースをしたことでした。

このブログの愛好者であらせられる某T姫光学さんから、是非、チャーミングなおばぁの画像を是非という力強いリクエストがありましたが、これでクリアですか。

そして3枚目、これも琉球村での1枚なのですが、これはもう一台のR-D1Sにつけていた、Lフジノン50mmf2.8で撮ったものです。
被写体は、手作り焼き物工房みたいな建物の側面に、往時の古墳の埴輪よろしく、シーサーが鏤められていたので、ボケとシャープネスのテストです。

この構図をご覧になって、判る方は良くお判りと思いますが、そう、良く訪れる浅草の扇子屋の撮り方の応用なのです。
一番手前のシーサーに焦点合わせて撮っていますが、二匹目以降はドラスティックにぼけています。
かなり逆光気味ではありましたが、ゴーストもなく、フレアは殆ど認められません。

後ボケは2線気味で、シャープさとコントラストの高さを誇るクセノタータイプの代償と思えば、まぁ許せる範囲ではないでしょうか。

そして、最後の3枚目。これは出発日23日の午後に訪れた泊港の漁港で、小魚を取る少年少女漁師団と、冗談など交わしながら撮った一枚です。レンズはエルマリート28mmf2.8の三代目です。

焦点距離、そして開放値は、ツァイスのビオゴンと近いものがありますが、写のキャラは全く異なります。
ツァイスが常にこってりとした色ノリで、線も細くて硬いカンジなのですが、こちらは、もっと肩の力を抜いたような写りで、色はナチュラルですし、線も細いですが、硬いカンジはあまりしません。

しかし、画面全体に亘り、程好い解像感が行き渡り、隅々まで歪みも皆無でノーフードでありながら、空、そして光る水面を大きく写しこんだカットでもゴースト、フレアが皆無なのは、さすがといわざるを得ません。

さて、来週の更新では、工房の自信作、ドイツの往年の銘玉に挑んだ改造レンズで捉えた琉球の風景が登場しますので乞うご期待。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2009/01/18(日) 21:38:35|
  2. 深川秘宝館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<極我的琉球②~決戦兵器炸裂す~ | ホーム | 日本全国英国化鏡玉~Dallmeyer Enlarging Anastigmat2"f4.5~>>

コメント

1周年おめでとうございます。
年滅年始のご挨拶もままならず去年は色々とありがとうございました。あまり回りには宣伝してなかったのですが、写真工業の記事の件でじわじわとコメントをもらっております。良い経験をさせて頂きました。
深川精密工房さんのますますのご発展を期待しております。
いつもROMですがいつも楽しみに見ております。
ノンライツのOFFにもなかなか参加が出来ず、いちも状況をWebで見ているだけです。2月の催事も行けるかは今は。不明です。もしかすると金曜に行けたら良い位ですね。 
また時期が近づけばご連絡させて頂きます。
今年は時間を調整して関西でOFFしましょう。
  1. 2009/01/18(日) 22:06:17 |
  2. URL |
  3. ジオグラフィック #JalddpaA
  4. [ 編集]

ジオグラフィックさん
コメント有難うございます。
貴サイトをはじめ、盛況な先輩各サイトの背中を見ながら、やっと一年めを迎えることが出来ました。
ご指導、ご鞭撻、心より御礼申し上げます。

関西オフも良いですね・・・実は昨日の新宿オフでも話が出たのですが、長浜とか、近江八幡あたりなら、それほど遠くないし、撮るところも目白押しなので、かなり愉しげな東西交流撮影会&オフが出来るんぢゃないの?ってことでした。

ICSにもし来られるようでしたら、是非ご連絡下さい。
山形さん、中将姫光学さんを加えパワーアップした東日本勢が手薬煉引いてお待ち申し上げております。
  1. 2009/01/19(月) 00:07:09 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

こんばんは。ようやく沖縄が登場ですね。
1周年おめでとうございます。
もう1年経つなんて、とても早く感じてしまいますが。

これだけの大紀行ですから、どこから書いていいか分かりません、
オバアのリクエストはいつもの髪の毛一本一本を解像の表現を、しわ一本一本を解像に置き換えるような写真を期待してのものです。
しかしこの写真は、一見露出大幅オーバーですが、しっかり人物の顔がぴったりときていて、チャーリーさんの顔検出機構フル活躍の出来になっています。

それともうひとつが、ジモティとの交流ですね。
いつもの撮影会とは違って、これは旅ですからそういった触れ合いあって一歩踏み込んだ写真が撮れるのだと思います。
と言いつつ、わたしは左の子が…。
いや、そんなことではなく、親密度を増した次のカットへの期待感が高まる写真です。
発色が沖縄している気もしますし。

それにしてもそれぞれの写真から伝わる雰囲気。
いいですね、いいですね。
ご一緒したかった。
  1. 2009/01/19(月) 02:02:24 |
  2. URL |
  3. 中将姫光学 #sKWz4NQw
  4. [ 編集]

中将姫光学さん
祝辞&講評有難うございます。

今回の沖縄は、GWに一回来ていたこともあり、機材選びも、土地カンも或る程度ツボを掴んでいたこともあり、なかなか良い按配で撮影旅行が楽しめました。

しかし、この地で写真の楽しみを倍にも三倍にもするのは、やはりコミュニケーションの力によるところが大きいと思います。

撮る前に話し掛けてもイイし、撮ってから話し込んでもイイし、とにかくただ単なる通りすがりの異邦人の垣間見た風景ぢゃなく、自分自身が客人として迎えられた地域の人々と交歓したキモチの昂ぶりを何とか写りに篭められないものか、と思ってシャッターを切っていきました。

ところで、待望のおばぁですが、次週の更新で、首里城下の子供達とともに、牧志の名物おばぁでも登場させましょうかねぇ。
  1. 2009/01/19(月) 09:32:43 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

1周年、おめでとうございます。中途からの参加なので、見渡せば周辺のdeepな世界に驚いています。
  「・・・ブロガーです」には、笑いました。かく言うわたしも、昨年の旅行の際、テロリスト?と聞かれた際「it’s my hobby」とあっさり答えてしまった事に反省しています。良いのか、悪いのか・・・。
 今後も躍進期待しています。
  1. 2009/01/22(木) 17:55:12 |
  2. URL |
  3. Treizieme Ordre #-
  4. [ 編集]

Treizieme Ordre さん
コメント&ご祝辞有難うございます。
そーなんですねぇ・・・気がついたら、あっという間に1年経ってたってカンジです。
でも、立ち上げた以上、1年で辞めるワケにもいかないので、2年、3年とこの無料サーバの容量が一杯になるまでは(注;案外セコイ)、とりあえず続けて行けるよう、改めてスタート地点に立ったつもりで精進していく所存ですので、今後も引き続き暖かいご声援をお願い致します。
  1. 2009/01/22(木) 22:27:08 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://pwfukagawa.blog98.fc2.com/tb.php/80-bc1c6963
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる