深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Eine Legende der zweiten lerease~Melcon II mit Nikkor50mm f2~

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【撮影データ】カメラ:MelconII レンズ:Nikkor50mmf2 フィルム:スーパーセンチュリア100 全コマ開放
さても日曜の晩が巡ってまいりました。
今宵の更新はおとといまでは違うブツを、と考えていたのですが、昨晩、写真仲間で会食をした際、当工房のコレクションで名高いMelconIIの保有自体を知らなかった御仁が居られたため、急遽予定変更の繰上げ当選による登場です。(該当者は真っ先にコメントくれなきゃイヤですよ・・・)

このカメラの氏素性について少しおさらいをしておきましょう。
"Melcon"というカメラの呼称は、「目黒光学」という会社がリリースしたカメラにつけられたもので、この会社は1955年(昭和30年)にまずバルナックタイプのライカコピー、MelconIを発売します。

このMelconIは何のことはない国産の安手のフェイクライカかと言えばさにあらず、今も連綿と続く日本のモノ作りのDNAである、コピーからスタートして、だんだんオリジナリティを加え、換骨堕胎していくということを地で行っており、何と、オリジナルライカより進化している点があって、それは裏蓋が蝶番で開いて、フィルムの装填が確実且つ速やかに行える、というささやかな改良です。
まぁ、国産のライカコピーでは最後発組なんで、そのくらいの改良は有って当然かも知れません。
また、このメーカーの利巧だったところは、レンズを自社ブランドに拘らず、しかもコストの安いレンズ専業メーカー製でもなく、何とNikkorが奢られていたのです。
この点が、実際はOEMであれ自社ブランドレンズに拘った田中光学、瑞宝光学との販売戦略の違いが対照的なので面白いところだと思います。

そしてMelconIをリリースした2年後の1957年、さすがに画期的製品であるM3が既に1954年に登場していたので、たぶんI型の発売と並行して開発を進めていたのでしょうが、バルナック型とは決別したレバー巻上げでファインダーは一眼式のブライトフレーム入り、デザインもモダンで洗練されたII型が登場します。

ところが、このカメラは確かにNikonのS2に良く似た外観なので、我が国を代表する大光学機器メーカーであり、レンズの供給者でもある当時の日本光学から強硬なクレームを付けられ、殆ど製造・販売しないまま、同社は息を引き取ったと言う話が聞かれます。

では、このMelconIIは単なるNikonS2の劣化コピーか・・・といえばさにあらず、なかなかどうしてファインダの見え方自体は悪くないですし、何と基線長がNikonS2の60mmに対し、70mmもあります。
そして、意外に評価されていないのが、シャッターの音、フィーリング。
ニコンもS、S2くらいですと、メーカー調整品は、「ボシャッ」というかなり大きな音がしますが、このMelconIIは、この当時発売されていたSPのシャッターブレーキ機構でも参考にしたのか、「パフッ」という柔らかいイイ音がします。

同じ1957年製のレンジファインダーでライカマウントのものでは、キャノン製のL2からVT Delux、L3までが挙げられますが、こちらは低速シャッターが高速と二階建てになっている構造といい、その音質といい、果てはファインダの出来まで、パッケージングとしては決して負けていなかったと思います。
ただ、唯一の惜しい点は、シャッターが500分の1までしかなかったこと、ファインダがパララックス補整、そして視度補整が無かったことくらいでしょうか。

逆にそれらが改善されてリリースされていたら、おそらくこの4年後に産まれたLeotaxGにも勝るとも劣らない国産光学史に残るカメラになったかも知れません。

さて、前置きはさておき、作例を見ていきましょう。まぁ、定評有るNikkor50mf2Lのしかも黒枠のものですから、ピントが合って露出が許容範囲内であれば良く写って当たり前ですが・・・
今回はヒマ潰しも兼ねて、京成電車乗り継いで深川から葛飾柴又まで出掛けていきました。

まず1枚目。これは工房の有る住宅街から、永代通りに出る時に渡る橋を通りがかった際、たまたま、「深川さくら祭り」の時期なので、和船無料乗船体験というのをやっていて、橋の下をくぐったところを捉えたものです。
かなりピーカンに近いところを開放でシャッター切ったものですから、500分の1では当然露出オーバーです。
しかし、船自体がフレアッぽく光り、まだ冷たそうな碧い水面とのコントラストが面白い画となったと思いますがいかがでしょう。

続いて2枚目。このショットからいよいよ葛飾柴又、帝釈天参道からの画になります。これは駅前広場を通り抜け、金町街道を渡る手前の小さな川の手前のお店で焼き鳥などを売っている様子を一枚戴いたものです。
この日は天気も良かったので、100年に一度、未曾有の不況もものかわ、幸せそうな家族、カップルが楽しそうに時を過ごしていました。
赤いお財布からお金を出して、ちょうど焼き鳥を購おうとするショートカットの美少女を捉えたものですが、前ボケの具合いも良く判る一枚ではないかと思います。

そして3枚目。これは金町街道を渡り、様々なお店がところ狭しと立ち並ぶ参道でおせんべいだかを買い求めようとしているうら若き乙女の姿を捉えたものですが、あれ、なんかピントが甘いんぢゃない!?と思われた方は再度、ご覧下さい。
実はこのカット、お金を支払う女性の顔ではなくて、お釣りを受け取る手にピントを合わせているのです。
そうすれば、被写界深度の関係で、眼鏡の若い女性も、売り子のむくつけき男性もソフトに画面に納まりますから。
なお、お店の商品棚が後ボケになっていますが、ここでは、ゾナータイプにありがちな素直なボケになっています。

そして最後の4枚目。これは帝釈天題経寺の掲題にある水かけ不動ならぬ、水かけ菩薩像にかなり真剣に水をかけながら、たわしでごしごしやっている素朴な少女とその家族を捉えたものです。
このカットでは、照度差が大きいのでシャッター速度の選定に悩みましたが、とりあえず最高速で切ったところ、何とか水に濡れて反射光を撒き散らしている石像のテクスチャも、屋根の下に居ながら一部は陽光を浴びている少女の表情も何とか収め切ることが出来ました。
ただ後ボケは若干二線気味の乱れたボケになっています。ホントは「墓地分譲中」なんて無粋な看板は飛ぶかボケて欲しかったのですが・・・

実はこの4枚目ではシャタ-切った直後、こんなシーンには同行したシネレンズ付きのM8なら何も悩まずシャッター切るだけで万事解決だったのに・・・とか思いましたが、ネガが現像から上がって思わずニンマリです。

思うにいまだにフィルムをやめられないでいるのは、まさにこういう、現像から上がってみないと自分の下した撮影条件の判断が正しかったかどうか判らない・・・この点にあると思います。
市販レンズですらこうですから、自作のレンズならなおさらです。

テーマ:レンジファインダー - ジャンル:写真

  1. 2009/03/29(日) 23:01:07|
  2. 深川秘宝館
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コメント

先日はお世話様でした。
先ほど無事、山形に帰り着きました。

ついにメルコンⅡの登場ですね。

このカメラって
ほとんど雑誌とかに大きく載らないので
よく判らない点がありましたが
ストロボの接点が、面白いところについているんですね。

あとレンズがニッコールってのが
ポイント高いかもしれません。

で、写真のほうですが
3枚目のメガネっ子が、ポイント高いですね♪・・・・マテw
  1. 2009/03/30(月) 00:32:19 |
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  3. 山形 #-
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こんばんは。昨日はいろいろとありがとうございました。
わたしにとっても思い入れのあるカメラです。
わたしのカメラ生活は、ライカⅢfを買ったことからスタートしていますが、直後にクラシックカメラ専科世界のパルナック型ライカという本を買って、次のカメラをどれにするか物色したのです。
その時に欲しいと思ったカメラがこのメルコンⅡで、ライカⅢfが7万円だったので、最高峰のライカでこの値段なら国産のメルコンは3万円くらいで買えるのかなと中古屋に聞きに行ったのでした。
ああ、知らぬは恐ろしい、です。
その時に説明を聞いて、まさかメルコンの所有者に今後会うなんて夢にも思いませんでした。

前書きが長くなり過ぎました。

>NikonのS2に良く似た外観なので、我が国を大光学機器メーカーであり、レンズの供給者でもある当時の日本光学から強硬なクレームを付けられ…

これには驚きました。
真似るだけ真似ておきながらケツの穴の小さな大光学機器メーカーさんですね。
ますます嫌いになりました。

それはいいとしまして、発色のいいレンズという第一印象です。
前後のボケもすばらしい。
さすがゾナーコピーで、ジュピター8なみの写りに感心します(これは kidding です)。

3枚目ですが、笑顔で釣銭を受け取る女の子に対して、親父はあらぬ方向を向いています。
帽子を不自然に目深にかぶった女性の手先を注視しているように見えます。
まさに犯罪の瞬間をとらえた写真だったりして…。
わたしは、奥の売り子さんの方が気にかかります。
  1. 2009/03/30(月) 01:04:13 |
  2. URL |
  3. 中将姫光学 #sKWz4NQw
  4. [ 編集]

全く知らなかった...MelconII

いつもながら、楽しい人間模様が見えてくるお写真ですね!
レンズの個性を出しながら、下町の風情を描けるところ、さすがです。
当然、その存在を知らなかった目黒光学、もちろん MelconIIも初めて見ました。
毎度のことながら、コレクションの質の高さには感服です。
パッと見てファインダーの基線長が長いという印象、それなりにピント精度も高いのでしょうね。
セットされたニコンは間違いないレンズですね。
また勉強させて頂きました。
  1. 2009/03/30(月) 12:40:06 |
  2. URL |
  3. andoodesign #WSWGH/LU
  4. [ 編集]

山形さん
先日は遅くまでお付き合い戴き有難うございました。

実は今回の画像は、翌日曜日に5月GW明けの修錬会企画のロケハンも兼ね、葛飾柴又に出かけて撮ってきたものです。

画像からも判る通り、たいそうな混みようで、カメラをぶつけたり、落としたりしないかヒヤヒヤものの撮影行で、寧ろM8にアリレンズ付けて撮ってた時の方が気がラクだったくらいです(笑)

しかしここは下町も下町、まだ牧歌的な雰囲気の残る古き佳き"江戸の片田舎"ですから、肖像権なんてヤボなことはいいっこなし、貴兄好みの小姐も結構大胆にスナップ出来ますよ。
  1. 2009/03/30(月) 15:41:42 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

中将姫光学さん
有難うございます。
今やセクスィーな各種ボディには脇目も振らず、レンズグルメ一筋、マニアの鑑といっても過言ではない中将姫光学さんが、こういう異端のボディに惹かれたというハナシはとても奇異に聞こえますね。

確かに日本を代表する大光学機器メーカーの日本光学が、自社の高価なレンズを買ってくれている四畳半弱小メーカーの死命を制するような、製造・販売差し止めを求めたというハナシは公式記録ではなく、あくまでカメラマニアの間の都市伝説ではないかと思います。

実際には日本光学でさえ、元は大ツァイスとライカの良いトコ取りだったワケで、自分は元国策企業だから存続のための新規事業で海外のものマネしても関係ねーだろ、でも、おれっちのは弱小メーカーがマネこいてんぢゃねぞ!ってなハナシが罷り通るなら、まさに日本の産業構造の大企業による下請、中小企業苛めのハシリとなってしまいます。

しかし、実態のところは、1957年には本文でも書いたようにキャノンがレンジファインダー機の高性能機種を釣瓶打ちに出してきますし、ニコンは世界に誇る銘機SPをリリースし、高付加価値の高級機への販路は塞がれ、更にはこの1957年(昭和33年)は神武景気の反動によるなべ底不況が夏から1958年まで続くことになりましたから、資金力のない弱小メーカーは売上減が即、資金ショート、倒産となってしまったのが実状のようです。

尤も、どこかの篤志家がこの企業に惚れ込んで、この危難を乗り越えられたとしても、のちの2回のオイルショックによるリセッション、そしてキャノンが巻き起こしたAE-1ショック、何よりも現在のデジタル化には到底生き残ることは出来なかったでしょう・・・だから、伝説の中でこそ生き延びて欲しいのです。

このレンズは確かに手持ちのニッコール50mmF2の中では傑出した写りです。Sマウントのもの数本、Lマウントのものもこのほか銀枠2本、純正を持っていますが、曇ってもいないのに、何故か開放ではもっとフレアっぽくて、ボケももっとクセがありますね。でも発色がイイのと合焦部のキレの良さは全部共通しています。

それから、う~ん3枚目のオヤジの目線ね・・・ぜんぜん気が付かなかった。とにかく、おつりを手渡しするその瞬間と合焦距離にのみ神経を集中していたので、目線まではとても気が回りませんでした。
後ろの小姐ねぇ・・・そんな見目麗しいのが居たかなぁ・・・実際に5月GW明けの修錬会にてご自分で確かめられてはいかがでしょうか。
  1. 2009/03/30(月) 17:07:11 |
  2. URL |
  3. charley944 #-
  4. [ 編集]

andoodesign さん
過分のお褒め戴き恐縮至極です。
小生の場合は元々が機械好き少年で今もメーカーの営業部に籍を置いているせいもあって、やはり精緻なメカものに強く心惹かれるものがあり、年に何回も使わないのにこういう写真機というよりは、産業遺産みたいなものについつい手を出してしまうのです。
しかし、関西の某マニアさんも良く言われますが、昔は良かった・・・こんなカメラも駆け出しコレクターがちょっとムリすれば買えるくらいのお値段で我が物とすることが出来たのですから。

その理由のひとつとして、どこのお店にも商売は二の次にして、きちんとコレクターを育てようという志と見識を持ったベテラン店員さんが居て、価値がまだ100%判らない若造に「オレの言うこと聞いてこれ買っとけ!」とか言って、下取りした品物を並べる前に安く売ってくれたり、「おぃ、何かつまらんもん、下取り出せば、これ安く売ってやるよ」ってなカンジでこのMelconIIもKS-15(4)もその他数え切れないボディ、レンズを手に入れられたのでした。

今はもう売らんかなの姿勢だけで商品知識も、文化としてのクラシックカメラ愛玩を次の世に伝えたいというマインドなど持ち合わせていない店員さんばかりが増えてきたような気がします。

それから、小生の作風ですが、まぁ、これも何とかの一つ覚えと言っちゃなんですが、とにかく、歩いていて、実際に目にしたシーンで、誰かにもこの瞬間を共有して貰いたい・・・そんな気持ちでひたすらシャッター切っているだけなので、まだまだ修錬が必要で、時折、お仲間の撮影スタイルなども模倣したりしますが、その度に写真の難しさを思い知らされたりします。
  1. 2009/03/30(月) 18:33:18 |
  2. URL |
  3. charley944 #-
  4. [ 編集]

MelconⅡ初めて拝見いたしました。特に日本のカメラには非常に疎いものですから、いつも大変勉強させていただいております。非常に美しいカメラですね。外観はついに発売されなかったNIKON SPXに非常に良く似ているので驚きました。NIKONデザイン陣のアイデアをあまりに先取りしてしまったので、強いクレームが付いたのかも知れませんね。
レンズの切れの良さはご自身が仰るとおりです。4枚目の2線ボケも特徴的ですが、ダブルガウスタイプでもこのくらいの距離のボケには2線ボケがよくでますね。このニッコールはゾナーだと思います(すみません国産はよくわからないので、、、)が、ボケだけではまだタイプの違いは判別できません。我ながらまだまだ未熟ですね。
  1. 2009/03/30(月) 20:35:22 |
  2. URL |
  3. kinoplasmat #lpavF/Xw
  4. [ 編集]

honda/sony/toyotaにくらべ、nikonには国が尽くしてきたアドバンスがあったわけで、戦争で亡くなった人たちの分も含め、くだんの会社には謙虚に企業の成長を受け止めて欲しいと思いました(ちょっとおおげさ)。
melconには、現代に至る町工場産業の意気込みと職人の自負が色濃くあって、しょぼくれただけでない、どことなく有終の美を感じます。〔やってくれた〕といった金字塔のようなものです。
ある一部の町工場企業がとんでもない大産業に発展したのは、職人が自分の技能を科学的にうらずける努力をしたり、業務管理出来る優秀な相棒がいたり、産業戦国時代はわくわくするエピソードや戦いの後の凄惨さがつき物ですが、その時代には、みなさん共通にまじめで希望がたくさんあったと感じます。
今回の写真を見て、車でデパートへ行くような人たちには、ある意味ぜったいに分からない世界があります。全く同じ行為をしているにもかかわらず。(逆も然り)
往来で焼いた食べ物とそれを買う人たちが、あるいは何かを買う人たちが、日常のなかで過ごすありかたがあまりにも日常的なので、まるで物語の中を見ているようです。
すくなくとも、(あまり外出をしなくなった)私が持つ時間の速度よりも、ゆっくりの気がしてしかたがありません。


  1. 2009/03/30(月) 20:41:06 |
  2. URL |
  3. 名無しの権兵衛 #-
  4. [ 編集]

kinoplasmat さん
有難うございます。
今まではレンズを主語に語ってきたためになかなか登場する機会を与えることが出来なかったのですが、今回、お仲間の一言でやっときっかけが出来ました。
このカメラの持つ質素な美しさに共感して戴けるとはまさに光栄の至りです。

よく有終の美と言われますが、このカメラの持つ仕上げの良さ、バランスの取れた各パーツの配置・・・実際はかなり大柄なカメラなのですが、とても端正に見え、ご慧眼の通り、Fなかりせばニコンの主力機ともなったであろうSP-Xの練られたデザインに似ていなくもありません。

ひょっとすると、この世から消え去った理由が、経済環境の荒波だけでなく、ニコンの嫉妬もあったというのもあながちトンデモ話ではないのかも知れませんね。

ところで、このレンズのボケがゾナーにありがちな・・・と申し上げたワケなのですが、何も小生が全てのレンズに通暁しているワケでもなんでもなくて、たまたま沈胴のゾナー5cmf2のすり傷品やバル切れ品が1万円前後で叩き売られていたのを気の毒に思い、気脈を通じた川崎の修理工場で修理段階でニコン基準に組み直して戴いたものを4~5本持っていまして、そのボケがこれと殆ど同じテイストであることから、ゾナーにありがちな・・・という表現をとったのです。
  1. 2009/03/30(月) 22:47:28 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

名無しの権兵衛様さん
有難うございます。

そう、このカメラの凛とした美しさ、堂々とした存在感は、産業戦国時代の中小企業の誇り・・・因数分解すれば、志の高い創業者=経営者、腕は立つけれど頑固で融通利かない名人肌の職人さん達が、会社の業容発展の夢を乗せたカメラだったからでしょう。

しかし、運はこの会社に味方せず、なべ底不況時の金融引き締めにより、資金繰りが思うに任せなくなって、人知れず息を引き取った。
田中光学しかり、コムラーしかり、今も生き残っていてくれたら・・・と思うメーカーが幾つかあります。

ところで、この葛飾柴又帝釈天界隈ですが、今回の未曾有の不況のさなかにも関わらず、結構な人出で、観光地価格の2100円(税込み)以上の鰻屋さんもとっくにランチタイムを過ぎた3時前後でも満席状態、また、名代のくず餅の船橋屋、草もちの高木屋も満席御礼で、まさにこんなところにもささやかな豊かさを求める民草の願いが満ち溢れているのだなぁ、と思い、自然にシャター切る指にも力がこもりました。
  1. 2009/03/30(月) 23:00:46 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

すみません。名無しになってしまっていました。
つい先日まで、近所の中古屋さんに1型がありましたが、2型のインパクトはそれとは違います。書体も、CXでねじ込みというのも、ズノウ・カメラ並みに奇怪な存在感があって見飽きません。
  1. 2009/03/31(火) 21:32:41 |
  2. URL |
  3. Treizieme Ordor. #-
  4. [ 編集]

Treizieme Ordorさん
有難うございます。
先のコメントもそうではないかな・・・とは思いながらも何か格段の事情があって、偽名を使っているのかも知れないと思い、そのままにした次第です。

さて、このカメラのデザインですが、確かにニコンのようでもあり、距離計の光路の小窓付近のデザインは戦前のコンタIIに似ていなくもなく、肩が丸くなっていて、滑らかな梨地仕上げのクロームメッキの佇まいは今は亡きオリジナルのフォクトレンデルのレンジファインダー機も彷彿とさせます。

そういった意味では、上手に色んな先行機の美味しいとこだけを少しずつ取り入れて、上手にまとめ直したという意味では、まさに日本光学の1946年当時のカメラ開発方針のライカとコンタの良いところ取り入れ、それを発展させたものを作るとか言った方針とあまり変わるところがないのに、やはり時代が悪かった・・・或いは上手く立ち回って商業主義に回避出来る事務屋が居なかった・・・

いずれにせよ、MelconIIIってのが出ていたら、どんな美しく素晴らしいカメラになったか、暫し思いを馳せるのも楽しいことだと思います。
  1. 2009/03/31(火) 21:48:16 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

ファン宣言!

読んでいて楽しかったです。ありがとうございます。
  1. 2009/04/02(木) 15:44:29 |
  2. URL |
  3. なお #-
  4. [ 編集]

なおさん
コメント有難うございます。
これからも、だいたい週イチペースで何かしらアップしていきますので、どうぞ今後もご贔屓に。
  1. 2009/04/02(木) 16:27:25 |
  2. URL |
  3. charley944 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

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今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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