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深川精密工房 [Fukagawa Genauigkeit Werke GmbH]

深川精密工房とは、一人のカメラマニアのおっさんの趣味が嵩じて、下町のマンション一室に工作機械を買い揃え、次々と改造レンズを作り出す秘密工場であります。 なお、現時点では原則として作品の外販、委託加工等は受付けておりません、あしからず。

Japan's legacy reborn ~Mamiya Prismat58mmf1.7WP mod.M by F.G.W.G.~

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さて、今回の更新は、当工房、今年の初操業の結果であるMamiya Sekor58mmf1.7WP改Mマウント(非連動)をレポートしたいと思います。
まず、このレンズというか、このマウントのカメラも、マウント変幻自在のマミヤにあっては、極めて過渡的なモデルにつき、結構希少とのことで、マミヤプリズマットという135判の一眼レフのシリーズで、1960年の量産時点ではユニバーサルマウントとしてエクザクタマウントを採用したのですが、1962年に写真機工業会で3本爪の新バヨネットマウントをユニバーサルマウントとして採用しようと検討され、何故か他社が様子見の段階で、マミヤのみが主力製品に採用し、今回の58mm、35mm、そして135mmの同マウントの交換レンズをリリースしたものの、またその二年後にはM42のごく普通のマウントに逆戻りしたとのことです。
このレンズの構成は4群6枚の極めてオーソドックスなWガウス型、バックフォーカスがかなり長かったため、50mm径20mm厚の真鍮丸インゴットから総削り出し+黒色Niメッキ+シリコンアクリル系焼付塗装で仕上げています。
では、さっそく、1月下旬の春まだき浅草での試写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはSONY α7RII、全コマ開放による絞り優先AE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、東京メトロ浅草駅から地上に上がり、まずは定点観測スポットその壱である、雷門前へと向かい、だいぶ海外からのゲストが増えたことも、被写体となりそうな門前の賑わいが、概ねCOVID19蔓延以前に戻ったような印象で、なかでも、中国メインランドないし台湾からやって来たと思しき、北京語を話す一家が分業体制で雷門の巨大赤提灯前で記念撮影など行っていたので、いたいけなカメラマン役の極小姐の仕事ぶりを傍らから一枚戴いてみたもの。

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二枚目のカットですが、ここも雷門前広場で、一枚目のカットの中の極小姐の手の中のスマホンにその姿が垣間見える、若いヲヤヂさんと、その腕で高く掲げられ、松下幸之助翁の寄贈した絢爛豪華な巨大赤提灯底部の金色金具に手を触れようとしている、白い兔ちゃん帽の極小姐の更に幼い妹さんの姿を一枚戴いてみたもの。

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三枚目のカットですが、雷門前広場を後にして、次なる定点観測スポット、仲見世沿いの「美人茶屋あづま」さんでは、むくつけき兄ちゃんが複数名で獅子奮迅の働きの店舗オペレーションしていたのが目に留まったので戦意喪失、いったんパスして、そのまた次の定点観測スポットである、仲見世の一本西側の側道と「美人茶屋あづま」さん北側の通路との交差点北西に位置する扇子屋さん店頭の大和絵団扇の風神図の褌にピンを合わせて撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、無事、扇子屋さん前での試写も終え、陽もだいぶ傾きかけた仲見世通りにまた戻り、まずは目の前に聳える宝蔵門目指して歩き出したところ、またしても、中華系小姐の一個分隊が、日本に着いてからウニクロかゲーウー辺りで調達したのでしょうか、お揃いの藤色モコモコ防寒着を着込み、辺りかまわず路上で人民集会などやっている風情だったので、それならば、と有難く仲見世の店々と宝蔵門をバックに一枚戴いてみたもの。

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五枚目のカットですが、人民集会の中華系小姐のところを通り過ぎ、もう伝法院通りとの交差点へも十数メートルという辺りで、マスク無用の陽気な巻き舌の英語で同行の老若男女を笑わせ、場を盛り上げている髭面でNYヤンキーズの帽子をかぶった年齢不詳の白人男性が目に留まったので、これはしめた!とばかり満面の笑みを浮かべて速足で近づき、こちらも目いっぱい巻き舌英語で、兄さん、一枚撮らせてね、ヤンキーズのキャップが決まってるしね!と声かけてモデルさんになってもらったもの。

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六枚目のカットですが、長いようで短い、仲見世を歩き切って、なぜかこのところ、パドルを紐で固定してしまい、水汲み体験が出来ないようにされてしまっている、宝蔵門脇の手漕ぎポンプを横目で見ながら、門の下を潜り、次なる定点観測スポットである御籤売り場に足を運んでみれば、居ました、居ました、小姐は伝統的なチョゴリに防寒着、兄さんは、渋い和服という逆「李方子」様状態のカポーが目に留まったので、有難くその後姿を一枚戴いてみたもの。

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七枚目のカットですが、まずは本堂にお参りをして、庭先を荒らさせて頂く非礼の許しを乞うておいてから、本堂西側から旧奥山エリア経由向かったのが、ここも定点観測スポットである、西参道の脇にある、常盤堂プレゼンツのいわゆる「風車の弥七」オブジェでいつも通り、東向きの壁面端の南側から北の方向に向け、手ごろな一枚にピンを合わせてボケ具合いをテストしてみたもの。

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八枚目のカットですが、「風車の弥七」オブジェの北側が浅草寺の西参道となっており、ここは仲見世通りや伝法院通りとは異なり、かなり前から、高い屋根のアーケードが架けられており、一番浅草寺に近い辺りには、雷おこし老舗の常盤堂が生き残りを賭して進出した新業態のメロンパン屋さんがあり、この日も相も変わらず、かなりの人だかりで賑わっていたので、遠巻きにその様子を一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、花やしき南側の障子戸もどきのオブジェが着物姿の小姐、特に、顔の上半分のみを覆う、ネコだったか、キツネだったかのモフモフマスク着用で撮るのが、何故か流行っていて、何回か、スマホンのシャッター押して撮って上げる代わりに試写の実験台になって貰ったことがあったので、あわよくば、と思い足を運んでみましたが、人っ子一人立ってはいなかったので、仕方なく、通行人が居る時を狙って、花やしき通りの様子を一枚撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、同じく花やしき通りの路上、さぁてと次はどこで撮ろうかと逡巡しているうちに、東の方角から、いたいけな若いカポーを載せた人力車が勢いよく走ってきたので、いったん通しておいて、陽も暮れかけた、浅草の街並みを走り抜ける人力車の後姿を花やしきのメインエントランスの建物をバックに一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、そろそろイブニングティーもしたいキブンだったので、浅草寺・仲見世・観音通り経由、浅草駅へ戻ろうと再び、奥山方面から境内に足を踏み入れさせて頂き、本堂手前くらいまで来た辺りで、ちょうどスカイツリーが東側のビル群の向こうににょっきりと伸びているような構図になってきたので、いったん足を止めて、陽も暮れかかるのに、参拝客で賑わう境内越しにスカイツリーの雄姿を一枚撮ってみたもの。

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十二枚目のカットですが、これもいつもの後ボケのテストパターンですが、本堂両脇に据え付けられた巨大な銅製?の天水桶のうち、西側のものの上部外周に赤く陽刻された、おそらくは寄贈者の意図でしょうが「魚壱場」と象形文字を交えたイメージにピンを合わせて背景のスカイツリーをぼかしてみたもの。

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十三枚目のカットですが、この時間になると、本堂の扉は寺院関係者の手によって、翌早朝まで固く閉じられてしまうのですが、それでも、参拝客はひきも切らずで、本堂前にしつらえられた、巨大焼香炉には、その立ち上る煙によって、それぞれが意図するご利益をしっかり頂こうと、目に入る煙が沁みるのものかわ、しっかり、頭といわず、上半身といわず、煙を体になすりつけていたので、おごそかなキブンで、その様子を一枚戴いてみたもの。

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十四枚目のカットですが、来た時とはうって変わって、売り場には灯が点り、黄昏時の様相を呈してきた御籤売場で、いかにも冬化粧といった雰囲気の藍白という、スカイツリー本体のベースカラーと同系統の着物を着こなし、同じ色の瀟洒な花の髪飾りを付けた小姐が目に留まったので、有難く後ろ姿出演願ったもの。

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十五枚目のカットですが、冬至は過ぎたとはいえ、まだ足の早い冬の黄昏時のこと、雷門まで辿り着く頃には、すっかりと陽は暮れてしまい、辺りのお店には暖かげな色合いの灯が点り、浅草寺周辺での最後の定点観測スポットである、三定本店西隣の土産物屋さん店頭に一年中展示販売され、しかも、時折、商品の入れ替えもされていると思しき、本来は夏の季語である風鈴の儚げなガラスの姿を下から一枚撮ってみたもの。

今回の感想ですが、EVFで最大倍率に拡大してみると、開放だからか、さすがに球面収差とコマ収差の影響だと思いますが、最新の50mmクラスの玉と比べれば、ピントの山が多少は甘いですが、それでも、必要かつ十分な解像力は備え、またフィルムに比べれば格段に条件の厳しい周辺部でも、像面湾曲は言うに及ばず、思ったほどは解像力もコントラストも落ちてはおらず、改造して現代に蘇らせた価値はあったのでは、と思いました。

さて、次回は、大阪から戻った週末に、満を持して旧玉をお供に名所旧跡を巡った北陸~名古屋ツアーからご紹介したいと思います、乞うご期待!!
  1. 2023/02/12(日) 17:18:39|
  2. Mマウント改造レンズ
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Tour to traditional towns with splendid castles restored on 11th. Sept. and 12th. Sep. '22.

さて、今回の更新は、萩訪問翌日の岩国、そして最終日の大阪城公園の様子をレポート致します。
まず、二日間の簡単な行程ですが、9/9夕刻に徳山入りし、10日の朝は電車、高速バス乗り継ぎで萩に入り、夜にまた徳山に戻り、11日の朝は、山陽本線で岩国入りし、バスで錦帯橋の袂のバスターミナルまで移動、ほぼ半日、岩国の橋だの、お城だの見て過ごし、日暮れ前に徳山に戻り、12日は出張先で夕方までお仕事し、新幹線でそのまま新大阪に移動、取引先の社長さんから教わった、大阪城天守ド真ん前の宿にチェッキンし、日没までお城周辺を撮り歩いた、
ざっとこんなところです。ではさっそく二日間の足取りに沿って実写結果を逐次眺めて参りましょう。

岩大_001
まず一枚目のカットですが、岩国駅に着いたのが11時過ぎで、錦帯橋までは地図で見れば、歩けないこともない距離ではないのですが、翌日が、取引先の工場ヤード内を相当量歩き回らなければならないお役目であることから、大事を取って、循環バスで移動することとし、駅前のバス停で20分かそこら待って、そこから15分弱で着いたバスセンターの目の前に佇む、江戸期そのままの木製橋、錦帯橋の全容を撮るべく、石ころだらけの河原に降りてみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_002
二枚目のカットですが、同じく錦帯橋のお城とは反対側の岸に近い方、ちょうど、お城へのロープウェイと天守閣への入場券がセットになった、往復渡橋券の販売所兼トールゲートになっている小屋を過ぎて、ひとつ目の山というかスロープを登り切った辺りで、坊主頭の童子が大きな頭陀袋を下げ、険しい表情で登ってきたので、ここは京の五条の橋の上♪でやってくるのは弁慶かいな?といった雰囲気で一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_003
三枚目のカットですが、三つのスロープを持つ橋を渡り切ると、ちょっとした歴史公園のようなエリアが広がっていて、江戸期には、この辺りが、山頂付近の岩国城の天守閣破却後の政庁に相当する「御土居」とのことで、家老の香川家の長屋門が山口県の文化財として保存されていたのですが、道幅が狭すぎ、全幅を入れて撮るのはムリだったのでちょっと引いて斜めから撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_004
四枚目のカットですが、このバスセンターから錦帯橋のかかる錦川の対岸にある旧御土居のエリアは、歴史的な建造物のみならず、川沿いということで、親水公園のような浅い池や高い噴水が設けられており、まだ残暑がきついシーズンだったので涼を求めて、噴水からほとばしるミストが漂う辺りで四方山話に打ち興じていたジモティ小姐にエキストラ出演願ったもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_005
五枚目のカットですが、公園エリアを通り抜け、山の麓に設けられた変形三階建てのビル状建造物から、ロープウェイに乗って、山頂駅に着くと、そこから徒歩で5~6分でRC造の外観復元天守閣の建つ本丸跡に到着するのですが、お城状ビルであるコンクリート製建物は、中に入って、てっぺんまで登ってしまえば、そこでお城見物は、ジ・エンドになってしまうので、まずは、周辺から建物をよく観察し尽くして中に入るのが常なのですが、ここ岩国城天守は、おそらく、変な意味で上総の国は久留里城と双璧ではないかと思いますが、本来の天守台ではない後付けのものに載っかって、本物の天守台は傍らにあるという建付けで、そのご本尊サマに相当する本物の天守台の雄姿を一枚戴いてみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_006
六枚目のカットですが、周辺をじっくり見て回り、本物の天守代、北東山麓に広がる巨大な空堀跡も見学したのち、ふつうは望楼型でも層塔型でも天守閣、櫓、いや建物は上に行くごとに床面面積を漸減させて、バランスをとるのですが、ここ、岩国城は、同じくRC造による外観復元天守である小倉城同様、「南蛮造」と言って、下の階より上の階が外周を膨らませて大きく見える独特のデザインとなっていて、なかなか押し出し感の強い外観になっているので、一番よく特徴が判るアングルから一枚撮ってみたもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_007
七枚目のカットですが、天守最上階の展望台からは、瀬戸内海の島々も、海に面した進駐軍の駐屯地も、附設の岩国綿帯空港から離発着する民間機も眺めることが出来、なかなかの絶景かな、絶景かな♪と石川五右衛門の気持ちがちょっと分かったような気になって、また階段で一階まで降りて、ロープウェイ経由、麓まで降りたのですが、山頂から眺めて、気になって、気になって仕方なかった、川沿いの木造の櫓状の建造物、これは中に入って説明文を読んで得心したのですが、明治期になって、かつての隅櫓を模して建てた「錦雲閣」という絵馬殿で、至近距離でも撮りましたが、川の対岸からのカットが一番、櫓っぽかったので採用したもの。
カメラはLeica M(Tipo240)、レンズはLeitz Elmarit28mmf2.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_008
八枚目のカットですが、光市での仕事を終え、次なる月曜朝からの東大阪での仕事に備え、新幹線で新大阪へ入り、地下鉄乗り継いで入ったのが、大阪城の真南のお濠端に位置する「KKRホテル大阪」さんで、チェッキンの際に楽天のプラチナ会員の特権?でお城の見える部屋へのアプグレードをお願いしていたら、ド・ストライクの天守閣とお見合いの部屋を撮って頂いたので、荷物をほどくのもそこそこに、長玉を装けて、美しい国指定重文の御年90歳のRC造復興天守の偉容を撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_009
九枚目のカットですが、こんな好条件の部屋に通して頂いた興奮も覚めやらぬまま、日没までに本丸周辺を撮り歩きたかったので、最小限の装備で、宿を後にして、外濠から本丸へとアプローチするルートを回るべく、森ノ宮駅に近い、外堀の周回通路を歩きながら、江戸城天守台と見まがうくらい立派で、立ち上がりのカーブがセクシーですらある、一番櫓南の石垣の雄姿を撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_010
十枚目のカットですが、中をうろうろしていたら、陽も短くなり始めた9月も中旬のこと、辺りは夜のとばりが降りはじめ、旧郭内の建物も、街のビルディング同様、灯りが点りだし、特に、この本丸内では、生れた時期も同じで、重文指定も同じという、復興天守閣の腹違いの兄弟のような存在である、旧第四師団の建物をリノベしたミライザの美しい姿に惹かれ、一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Nokton35mmf1.4による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_011
十一枚目のカットですが、ここで真打登場、天守閣は巨大過ぎて、APS-Cフォルマットの35mmレンズだと、標準レンズ並みの画角で、相当引かないと、てっぺんから石垣の最底部まで入りきらないので、EVFで確認しながら、ミライザの前辺りまでバックしていたら、ちょうど、フィリピーナの小姐二名が陽気に記念撮影なんか始めたので、有難く、エキストラ出演願ったもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Nokton35mmf1.4による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_012
十二枚目のカットですが、前回来た時に天守閣内部は隅々まで見つくして、城郭管理者の秘密結社である「城郭管理者協会」の事務所の所在も確認しているので、今回は外観見学のみとして、お茶したいキブンになったので、ミライザ内部のカフェも閉まっていたので、夜景を撮りながら、街に戻ることとし、前回は注意深く観察していなかった大手門の裏側の構造、即ち高麗門形式が判るアングルで撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Nokton35mmf1.4による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_013
十三枚目のカットですが、前回来た時は、いずれも陽がある時に前を通りがかっただけで、ライトアップされたお姿は初めてお見受けした、豊国神社前の太閤秀吉殿の立派な銅像を神社の石造りの鳥居をバックに撮るべく、なんとか、煌々と光を照らし続けるLEDトーチのハレ切りして、ちょい掌が入ってしまったものの、シャッター切ったもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Nokton35mmf1.4による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_014
十四枚目のカットですが、大手門から外周に出た辺りには、ファミレスはもちろんのこと、カフェの類いも皆無でお茶するどころではなかったので、とりあえず、外周をまた180度近く反対時計回り戻ることにはなりますが、森ノ宮駅付近まで戻ることとし、外堀越しに、ライトアップされた、屏風折れと云われる荘厳な石垣上の六番櫓の雄姿を一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Nokton35mmf1.4による絞り開放でのAE撮影となります。

岩大_015
十五枚目のカットですが、結局、森ノ宮駅構内の神戸屋ベーカリーカフェでお茶して、帰りに朝飯代わりのベーコン入りミニフランスパンを買おうとしたら、嬉しいことに20時1分前だったにも関わらず、レジの小姐が、20時からの全品30%オフで売ってくれたので、ルンルンキブンでホテルに戻り、窓のカーテン開けてみたら、天守閣の夜景が美しかったので、再度、長玉に戻し、その雄姿を一枚撮ってみたもの。
カメラはFuji-X-Pro2、レンズはVoigtlaender Heliar75mmf1.8による絞り開放でのAE撮影となります。

今回の感想ですが、やはり、出張とプライベートの撮影旅行を上手く折り合い付けて出かけるのは、結構大変で、短い日程で、強行軍もものかわ、効率よく回ることもさることながら、会社の鉄アレィ並みに重いノートパソコン同伴なので、いつもの大きめのカメラバッグを持ち歩くのは重量的にもしんどいので、ボディは軽めのものとレンズは厳選した2~3本とせざるを得なかったですが、なんとか、思い通りに近いカットは撮れたのではないかと思いました。

さて、次回は満を持して、今年の初操業の結果をレポートしたいと思います、乞うご期待!!
  1. 2023/01/29(日) 13:24:56|
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Day trip to traditional town with classic lens ~Hagi on Sept.10th. '22~

さて、今年最初の更新は、工房の旋盤初めで作り上げたレアレンズの仕上げが間に合わなかったので、代案として用意していた、昨年9月の奉公先の出張と絡めて25年ぶりに訪問した萩の街をクラシックレンズで撮ったものをお送りしたいと思います。
月曜の出張に絡めて、前週金曜日フレックスで夕刻、新幹線で徳山に入り、そこを拠点として、萩や岩国を撮り歩いたのですが、土曜日の萩は、いつのまにか小郡から新山口への駅名が変更された駅前から、高速バスで一時間程度で着き、昼食をはさみ、小郡行きの最終バスの時刻まで撮ったものです。
では、さっそく、当時の行程に沿って実写結果を逐次眺めて参りましょう。
カメラはLeica M(TIPO240)、レンズはLeitz Summaron35mmf3.5による全コマ開放でのAE撮影となります。

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まず一枚目のカットですが、高速バスから降りて、すぐに市内循環バスの一日乗車券を買い求め、向かった先は、惜しいことに前回訪れた時は存在すら気にも留めていなかった萩城址で、後で歩いて気付いたのですが、コンパクトな萩市内をかなり大回りに回るため、ヘタすると明倫館前のバスターミナルからなら、歩いて行った方が早いのでは、と思ったくらい時間をかけて到着した萩城の入口から天守台を濠越しに眺めたもの。

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二枚目のカットですが、大手門に相当する入口から、真面目に入城料220円也を支払い、その際、おマヌケなことに仏頂面で提示したJAFカードが1か月期限切れであることを受付のご老人に指摘され、一気にテンション下げ下げで向かった城内で発見したのが、お濠の向こうに現れた敵に対し、城内から石垣上に一気に戦力を差し向けるために設けられた「雁木」石段が立派だったので、気を取り直して一枚撮ってみたもの。

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三枚目のカットですが、基本的に明治のご維新で、天守閣以下、郭内の建物は悉く破壊され尽くしして、石垣と土塁、そして築地塀の残骸くらいしか残っていない、城内を散策していて、ふと眼についた、斜面の階段を登り、東側の石垣上に出て目にしたものは、本土にしては、珍しく浜辺と水のきれいな海岸だったので、バックに山並みを入れて一枚撮ってみたもの。

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四枚目のカットですが、萩城址東側の、郭内は土手、外側は石垣になっている辺りを何気なく散策していたら、こんなものをこのまま放置しておいて、よく盗まれないものだ、と関心するような、時代がかった本瓦葺きの土塀の遺構がかなり原型を留めた状態で、木立の中に遺されており、実はこの土塀、入城料を徴収する廓の外に在り、この最寄りの出入口はフリーパスで、ここから入れば、入城料は実質無料だった、というだけの話なのですが、この見事な土塀の遺構に感心し、足を止めて一枚撮ってみたもの。

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五枚目のカットですが、さて、お楽しみは最後に、と取っておいた、天守台に向かうこととし、先ほどの丑寅の方向に在った土塀遺構から見れば、未申の方角に遺る天守台はちょうど対角線に当たり、そもそも、なんで裏鬼門に当たるし、大手門と並ぶような位置関係の、それほど幅の広くないお濠に面した位置にお城の心臓部に当たる天守閣を建てたのだろうかなどと考えを巡らせながら、天守台遺構に到着し、その上面に残る、かつての建物の忘れ形見である礎石群を一枚撮ってみたもの。

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六枚目のカットですが、実のところ、一枚目に上げた大手門付近からの天守台遺構周りの写真は誰もが撮るし、逆に言えば、初めて行った人間では、他に天守台を撮れる位置まで辿り着けないような、周囲の道路の付け具合いだったのですが、ここでも、いつもの勘働きを頼みに、いったん廓外に出てから、スマホンのマップを参考に細い道を進んで行ったら、ちょうど、お濠を挟んだ、天守台遺構の対岸に出ることが出来たので、見事な秋空をバックにその偉容を一枚撮ってみたもの。

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七枚目のカットですが、真面目に入城料を支払い、受け取ったチケットには、城の近所にある、国指定重文である、下級武士の長屋も見学出来るというので、それほど急ぐ旅じゃなし(と、この時点では思っていた・・・)、せっかくの入城料のうち、ということで、中に入り、建物もさることながら、初めて目にした、在りし日の萩城天守閣の古写真などに感心しながら、記念写真代わりに長屋の全景を一枚撮ってみたもの。

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八枚目のカットですが、下級武士の長屋を後にして、向かった先が、萩城址から小郡改め、新山口からの高速バスを降りた明倫館までに広い範囲で残っている、今で言うところの伝統的景観保存地区、早い話が、武家屋敷の残る古い街並みですが、わざわざ市内中心部を回るのであれば、わざと遠回りするバスの一日乗車券など買わずにとっとと、明倫館前から歩いて古い街並み経由、お城に向かえば佳かったと思うくらい、古い木造建築が良好に保存されており、しかも驚くことにその多くが、住居や店舗として、今も住人を宿しているのですがそのうちの一軒の、藩の重役の屋敷だったというお宅の外回りを一枚戴いてみたもの。

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九枚目のカットですが、先ほど市内循環バスを降りた東側の船着き場のあるお濠沿いの道路上にある観光案内板を頼りに、ひたすら東側に位置する明倫館、即ち、帰りのバスに乗るターミナルの方角を目指して歩き出したのですが、さすがにお城の近くの元武家屋敷はどれも相当な面積があるらしく、長い塀、そしてそれらが載った石垣が延々と続くばかりで、早く写真の撮り甲斐ありそうな場所に出たいものだ、とか思いながら歩いていたら到達した、城内と町屋地域との境目に建てられていた北の総門を木造復元したものを町屋側から撮ってみたもの。

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十枚目のカットですが、「北の総門」を過ぎてまもなく、幹線道路沿いに古民家をリノベした、或いは周囲とそっくりに建て直した建物に収まった、土産物屋、飲食店などが軒を並べ、観光客なども行き交い、活気ある地域に出て、その中でも、よく、金沢や福井といった北陸界隈の北前船で栄えた古い港町辺りで見かけることの多い大土蔵の、塗りたての漆喰壁も美しい建物を横から一枚撮ってみたもの。

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十一枚目のカットですが、古い街並みを徘徊し、やれ、高杉晋助の生家だ、木戸孝允の旧宅だとか、名所旧跡を眺めるだけでは飽き足らず、萩焼の窯元の店先の笊にちょこんと置かれていた、ご奉仕品の湯呑がどうしても気になって、いったん通り過ぎたあと、1kmも先からまた戻って買い求め、あれこれ眺めては行きつ戻りつしている最中、日傘をさし、しゃらんしゃらんと優雅に追い越していった小姐に街並みへのエキストラ出演して頂いたもの。

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十二枚目のカットですが、同じく、城下町のタイムスリップした先の迷宮のような細い路地のような街並みを眺めながら徘徊し、時折、面白げな建物などを見かけたら、都度、シャッターを切っていたのですが、傍らを通り過ぎて行ったのが、なんと、漫画「ちびまる子ちゃん」から抜け出てきたような髪型、体形、そして動きの小々姐連れの中年の母親で、これは街並みとのアンマッチさが面白いと思い一枚撮ってみたもの。

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十三枚目のカットですが、そろそろ幹線道路に出て、明倫館を目指さないと、この街を出発する前にアフタヌンティーのお茶とスィーツを楽しむ時間がなくなってしまうので、萩焼の窯元などが点在する細い通りの入り組んだエリアから北に向かって歩き出したところ、ちょうどお客を二人載せた人力車が通り過ぎていったので、速足で追いすがり、停まって説明するためにスピードダウンしたところを狙って一枚撮ってみたもの。

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十四枚目のカットですが、幹線道路を行き交う車の喧噪が聞こえる辺りまで来たら、この伝統建築群が建ち並ぶエリアに足を踏み入れる時に幹線道路側から撮っていたとは、完全に失念し、街並み側から立ち並ぶ大土蔵下部の海鼠壁の出来栄えが美しいと思い、秋の青空をバックに一枚撮ってみたもの。

Hagi_015.jpg
十五枚目のカットですが、直線距離では、1.8Kmもなかったにも関わらず、伝統建築が建ち並ぶエリアでかなり歩き回ったせいか、スマホンの万歩計ベースでの移動距離は、軽く4kmを超えた辺りで、やっとバスターミナルの在る、明倫館横の広場に辿り着き、着いて早々に市内循環バスに乗ってしまったために仔細に検分していなかった明倫館の入場料要らないエリアだけでも見ておこうと思い、まずはランドマーク的な正門と赤瓦も美しい校舎群を撮ってみたもの。

さて、次回は、翌日の岩国、そして最終日の大阪城公園の様子をレポートしたいと考えております、乞うご期待!!
  1. 2023/01/15(日) 19:15:08|
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プロフィール

charley944

Author:charley944
今を去ること60年前、古き佳き江戸情緒の残るこの深川の地に標準レンズのみを頑なに用い、独特のアングルにこだわった映画監督が住んでいました。その名は小津安二郎。奇しくも彼の終いの住まい近くに工房を構え、彼の愛してやまなかったArriflex35用標準レンズの改造から始まり、忘れかけられたレンズ達を改造し、再び活躍させます。

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